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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第三章 新たな復讐の惨劇新幼馴染達による反撃
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ワンセットゲーム3年生対鹿島英吉 その2

ピピー!


「先行後行を決める。ラケットを中心において回せ。」


ホイッスルで始まりの合図を出す先生。

まず始めに先行後行を決める。


「ああこっちは後行で構いませんよ。ここはレディーファーストという事で…」


「と言っているがどうする?」


「いいんじゃないんですかね。先行後行どちらでも構いませんし何せあちら側から譲ってくれたわけですからね。」


「という事だ。ボールをそっちに渡すぞ栗原受け取れ。」


ヒューン!

先生はボールを栗原茉子に投げそれを栗原茉子は片手でボールをキャッチし受け止める。


トントン!


栗原茉子はボールを下にバウンドさせながら調子を窺うかの様にして確かめる。


「ふ〜ん。まぁいい調子って感じね。ボールの調子が悪ければいいサーブは打てないものね。」


「ふっボールの調子か…たかがボール一つの調子で何が変わるというのやら…天才なら腕一つで調子を確かめてみせろ。それでやっぱりボールが悪かったという話しになれば話にならないからな。」


まぁごもっともセリフだな。

何かしら言い訳をされて調子が悪かったといえば相手側として失礼だしこっち側の美森姉にも失礼だ。

けれど…


トストストス…

ピューーーン!


栗原茉子はボールを上に投げだしサーブを打つ構えをとる。


「おい待て!まだ試合の合図は…」


「出さなくても結構ですよ。直ぐに打ち返して見せま…」


ズパーン!

ドスン!


「……… フィフティー ラブ。」


「な、なに!?」


「ふふ。」

「ひゅ〜やるじゃないの。」


栗原茉子が放ったサーブは真っ直ぐへと放たれ一見普通のサーブにも見えたのだが…それは瞬時へと球が消えるかの様にして見失う。


「……この僕が球を見失ってしまっただと…いや今のは紛れもく何処かへといったんだ。点数は無効…」


「すまないがちゃんと得点は入ってる形となっている。」


「いやいや先生。いくらなんでも生徒贔屓すぎですよ。可愛い生徒だから甘くみてしまうのは仕方がありませんが…ちゃんと直視しなければ意味がないというもの…」


「モニターでのスロー再生を確認します。映し出せるか?」


了解です。


無線で誰かに繋げているのかモニター確認の為に俺達へと見せる大きなスクリーンが先程のサーブの結果を示すように現す。


「確かに人間の目では捉えられないほどの速さではあるが…機械はそれを線密に捉えているみたいだな。」


先生の言う通り機械は嘘をつかない。

加工でもしている可能性もあるかもしれないが、そんな瞬時に加工ができるほどこの学園の機械は優秀ではない。

ならば妥当な考えとして栗原茉子のサーブはそれほど凄かったという話になる。


「今のサーブって、本当に打ったのか?」


「そうすね。確実に打ちましたね。」


「海道はあのサーブが見えていたのか?」


「え?見えてないっすよ。」


平気で見えないと言う千奈美。

じゃあ何で確実なんて断定した言葉が言えるんだ。


「………魔球みたいものなんでしょうかね。paradise Skyでいうスピード型に近いサーブと言ったら1番しっくりくるかもですね。」


「つまりあのボールはスピード型のシューズをはいた人間が飛んでいったという認識なのか!やべぇだろそれは…」


田中の言う通り。

千奈美の言ってる発言でそう捉えてしまうのが妥当だ。

妥当ではあるんだが…あまりにも脅威すぎる球だ。

いったいどんな練習をすればあんな打ち方ができるんだとそう思うのが普通なんだが…


キャーーー!!!

いいぞ!

その調子だ!


この学園ではそれが当たり前なのかほとんどの人は驚かない。驚くのはごく一部であり新鮮だと思うのが6割の生徒の主観で物言いをしている。

しかしそれでもスポーツや他の天才を持てる人からしたらそれはやはり次元を超えているという様な物である為とても普通のスポーツマンができるような素養じゃないと言う事を改めてそう認識したりもする。


「けどよコレならなんとかなるんじゃないのか?……まぁ何でそこまで熱くなってるかはわからないが向こうからしたら俺達を舐めてかかってたわけだからちょっといい気味だったりするしな。なぁ神楽坂。」


「………」


「神楽坂?」


「あ、ああ、そうだな。」


「何だよそんなはにかんだような返事は…もしかして点差を取られるとか思ったりしてるのか?あんなサーブを連発すればもう敵無しだって…」


田中の言う通り栗原茉子はそのまま何の変化もなくサーブを打ち続けもうマッチポイントという最終段階にまで来ていた。何もなければこのまま俺達側のチームで1勝と言う事になるんだが…


「はぁ〜拍子抜けにも程がありますね。コレがあの鹿島英吉さんですか…コレならばまだこの高校の方が強者揃いが多くて楽しかったですよ。」


その言葉に対して鹿島英吉は何の反応も示さず、何やらあちこち体の部分をバキボキと鳴らして何かを慣らしている傾向がみえる。


「………あ、コレはまずいっすね。」


「え?何がまずいんだ。明らかに圧勝してるじゃんか。」


「いいえ確かに圧勝はしてはいますが、コレはあまりにもよくありません。あのサーブを打ち続けた事で手の内がバレてしまったみたいです。」


手の内がバレた?

