宝探しゲーム 2
海未と鶴海との宝探しゲームをして30分コチラ側での話を鶴海にするという選択肢をひとまず保留にし俺は今現状で幼馴染達の秘密の物が隠されている場所を想定し模索する。
「……至る所はまだ昔の名残が残っているな。となればアイツらと会う前に先にコッチが見つけられる可能性があるかもしれない。」
だけど単純なルートだけではそう簡単に隠されている場所へ辿り着くのは無理だろう。
いやその場所が本当に正しいのかどうかも怪しい。
コレはある意味直感が大事になるな。
「それはそうとイックン。私と一緒にいるという事はもうイックンに私はイックンにお願いしてもいいって事なんだよね?」
「は?何でそうなるんだ?」
「だって、林音ちゃん言ってたじゃないですか。お互い幼馴染での秘密の探している物でお互い一緒になった場合私達はイックンに何でもお願いする事ができるってそう言ってたでしょう。」
「え…何そのめちゃくちゃなルールづけ。あまりにも強制すぎて言葉が出にくいんだけど…」
「まぁ側から見れば無茶苦茶なルールだよな。けど残念だが海未そのルールでの意味合いは間違っている。」
「え?どう言う事ですか?林音ちゃんの言ってるルール条件はおかしな間違いがあったって事ですか?」
「逆だな。林音が言う補足ルールアイツはこう言ってただろう。」
[それぞれが内緒にしている秘密の物…それを発見するのが主な目的というのは変わらない。付け加えて秘密の物を探している最中一星君がこの中の誰かと接触した場合その誰かは何かしら一星君に今ある抱えている事を打ち明けるという形でいいんじゃないかと思う。]
「はいそう言っていましたけど…それがどうかしたんですか?特に何かおかしい部分はなかったと思うんですが…」
「そうだな。純粋に何も気にしなければ特に目立った点はない。けど林音は多分こういいたかったんだ。」
俺は林音の言葉の部分の一部を取り除いてその言葉の意味を並び替え2人に林音の言っていた発言の意味がどういった補足でのルールなのかを教える。
1 秘密の物を探している最中
2 一星君がこの中の誰かと接触した場合
3 何かしら一星君に今ある抱えている事を打ち明ける
「この3つがポイントになっている。それをよ〜く考えてどう言った意味で林音は言っていたのかと言うと…1と2を結びつけて、最中と接触この意味が大きく繋がる。簡単に言ってしまえば鉢合わせした場合という意味だな。単純に一緒にいるだけで海未が俺に何かを打ち明けるもしくはお願い事をするというのは無効なんだ。」
「へぇ〜〜〜」
「………」
「どう言う事ですか?」
聞いてて分かんなかったのかよ。
じゃあなんでへぇ〜って言ったんだ。
「林音先輩でしたっけ?中々に面白い事をするんですね。でも日本語的にそういう風な捉え方をする方が普通な気がしますけどね。ちゃんと補足的な部分をありますし。」
「おお、鶴海はちゃんと理解していたんだな。昔なら厨二病っぽく誤魔化していそうだったりしていたと思うんだが…」
「その話はしないで先輩!」
鶴海は一気に俺の方へ顔面近くによって昔の黒歴史は晒さないでほしいと言わんばかりの真剣な顔で俺の方へ睨んでくる。
「そ、そうか。すまなかった。」
「え?じゃあ3番目のポイントはなんなんですか?1番目と2番目だけでもう十分なのではないんでしょうか?」
海未は鶴海の黒歴史に関して敢えて触れようとせずという優しでさっきの話の続きへと戻す。
ある意味海未の優しが伝わる。
「3番目に関してはお前らの事だよ。アレは俺に言ってるんじゃなく。お前らに関してのヒントだ。多分だがあの言葉には懐かしき場所俺関連の可能性もありつつ今自分達が気にしているという部分に宝が隠されているという隠語なんだと思うぞ。」
俺の考えが当たっていればの話しなんだがな。
「成る程!つまり検討はつきました!イックン私はここで離脱します!正直な所もっと一緒にいたいというのが本音ではありますが…今し方の言葉で私はとある場所をリサーチしました。」
そう言って鞄についてる袋の中身からリフレクションシューズを取り出し靴を履き替える海未。
履き替えてそのまま宙へ飛ぶ。
「イックンより先に見つけて戻ってきますので絶対に何処かへ行かないでくださいよ。絶対ですからね!」
ビューーン!
