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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
夏休み編 今までの埋め合わせと夏休み計画
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夏でのファミレスバイト

風邪を引いて病み上がりの状態のままま1週間が経ち。

それぞれの夏休みの日常を満喫していた。

山茶花は8月半ばにある大会に向けての水泳練習。

美森姉も同じ大会に向けての陸上。

海未もparadise Sky出場にかけての高校初による試合。

宇佐木田さんは声優アイドル活動による多忙な仕事。

東小橋川さん基…林音は学園による学生達の要望での恋愛その他諸々の活動。

↑コレに関しての多忙なのが意味不明。


お互い日々日常での怠惰な生活という印象は全くもって皆無と言う様な状況で自分達の目標に向かって誠意を出していた。


そして俺もその中唯一夏休みとして何もない日々を過ごすと言うわけにはいかず、春頃からバイトをしようとしていたのを思いだし今ようやく日暮先輩にオススメされたバイトに日々精進して努めている。

しかしコレは夏限定の為給料もそこそこよくわりかし得という意味でコチラとしては願ったり叶ったりだったのだが…


「おい新人!そこのテーブル。バッシングしとけよ。次のお客様が並んでるからな。」


「はい!」


クソ!何て忙しいんだ。

さすがは夏休み。家族や友達連れが多いわけだ。


俺はファミレスで役職のホールで働く事になり今先輩にこっぴどく使い回され働かされている。


「次!新規3名様入るけど。神楽坂君テーブルの配置大丈夫?」


「あ!はい!直ぐに用意しますんで!」


「たく!何でホールだけこんなに忙しいんだ!キッチンは豊富だってのにコレじゃ不公平だろ。なぁ新人!」


「は、はぁ〜そうですね。」


「なんだ?そんな事ないとでもいいたげな顔だな。」


「いえそんなことはないですよ。」


実はそんなことがあるのだ。

何でもこの指導係に勤めている俺の先輩。

島津河(しまづかわ)先輩は俺より一個上でそんなに周りに対して気を配らない性格をしているとの噂をたまたま耳にしている。

そんなのただの噂だけだと思っていたのだが……

相当な自分勝手で周りに目を向けないという最悪なホール指導係の担当を引き当ててしまった。


「ちょっと島津河君。あなた神楽坂君の事を見ているだけじゃなくて、他の所にも目を配りなさい。ほらあそこ!席が空いてるわよ。バッシングバッシング!」


「あ〜了解ですよ。今やろうとしたとこです。」


そう怠そうに呟きながら島津河は5卓テーブルのバッシングとテーブルをふき始める。


「やれやれ直ぐ目を離すとコレなんだから。ごめんね神楽坂君。まだ入って4日目なのに色々と押し付ける事になっちゃって…正直鬱陶しかったでしょう。アイツ…」


「いえ。大丈夫ですよ。忙しいなら誰でもああ言った人はいると思います。自分ができると思いつつ相手に八つ当たりする奴は1番ダメですが、相手に物事で文句を言う奴よりかは幾分かマジだと思ってるので…」


「お、おお〜何か大人だね。君2つしか違わないのに…コレはビックリだよ。けど本当にごめんね。家のファミレス何故かホールだけが少ないんだよ。って言っても今の君ならわかるかな。」


「ああ何といいますか…美咲(みさき)さんの言うとおり何故か分かってしまいますね。」


美咲さんの言う通りここのファミレスは人手が足りない程のホール不足。

理由は明白あの島津河さんが原因だからだ。


「たくこんなのは新人がテキパキ動けば直ぐに終わるっていうのに、チンタラしてるから俺まで美咲さんに怒られてしまう事になってしまった。」


………もの凄い独り言。

それがかえって聞こえてくるというのはあからさまにアピールしているのと変わらないぐらいの堂々とした勇ましい態度。

とてもじゃないがあんな風にファミレスで働いてる人を見ると他のお客さんから見たらとても不本意甚だしいと思う。


「おっと!ここで私まで話してたらまたアイツの愚痴を聞く事になってしまうね。君もほどほどでいいから気軽にやりなよ。」


「はい。ありがとうございます。」


そう言って美咲先輩はレジでお客さんに呼ばれてるのを確認し直ぐ様に駆けつける。


「………ふぅ…もしかして俺外れ枠のバイトに上手く日暮先輩に騙されたのでは?」


そう愚痴りながらそのままバッシングした食器を片付け洗い場の方へと持っていく。


「よいしょ!さて次はセットしにいかないと…」


「3番卓!料理できたわよ!」


セットをしに行く最中キッチンから料理ができたという合図を聞きホールに行く足を止めキッチンから渡される料理の受け取りの方へ歩み寄る。


「了解。3番卓だな。……え〜と3番卓3番卓…あ、あれ?」


「もう忙しいのにどうしたの一星。」

ガシャン!

