危ない幼馴染の鶴海は思っていた以上にサイコパスな存在であった件について
まじかよ。
幼馴染達ということは千奈美達がここに?
え?けどアイツらまでもが同じナノマシンを使ってここに入ってきているとは到底思えない。
まさかのブラフか?
「……千奈美達がここにいる。それは鶴海がしたことなんだよな?」
「うん。ツルミの意思だよ。千奈美ちゃん達には関係なくここへインストールしてもらってる。」
「どうやってやったんだ?アイツらはいま監禁中なんだろ?」
「そうだよ。それにこのゲームでのミッションタスクとも言えるね。私達の誰かがタスクを完了すれば千奈美ちゃん達は助かるしここからでられる事もできるよ。」
「それは助けなければ死んでしまうとでもいいたげだな。」
「当たり前だよ。このゲームは自分でも作る事ができる要素が含まれているんだから、私好みの設定に合わせるのが1番いいよ」
自分好みに設定ね。
最早ホラゲーが苦手という認識を迫害した鶴海にはこのゲームがなんだろうと関係がない。
ただのサバイバルゲームという認識でしかないんだ。
というか…
「何で俺達敵同士みたいな形で対話してんだろうな。勿論仲間という意味あいでの話し合いであってんだよな。じゃないと俺と一緒の部屋でこんなゲームに参加するとは言えないもんな。」
「ううん。敵同士だよ。当たり前じゃん。じゃないとつまらないんだもん。ツルミが先輩と一緒にいるのには理由があるんだよ。」
「理由?それってどんな理由なんだ?」
「えへへ、乙女の秘密かな。」
ここにきて乙女がどうとか言い出してきやがった。
もう訳がわからん。
「はぁ〜ならその乙女の秘密に関して触れずに、どうして俺と一緒なのか聞いてもいいのか?」
「それは勿論。最初にチュートリアルは必要でしょう。」
「……成る程。所謂最初だけは助けるけど後からは野放しにするというゲーマーの悪い癖が出てきたって事なんだな。……お前ゲーマーじゃなくて、ただのムムチューベーだろう。別に得意でもないゲームなのにそこまでしていったいなんの意味があるんだ。」
バン!
バン!
バン!
そんな事を質問する最中、鶴海はコッチきていたゾンビ3体の頭に目掛けて銃弾を発砲し殺す。
その表情からの鶴海はなんともまぁ得意げに満足そうな顔をしながらドヤ顔をしてくる。
「どう?ツルミ結構上手いでしょう。」
拳銃をクルクルと回しながら人並みではないリロードをかます鶴海。
成る程な。並大抵のレベルじゃないってことは分かった。
「そうだな。そうなると鶴海は相当な腕を持っているというのが分かった。でも仮にそうだとしても1人でどうにかできるほどこのゲームは甘くないんじゃないのか?」
「そうだね。確かにその通り…でもね先輩。ツルミには味方が沢山いるんだよ。だからツルミが負ける事は絶対に有り得ない。」
予想だにしない凄い自信っぷりだ。
何処からそんな自信が出てくるんだ。
「けどひとまずはチュートリアルを突破しなきゃいけないから今はまだ味方だと思ってくれたら大丈夫だよ。」
「お前は敵だと言われている相手に今は味方だから大丈夫なんて言葉いったいどうやって信じるっていうんだよ。」
「え〜でも信じてくれないと困るんだよね〜でないとゲーム通りにならないから。」
ゲーム通りだと?
自分で作ったゲームの世界なのに自分で作った何かのルールがあるのか?
だとしたら今のところコチラに有利性はないってわけか…
「……ひとまずよくは分からないがそちら側に従うとするよ。確かにやり方を知らなきゃ話にならないのは確かだからな。」
普通のゲームをするだけかと思っていたのに、何故か深刻な問題へとなってきたな。
それに千奈美達が囚われているのがこのゲームの世界なら助ける方法とこの世界での切り離しが必要になる。
その辺をどうにかしてチュートリアルを進めながら本人に聞くしかないか。
そして鶴海に言われるがままこの世界でのチュートリアルをこなしていき何とか俺でも銃の扱い方になれる事ができた。
「久々にガンアクションをやったが、実体験となると尚面白いな。」
「でしょう〜やっぱり先輩は分かってくれると思ってましたよ。」
「でも人の命を賭けてのゲームは流石に妥協はできない。やってる事は人殺しとなんら変わらないからな。」
「そこまで言うなら先輩が千奈美ちゃん達を助ければそれでいいって話しだと思うよ。何せ囚われている場所はちゃんとマップの方に印してあるからね。」
「……確かにマップの方に色のついた点マークがある。アイツらがそこにいるとなれば話しは簡単だな。」
「さ〜てそれはどうかな。既にやられている人達が沢山いるからね。その人達と今の先輩のレベルは同様だから、ハンデを貰ってると思ったら大間違いだからね。」
「他の人達?配信者や野良の奴等の事を言ってるのか?」
「そう。元々このゲームは発売したてのゲーム。参加人数が多いのは一目瞭然。そしていくつかのサーバーによって繋がっている。それぞれの分けられたサーバーによって参加するのが常識だけど、まだこのゲームは初期段階運用だからね。皆んなにはまだソフトの販売よりも先にダウンロードベータ版でやっていてそれぞれデバッグみたいな形でやってる形かな。」
