幼馴染友好会・その弍
ディステディスタニーランド駅前でちょっとしたトラブルいや俺の寝坊したのが原因だが、とりあえず何とか機嫌を直してもらった美森姉。残る2人も何だかかんだ優しい所があって美森姉に何度も許してあげたらと説得をしてくれる。と聞こえはいいかもしれないが、本人は特にそこまで怒っているわけでもなかったらしく、俺の屈服するというより惨めな姿が見たかった為ああいった公共の場での晒し者をさせたというのを聞こえないようで聞こえるような話し声が耳に入り、こちらはどうにもいたたまれない気持ちになる。
……ディステディスタニーランド
「おお、ここがディステディスタニーランドか。お前達から貰ったチケットでタダで入れるなんて思ってもみなかったけど、中々豪快な場所だよな。」
「それ褒めてるの?馬鹿にしてないかしら?」
「いや褒めてるに決まってるだろ。あれだけのトラブルを俺が何とかして解決してお前達が幼馴染だと言う事を判明させたんだ。こんなの褒める他ないだろう。」
「いや完全に馬鹿にした言い方じゃないそれ…」
「そんな事はどうでもいいのよ。ほらコレつけて。」
「え?」
美森姉に何か小型携帯の何かのメーターを渡され、何の機械を渡されたのかよく分からずに受け取る。
「美森姉コレ何の機械なんだ?てかどうしてつけないといけないんだ?」
「さぁ〜何か小寧々ちゃんが、それをつけて見回ってみてとか何とか言ってたからとりあえずつけてみたらいいんじゃない?私達も半ば強制につけさられてる事にはなるんだけどね。」
「は?どう言う事だよ。何で強制なんだ?」
美森ちゃん完全に小寧々ちゃんの言い分を無視しての一星君に直接伝えちゃったよ。条件的には確かにそれでいいかもしれないけどあからさまに不自然じゃないかな?でもこの機械本当になんなんだろ?
「何か怪しい気もするが、まぁいいか。」
アイツにはこっちからの頼み事も聞いてくれるという話だが、それが本当に実行してくれるかどうかだな。イマイチ乗り気じゃなかったからな。やっぱり無理があったのかもしれんな。
「さて!それじゃあまずはどこから周ろうかしらと言ってもワンピースの服の子達がいるから派手なアトラクションは避けなくちゃならないんだけどね。」
「………何でアトラクションにワンピースなんて着て来てるんだ。いや別に悪い意味では言ってるわけではないんだが、ちょっと頭のネジが外れてるのかなって思ってしまった。」
「酷い!まだ私達何も聞いて欲しいなんて言ってないのに勝手な憶測の物言いはいくないよ!」
「そうだよ!勝手に決めるのよくないよ一星君。」
「いやだってお前らその格好はあまりにも透けてしまう部分があるんじゃないのか?そんなんで水辺のアトラクションなんてまず無理だぞ。」
「わ、私のは防水タイプのワンピースだし、ぬ、濡れたころでへっちゃらだもん!」
言い訳がましい言い方だ、完全に目が泳ぎきってる。普通に透けるタイプの服装だなコレは…
「わ、私だって!防水タイプのワンピースなんだから!」
「変な所で対抗意識燃やさんでいい、というかなんなんだ防水タイプのワンピースって!」
至極真っ当な事を言い出したかったのか2人とも何が何でも大丈夫と防水タイプのワンピースというていでやたらとおしてくる。おしてきたところで日光で若干透ける様じゃそれはもう防水機能としての意味はないのでは?
「美森姉〜どうしてもなんか乗りたそうにしている2人だから、ひとまずかっぱか何か買たほうがいいんじゃないのか?ってあれ美森姉?」
「う〜ん、こここでならもしかしたら良い経路なのかもしれない…いや寧ろあっちの方が……ぬぬぬ悩ましいわね。」
「何が悩ましいんだ?」
「え?ああ何でもないのよ何でも…あははは。」
何でもありそうな反応だな。まさか何か悪巧みでも考えてるんじゃ…
「コホン!所でみんな今日一日だけで全てのアトラクションを制覇するのはやっぱり無理があると思うの、皆んなは何か行きたい場所とか乗りたい物とかあったりするかしら?」
「いや俺は特にこれといってないんだが…」
まぁ頼んでいた事で上手く小橋がやってくれたら何処でもいいんだが、流石に指定場所とか決めた方がいいか?いやでも何か変な小型メーター機械をつけさせれてんだよな。正直もうこの時点で信用性皆無なんだよ。だからもう今日に関しては無駄な気がしてきた。
「私は行きたい場所がある!」
勿論それは一星君と行きたい場所だけど、この場合やっぱり分かれてアトラクション巡りになっちゃうのかな?
