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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第一章 幼馴染達との再会(仮)と復讐
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仲間そしてライバル

ブーー!!


「はいお疲れ様今日いい歌声だったわよ。」


「ありがとうございます。」


レコーディングが終わってようやく最後の兎川の歌を録り終え満足げにしながらブースから出てくる。


「2人ともどうだった私の歌声。」


「ええ相変わらずムカつくぐらいに上手かったわ。」


「あ、あれ?私貶されてる?それても褒められてる?」


「さ〜ね。それよりも萌が待合室で退屈しそうに待ってるから早いとこ戻るわよ。」


一足先に早瀬川がレコーディング室を出ていきその場に俺と兎川と現場監督だけが残る。


「うーん…萌ちゃんまで私の歌を聴いてくれなかったんだ。やっぱり嫌われているのかな?」


「それは違うと思うわよ。」


「監督さん…」


「あなたと彼女達じゃ今の段階ではレベルが違うのよ。だから2人はあなたに対し仲間に対しての反応やライバルとしての反応を示したりするのよ。」


「え?でも私はそんな事一度も…」


「はいブー!それをあの子達の前に言っちゃダメよ。じゃないともっと荒れる事になるからね。」


「あ、荒れるっていったい何があれるんですか?」


「それは自分で考えなさい。と言っても今のままでも十分にあの子達に影響を与えてはいるから、特に何も考える必要はないって思うけどね。」


そう言って今度は現場監督さんが出ていき俺と兎川だけが残る。


「よく分からないわね。結局私は何を考えたらいいのか…うーん分からないわ。」


「分からないも何もお前はお前として振る舞えばそれでいいって事だろ。ところで話は変わるが…」


「ストーカーの件の事かしら?」


そこは直ぐに悟るんだな。


「ああ、因みに今回のレコーディングで怪しいと思ったのは今知り合った4人だけでいいのか?」


「いいえ後残るのは大現場…バラエティー番組収録で集まる人達…つまり明日その集まる人達も今私が抱いているストーカーだと思われる人物がいるかもしれない人がいる可能性があるの…」


「けど断定したわけではない…」


「ええ、単に臆病風に吹かれてしまってビビッてしまってるのかはたまた私が敏感なだけなのか…」


「今回あいつらに相談したのは主に兎川自信があいつらを信じているから相談したって思っていいのか?ちゃんとした仲間としてと仕事仲間として…」


「それはノーコメントでお願いします。ここでそれを言ってしまったら神楽坂君はどっちの味方をするか判断に困ってしまうでしょ?」


「いやそりゃあお前からあいつらの誰かが怪しいと言ったらその誰かに固定して突き止めるつもりだが…」


「だからよ。だから私はまだ断定できもしない事を決めるつもりはないの…だって相談したのはあくまでも、その可能性がありうるかもしれないっていうただの憶測だから…」


……ああそうか兎川は別に相談しなくても良かったんだな。相談したのはあくまでも俺に頼って上手くあいつらがストーカーの犯人じゃない事を証明してくれるかもしれないと言う願望を抱いての兎川なりの判断行動だったんだ。けど、それは自分にムチを打ち続けるのと一緒で少しばかり警戒心が足りないとも言える。


「………だとすれば明日が1番の大詰め勝負って事だな。けれど兎川には悪いんだが…」


「ええ、そう簡単にストーカーが誰かなんて分かるわけがないわ。コレは単にストーカーが私に被害を及ばせさせない為の延長戦。神楽坂君には何も非なんてないものだから明日誰がストーカーなんて詮索はしなくても大丈夫よ。あなたが私の側にいるだけで十分にストーカー対策としての繋ぎ止めになってくれるもの…だから明日も気にしないで校門前で待っててね。」


そう言って兎川がこの場から去り自分1人だけが残される。


「………その言い方はズルいな。全く学園で人気者の面倒ごとは本当に嫌な面倒な事がばかりだ。」


けどだからといってそのまま見捨てるなんて事はしないと言えば常識的且つお前にいい事なんてあるのかとそう言う奴がいてもおかしくはない。ああそうだ俺はきっと馬鹿だ。馬鹿だからこういった厄介事に首を突っ込んでしまう。


「心底ついてないよな俺は…」


そしてこの日俺はいったい誰がストーカーなのかは結局わかりじまいになりそのまま兎川を電車で近くの場所まで送り帰宅する。


バタン!


「つ、疲れた。」


別に大した事はしていないのに意味の分からない疲労感…これはあれだ日頃自分のやっていたお得意のスポーツを怠けて結果を現した意思表示…そう思い込む他なくなるな。


ピロリン♪


誰かからの通知メッセージに俺は端末を開き中身を見る。


ヒョコ!


やぁやぁ神楽坂君。今日の成果はどうだった?何かいい発見でもできたかな?一応意味があるかは分からないけど、明日も屋上で是非話しを聞かせてほしいかな?


