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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第一章 幼馴染達との再会(仮)と復讐
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レコーディング

ありえない今時偽彼氏に偽彼女って、どう言う意味なわけ?いくらストーカー関係でそういう事だから仕方なしでOKを出すなんて、この業界絶対におかしすぎるわよ。てかあのマネージャーと菟がおかしいのよねこれって…


「あ、あの〜」


「あ?」


うわ物凄く機嫌悪そう。レコーディング室前へいるって事は既に準備している真っ只中…確かにこの状態でレコーディングされると周りのメンタルにも支障が生じるよな。


「え〜と、兎川に聞いてると思うんだが、俺の名前は…」


「神楽坂一星君でしょ?」


「もう名前を覚えててくれたのか?」


「まぁ、あんな衝撃的な事を話されればね。てかこのご時世売れ出している中で、疑惑の彼氏彼女関係ってどう言うわけなの?いくらストーカーを見つける為とはいえ逆にいえば、スキャンダルにあう可能性だってあるわけなのよ?そこら辺ちゃんと考慮して考えてるわけ?」


「御もっともな言い分だな。確かにその事を言われると元も子もないというのが正直な感想だ。でもストーカーから身を守るという事でこの疑惑関係しかないのならそうせざるおえないと俺は思っている。」


「あからさまに考えを諦めた様な発言ね。それでも菟の彼氏なのあなた?」


「諦めた?いや観念したと言えばいいのかな。」


「観念した?いったい何に観念したというの?」


「兎川のアイドルとしていや周りに対しての配慮としてをかな。」


「意味が分からない。」


「だろうな理解しようとしないからそう意味が分からないんだ。兎川の考えは必ずしも自分の事だけで、他人を巻き添いにしたりなんかしない。それも傷つけるという行為なんかは絶対にな。」


「いやあなた、菟と会ってまだ間もないのよね?何でそんな事を根拠に言えるわけ?」


「君とさっきのアイドルの子…2人の様子を見たらどれだけ兎川に信頼されているのかなって言うのが分かるよ。まぁ俺のただの主観でしかないがな。」


「………は?だから何だって言うわけ?そんなの本当にただの憶測でしか話していないだけじゃないの、おちょくってるつもりなら今からでも遅くないからさっさっと帰ったら?」


まぁそうだよな。こんなのただの戯言にしか聞こえない。でも必ずしも効果がないとは限らない。何故なら今ので彼女に僅かな間があった。それは決して否定ではない反応の仕方。つまり一部ではあるが、それを射抜いてるのは間違いない。


「あ、あの〜あまり本人がいる所で勝手な憶測や恥ずかしい事を話すのやめてくれないかしら…」


「え?いたの菟。」


「いたのってそりゃあ1人だけだと心配だと思ってついてきたんだから当然じゃないの。」


菟は壁からひょっこりと顔を出しながら恥ずかしげに一星達の様子をみながら声をかける。


「……てかそれ知ってて、今の発見したって、あなた頭沸いてんの?本人の気持ちを蔑ろにしてそのまま恥ずかしい事を言うなんて、あまりにも外道すぎるわね。」


「……まぁ本人がここで俺を庇い立てまくっても結局の所話が余計に拗れそうだと思ってな、つい今しがた兎川にはもう少し遅れてからこっちに入ってくれとそう伝えたんだ。けどタイミングがタイミングだったな。今になって自分でも恥ずかしくなってきた。」


「自分で言って自分のメンタル弱らせないで!というより私のメンタルが1番ダメージ受けたわよ!」


菟はまさに恥ずかしさのメンタルダメージを受け一星との顔を合わせられないのか目の前で手をパタパタとさせながら照れ隠しする。


「菟の恥ずかしい姿はひとまずどうでもいいとして、ストーカー対策なんて私意味ないと思うのよね。悪いけど、あなた達の偽善ごっこ何かに付き合う気はないから。」


「待って雫ちゃん!雫ちゃんが怒るのも無理がないのは私だって重々承知だよ。でもね、こうしないと周りに迷惑がかかっちゃうし何よりも目の前の大切なものをもう失いたくないの!だから雫ちゃんどうかお願いせめて3日の間、3日の間にこの問題をなんとかして終わらせるから、お願いします雫ちゃん。」


「…………はぁ〜もういいわ。そこに関しては別に怒ってないもの、だから頭を下げてまでお願いしなくていいわ。あなたの事情はちゃんと聞いてるからあまり自分のを卑下にしないで頂戴。」


「あ、ありがとう〜雫ちゃん。所でそこに関しては怒ってないのならいったい何に怒っていたの?」


「はぁ〜あなたって本当に……普通はそこで何かしら気付くでしょうに、私の達はユニットで組んでいるのよ。だから私達に相談してくれたっていいんじゃないのかってそう言いたいのよ。」


「?だから今相談したわよ。」


「ああああああああ!!!もう!!そういう所本当に嫌い!」


「え!?え!?何で、何で私今怒られてるの!何で!?」


いや今言わんことしてる事ぐらい分かれよ。単純に仲間外れされたみたいで嫌だって言いたいんだろきっと……


早瀬川が兎川に今気付いていない事に関して物凄く苛立ちながらあーだこうだと言い兎川は本当に何の事かさっぱり分からず、その叱られている様を見ていた俺は恐らく他のアイドル声優という立ち位置の中でこの面子が1番仲の良い類いなんだと勝手に実感した。


