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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第三章 新たな復讐の惨劇新幼馴染達による反撃
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俺の初めての相手

俺が原因で美森姉にあんな喧嘩越しな事を言ったのか?だとしたら相当面倒くさい子だぞ。

何か幼馴染の部活の後輩の子達ってそんな変な子ばかりなのか…


「ああ別に一星だけが原因ってわけじゃないのよ。私にも原因が一理あったりしたからそれでというのもあったと思うわ。」


「けれど、それが確実ってわけじゃないんだろ?」


「ええ、でもね〜あの子のああいった顔を見たらそうとしか思えなくてね。無邪気で人を疑わない真っ直ぐな目…そんな子が突拍子もない行動を起こしてきたものだからそう思ってしまうわよ。」


は?無邪気で人を疑わないだって?

思いっきり俺の事疑ってきて、昼休み中監視されているんだが?

その辺は気にしたりしないのか。

自分にあんな勝負を申し込まれたから違和感を感じたからそう思ったって……いったいどんな目をしてんだよ。


「無邪気で人を疑わないね〜」


「え?どうしたの?そんな視線を横にして…」


「美森姉。昼休みに……ああいややっぱり何でもない。言った所で自分の後輩の方が可愛いからとか何とかいいそうだから…」


「???」


「けどあんなデタラメなというか何というか…獣みたい生き様をしているよな。」


「わんぱくっていいたいのかしら?」


「わんぱく…わんぱくねぇ……いやまぁあの子がわんぱくかどうかは別にいいとして……正直知りたい事がたくさんありすぎる。」


「え?一星。まさかあなたあんな小さな子にも手を出すつもりなの?」


「何でだよ!だぁ〜何でそう俺が何でもかんでも女の子に手を出すみたいな感じで話してくるんだ。普通にその子の事について気になるって話をしてんのに…」


「だって、あなた取っ替え引っ替えに幼馴染の子に手をだすから……ね〜」


「ね〜じゃねぇよ。……あの子何であんなに走るのが早いんだ。美森姉に負けてはいたけれど…確かにあの走り方は男子陸上部とそう変わらない走り方だったぞ。」


「?別に何も変わらない普通の子よ。ただ足が早くて目立つだけに過ぎない元気な子よ。」


「それだけで済まさせる話しじゃないと思うんだけどな。」


美森姉達と同じ境遇みたいな事を言っていたし…それに鳴神も同じ才があるって言っていた。

でも後遺症に至る程の病は何もかかってないと言っている。

……共通点としてあるなら…日々練習をしてるかしてないかで変わるというわけか?

どの道まだ時間はあるわけだし…次はあのパワフル後輩を見極めないとだな。


「何〜もしかして、美々ちゃんの事が気になってるとかそういうのかしら?目の前にいる彼女がいるっていうのに、いきなり浮気かしら。」


「仮な…後浮気じゃない。……次学校へ行く時にあの子の事詳しく聞いてみるか…」


そんなたわいもない話をしつつあっという間の時間がすぎる。

そして寝る時間帯になって、俺は美森姉にどこで寝たらいいのかと聞く。


「美森姉俺今日何処で寝たらいいんだ?」


「え?私の部屋だけど?」


「ああ、そうか…美森姉の部屋……は?美森姉の部屋?」


聞き間違いだろうか?

廊下に寝ろとかそう言うのじゃなくて…私の部屋だと?


「おいおい美森姉。別にもういいよ。今日の悪戯はそこまでにしてくれ。」


「一星も何言ってるのよ。まだ終わってないでしょう。彼氏彼女…」


「………まじで言ってるのか。」


結局なすがまま俺は美森姉の部屋で寝る事になる。

まぁ布団とか置いてくれるだろうしそこまで心配する必要性は…


「な…なんだ、と?」


美森姉は既に寝る準備を整えており、まるで俺を誘うかのようにして、ベットのマットの上を軽く叩く。


ぽんぽん…


「ほら、早く来なさいよ。どうしたの?」


「どうしたの?じゃなくてだな。……さすがにそれはヤバくないか?いくら幼馴染とは言え俺達…男子と女子だぞ。彼氏彼女でも垣根を超えてない限りはそこまでの事…」


「もう〜そう言うマメは要らないのよ!ほら!」


「うお!」


美森姉は俺の腕を思いっきり引っ張ってベットの方と連れ込みながら一緒に布団の中へとはいる。

当然中へ入った俺達は面と向かうわけで…


「………」

「………」


いやいやちょっと色々とヤバいだろうコレ……良い匂いはするし、顔も近い…こんなの意識しないというのが無理というものだろう。


「……ねぇ。」


「な、なんだ?」


「何かお話ししてよ。」


「え?お、お話し?」


「そうよ。このまま寝るってだけじゃ味気ないでしょう。寝る前に聞かせてほしいのよ何か面白い事とか……」


「………はぁ〜何だかバカらしくなってきたな。」


そう吐露して、俺は姿勢を正し仰向けになる。


「何よ〜こんなに密着してるんだから、普通はそこドギマギしてくれないかしら。」


「………成る程そう言う事か…美森姉。さっきのジャンジャラの罰ゲーム…コレがそれなのか。」


「………そうよ。1番ドギマギさせられるかと思っていたのに普通に平静を保っているんだもの…拍子抜けしちゃうわ。」


何かしら悪戯心があるのは分かっていたけれど…こんな風な手でしてくるとはな。

いくらなんでも自由奔放すぎる。


「それでもだいぶドギマギはしたぞ。正直本当の彼女になったら、もしかして毎日こういったドギマギをさせられるのかとちょっと期待を持ってしまった。」


「!それってつまり所謂告は…」


「それは違う。」


「ええーー!」


何でそう露骨に嫌な顔をしてくるんだ。

寝る前の興奮か何かで頭がおかしくなってるんじゃないのか?


