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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第三章 新たな復讐の惨劇新幼馴染達による反撃
354/372

2人だけの甘々(仮)夫婦ごっこが始まろうとしていた件について

ファミレスで幼馴染による昼食が終えた俺達は働いていた人達に深く謝罪をしそのままファミレスを出ていく。

そして山茶花達はやはり不服な思いをしてそのまま別れ別れになるのだが…


「星君。ただの美森ちゃんのちょっとした悪戯だとは思うけれど…少しの間だけ我慢してね。」


「いや別に我慢をしているわけじゃないんだがな。」


「それって…もしかして遠回しに私の事振ってる形なのかな?」


「!いやそうじゃない。ただコレは俺と美森姉の昔の悪戯に関する延長戦なんだって思ってる。」


「延長戦…星君と美森ちゃんって、もしかして最初っから仲がよくなかったの?」


「あれ?山茶花知らなかったのか?俺と美森姉って実は物凄く仲が悪かったんだぞ。」


山茶花はそれを聞いて嘘だよという顔をしながら向こうでみんなに問い詰められている美森の姿を見る。


「……美森ちゃんがね。」


「まぁ2人の仲が悪かった関係性が良くなったのって…ほぼぼほ山茶花のおかげでもあったしな。」


「え?私が?…何かしたのかな?」


「自分自身は気付けてないかもしれないが…山茶花は俺達2人の仲をちゃんと取り繕ってくれたんだ。今回のお節介だってそうだ。そのキッカケがなかったらこうして幼馴染同士…言いたい事があっても言えなかったと思う。」


「ふーん。まぁ別にいいんじゃないかな。既に親密な関係だしね。」


「なんだよその言い方…まるで何か物言いがありそうな言い方だな。」


「……はぁ〜正直な所コレ以上敵に塩を送りたくないんだよね。そりゃあ私に色々としてくれたという部分では感謝してるよ。でも私の場合…記憶が根絶していたから皆んなと共有していられる時間帯がなかったんだもの……だから少し嫉妬はしちゃうよね。」


「………それだったらまた一緒に水泳をやってくれればいいよ。たまになら別に大丈夫だしな。」


「星君。……何その優しさ気持ち悪いんだけど…」


「人がせっかく下手に出てやってるというのにお前と来たら…」


「ぷふ!嘘嘘。ありがとうね。その気持ちだけで十分だよ。コレ以上星君に無理をさせられないしね。」


そうか…山茶花が最近俺を水泳に誘ってこなかったのは遠慮をしていたからなのか……単に時間が合わないだけかと思っていたんだが…どうやら違ったみたいだ。


「無理はしていないんだが…まぁまた今度気晴らしに誘ってくれ…」


「え〜泳ぐのに抵抗がある相手にどう気晴らしに誘えっていうのかな?」


「揚げ足をとるんじゃない。」


ストン!


俺は山茶花の頭に軽くチョップをして生意気な態度を改めるかの様にして成敗させる。


「いたーーーくない!」


「じゃあなんなんだよ今の叫び声は…」


「テヘヘ、ちょっとした乙女の叫びだったかな。」


「どの辺に乙女があったんだよ。……それよりもだ…美森姉何か今回やたらと頑固なんだよな。勝負をふっかけてきて確かにそれを了承はしたけれど、何だか今の美森姉は無理してる感じがする。」


「そう思うなら本人にこんな勝負無意味だって言った方がいいかもしれないよ。」


「馬鹿野郎。そんな事で済ましたら昔やってきた絆が尽く崩れてしまうだろう。」


「……そうかな。ただ単に美森ちゃんは照れ隠ししてるだけだと思うんだけどね。」


私がやった事だけれど…ずるいね美森ちゃんは。

ちゃんと側にいてくれる好きな人がいるんだもん…

私の時とは大違いだよ本当に…


「あ、コッチに気付いたみたいだよ。ほら星君も美森ちゃんの所に行ってあげて…」


「あ、ああ。」


「あ、それとコレを言うのも差し出がましいかもだけれど…幼馴染の心はねそんな辺な考え方じゃ絆は簡単に崩れないよ。だから思いのままに星君のやりたいことやっちゃって!」


そう言って俺の背中をポンと叩いて前へ押し出してくれる。

しかし今の言葉では何かのヒントを得られた感じがしない。

それだったなら俺は美森姉にこのまま自分の思いをぶつけるだけだ。


「………」


「山茶花と2人で何話してたの?」


「いや何も……」


「ほんと〜に〜?」


「本当だよ。ほら帰ろうぜ…今日一日は彼氏彼女なんだろう。美森姉が納得するまで付き合ってやるよ。」


「は、はぁ〜」


全く何なのよ。

何だか割り切った顔をしていたというか…仕方なしというか…


ズイ!