「………けど兎川の大切な物が失ったっていったい何を失ったんだ?」


兎川が漏らした目の前で大切な物を無くしたという発言が頭の中で疑問に浮かびながら、過去の彼女にいったい何が起こったのかを僅かながら興味を抱く。


「お?何だ心配したのはもしかして杞憂だったか?ちゃんと和解してくれたみたいで何よりだ。」


「和解も何も私は別に菟にたいして怒っていたんじゃなくて、勝手な事を許可したマネージャーに怒っていたんだけどね。」


「え!?俺か!俺が原因だったのか!」


「え〜気付かなかったんですかマネージャーさん萌びっくりです〜」


「ビックリという言い方ではないな。でも問題が俺にあるわけじゃないってわかったのは本当に何よりだ。短い期間かもしれないが、その間宜しくしてくれると助かる。」


「あ、ごめんなさい。私男性恐怖症なんで触らないでもらえますか。それとマネージャーも近づかないでください腐りますから。」


「え?男性恐怖症なのか。そんな風にはとても…」


「やっぱりマネージャーとして男性恐怖症の子にどう接したいいのか……俺は選択した相手を間違えたのか…」


何故か勝手にしょげだしたマネージャーに月見坂がドンマイとアホヅラをかましながら励ます。


「まぁあなたの場合何か……敵意を感じない?なんかそんな気がした。でもやっぱり触れる事はできないから触らないでください。私女性専門ですから。」


「ヒィ!」

「いやその言い方も言い方で何処かしら語弊がうまれるぞ。」


兎川はそれを聞いて若干早瀬川から距離をとり俺の後ろへと隠れてしまい僅かにドン引く。


「冗談よ。」


「冗談に聞こえないわよ!」


「ねぇ萌は!萌は!」


「萌ちゃんは関係ないよね!」


「ほらほらお前ら遊んでないでとっとと準備しろブースに入って発生練習しとけよ1人ずつ録っていくからな。」


………え、やばい、少し2人のことを何ともない無関係な立ち位置だと思っていたが……


2人を改めて見直す一星。


やっぱりさっきの冗談を含めたら怪しく思えてしまう。うんこれはこのユニットに関しては延長戦だな。


「は〜いそれじゃあ1人ずつ録っていくから、まずは萌ちゃんからいきましょうか。」


「は〜い宜しくお願いします〜」


先にレコーディング仕様とされるブースの中へと入っていく月見坂。それを音響監督までやっている現場監督の人は何不自由なく色々と設備を整えさせチューニングやら音響の設定を月見坂と一緒に合わせながらセッティングをする。


「い、いいのか俺までその音響とされる場所の中へ入っても?」


「駄目に決まってるでしょう。分かってるなら早く外へ出ていきなさいよ。」


「雫ちゃん!」


「冗談よ冗談。マネージャーが待合室にいて私達が入ってるってのも普通に考えたらおかしな事よ。」


「確かに…普通ならマネージャーさんもここにいるべきなのにな。」


「誰かさんがマネージャーを困らせるからじゃないの?」


「あはは、それだと雫ちゃんの事を言ってるみたいで可哀想よ。」


「いやいや菟の事を言ってるのよ私は?」


「え?雫ちゃんの事でしょ?」


ガシ!

ガシ!


ぐぬぬぬぬぬぬ!


「こらそこ!五月蝿いわよ!」


何故か2人とも取っ組み合いが始まりだしお互いマネージャーを困らせてるという部分を肯定せずに変な歪み合いをしていたのだが現場監督さんに怒られそのまま黙ってしまう。


ガシャン…

ブィーーーン!


「それじゃあ準備はいい萌ちゃん?」


「はいOKです〜」


「じゃあ曲が流れたら歌詞通りに歌ってちょうだい、できるだけリテイクは減らす形で、自分の個性のある歌声で歌って頂戴ね。」


♪♪♪♪♪〜


そう言って曲が流れだすと、月見坂がそのメロディーにのりながら歌声を奏でだす。


「………凄い上手いな。」


「ねぇ私も歌声では萌ちゃんがトップに入ってもおかしくないくらい上手いと思ってるわ。正直この3人の中でも上位ていうぐらいのレベルでね。」


「………どの口がいうんだか…」


「え、何か言った雫ちゃん?」


「何にもないわよ。」


本当にライバルが多くて大変だわ。生まれ持った才能と本当の努力で実った才能…そんな2人に私がどれだけよアウェイ感を感じるかあなた達には到底理解できないでしょうね。


「本当にこの2人と組むと折れて辞めてく人がいるのはもはやさがなのかもしれないわね。」


「…………早瀬川。」


何だか早瀬川が遠くの目をしているのに気付いた俺は彼女にどの様な声をかければいいのか、いやかけない方がいいのか躊躇していると月見坂の収録が終え次に早瀬川の出番がやってくる。その時俺が思ったのはここでの早瀬川は何かに囚われていたかの様に真剣な表情をしながらブースの中へと入っていき彼女の歌声に月見坂とはまた違った感性が俺の心の中で響き渡らせていきながら彼女の歌声に干渉した。

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