そう言って飛び立っていく。
「無茶いうなよ。自分だけ我先へと済ませてコッチは待てってか。あまりにも勝手すぎだっての。」
「うんうん一理あるよね。て事で先輩ここからはツルミの番なので話を聞いてもらいますよ。ツルミが先輩に会いにきた理由単にただ会いにきたわけではないという事を思ってほしいんです。」
「いやいきなりだな。お前も海未と変わらずの自己中だよ。」
「むむ!いいから!ツルミの話を聞いて!」
急に子どもみたいに我儘な事を言い出したよ。
やっぱり幼馴染の後輩は我儘しか言わないのだろうか。
「先輩。自分は昔人の距離を置いて厨二病でありました。」
うん知ってる。
知ってるというかそんな素振りを何回かみてたし今更だと思う。
「ああそれがどうかしたのか?」
「え?驚かないんだね。てっきりビックリ!されるのかと思ってたんだけれど…」
「寧ろ今まで自分が厨二病に今頃気づいた時点に俺は驚いているよ。仲のいい友達から何か言われて発覚したのか?それとも本当に自分自身で気づいたとかか?」
「うっ!それを言われると正直答えにくいというのが本音だけれど……ううん、そんな事は今どうでもいい事だ。」
「自分から話をしだしてどうでもいいはなくないか?それともそれに関して今回鶴海は復讐に関係したりしているのか?」
「残念だけどハズレ。でもそのおかげでツルミは1つの夢ができたんだよ。」
「夢?」
「そう今ある夢。それも現在進行形でツルミは今頂点へと登り詰めているんだよ。」
何かの目標って事なのか?
はたまた進行している上で成り上がっている状態なのか……恐らく鶴海は今何かになろうとしているという意味合いでこの話の内容を受け取っていいんだよな。
「へ〜じゃあ鶴海は今有名人になりかけているって事なんだな。うん?でもお前何かの天才なんだよな?という事は今やってる何かと夢というのはまた別問題って事か?」
「一緒だよ一緒。だってツルミ生配信するぐらいに有名なんだもん。………あ。」
「なるほどね〜ユイチューベーだったんだなお前。」
まさかの自分自身からの暴露。
おかげさまで何の天才なのかは分かった。
寧ろヒントじゃなくて答えをもらった気分だよ。
ていうより答えなんだけどなそれって…
「ぐぬぬ。先輩誘導尋問とは卑怯なり…こういうのはもっと堂々と話しあうんじゃないの!」
「勝手に自爆して暴露したのはそっちだろう。あからさまに言いがかりじゃないか。」
「ふん!もういいです。バレてしまっては仕方がないですから。言ってしまいますけど、それなりに動画投稿も多くて皆んなには色々とスッパチットを送ってもらってます。今度ツルミの動画を見てください!」
「あ、ああわかった。」
けど鶴海が出している動画投稿ってどんなんなんだ。まずさそこを探す所から始めないといけないわけなんだが…もう少し揺さぶってみるか。
「因みになんだが動画チャンネル登録数とかいったいどれだけ押されているんだ。」
「ふふん!驚かないでくださいよ。こう見えて動画投稿数は200万を切っているんです。どうですか!凄いでしょう。」
「わりかしいそうな分類の範囲でいるんだな。てっきり億とかそれぐらい言ってそうかと思ったんだが…」
「それはもう禁忌の領域だよ。ユイチューベー舐めたらいかんですとよ。」
なんで言葉がおかしくなったんだ。
ちょっと動揺してる所可愛く思えてしまったじゃないか。
というかあながちそこまでのレベルじゃないって事なんだな鶴海の領域は……いや十分に凄いんだけどな200万人って…
「ぶす〜!とにかく!ツルミの動画を見るなら覚悟をして見たほうがいいですよ。絶対にお腹を壊すほどの笑いを引き起こしますから。」
「いやどんな動画投稿してんだよ。腹を壊す配信とかとてもじゃないが正気の沙汰じゃないぞお前。」
「ううっだって、姫乃ちゃんからは笑いが止まりにくいほど大笑いしたって言ってたし…」
どんな内容なのかは分からないが、姫乃がツボに入る程の笑かし要素が入った内容なのか……正直興味がわいてくるな。
「しかしそうなるとお前が俺に対する復讐についても考えないといけないな。そのユイチューベーの名前がお前の偽物の名前なんだろ?なら俺はその名前を当てさえすれば鶴海の復讐心をはらせる事ができるという認識でいいんだよな。」
「ふふ、はたしてそう簡単に上手くいくかな。この200万登録者のツルミに先輩はツルミの正体を見抜けられるのだろうか。いや答えは否だ!」
「ああ名前はホシノ ナナノか。案外直ぐにわかったな。」
「な、なんで!!!!!」
「いや単純にお前が言っていたヒント?いや答えかそれをもとにして検索したら上手い事ヒットしてな。まぁ声も何かしら似てるなと思ったわけなんだが…… てかお前ユイチューベーじゃなくてバーチャルムムチューベーじゃないか。まずそこで俺を騙そうとしていたんだな。」
「くっ!何故ツルミがユイチューベーじゃなくてバーチャルムムチューべーというのが分かったの。そんなの直ぐに分かるわけが…」
「お前のわかりやすいロゴとこのキャラクター。コレが主に答えだな。」
「………ふえ?」
「ふえ?じゃねぇよ。それではぐらかせると思ったのかよ。」