「……さてと、じゃあちょっとしたお話をしますかね。」


「お!何々!もしかして何か面白い話を聞かせてくれるのかしら?」


「……面白いかどうかは美森姉次第の話にはなるけどな……この前転校してきた俺の幼馴染がいるだろう。」


「ああ、あのいけすかないナンパ野郎ね。」


「はは、まぁそうだな。実はアイツ昔からあんな性格じゃなかったんだ。」


「ふ〜ん。まぁそうなんでしょうね。でもそれは誰しもがある過去の一旦でしょう?別に不思議でもなんでもないわね。」


「じゃあコレはどうだ?俺よりも実はアイツの方がモテていたって話…しかも姫乃だけじゃなくて、他の4人も実はアイツの事が好きだったんだ。」


「へ〜〜………ん?え!!!?ちょ、い、今の話どう言う事!ひ、姫乃ちゃんとだけ付き合って話しじゃなくて、他の4人ともそう言う関係だったの!というよりもどうしてそれをあなたが知ってるのよ!」


「嘘だよ。」


「え?嘘?」


「そう今のはいつも美森姉達が嘘をついてるからそれの仕返しをしてみたんだ。……でも…ぷふ。まさかそこまで食いつくとは思ってもみなかったな。あははは。」


「ぐぬぬぬ!な、何をそんなに笑ってるのよ!仕返しのつもり!」


「いやそりゃあ、あんだけされたら仕返ししたくもなるってもんさ……アイツがそんな女子受けなんてするものかよ。……でも正直な所アイツが転校してきてホッとしてる所はある。」


「え?急になによ。昔の幼馴染だからそれでホッとしてるって話し?」


「それもある。それもあるが……アイツらのケアをする役が必要だろ?それをまとめるのにアイツがいてくれるってのは相当ありがたい話しなんだ。今回もその為に戻ってきてくれたと思うのが1番効率的な話しなんだが……」


「何で転校してきたのかわからない。……そんな所かしら?」


「そうだな。俺の考え通りでアイツらのケアの為に戻ってきてくれてたのなら話は早いんだが……何を考えているのかまではさっぱりわからない。正直な所警戒もしている。」


「幼馴染なのに?」


「美森姉がそれを言うか?1番の被害を被ってるのは俺でその原因が美森姉達だっていうのをもう忘れてるのかよ。」


「うっぐうの音も出ないわね。」


「はは、ちゃんと自分のやってる事が過ちだって思ってる反応だな。」


「半分はね。でも私達がしてる事に後悔なんてないわよ。」


「そりやぁそうだろうな。あんな周りくどいやり方をして自分達を見つけて欲しいとか…幼馴染だからこそやっていい遊びなんだろうなって思ったよ。」


「……そうかしら?幼馴染じゃなきゃ駄目というのはただの偏見だと思うわよ。仲のいい友達同士ならそういった遊びもありだって思うわよ。」


「仲の良い友達がそんな変な遊びをするかよ。……そもそも本当に苦労したんだから…変な言葉遊びまでして何の嫌がらせなんだよって思ったし…」


「だから許容できる範囲内で許してあげたじゃないのよ。蒼脊と林音ちゃん…この2人はあなたの味方になっていたでしょう。」


「味方ね〜……でも林音は自分の事を偽ってまであそこまでしていたのが俺には分からなかった。そこまでして幼馴染との対面を拒んだのは何故なのか未だに謎だな。」


「それは乙女心って奴よ。一星は女の子の扱いに慣れてないからそう言う風に思うだけよ。もっと相手の気持ちにそぐわないといけないんだから。」


「十分にそぐいてるつもりなんだけどな。こうして一緒に寝てるというのも相手の気持ちを尊重しているんだが…」


「こんなのはただのお遊びよ。もしあなたが私の事を襲う気でいるのなら話は別だけれどね。」


「……美森姉。あんまりそう言ったからかいはよくないぞ。いくらただの弟みたいな家族だからって言って良い事とやっていいことがある。美森姉は俺に対してたまに度がすぎるやり方を…」


「本気じゃないとでも思っているの?」


「は?」


「だから私が何の無神経なままあなたにこうして一緒にベットの中で話してるとそう思ってるのかしら。」


「………またそうやって揶揄って…ん!?」


そうやってまた揶揄ってという言葉をしようとしたのだが…俺の口元に柔らかい何かが接触する。

それを避けようとする暇もなく俺のファーストキスは彼女に奪われてしまった。

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