つまりオープンワールド式みたいって事か…ガンアクションでオープンワールドとは中々にワイルドなゲーム作るよな。
そりゃあバグも多かったりするわけだよな。
「そして今も配信者は私の動画を生でみてくれている視聴者が多い。まぁ今はまだ自動音声でちょっとした面白い所を見てもらってるだけなんだけどね。」
「?どういう事だ?ここでの出来事は他の奴等にはみれて無いって事なのか?」
「そう。ここでの配信はまだ画面はちゃんと反映されてない。ここにいるかもという様な形でこのゲームの仕組みやら場所を皆んなに見せてるだけかな。まずはこういったマップがあるんだよと思わせるのが大事だからね。」
「へ〜その辺に関してはちゃんと配慮を持ってやってんだな。何処ぞの厨二病は何処へいったのやら…」
「い、今はその話しは関係ないでしょう!もう先輩のバカ!」
そう言ってここから離れようとする鶴海。
しかしまだコチラの話は終わってない為引き留める。
「待て鶴海。まだ話しは終わってないぞ。」
「え〜そろそろツルミ配信に戻らないといけないんだよね。皆んなに待たせると申し訳ないし。」
急にムムチューベのちゃんとした職業心を出すのやめてくれないか。
さっきまでの無茶苦茶な事を話していたのが嘘の様に思えてきちゃうだろうが。
「基本的にはこのゲームは生存するだけで問題ないんだな?」
「うんそうだよ。それがこのホラーゲームでの唯一の楽しみだからね。」
「なら他の奴らはどうなる?ここで死んだら他の奴等も……」
「大丈夫だよ。そこまで冷酷じゃないからツルミは…まぁツルミ達がちゃんと生き残れる事さえできれば問題ないはなしだからね。」
「……ツルミ達がか…なら千奈美達もやっぱり…」
「うん。ちゃんとツルミ達と同様の設定だから問題ないよ。よかったねちゃんと一連托生だよ。」
狂ってやがる。
考える事もやる事も何もかもが俺の知ってる鶴海からかけ離れてやがる。
姫乃が言っていたのはこういう事だったのか。
……それならやっぱり鶴海の中にある何かを俺は解決しないいけないみたいだな。
「話しはそれだけ?もう同じ事をまた2回も聞いてきたよ。そこまで2度聞く必要あったかな?先輩はその辺しっかりしてると思ってたのに。」
「再確認は必要だろう。何せ厨二病だからなお前は…」
「……ふふ、もし次に会う事が殺してしまうかもしれいから気を付けてね先輩。」
そう言って今度こそ自分の配信を優先にしてここから離れていく鶴海。
「……コレも復讐の1つみたいなものか…いやそもそもの話しアイツは特に復讐がどうのとか興味がないと言っていたし…本当に目的が分からない。」
「それはそうですよ。鶴海ちゃんはその辺に関しては私達にも全然話したりしませんから…恐らく壁みたいなのを作ってるんでしょうね。」
突如背後から声をかけてくる女の子の声。
その声がした方へ振り返ると…
「誰だ?」
「ああ、そんな身構えないでください。私ですよ姫乃ですよ。」
「姫乃か…驚かせるなよ。敵かと思ったぞ。」
「いや幼馴染という単語を出したんですから、そこは気づいてくださいよ。」
「顔も姿も全く同じじゃないからな。声だってそう簡単にわかるわけがないし。後ワイヤレスの無線イヤホンをつけた意味がなくなったな。」
「そうですね。まさか未発売とされている機械をどうやって手に入れたのか……私も鶴海ちゃんの動向が全然分かりません。しかし鶴海ちゃんは私だけを捕らえられなかった時点で既に勝敗は決まっています。」
「俺らに勝ち目があるって事なのか?」
「はい勿論ですよ。何せこのゲームは私の財閥家関係が作ったものなんですよ。バグがどのように発生するのかも分かります。」
「バグを利用してでの鶴海を倒す作戦か……それってゲームとして成り立っているのか?」
「成り立つも何も…命が関わっている状況にフェアも何もないと思うのですけ…違いますか?」
「言ってる事は理に適っている。でもそれじゃあ鶴海の面子が…」
「調子を乗った罰だと思えばいいのですよ。それに彼女は度が過ぎた事をしでかしました。正直な所私が今まで一緒にいて育て方を間違えてしまったかのような感覚でもありますよ。」
「自分に非があるみたいな事なんだな。負い目を感じているのならそれはただの偽善者だ。お前はお前のやり方で鶴海を育てあげてきた。何も問題はないはずだ。もしそれが鶴海に関与していたなら確かに責任は取らないといけないが違うんだろ?」
「ふふ、やっぱり神楽坂君は優しいんですね。その言葉だけでも十分に嬉しいです。なのであなたはやっぱり私と一緒になるべき存在です。」
「どさくさに紛れて告白をするんじゃない。今はそんな話ししてないだろう。」
「……そうですか。それは残念です。」
本当に残念そうな顔をするなよ。
反応に困る。
「さてひとまず目的地の場所へと行きながら話をしましょうか。少々ここについての話をしたいと思いますので。」




