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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第一章 幼馴染達との再会(仮)と復讐
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試合で起こった騒動・振り返り


「な、何で君がその事を…」


「何で?何でと言うよりも私は単に予想且つ怪しいと言うだけで話してるだけよ。それとも本当に何か怪しい事でもしてたのかしら?」


「くっ!君がその事が何なのかはまず知る由がない、何しろ僕はその日別の会場にいたのだからそれが本当かどうかなんて確証は何もないんだぞ。」


悔しがるというより焦り出す君津家(きみつか)先輩。何故そんなに焦り出すのかイマイチ不明だが、本当に何かしでかしていないなら焦る事なんてのははなっからおかしい…でも蕾先輩はその君津家(きみつか)先輩にカマをかけた形で脅した傾向が見向けられる。何がなんだかさっぱりわかんないぞこの状況…


「確証はさっき言った通りなんだけどな〜女子部員があなたの事をちゃんと証明してくれている。それだけでも十分な証拠になる筈だし、なんなら男子部員の子達に話しを伺ってもいいのよ。あなたよりかは幾分か話しが通じやすい子達ばかりだと思うし、何せこの場にとっては活況の場…さて私がここで男子部員の誰かに話しを聞いた時点であなたの負けは確定するけどどうするかしら?」


「!?」


君津家(きみつか)先輩は手に拳を作りながら物凄く腹正しさと怒りに満ち溢れる様な顔で蕾先輩の顔を睨み出し覚えてろと言う様な目つきでその場から去っていく。


「ふぅ〜全くとんだ人迷惑な人ね。ほらみんなも見せ物じゃないんだからさっさとご飯でも食べなさい。食堂のおばあさん達に迷惑でしょう。」


それをあなたが言いますか?原因は定かであれその場から違う所を選ばなかった原因もあると思うんだが…


「神楽坂君どうする?結局、君津家(きみつか)先輩の陰謀?みたいなのが何なのか分からずに終わっちゃったけど私達も食事にする?」


「うーん……」


確かに君津家(きみつか)先輩があの日何をしでかしたのかは気になる。けどある程度の考察というか何が起こったのかはその日に自分がいたからその原因がほぼ把握しているしそれを敢えて蕾先輩は言及しようとしなかった。寧ろ君津家(きみつか)先輩の名誉を守ったのか?でも辱めを受けたのは事実だし、蕾先輩は何を考えていたんだろうか…


「ふふ、2人ともこんな所で何をしているのかしら?」


「あ…」

「あ…」


俺と野谷山は見事に蕾先輩に見つかってしまい顔は笑っているが何処となくその笑ってる顔の裏に何やら圧みたいなのを感じた。


「もう!神楽坂君がちまちましてるから琵心ちゃんに見つかったじゃないの!」


「それはそれは私に見つかって罰が悪そうな顔をしている2人は何で見つかって欲しくなかったのか聞かせてもらおうかしらね。ちょうどあそこに誰かさんが席を取ってくれてるみたいだし。」


蕾先輩の言う通り僅かに残ってるテーブルに椅子を移動させてる後輩もとい春野原と東郷が俺達が座る為の人数分その椅子を置いてくのを確認する。


あ、あいつら妙に空気読まない時があるというか何というか…いやそんなに日が浅いからよく分からんがとりあえず余計な事をしたな。


「はぁ〜じゃあここで起こった騒動の件についてあの席で聞かせてくれますか蕾先輩。」


「ええ、勿論よなにせあなたに関係してる事だしあの2人も我慢させてもらったりもしたしね。その事には少し詫びさせてもらわないといけないわ。」


詫び?春野原と東郷の事を言っているのか?でも何で我慢なんだ?


ひとまず席を確保してくれた蒼脊達の所に自分の分の料理が載ったトレーを運び先程までの騒動の事を話してもらう事となった。


「ごめんなさいね。こんなところであんな騒動を起こすつもりはなかったのだけれど、どうにも一星君の事でやたらと突っかかってくるから移動するにも移動できなかったのよ。」


君津家(きみつか)先輩はそこまで俺の事恨んでたりしてたんですか?」


「恨んでたと言うよりは嫉妬かしらね。」


「嫉妬?なんで嫉妬なんか…」


「お前が気付かないのも無理はないだろうな。あの先輩が嫉妬している間残りの期間その2人にお前は無我夢中で指導していた隙に色々と噂があったんだよ。あの先輩よりお前の方が男子陸上部に向いてんじゃねぇのかってのとその他にも女子陸上部の中では信頼度が高くなっていた。」


「でもそれは私があなたと恋人という関係でメリハリが付いてたからそれ以上の踏み込みはできなかったのよ。だからより一層彼女達はどうアピールしたらあなたに振り向いて貰えるか試行錯誤していたわけ。」


「はぁ〜?そんな話し嘘にも程がありますよ。てか俺にアピールした所で君津家先輩の嫉妬とどう関係があるんですか?」


「まぁそこに関してはおいおい話すとして…先にどうして私があんなカマをかけたのか知りたくないの?」


「ああ、それは確かに知りたいというより何で蕾先輩はその事を知っていて君津家先輩の秘密を握っていたんですか?」


「そうね……まぁその事は既にあなたが薄々勘づいてるのとほぼ一緒だって事だけは伝えておくわ。でもそれだとここにいる皆には何がなんだか分からないと思うから少しばかり試合が日の事を話すわね。」


