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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第一章 幼馴染達との再会(仮)と復讐
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友達として交わした約束

一星がぶつけた兎川菟に対する昔のいたこざ問題。それを兎川菟本人から直接聞き出し為にはまずこちら側から気付いた事を本人に話すしかない。そう思った神楽坂一星は手応えはあったのかどうかの心配ではなく、彼女の素の本性がどういったものなのかただそれだけの為にありもしないいやあるかもしれないという仮定の善し悪しで彼女の言葉を待つ。


「………」


「え?誰その名前。人違いじゃないの?」


「人違いならそれならそれでいいんだけどな。まぁ俺だけの判断では何も確証を得た事は言えはしない。でもある共通項でお前の事を聞いた瞬間もしかしてと思ってピンときたんだよ。俺自身がカギとなっていずれボロがでる。案の定それがキーだったってわけだな。」


「ごめんなさい意味がよくわからない。何がどうなって神楽坂君がキーとなったわけ?」


「お前自身の素性だよ。今俺が言った名前は幼馴染の名前だ。確かにお前は誰その名前と言った。そして人違いじゃないのと。」


「うん言ったね。でもそれがいったい何だって言うのかしら?」


「この名前、宇佐木田(うさきた)川兎(せんと)は忘れられた名前になっている。アイドルでの昔活躍していた名前にも一応連なっていたんだってな。でもある機会にその名前は何故か兎川菟に変更してほしいと自分から言ったそうだ。学園や皆んなが昔の名前を間違って呼ばなかったと言うのはその名前を呼べば嫌われてしまう想定があったからというのもあるし、周りからはその名前はどんどん忘れさられるようなった。不思議だよな元々親から貰った名前をわざわざ捨てるなんて普通だったら、おかしな話だ。しかも俺がこの学園に来てからその名前は絶対に郊外しないようにとも言われていたらしい…ここまでの事を踏まえてまだ自分自身を偽るつもりか宇佐木田。」


名前に関してここまでの執着があるなんてそもそもおかしな話にも聞こえる。でも彼女の場合はそうじゃない実績やその他での評価もあるからこそ偽りの名前を自分で決められる事ができた。あの学園は本当におかしな場所だ。普通は元の名前で記すこがマナーなのに有名である名前で定着させる事ができる学校……マジで意味が分からないとしかいいようがない。


「………ふぅ〜ああ〜まさかこんなに早く分かられちゃうなんてね。というよりもようやくって感じかしら。」


「……つまり認めたという事でいいのか?」


「勿論よ。こうやってお互い久々の再会普通なら喜ぶべきよ。」


「普通ならな。でもお前何でこんな事を…」


「待って、こんな事をとか理由や説明云々の前にちゃんと言う事とかあるんじゃないかしら。久々にちゃんとした再会。私はどれだけ待っていた事か…」


「そ、そうだな。確かに無神経すぎた…いやあまりにも無理がありすぎないか。久々に会って嬉しいという気持ちはあるがまずはその詳細を俺は聞きたい。」


「それもそうね。確かにそれを話してからでも遅くはないかしら。と言っても私の場合些細な理由でしかないわ。単に神楽坂君に私の事をちゃんと思いだしてもらえるかテストをしたかっただけ。本当ならまた追々という感じでもよかったんだけどな。5人の内1人を見つけられちゃったらね。」


「美森姉の事知っていたのか…」


「うん。だって5人の中で一回みんなで集まって神楽坂君がここに帰ってきたと言うのを知ったのって美森さんから聞いたのが発端だったもの。あれがなかったら学園で色々とこうさくやら何やらなんてできなかったしね。」


………そうかあの時1番最初に会った時の事か。あの後帰ってから皆んなにトリームか何かで話して俺の事を話していたのか……


「テストって言っていたが内容云々に関してそれはつまり合格したって事でいいのか?」


「うーん、正直な所神楽坂君一人で私の事を見破ったってわけじゃないのよね?神楽坂の裏に何かしらのバックがいる。それを考慮してしまえばこの場合不合格と言ってしまうのが吉なのよね。だって試験とかでもそうだけど、カンニングに近い行為を神楽坂はその人を合格にできる?」


「ごもっともだな。でもこの場合は違うだろ?コレは誰かと協力してやっとの事で相手からボロをしてくれるというのがやり方なんだ。言ってしまえばゲームに例えるのが1番いい、強力なボスを倒すのに誰かの助けがなければ攻略できないのと一緒…今回は宇佐木田が強力なボスだったから誰かの情報をもとに攻略できた。何も問題はないと思うけどな。」


「全く困ったものね。コレじゃあ何の為に神楽坂君の事をいち早く幼馴染の誰かが気付いてくれるゲームをやってるのか分からなくなっちゃうわ。」


「そんな事をしてたのか…美森姉はそんな事一切言ってなかったけどな。」


「言うわけないでしょう。あの人の場合側から見て面白がる人だものね。何がなんでも言うわけじゃないわ。秘密にする事はちゃんと秘密にするし言う事があればちゃんと言うそれが美森さんのいいとこね。」


「話を元にもどすが、宇佐木田さんは本当の所俺がお前に幼馴染として見極められるかどうかテストがしたかったというだけじゃないんだろ?他に何か理由があったりするんじゃないのか?」


「……復讐といえば分かってくれるかしら?」


「……復讐か。」


やっぱり宇佐木田さんも俺に対して何か復讐めいた事があったのか。でも美森姉の場合は俺が勝手に水泳を辞めたのが原因だけど、宇佐木田さんの場合いったい何が復讐源なんだ?