「お、おいいきなり腕を掴むなよ。」


「いいでしょう。もうあの子達とは離れたわけなんだし…こうやって引っ付いても問題ないでしょう。」


「それはそうかもしれないが…」


山茶花達と別れて俺と美森姉はそのまま美森姉の家へと帰る。

まだ今日1日での勝負は終わってない。

しかし美森姉のこういった甘えてくる感じは…何かしら心配している時に絡んでくるパターンでもある。

そういった時に限って美森姉はみんなに隠れて甘えてくるのだ。


「ぷふ。」


「え?な、何?」


「いやそう言えばそうだったなって思いだしてな。自分のやってることに不安を抱いた時って、美森姉やたらと俺の服の袖を掴んでくる節があっただろう。」


「ヴェー!そ、そんな事、あ、あったかしら。」


「動揺してんじゃねぇか。まぁそんな事があったなって思いだしただけだよ。」


「それを何で急に思いだしたわけ?」


不貞腐れる様にして俺に問いを投げてくる美森姉。


「いやアイツらがいない時の美森との2人だったら……ああいややっぱりいいや。」


「ちょっと!そこで言い淀むのはなに!もしかしてそんなにいい事がなかったとかそんな事思ってるわけじゃないわよね!」


「さ〜てな。」


「ちょっと!」


美森姉には誤魔化してはいるが…少し照れはずかしくて言えない部分があった為敢えてその事を伏せてはぐらかす。

そんな馬鹿みたいな昔話をしながら俺達は帰宅するのだった。


……美森姉の家


「さてと…あの子達での自慢はひとまず終えたとして…」


いや完全にアレはバレていたと思うけどな。

宇佐木田さん以外は…


「一星ここからは彼氏彼女じゃなくて、夫婦の営みの時間として振る舞ってもらうわよ。」


「夫婦?いきなりすっ飛ばした仮定の話にはいったな。というより俺達彼氏彼女みたいな事まだ何一つやり遂げてないと思うんだが…」


「あら?そうかしら?私としては今回彼氏彼女としてのちゃんとできていたと思うわよ。まぁあなたが恥ずかしがっていた点は取り除いてあげなくもないけれどね。」


「何かしらと上から目線はやめろっての……でもそれなら美森姉だって、それなりに恥ずかしがってた点があったんじゃないか?」


「はい!?私の何処にそんな部分があったって言うのかしら。」


自覚なしなのかよ。

さっきまでの会話で昔の話をしたら恥ずかしがってたとうのに、それを気にしてないっていうのが美森姉の図太い神経だよな。


「まぁその辺はひとまず置いておいてだな。夫婦ごっこって具体的には何をするんだよ。ここに来てからのアイシテルゲームの延長線だとでも思ったらいいのか?」


「基本的はそうね。その解釈で間違いないわ。ただ今回は少し趣向変えたゲームにしようと思うのよ。それぞれ危ない橋による大人の階段にまで至るまで絶対に相手をドギマギさせちゃいけない。どうかしら?」


「……いやそれって、帰る時に美森姉を俺多分ドギマギさせていたんじゃないかと思うんだが…違う意味で…」


「アレはノーカンよ。何の前触れもなしにドギマギさせちゃただの達の悪い男じゃないのよ。」


「いやそれは知らん…勝手に想像した美森姉の見解に過ぎないだけの話だろ。」


「だとしてもよ!だとしても!」


「はぁ〜もう何でもいいんだけどな。ひとまずお互いいやらしい気持ちにならなければそれでいいって話しなんだろ?」


「い、いやらしいって…まぁそう言う事にるかもだけど…そうストレートに言われるとちょっとデリカシーに欠けるわね。」


「まどろっこしく遠回しな言い方をされるよりマシだろうよ。大体仲直りの定義での勝負のはずなのに、何でお互いドギマギしたら負けの勝負にしたのやら……それで仲直りできるとは到底思えないんだが…」


「うるさい!私に不快な思いをさせた元凶が何を言ってるのよ!少しは私の為に奉仕しようとか思えないわけ!」


「……元凶は俺じゃないぞ。」


あのやたらとうるさい後輩が元凶なんだけどなと言うのはまた話がややこしくなる為もう言わないでおこうと心に決めた。


「さ〜てとそれじゃあ一星を悩殺させてやるぐらいにはドギマギさせてやるんだから覚悟しておきなさい。」


「お、おう。」


何か宣言されたんだが……この勝負別に不問にさせる事もできんだよな。

ならドギマギさせる方向を別の形でやればいいだけの話し…例えばエロ方面じゃなくて、俺なりのやり方で美森姉を落とせばいいだけの話しじゃないか。


「あ、あれ?何か妙なギャルゲーが始まってないかコレ…」


そう独り言を呟いていると美森姉は自分の部屋へと駆け足で階段で登っていく音がするのを聞こえた。

しかも鼻歌を歌いながら何やら楽しそうにして…


「美森姉のことだからまた嫌な企てをしてきそうで厄介だな。……というよりわざわざ今日一日泊まる必要性ってあるか?絶対ない気がするんだが…」


ダダダダダダ!


と考えていた矢先に美森姉が階段から降りてくる音が聞こえてくる。

どうせまた薄い生地みたいな服を着て驚かせてくるに違いない。

……ここは1つ俺がガツンと言ってやらなきゃな。


「美森姉。別に何を着てこようが勝手だが、少しは自分のあるべき姿をだな。」


しかしまさかの意表を貫くかのようにして俺の前へ姿を現す美森姉に俺はその姿を目にししばらくの間膠着してしまう。


「どお…かしら?」

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