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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第三章 新たな復讐の惨劇新幼馴染達による反撃
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宝探しゲーム 1

宝探しゲームが始まって30分が経ち…それぞれ蒼脊が隠した幼馴染の秘密の物なのだろうか何かは分からないがそれを探すゲームが始まった。

現状それがいったいなにか何処にどの場所があるのかは見当がつかない。

それに今回に関して1番不利なのは俺だ。

俺はその事に関してもまだ残りの幼馴染…雪羅と風香そして鶴海が何故かこの宝探しゲームに参加している。

つまり俺はその3人との決着をつけなくてはならないわけなんだが…


「もう!鶴海ちゃんはあっち行って!」


「いやだもん!海未ちゃんこそあっち行ってよ!せっかくの先輩との時間を邪魔しないで!」


「ぷく!!!」


何故かこの2人と同行することになってしまい現状困り果てていた。

何故この2人と同行する事になったというのは今から30分前の話しに戻る。


………30分前・神社


「よ〜しじゃあさっそくゲーム始まりね。う〜ん!こういうの久しぶりだから腕がなるわ。」


「宝探しゲームにそこまでうでがふるうってどう言う気合いでやるつもりなんだよ。もしかしてアレか俺と遭遇して何か妙な事でもおしつけるつもりか?」


「う〜んそれもいいんだけど…今回私はガチでやるつもりだから。正直今回は一星と鉢合わせしないようにスルーって形かな。なにしろ競合相手が多いからね。」


珍しい。

美森姉が怖気づくなんて…いや単に遠慮しているのか。でもこのゲームにはやる気を出すって言ってるから…もしかするとコレは美森姉との接触が1番の手掛かりとなるんじゃ…


「じゃあひと足先に行かせてもらうわね。大体の検討はついてるし。」


そう言ってゆっくりと歩いて森の方へと入っていく美森姉。

今更ながらだが、神社の近くに森というのも結構危ない場所で遊んでいたんだなと実感するな。

それにあのゆったりさ追ってきてもいいんだよと言わんばかりのアピール。

あくまでも駆け引きに出てきたってわけか…


「じゃあ私も行くわね。正直宝探しはあまり得意じゃないのよ。目もそこまでいいわけじゃないから本当に当てずっぽうで引き当てられるかどうかになっちゃいそうだから急いで探さないと。」


「因みに宇佐木田さんは何を隠されていると思っているんだ?自分の事なのは間違いないけれど、そこまで気にしない何かだったりとかという可能性はある?」


「おお?まさかのここでヒントをもらおうという魂胆かしら。そんな手にはのりませんよ〜だ。」


「そういった意味合いではなかったんだけどな。単に宇佐木田さんも俺に何かしら打ち明けるんだったら今回のゲーム乗り気になる意味ってなんなんだろうなって思ってな。」


「乗り気は乗り気だけれど……う〜ん。ひとまず内緒かしら。」


「なるほど。つまりまだ話せられないって事だな。てか普通に考えたらそりゃあそうだよな。」


「そういうこと。あまり乙女の秘密にズカズカと割り込むのは男の子としてよくないよ神楽坂君。」


それをゲームにしている諜報人が向こうで既に勝利しているというのには敢えてツッコまないほうがいいのだろうか。

乙女の秘密を多分アイツは赤裸々に曝け出そうとしていると思うぞ。


「じゃあ私先に行くね。出遅れて言い訳するのも面倒だし…それじゃあ。」


そう言って今度はいそいそと先へ進む宇佐木田さん。


「………単純だけど2人の焦りようがあまり感じられないのは余裕があるって事なんだろうか。いや宇佐木田さんは若干注意みたいなのをはらいながら気取られないように素振りをみせているだけといのもある可能性があるわけだが……今の様子じゃあ分からないな。」


「そうそう幼馴染だからって直ぐに分かるってわけじゃないんだから。そう簡単に顔をみただけで分かるのはそれは相当な絆を結ばれてなきゃ駄目というのもあるものだと私は思うな。」


「何処かの評論家みたいな事を言うんじゃない。そういう山茶花は2人の顔を見て分かったりするのか?」


「ううん全然。」


「わかんないのかよ。なら何でそんな偉そうに言えるんだ。」


「直感?」


「幼馴染の勘とでもいいたいのか?」


「そんな感じそんな感じ。」


楽観的すぎやしないか。

てかわかんないならわかんないでって普通にいえばいいものを…


「それじゃあ私も探そうかな〜ふふ、みんなと久しぶりに昔の体験ができるのは何だかワクワクするね。」


「そんなにワクワクする事か?てか物凄く余裕すぎやしないか山茶花のやつ。」


他の2人と比べて悠々としながら森へと入っていく山茶花。

正直昔の山茶花とはうってかわって中身が入れ替わったかのような形だから何だか久しぶりというより最早初めましてな感覚が1番しっくりくる。

まぁ暫く会わなかったわけだからそりゃあ中身も変わったっておかしくないよな。


「よしそれじゃあ俺も行くとするか。」


「うんうん!行こう行こう!」


「………」

「………」


!?何で海未はここにいる。


「いや海未も行かないといけないんじゃないのか?自分の秘密とされている物を俺に見つけられたら困るんだろ?」


「え〜そんな事ありませんよ。寧ろみんなが恥ずかしがってるだけだと思うんです。私的にはもっとオープンにしていかないといけないと思うんですよ。どう思いますかイックン!」


