病室にいたまさかの入院患者
俺に見せたいものがあるか…変なものじゃなければいいんだけど…しかし何故か病院室みたいな場所を周って歩いてる気がする。
気のせいか?
「そういえば私あなたのお父様に久しく会っていないのだけれど元気かしら?」
「すみません。俺も長らく親父には会っていないんです。最後に別れたのが俺が中学1年で親父が転勤していったまま戻ってこなくなったくらいですからね。」
「つまり4、5年近く会ってないって事になるのかしら?それはまた…」
「俺からも聞いていいですか?」
「何かしら?」
「平川先生がここにいるという理由を聞かせてもらっても?」
「……まぁここで会ってしまったものね。仕方がないわ。……私がとある研究者というのは覚えているかしら?」
「研究者だったんですか?親父に言われて俺を学園を辞めさせる目的としか聞かれていなかったから、そうだとは知りませんでした。」
「あなたのお父様も研究者の一員の1人なのよ。だとしたら私があなたの学校に行かされるという話は聞かされていたんじゃないの?」
「いいえ。俺は単にあの学園でやりたい事があるから入学の許可をもらっただけにすぎません。それに俺にはもう何一つ培った才がない為ただ勉強だけに集中してあそこまでいけたんです。」
「確かに何もスポーツだけが、あそこで繁栄されているわけではないわ。でもね主に重要視されているのは…」
「分かっていますよ。結果を残せたやつだけがあそこで1番学園でやっていける。でもそこに至るまでの材料がまずありません。俺を監視対象としている風紀委員も不自然ではありますが、あの学園は謎だらけすぎる。正直…皆んなと一緒にあの学園から離れたいと言う願望もあったりします。」
「それは無理な話ね。あそこから何処かへの学園へいけた人はまず誰1人いないわよ。隠蔽されるかもしくは何処か違う地方へと飛ばされるか……まぁ自分の成長を糧に留学して強くなるという生徒もいたみたいだけどね。」
それってもしかして、鴨川先輩の事か?
そういえばあの人アレから姿を一切見なくなったな。
何処へいったんだ。
「設立されてまだ間も無いのに評判はかなりいいという話を聞かされています。正直な所俺はそうは思えないんですよね。いくら秀でているアイツらが優遇されているとしても単に無理強いをさせられているというか……主に使い回しをされている気がするというか…」
「……ねぇ知ってるかしら?あの学園…実はこの施設から援助を強いでているらしいわよ。」
「え?何ですかそれ…」
「不思議よね。単なる病院と言うだけなのに、どうしてあの馬鹿でかい学園に色んな設備やシステムが導入されているのかしら?」
「………県知事とか関係あったりしますか?」
「へ〜何でそう思ったの?」
「具体的という話しには至っていませんが、以前に山茶花の水泳試合があったんです。その際に県知事やお偉い方が集まっているのを目にしました。」
「まぁその部分だけを聞けば単に世界規模とされる中での目ぼしい試合の中で1番目にしたいという人が集まる場所なんでしょうね。それで?」
「あの試合は単に世界選手を集めてでの腕試し…と言うよりも認められていない試合だったんです。もし県知事がそんな意味の分からない試合に見にきているとしたら…」
「としたら?」
「この施設同様…何らかの研究関係者。主に俺の事を知っている人間がいるんじゃないかってそう思ったんです。」
「イグザクトリー!いい読みじゃないのよ。さすがは元水泳ジュニア…その点での読みは昔自分では有り得なかった部分をさしてそう思ったという事かしらね。」
「ただ懸念すべきではないとという保証が今の中ではわかりません。単なる推測です。この地域による県知事に関しての事を俺はよくは知らない。だからある人物にお願いして色々と探りを入れているんです。」
「……普通の高校生ではないやり方をしているわね。最早スパイだわ。」
「学園には情報部みたいなのがあるみたいですし…それに長けている奴もいます。ひとまずは色々と知れる範囲でやっていく所存ですよ。でもまずは今あなたが俺を何処かへ案内しているというのがまず俺の中での情報収集が先ですね。」
「上手い事言うわね。と言ってもあなたにとってはもしかすると懐かしい名前として見受けられるんじゃないかしら?」
平川はそう言って病室の前へと立ち札が翳してある3人の名前を確認する。
花澤飛鳥。花澤杏奈。そして、鴨川航。
あれ?女性だとは思うが、下の名前は妙に見覚えがあるな。
それに鴨川って、あの鴨川先輩の事か?