「………そうだった…感じな事を忘れていた。アイツに好きな奴がいるのかどうかを聞きそびれてしまった。というよりどういった形でアイツに小橋の恋愛相談の一部を聞けばいいんだ……しかも小橋のアドバイスなんて全く役に立たなかったし…本当に今日は意味の分からない1日だった。」


俺は文句をたらしながらゆっくりと睡魔に襲われ目を瞑り安楽の眠りに誘いながら今日の出来事を明日小橋に話そうと思い込み眠りにつく。


…………翌日・昼休み屋上


「へ〜中々面白い事が起きたんだね。」


「どこが面白い事だ。結局お前の言うアドバイスなんて何にも役に立たなかったしストーカーが誰かなんて微塵も分からなかったぞ。」


「でもその中にストーカーみたいな人物はいなかったのよね?」


「………ああ、俺の視点観察からではそう言う風に見え……なかったのかな?」


「何で疑問系……」


「いや一部始終見ていないお前からしたら別に気にはしないと思うが…俺はあの2人に関してよく分からない点が存在するんだ。後兎川のタイミング的な問題もな。」


「タイミング的な問題?」


「ああ、何で兎川は今になって俺に相談をしたのかと思ってな。」


「たまたまじゃないのかな?このタイミングだから神楽坂君に相談したって話しにはなったって私は思うけど…それに信頼できてからこそ神楽坂君にお願いしたんでしょ?ならタイミング的にはその信頼しての男子で頼めるのら君しかないなかった。そうじゃないかな?」


「いやそれならば話は変わってくる。兎川にも言われた事があったんだが、それならば何で蒼脊にお願いしなかったのかと疑問に思った事があったんだ。まぁ蒼脊があまりにもめんどくさいという人間柄だというのがあったかもしれないが、それでも男性でまだよく知ってるアイツに頼むのが筋だと俺は思う。俺はまだここに来て1ヶ月経たない身だ。そんな奴に普通恋人疑惑なんか頼んだりなんかしないだろ普通。」


「普通はね。でも彼女が普通の存在じゃないのは君だって理解していると思うけど?」


「………」


小橋が言う事は何となく分かる。何故かって?それは普通じゃない美森姉を俺は彼女のトラブルを解決した事で普通ではない兎川もそれに因んで俺にお願いした。つまりはそんな異常じゃないかもしれない人物俺ならストーカーの件も何とかしてくれるそう思ってお願いしたのだとそう思ってしまうのが筋だが……あまりにも推測すぎる仮定の想像だ。こんなの勝手に頷くのが無理っていうものだ。


「自分に言い聞かせるつもりなら、まずは菟ちゃんの周りをよーく観察してからでも遅くはないと私は思うよ。それに私が言ったアドバイスはたまたま昨日役に立たなかっただけで、もしかしたら今日役にたつかもしれないしね。」


「屁理屈だな。」


「ふふ、そうだね屁理屈だこれは。でも君はそれを感謝してしまう。コレは恋愛相談を兼ねての他の人からお礼を言われているちょっとした私の自慢だね。」


「どう言う理屈だよそれ。」


まぁ小橋が言うならそうかもしれないという謎の尊重が心のどこかに現れたのかひとまずそれで納得してしまう自分がいた。


「さ〜てこの話だとまだ恋愛事情については聞いていなさそうだしこのままお弁当を一緒に食べもらおうかな。」


「いやまぁそうなんだが…別に弁当まで一緒に食べなくてもよくないか?てか何で今日も持ってきてるんだ?今日弁当箱返したばかりなのに。」


「ふふ、いったでしょう君からの相談とかがある時は必ずここで一緒にお弁当を食べるってそう約束したのをもう忘れたの?」


………あれ?俺そんな事いったけ?


彼女はそんな勝手に決められた約束?でお弁当箱2つ分を用意し1つを俺に渡しまたもや昨日同様一緒に弁当を食べる事になる。


「ほら今日も自信作なんだ食べて食べて!」


物凄い満面の笑み…とてもじゃないがこんなの断れるなんてのは無理な相談だな。


「じゃあいただきます。」


俺は彼女から受け取った弁当箱を開け中身を開けると、やたらと動物のキャラクターよりに作られてとてもファンシーなお弁当が目の前に現れる。


「うっ……こ、これが本当の女子の弁当か。」


「え?コレぐらいは普通につくるよ私。因みに私のオススメはパンダさんのおにぎりなんだ。」


よくよくTV番組とかで見るパンダおにぎりだが、しかし何処から食べたものかと思いつつ耳の方からかぶりつこうとした途端…


「ああ!パンダさんのお耳が!か、可哀想!」


「いや人が食べるものにそんな可哀想と言われると心が痛むんだが?」


「そう?私は全然平気だけど。」


いや本当に平気そうにパンダの顔半分を食べちゃったよコイツ…さっきまでの可哀想という思いやりは何処にいったんだ。


「おかずも色々あるからまた感想聞かせてね。」


「あ、ああ…モグモグ…」


何か2日しか経ってないのになんなんだこの馴染み深さは…

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