「神楽坂君今いったい何が復讐なんだろなって考えてるでしょう?顔に出やすいからすぐ分かるわね。」


「この場合誰でも思う所なんだけどな。顔がわかりやすくても…」


「ふふそうね。でもそんなんだから私達に復讐心を抱かれてしまうのよね。やっぱり神楽坂君は罪な男の子だと思うわ。」


「それで結局いったい何が原因で俺はお前に復讐心を抱いてしまったんだ?」


正直宇佐木田さんの復讐がどんなものなのか全く想像がつかないが、美森姉みたく俺は彼女に対してとんでもない裏切りか何かをしたんじゃないだろうか。そう思い込みながら握り拳をつくりながら彼女の復讐の理由を聞く。


「友達…」


「え?」


「友達!まず最初にここへ戻ってきたら友達になってあげるって約束したのに全然私に気付いてくれないんだもん!だから私から先導してこうやって気付かせるタイミングを作ってあげたのに、まさかのバックがいて気付くなんて本当にありえないんだけど!」


ええ〜嘘だろ。そんな理由でこの2日間自分に気付いてもらえるかどうか分からない様な事を本当にしょうもない事で俺は振り回されていたのか…


「友達って……あ、そういえば確かに10年前引っ越す前公園で確か…」


………10年前


「あ、いたいたこんな所でまた1人でいる。」


「か、カグラザカ君。」


「相変わらず公園で1人でいるんだな。皆んなのとこに戻ろうよ。」


「………私心配なんだ。」


「心配?」


「うん。前みたいに引っ越しばっかりしてたから皆んなとコレから仲良くなれるかどうか分からないの。カグラザカ君が引っ越しするって聞いて、カグラザカ君が皆んなにとっての中心だから、きっと私みたいな弱虫な子はすぐに友達じゃなくなるかもしれないってそう思ったら不安で…」


「はぁ〜てい!」


「痛い!」


俺は宇佐木田さんの頭にチョップをする。


「何でチョップするの!え!もしかして私が何かいけない事したからチョップされたの。うう、ご、ごめんなさい〜」


「え、ええ!いやそうじゃなくて…コレはただの気合いを入れる為のカツを入れただけだよ。別に宇佐木田さんが悪くてチョップしたわけじゃないから!」


「ぐすん…本当?」


「本当本当!だってそんな事をして嫌われたくなんてないからね。俺はコレからも離れても宇佐木田さんとは仲良くなりたいって思ってるしずっと友達だとも思ってるよ。でも俺がここへ帰ってくるまでに宇佐木田さんを1人にしない為にもやっぱりアイツらは宇佐木田さんと仲良くなれるし大丈夫な気がするんだ。だからやっぱり皆んなの所に行こう!急にいなくなったから心配していたよ。」


そうこの頃の宇佐木田さんは引っ越しばかりしていた為周りとの接点に対してだいぶ臆病な面があり、どう仲良く取り繕ったらいいのか自分でも分からずにいた。また引っ越して自分の事を忘れてしまい次の日はまた知らない土地と学校の生徒での顔を目の当たりにしてしまうという恐怖が宇佐木田さんの中に存在していた。それを聞かされた俺は彼女とも友達になろうと思い宇佐木田さんを無理矢理連れていき山茶花達を紹介した。と言っても山茶花と海未は既に最初の頃俺と一緒に面識が合った為その2人は一応除外される。


「……ごめんなさい。私その2人に会うのやっぱり怖くなっちゃっててそれで急に飛び出して逃げてっちゃったの。もうこんな私となんてきっと友達なんかなりたくないわよね。」


「そんな事ない!」


「え?」


「そんな事ない!寧ろ2人は君の事を歓迎してくれる。俺が君と友達になりたかったのと同じうに2人も君と友達になれるかどうか心配しながら心の中ではドキドキしてると思うんだ。」


「けど、私こんな性格だし根暗だしやっぱり私なんて…」


「…………」


どうしようちょっとめんどくさくなってきたかも。


「………今私の事めんどくさいって思ったよね。絶対思ったよね。」


「は!?いやそんな事ないよ!寧ろ君を無理矢理でも連れて仲良くさせたいという気持ちが高くなったよ!」


どうしよう嘘ついちゃった。いやでもこの子には美森姉達がきっと支えになる。だからどうしても紹介したいんだ。


「嘘よ。そう言って、最初私の事友達になろうって言って断ったくせに…」


「いやあのときは…もう引っ越すことが決ってたしだから正式な友達にはなれないってそう思ってあんな事を言って…」


「ふふ、冗談。今度はこっちのおかえし、そうじゃないと何か私ばっかり気が落ち込んでて不公平だもん。………うん決めた。カグラザカ君1つ私と約束して。」


「約束?」


「うんカグラザカ君がもしまたここに戻ってきた時私が今度は正式としたお友達になってほしいの…それも1番最初に…それを条件にするなら私カグラザカ君が言っていたその子達に会うのを頑張ってみる。」


「………うん!勿論だよ。そんなの絶対に真っ先に宇佐木田さんの方へ行ってまた友達になろうって言うよ。約束、絶対に約束するよ。」


「うん!待ってる私絶対に待ってるからね。」


この頃の俺は本当はあまり確証もできない事を口にするべきじゃなかった。ここへ戻ってくる保証なんてそもそもまだ何も分かってないのに子どもの絵空事をただただ述べていただけにすぎなかった。そして現在俺はその罰としてなのか、宇佐木田さんに物凄い形相した目と約束した事を忘れていた俺は彼女に復讐されていのだった。だが復讐と言っても最初の友達になれなかった事というのは彼女としては許せない事だったかもしれない、でもコレがどう復讐になったのかは未だに理解できず、彼女からまるで子どもの様な言葉で責められ続ける。

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