「私も行きたい所があるわね。これといって目ぼしいというのはその場所辺りだけど、みんなを引き連れてまでとは言わないわ。」
神楽坂君を交えてのプランみたいなのを考えてたけどさすがに今日に関しては無理があるかしら。どさくさに紛れてさっきは山茶花ちゃんとあんな事をいったけれど、私利私欲ではどうしても難があるわね。
「うーん、だとすればギリギリという時間帯までは自由行動はどうかしら?私達多分行きたい場所で趣味的なものがあってバラバラだと思うの。だから自分が行きたい場所に行ってもしそこで被ったら同行って形でいいわよね?」
「え?それだとせっかくの集まりの意味がなくないか?今回の遊びの提案は山茶花がした事ではあるけれど、このアトラクションを提案したのは美森姉だろ?それも一緒の行動なら尚楽しくなるよねともメッセージでも書いてあったぞ。」
「ああ〜そうだったかしらね〜でもそれは別な意味でも楽しめるって事だから、別に一緒という意味は別の捉え方もあるわよ。」
「……美森姉何言ってんだ。そんな変な哲学用語この遊びに必要なのか…」
「………あははは…そんなのまるまる嘘に決まってるじゃないの、そのまんまの単語を鵜呑みにしないでほしいわね。」
「…………」
思いっきり聞こえてるんだが…え?わざとわざとなのか?もしくは何かの当てつけなのか?さっきの遅刻の件にも関与していたりするのか?
「………まぁまぁとりあえず皆んなバラバラで見て周ってどこか空いてそうな場所とかあったら入ってみたりしたらどうかな?それでトリームでここがいいとかここがオススメだからみんなで行こうみたいな提案もできたりできると思うし…ね一星君。」
「いやそれはそうだが…」
今の発言がどうしても耳に残って頭から離れないんだよな。やっぱり何か企んでるな。美森姉しかりこの2人も……まぁ山茶花の場合はあからさまな言い方をしていたし束縛地味た言い方もしてたから別に今更だとは思うけどな。
「……一星君今何か私に対して失礼な事考えなかった?今更だとか悪女だとか…」
「決めつけは良くないぞ山茶花…今の清らかなワンピース姿のお前にそんな事思うはずないだろう。」
「!?え、そ、そうかな。そうだよねごめんね私変な疑いをかけちゃってえへへへ。」
物凄く嬉しそうにする照れる山茶花だが、少しばかり嘘をついた事を特に口にする事はないなと心の中にいいつけながら罪悪感を薄める。
「よし!じゃあ皆んな良いアトラクションとか何かあったらトリームする感じでよろしくね。私も色んな所見て周るからまた追って知らせるわね。」
そう言いながら先陣をきった美森姉が速やかな行動を取り始めこの場から颯爽と抜けていく。
ふふ先に私がここら辺の設備の把握をしとけば一星がどのアトラクションに対して悲鳴をあげるのかが分かれば昔みたいに私の事を色々と頼りだしてくれるわ。さ〜てまずはさっき調べたあの場所に行ってみようかしらね?
「美森姉そんなに見たい何かがあったのか…言ってくれれば一緒にいったのに…まぁ先に行ってしまったのは仕方がないから、ここは同学年同士何処か美森姉が楽しめる場所をってあれ!2人は何処に言ったんだ。もういなくなったのかこの一瞬で!」
何て迅速な対応力。それを俺の復讐やら何やらあったのが嘘みたいだぞ。いやそうでもないか…アイツらはアイツらでそこまで賢いタイプじゃないな…どこか抜けてる部分もあったし…
「しかしこれといって思いあたる場所に行くというのも中々目ぼしい場所なんてないよな。行くとすれば……お?こことかいいかもな。」
…………
「え〜〜〜〜何でそうなるの〜」
側から陰で見ていた小寧々はまさかの予想外展開な事が起こってしまい自分の企てたプランが一気に壊滅しかねなくなってしまう。
「うーん……これはまずったな。こんな展開になるなんて…いやこれも予想通りなのか?でもでもこれじゃあ試験段階に行けないじゃないか。こうなったら仕方がないちょっとばかしコスイ手だけど…神楽坂君を誘導させるしかないな。」
…………ゲームセンター
「うんあんまりアトラクション系に詳しくない俺としてはこっちがやっぱりしっくりくるな。」
遊園地系アトラクションに来てまでゲームセンターなんて邪道だとは思うが、自分としてはその他ゲームやスマホゲームをやってる身としてはこっちの方が遊びやすくて理に適っている。
「女性陣には悪いが、俺としては1人でこう言った遊びの方が気楽なんだよな。」
何よりもあちら側の悪巧みにも関与する必要はないし寧ろ助かる。
「でもまぁ少しばかり何かして遊んだりもしたかったけど、それぞれ行きたい場所とかあるなら仕方ないよな。……あれ?でもそうなるとやっぱり今日ここでの遊びは何になるんだ?」
いやまた後で合流してのアトラクション巡りとかになるとかも言ってたし気にする必要はないな。
「さて、じゃあ何から周っていこうか…まずはシューティングゲームか、いやリズムゲーもいいな…それともクレーンゲームも…」
うおおおお!