そうあれは1週間前に遡り春野原と東郷が高い順位にまで上れるかどうかの要の試合の日…


「大丈夫かお前ら?緊張とかしてないよな?」


「こ、コレぐらい平気…」


「わ、私も緊張何かしてません!」


ああ〜コレはやっぱりだいぶきてるな。でもその為のサポートなんだ俺は…


「いいか東郷お前には以前教えたフォームで走ってもらう。僅かながら緊張もとける筈だし少なくとも身体の重りみたいなのはなくなるはずだ。」


「で、でもアレは体の負担を減らす為のフォームであって試合には不向き…」


「何言ってる。この試合は3セットあるんだ。その内の2回は確実にお前に賞賛がある。だから一回めは捨てでも構わないから俺が教えたあのフォームで走ってみろ。」


「う、うん。分かった。」


俺は何となくで頷く東郷によしと首を縦にふりながらそのまま春野原へ視線を向ける。


「それと春野原は自分に自信がないと思ってるかもしれないがそれは杞憂だ。お前にはお前にしか底力がある。それを前みたいに東郷と試合した時の事を思いだして走れ。」


「は、はい!」


「と言っても本当にただの気休めでしかないけどな……でも今までやったやつは絶対に無駄にならないはずだ。いいか基礎でやった事を忘れるなよ、無理に走るという行動は危険を伴う…絶対に俺が言った通りにやれば上手くいくあとはお前達の足次第だ。頑張れ!」


俺はそういいながら2人に拳を前につきつけ2人もまた拳を前に出し突きつけお互い悔いのない走りをすると宣言する。


「………さてと、ここにまだ登場しない蕾先輩がいないのはどうかも怪しいな。とりあえずひとまわりしてみるかな。」


俺はこの試合会場の敷地をひとまず一周いや歩き回っていると何やら雰囲気がおかしいのに気付く。


なんだ?何か女子の反応があまり芳しくないというよりは何か警戒している?


「?」


あそこにいるのって君津家先輩?なんで君津家先輩がここに…あの人確か別の試合会場にいるんじゃ…


ピンポンパンポン!


お知らせします神楽坂一星様神楽坂一星様至急会場の待合室2-Bにまでお越しくださいませ。東郷様と春野原様がお呼びです。至急速やかにお願い致します。


「な、マジか何トラブルか?」


俺は急いでアナウンスが流れた場所B-2の会場待合室まで急ぎ足で走りながら何もない事を祈り近くにいた君津家先輩を後にする。


「………ふふ、どうやら成功みたいだな。よし後はこのままあの2人が負けてしまえば…」


君津家蓮苗字はそんな不敵な笑みを浮かべながら自分の会場の方へ愉悦感を味わいながらその場を後にする。しかしその場に見ていた人物が君津家蓮苗字の弱みを握っていた事をこの時までは本人自体思っても見なかったのだ。


「どうしたんだって…どうしたんだ2人とも!?」


待合室で呼ばれて来た俺は春野原と東郷の異変に気付き何かがあったのだと様子を伺う。


「え?嘘だろ…」


僅かにながら2人とも自分の足を抑え痛みを和らげてはいるがそれをした所でどうにもできない事は重々承知しており、側にいた蕾先輩が2人にテーピングとギブスをつける。


「何があったんですか?」


「会場の場所を視察している途中に迷子になっている子がいたんだけど、その子を連れて迷子センターの場所まで夢葉ちゃんが連れていった途中に誰かにぶつかってきたらしいわ。それで手を繋いでいたその迷子の子がこけそうになったのを慌てて庇ったら…」


「足を捻ったという事か?」


「はい……えへへやっちゃいました。駄目ですね私…やっぱり感じな所でこんなトラブル起こしちゃうなんて…」


舌を出しながら申し訳無さそうに照れて笑う春野原は何やってるんだろう私という意思がこちらにも伝わるように謝ってくる。だけどそれがどうにも解せない気持ちなのは気のせいなのだろうか?


「それで東郷は何で怪我を?」


「私はその……」


「言いにくいなら私が言ってあげるけど?」


「いえ言います。そのこんな時にこんな事が起こるのは正直私の自業自得だと思う。ちゃんとこういう事態が起こるのも想定しなかったのがいけなかった。」


「どういう事だ?」


「それは……」


「夏姫は振った男子2人から無理矢理襲いかかろうとされたらしいのよ。」


夏姫が言いにくそうなのを待合室の扉を開け中に入ってきた姫羅伎(ひめらぎ)が代わりに発言する。


「あ、えーと確か東郷の友達の…」


姫羅伎(ひめらぎ)合河(あいかわ) 姫羅伎(ひめらぎ)今更名乗るのもおかしいけれどその事はとりあえず後にさせてもらって…問題はその足を怪我した理由なんだけど以前に夏姫に告白した男子側が何故か今になってまた告白しにきたらしいのよ。夏姫は今はそんな気分じゃないって追い払おうとしたみたいだけれど、それがやっけになったのかその振った男子2人組が夏姫に寄り詰めてきてその騒動を私がいち早く発見してどうにか止めたってわけ。」


「男子2人から告白してきたってこのタイミングでか?因みにそれって男子陸上部だったりするか?」


「ええ、まぁこのタイミングで告白するっていうのは多分自分が同じ地位に立ったらという理由で告白して来た男子組の2人だと私は思っているわよ。」


いやそういうこともあるがそうじゃないんだよな。そのタイミングでおかしい利点は何故男子陸上部なんだ?男子陸上部から東郷の事を好きというやつは確かにいるかもしれない…しれないが…既に振られているならまず優勝してからの告白が理に叶ってると思う…それにわざわざ東郷の足を怪我させる程の致命傷を負わせた……何か怪しい。

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