てかどう言う繋がりなんだこの3人は…
「平川先生。この名前ってもしかして…」
「あら、さすがに見覚えはあるのよね。まぁそりゃあそうよね。この3人は途中で行方をくらましたという体ではないけれど有耶無耶になってしまった3人よ。あなたをここに連れてきたのはその3人の姿を見て欲しかったからここへ連れてきたのよね。」
「もしかして3人ともここの施設での厄介者認定にされているんじゃ……!?だとしたら研究対象者に?」
「さ〜てそれはまず見てから確認してみなさい。」
そりゃあそうだ。
ひとまず3人の状態の確認をするのが先だ。
どうか3人とも無事でいてくれ。
そう思いながら病室の扉を開けて中を覗き込む。
すると…
「ふふふ、まさかこの僕が彼に敗れるなんてな。」
「いえ当然だと思いますよ。大体あの人相当やばい人みたいですからね。というよりもあの人に関わったら私達が今後どうなるのかが分かりませんしね。」
「そもそもいったいいつまでここにいればいいんですかね〜もう長い事いますし…早いとこ学校へ戻って勉強しないとおくれちゃうよ。」
な、なんだこの状況…普通に3人とも元気だと?
てかなんか和気藹々としているのが気になるというか…
「はいはいあなた達ここは病院よ。騒ぎ立てる場所じゃないんだから大人しく静かにしてなさい。」
「あ、先生……!?何でここに神楽坂が?」
「え?先輩がいる?もしかして私達を叩き潰しにきたんですか?」
「ひっ!それだったらすみません。前回のことなら深く申し訳ありません。謝るのでどうかお許しいただけませんか?」
「待て待て!俺がそんな無慈悲なことでここへ来ると思っているのか?というよりもここへ3人がいると言うことも初めてしったんだが。」
「あの子の仕返しでこの病院にまで辿り着いたわけじゃないんですか?」
「そんなことはしない。寧ろ心配していた方だぞ。あの後お前達行方不明になったて話を聞かされていたんだ。どうなったのか気になっていたんだ。チラホラと噂みたいなのは聞かされてはいたけれどな。」
「噂?そこの後輩2人はつい最近ここへ入院されたらしいみたいだぞ。噂なんてそもそも流れるのはおかしな気はするんだけどな。」
「……そうなのですか。」
時間が経ちすぎたから噂での尾ひれはひれがそこまで繁栄されなかったのか?
でもだとしたらここでの話で2人の問題は特に何も問題ないみたいな形になる。
となるともしかしたら学園側で何か隠蔽が?もしくは平川さんが何か特別な処置をしたとか?
「私達の事で何か噂になっているのですか?まさか虐めていた事での対する嫌がらせを私達にさせるとか…」
「あ!分かった!きっと私達を亡き者にさせようとしているんですね!それなら話が納得…」
「だからしないっての!お前達人の話し聞いてんのかよ。」
「あ、まぁなんだ。また会ったな。」
「あ、はい。というよりもお身体は大丈夫ですか?あの時の試合に体を酷使する程の薬を盛られていたと言うのはやはりどう考えても体にリスクがあったんですよね。」
「……正直言って、俺は騙されていたと言う事になるな。それをすれば勝てるなんて戯言はやはり信じるべきではなかった。寧ろ正々堂々とお前とやればよかったと後悔しているよ。」
「……平川先生どうして3人が入院されているんですな?どう考えても接点なんてない気がするんですが…」
「まぁ確かにそうね。側からみたらこの3人での共通点は全くないわ。でもね実は図形図としてなら組み合わせさっているのよ。あなたがSky paradiseで起こった事故…実はアレはそこにいる2人が問題とされていたのよ。」
「え?いやでもアレは単なる接触不良というか…」
「そう言う風に見せかける事ができるやり方があるのよ。それをこの子達2人がやらされていた。」
「いったい誰に?」
「そうね〜言ってしまったら簡単になるんだけどね。あなたのお友達でのお姉さんの妹が虐められていた人物と言えばわかるかしら?」
「……いやそんな馬鹿な…君津家妹が?2人に指図したというのか?でも本人は物凄く謝りたそうな顔をしていたぞ。」
「そう言った手口だとしたら笑えないわね。あなた達に同情を交わせるように仕向けたというやり方なら正直指図するよりかは達が悪いわよ。あなた達を利用する可能性だってあるんだから。」
「ちょっと待ってください。単に学園でのイベント事項なのに…なにやら事件みたいなのを感じるんですが…」
「主に事件じゃないのよ。あなたが1番それを理解しているんじゃないのかしら?自分のお仲間さんの命が関わってる状況をしっておきながら自己犠牲であの学園にまできたんだもの…正直私が主任する前より来ていたのは驚いたわ。コレじゃあ作戦もへったくりもないわよ。」
「単なる好奇心で学園に来たとか言っていませんでしたか?」
「あははは確かにそうだったわね。それもあるわ。でも残念だけど…そこはそこ…私はあの学園をあなたのお父様と学園の理事長さんとで話しをして先生として下調べをするように行ったのよ。そしたらなんともまぁ面白い事になってるといいますか。」
な、なんだ面白い事って?
それって平川先生にとって何か意味深的な事なのか?
てかあの学園相当やばいんだな。