ん?何だか騒がしい場所があるな。何か面白いゲームでもあるのか?
「ほっ!はっ!とぉ!」
「な!」
なんだ、なんだ、何か凄い子がいるな。
「おいおいマジかよあの子あの難易度の高いリズム感を圧倒的にこなしてやがるぞ。」
「あんな配信の子見た事あったけか?」
「いや見た事ねぇな。お面を付けてる女の子なんてそもそも配信とかでやってんのか?」
ん?お面?何か嫌なワードを聞いたぞ。てかあの容姿…短パン黒ニッソックスで青髪ロングの子…思い出したくはないが…朝の出来事が走馬灯の様に蘇る。
タラリラリラリン♪
「ふぅ!よし!今回もベスト更新達成しました!」
「お〜〜マジかよどんなハイスペックな子なんだ。顔が見れないのは何とも奥深しいが、ある意味いいものを見れた気がするな。」
「いやでも配信者とかでよく見たりするから別にそこまで眼福する事か?」
「馬鹿言えこう言う変わった子が外面が可愛かったりするんだよ。お前だって別に不細工な配信動画見ても面白くないだろう。」
「確かにそうだな。寧ろ仮面付けてるやつであれほどルックスが良ければ別にいいかもな。」
ガハハハハ!!
言ってる事がオジ草があって最低だが、でも彼等の言ってる分には一理ある。どれだけスペックがいい配信者でも外見が悪ければみない様な場合も多々ある。けれどその人が面白みがあればまた別の話な為、彼女の場合不細工という可能性があるにしても配信をやったらそれだけの利益はありそうだな。
「………しかし彼女もここに来ていたとは、コレは偶然か?それとも必然?まぁ関わる事とかないしほっといたらいいよな。」
「!?ちょっと待ったそこの青年よ!」
「…………」
…………
え?周りの視線が俺に向いた、だと!
見ないフリをしようとしてこの場から去ろうとした瞬間、物凄いスコアを出した女の子から何故か俺の方へ呼び誰かの事を指してるかと思いきや完全に俺の方へ指をさしてくる。しかも無駄に両手で人へ向かってさす。
「……え〜と、ああ〜もしかして向こう側の人かな〜向こうにも青年っぽい人が…」
「違う君だよ!君!そこで違う青年の人になすりつけようとしている君の事だよ。」
「くっ!」
コイツアホ見たいな仮面をつけているくせに上手くこっちからの声の元に指摘しだして呼びつけやがった。これじゃあどうあっても俺じゃないですなんて言えやしないじゃないか…
「………俺の事ですか?」
「そう君だ君!どうかな私と一緒に対戦してみる気はないかな?」
「ないです。」
「………」
「………」
……………
「そうか!ならばこちらへ来るといい!」
「人の話し聞いてました!?択一そっちへ行くとは言ってないよね!」
行かないって言って周りの沈黙に耐えられなかったのか?周りに響くゲーム音等無視して高らかに声をあげながら自分の場所へこいという謎の女の子。いや本当に謎すぎるよ色んな意味で…
「遠慮する事はないんだよ。君だって楽しみたいんだろ?だからここに来たんだろ?ほら一緒にやってみたらどうだ?きっと楽しいぞ、楽しいに決まってますよ〜楽しいから一緒にやろ〜」
いやドンドン発言に覇気がなくなっていってるぞ。後ろら辺はもう半泣きじゃないか。周りの視線に耐えられないぐらい恥ずかしいなら初めっからこっちにふっかけなければいいのに…
「はぁ〜分かった分かりましたよ。そっちに行けばいいんですよね?」
「ふふん!初めっから私の言う事を聞けばいいのに、恥ずかしがりなやつだな君はってわあああ待って待っていかないでください!お願いします!」
腹立つ言い方にムカッとした俺は彼女のいる場所から遠ざけようと違う所へ移動した途端、物凄く自身のプライド関係なくこっちにへばりつく様にしてお願いする。カッコつけたいだけなのか?あまりにも情緒不安定すぎるだろ。
そしてダンス台に乗った俺は彼女と一緒に何故かダンスゲームをする羽目になったのだが…
「俺は普通に楽しむ分にはやるけれど、あなたみたいにガチじゃないですからね。」