あんな早いサーブの手の内がバレるって……


「それじゃあ最後の1点そのままもらいますねっと!」


スパーン!

ヒューン!


「………」


笑った?


栗原先輩のサーブは相変わらず目に見えぬ速さのボールを打ちアウトの場所なのかインの場所に入ってるのか分からない状態で何処にいったのか一部の人間には分からずにいた。

しかし…


ズドン!

パン!

ピューーーン!

ズドン!


「え?」

「嘘…」


まさかの展開。

栗原先輩のサーブを鹿島英吉は見事に打ち返し美森姉達から1ポイント奪いとる。


「……な、何で、今打ち返した?嘘でしょう。」


「ふ〜む。まぁわりかしいいサーブではあるね。でも僕の反射神経には遠く及ばないのもまた然り…君のサーブは単に速さだけが支流であってそこまで脅威というわけじゃない。誰でも打ち返せるそんなサーブだ。」


「はい?たった1回たまたま打ち返せただけで調子に乗らないでくれませんかね。」


たまたま?いやそんなんじゃないわよ。茉子ちゃん。あの人ボールを打った場所の位置を目で追って把握していたわ。

そしてそのバウンドした場所に立ち打ち返した。

単なる反射神経だけで打ち返せる様なマネはできない。


「………コレは負けたかもしれないわね。」


「はぁ!?蕾さんあなたそんなふざけた事言わないでもらえるかしら。まだワンセット取られただけよ。次は絶対に取らせないんだから。」


だがそんな魂胆など見透かされたかの様にして栗原茉子の見えないサーブは尽き打ち返されノーアドバンテージへと移行する。


カタン!

カタカタカタカタ…


「う、嘘でしょう。私のサーブが全て打ち返されてしまった。そして難なくとノーアドバンテージにまで持ち越しされるなんて…」


「ごめん茉子ちゃん。私もちゃんと打ち返す事ができなかったわ。」


「そんなのどうでもいいわよ。問題なのが私のサーブでちゃんと翻弄できなかったのが問題なのよ。あのサーブが効かなければ私達に勝ち目なんてないわ。」


コレは相当プライドが傷つけられた感じね。

無理もないわ。

自分が誇れる唯一の必殺技だもの…それをあんな風に点を翻すなんて……やっぱりこの学園での天才とは話にならないと言う事かしら。


「……おかしいですね。」


「おかしい?いったい何がだ?」


「窮地に追いやられているのにも関わらずあのおばさんは眉ひとつ動かさない。もしかして何かここから挽回する様な手でも考えているんすかね。」


「さぁそれはどうかはわからないが…このままいけば負けるというのが分かっているんじゃないのか?」


「なら、どうしてやる気をださないんすか?」


「まぁやる気を出すタイプではないと言うか…本気を出すと言う柄でもないんだよな。蕾先輩は…」


「それでももう後がないんすからちゃんと本気を出さないと…」


「そうだな。まぁ千奈美からしたらそう思うのも無理はない。でもよく見てれば分かる。どうして蕾先輩が全然動かないのかを…」


「………そういえば…あのおばさん全然動いていませんね。向こうが跳ね返したボールに対して何1つ対応していません。」


「いや単に返せないだけじゃないのか?あの人って陸上での天才なんだろう。そこでテニスまで上手かったら2つの天才を持つことになるからな。さすがにここでは足手纏いになるとしか…」


トントントン…


「すぅ〜」


ノーアドバンテージ…結局向こう側のサーブに関しても打ち返せてはいたけれど、この終盤までラリーで点数を取る事ができなかった。

というのも蕾さん自身にも問題があって全然動かないというのがあるから…全然カバー等がなかった。


「………そろそろいいかしらね。」


シュン!

パン!


栗原茉子はボールを上に飛ばしまた見えないサーブをする。


「もうその手は通用しないぞっと!」


シュルル!

パン!


飛んでいったボールはそのまま地面にバウンドさせて鹿島英吉の方へと飛んでいく。


やっぱり所定の位置がバレている。

いくら速くてもボールが落下する所の場所を分かってしまったら意味がない。


「くっ!また点数がとられてしまっ…」


パン!

ドスン!


「何!?」


鹿島英吉が跳ね返したボールは何と瞬時に美森がそれを上手くスマッシュさせ大きくバウンドさせながら1点をとる。


「そんな馬鹿な!僕のボールを跳ね返しただと!いやスマッシュさせただと!こんな事あり得るわけが!」


「あり得るわけがないという事かしらね。それは当然よ。何せテニスにとって私には有利なスポーツだもの。」

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