「いやえっと…まぁそのそうだな。お前はそういうやつだな。」


「あー!!今絶対私の事小馬鹿にしたような言い方をした!もう!そういう所ですよイックン。」


「どういう事だよ海未。」


とくだらない話をしつつ俺は何故か一緒についてくる海未と一緒に森の中へと入っていく。


「ああ〜いいのかアレで。」


「何がいいの?」


「いやだってな…海未の場合本当に意味を分かってなさそうだし一から説明した方がいいんじゃないか?」


「大丈夫だよ。み〜うちゃんは確かにズボラで抜けている所があるけれど、意外と勘だけはいいからね。」


「お前それはただ貶してるだけじゃないのか。」


「さ〜てね。僕は僕なりにみ〜うちゃんの事を褒めてるつもりだよ。あの子根っからは甘えん坊な性格だし少しでも長く一星君と一緒にいたいんじゃないかな。」


「お前はどうなんだ?お前こそアイツと少しでも長くいたいんじゃないのか?」


「僕はアレだから…まだ可能性(・・・)があるから。」


「はぁ〜それが杞憂にならなきゃいいんだけどな。」


森の中に入って10分が経ち俺と海未は昔の思い出に浸りながら会話をして森の中を散策する。

すると…まさかの1人目の幼馴染と遭遇してしまう。


「あ!先輩奇遇ですね!私にツルミに会いにきてくれたんですか。」


「そんなわけがあるか。こんな森の中でピンポイントに個人を特定して見つけられるかよ。」


「だよねだよね。でもでもコレって運命な気がするんだよね。やっぱりツルミが可愛いのがいけないのかな。」


「何しれっと可愛さアピールしてんだ。寧ろラッキーなのは俺の方になったけどな。」


ここで鶴海に会った。

という事は先に鶴海の事に関する情報が聞けるという事…ルール通りなら鶴海が俺に何かしらのヒントを与えてくれるはずなんだが…


「ちょっとちょっと!イックンと運命があるのはこの私だよ。邪魔しないでほしいですね。」


「邪魔って……おかしいな、少なくともここで誰かと同行してでの森の散策をツルミは話を聞いてないんだけど…もしかしてわざとだったりする?」


「それをいうならそっちだって同じじゃないですか!急に現れて偶然を装う明らかにトラップじゃないですか!」


「そんな事ないです〜ツルミは偶然に先輩と会っただけですよ〜だ。」


「わ、私だって、その、イックンとは昔からの幼馴染としての付き合いだから久々に一緒に森を歩いて勘を取り戻してほしくて一緒にいるんだもん!そっちのわざと遭遇みたいな卑怯な手じゃなくて堂々としてるんだもん!」


2人のどうでもいい歪み合い。

2人のどうでもいい競い合い。

2人のどうでもいいわがまま。


「はぁ〜いきなりの不安なスタートから始まってしまった。不幸だ。てかお前ら本当にこのゲームでのルールを理解しているのか?お前らは俺に対して色々と情報を渡さないといけないことになってるんだぞ。しかもそれが何処にあるかも分からない秘密のなにか。それをとられない様にと先回りするだろう普通。後鶴海に関しては俺の前に出てきちゃいけないような気がするんだが…」


鶴海や他の2人に関してはどういった形式で俺に自分たちの関連する何かのヒントを与えるのかは未だに分からない。

鶴海は堂々と前に出て遭遇したわけだがこっちから話を切り出してもいいのだろうか?


「なぁ鶴海。もうぶっちゃっけで聞くんだがお前が目の前に現れたんだ。コレは普通にお前の事に関して質問を…」


と鶴海に俺との間にある昔の事を聞こうとしたのだが…


「はーい。そんな事でイックンの事を理解しているのなら大きな間違いです。イックンは昔から妹思いの優しいお兄ちゃんなんです。鶴海ちゃんが言うイックンの面影はそれは勘違いです。一からイックンの事を理解し直してください。」


「おいお前ら…」


「ああ〜コレだから旧幼馴染さんは何も分かってないですね。昔の幼馴染でも付き合いの長い…つまり一緒にいた時間ほどそれは幼馴染だというんだよ。という事は海未ちゃんには先輩の成長してきた姿の面影を何よりも勘違いしています。そうそれはただの影に他なりえないんだよ。」


「ぐぬぬぬ!」

「ぬぬぬぬ!」


「はぁ〜誰か助けてほしい。」


もうこの2人は何処かで聞いたというより散々幼馴染マウントをとっていた美森姉と姫乃と同じ行為をして歪みあいながら揉めあいコッチの話など聞く耳ももたずに現在に至る。


「俺本当に何かしらのヒントを得られるんだろうか…」


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