「勿論だとも私は単純に君と踊って楽しみたいだけなんだ。そこまで気にしなくてもいいんだよ。」
周りの視線が気になるから何をどう気にしなくていいという単語が彼女から出たのか意味が分からなかった。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪
「よし、それじゃあ一曲目いってみよう!」
「……早く終わってくんないかな。」
5分後…
「はぁはぁはぁ…つ、疲れた。」
やばい水泳と地上での体力配分を完全に分かっていなかった。元天才だったから体力面は大丈夫かなって思っていたけれど、さすがにこれはくるな…
「あ、あれれ?何か聞いてた話しと違うな〜」
「はぁ?いったい、どういう、事だ。」
何かあらかじめこちらの事を知っていた用な口ぶりをする言い方だ。まるでここへ誘導するのはあたかも当たり前の様な感じがして何か気に食わない。しかしやたらとガッツがある子だ。側からみて相当プロポーションは抜群だし何よりも人気が高そうな子でもある。というか何故気付かないんだといつ突っ込もうかと思ったんだが…うんまぁダンス終わったし言うか…ちょっと罪悪感は感じるかもしれないが…
「う〜ん、まぁ私的には別にいいんだけど…よし君とは一緒に楽しめたという事で今回は許してやろう。いいかい次はもっと体を鍛えておくべきだな。」
「ごもっともな意見ありがたいが、それよりもお前仮面外れてんぞ。てかお前だったのか最近見なかった感はあったけれど、家にたまに朝での訪問をしてくる一年生じゃないのかお前…」
「あ…」
かなりダンスに夢中だったのか自分でつけていたお面が外れていた事に今頃驚く同じ学園の一年生。それに気付けた一星はコレはどういう事なのかと、何で朝方自分の家に待ち合わせなんてしたんだと質問をする。
「え〜とですね〜……ただの気紛れ的な?」
「…………」
「…………」
……………
「よし!俺は違う所へ行って気を取り直して遊びの続きをするか。」
「待って何か突っ込んで!私に今の間の事に対して突っ込んで!」
いちいち意味の分からないボケに突っ込んでいられるほどそこまでの元気なんてねぇよ。今のダンスで思いっきり体力もってかれたからな。
「というかここへは1人できたのか?他に友達や誰かと一緒じゃないのか?あの待ち合わせ場所は意味が分からなかったけどな。」
「え〜と私は妹と一緒にここに来たんです。1人でやりたい事があるから先に自分の好きな所へ行ってていいよってってうわあ!!もうこんな時間だ急いで妹の所へ行かなきゃ!それじゃあまた何か機会があればお会いしましょうでは!」
タタタタタタタタ…
……………
え!何この意味の分からない展開。思いっきり注目を浴びたの俺なんだけど!あの子しでかすだけしておいて後片付けしていかないタイプじゃん!完全に周りの期待に応えられてない何かの痛々しい視線がこちらへ向けらてるんですが!?
「くっ!ただ単にゲームをしたかっただけなのに…とりあえずここは後回しにしよう。」
……てかあの子の名前またしても聞きそびれてしまった。いや関わる事がないと思っていたから別に聞く必要性はないと言えばなかったんだが…あんな妙な出会し方をされては…また何処かで要らんことしいをしそうだから聞けば良かったなと少しばかり後悔する。
「そうでもしないと多分俺意味の分からない事をやらされての恥晒し…いやただの変質者との絡みあっただけの高校生じゃないか。いや誰が上手いこと話せっちゅうねんってわけだけどな。………駄目だ余計に虚しくなってきたてか無駄に変な関西弁は絡めるもんじゃないな。」
妙な事になってしまったが、とりあえず次は癒しのある場所へ行きたいな。となればここへの地図アプリによれば……触れ合いワンダーランドか…いかにも癒し系っぽい場所だしここへ行ってみるか。後フラグじゃないけどあのふざけた子とは会いませんように…