ガシャン!

ガシャン!


「うっ……いやその…」


俺が注文端末での完了ボタンを押そうともたつきながら試行錯誤しているの見ていられなかった美森姉が声をかけ端末を取りあげながら操作を弄る。

しかしそれによってキッチンの雰囲気がやたらと重たい空気へと変わるのを僅からながらコチラへ向けてくる視線が痛い。


「ああ〜コレ単なる端末エラーだから。大丈夫よ。このまま3卓へ料理持って行ってちゃって。」


「あ、ああ…ああのさみ、コホン!四月一日さん。」


「は?どうしたのよ急に苗字でなんて呼んじゃって、いつも通りお姉ちゃんって呼んでくれていいのよ。」


ギラン!


「そんな風には言ってないだろう。それにキッチンでの一触即発されそうな空気分かってんだろう。」


「ふふだからよ。」


「は?それどう言う意味だ。」


「その話は後後、ほらもう少しで休憩入るからその時に話してあげる。あなたはそのままホールの仕事に専念なさい。私もキッチンが落ちついたらホールに戻るから。」


それを聞いていたキッチン集の男達はやたらと悲しげな顔をしながら凹んでいた。

そして側からにもう1人いた女性社員から男達にさっさっと動きなさい馬鹿どものという声が聞こえキッチンは早々に仕事へと戻る。


「神楽坂君!ホールがまた忙しいから急いで戻って来られる?」


「おい新人サボってんじゃねえぞ!さっさっとホールへ戻れ!」


「あ!はい!今すぐ戻ります!」


「……あの人またあんな言い方を後で私がお灸を添えてやるわ。一星に対してあまりにも酷い扱いな言い方…とてもじゃないけど見過ごせないわね。」


「いや別にいいって、実際に俺のせいで滞ってるのがあったりするから怒りたくなるのも仕方がないって…」


「け、けどあなた。」


「すみません四月一日さん!コッチも手が空いてないんで!次の料理お願いしたいんですけど。」


「ええ、分かりました。直ぐに作ります!……一星もし本当に耐えきれ無さそうだったら必ず私に言うのよ。コレでもあなたの1つ年上なんだから。」


そう言って自分の仕事へと戻る自称姉。

本当お節介がすぎるな。

いや単にここでは先輩風を吹かせつつ頼って欲しいのが本音か……

今までそう言った事ができなかったからかちょっと嬉しそうなにも見えるな。


「っと!やべ!流石に料理持ってホールの仕事再開しないと。またとっちめられたりしたらやっていけないぞこの仕事。」


………昼時が過ぎ客の勢いが減りつつ場の勢いが収まるホールとキッチン。


「ふぅ〜何とか落ち着きましたね。」


「あ、ああそうだな。でもあれぐらいこなせてなんぼなんだ。お前もちゃんと精進して頑張れよ俺みたいにな。」


一言余計だが、場が落ち着けば雰囲気もガラッと変わる島津河さん。

まぁ根はいい人かもしれないが、仕事では相当厄介な人なんだろうな。

……まだ2回しか会ってないからこの人事よくわかってないけど。


「さてそれじゃあ休憩でも行くとするか。因みに俺が先でいいよな?」


「あ、はいどうぞ。自分は後でも構いませんので…」


「よくないわよ。島津河君あなた神楽坂君より一個上なんだからそこは遠慮で先にどう?みたいな感じで尋ねるのが先輩というものでしょう?」


「うっ…ああ〜すみませんね!俺が悪かったですよ。ほら新人先に休憩へ行け。俺は後から…」


「あ、一星休憩もらえた?良かった今賄いを作ったから一緒に食べましょう。」


「なに!?美森ちゃんの手作り賄いだと!やっぱり新人俺と休憩変わっ…」


ガシ!


「はいはい君はまだ余力があるでしょう。ここは新人君の神楽坂君を紹介した美森ちゃんと一緒に休憩へ行かせるのが道理なんじゃないのかな?それに美森ちゃんもキッチンで休憩もらってるんだから2人の邪魔をしちゃダメだよ。」


「いえそんな美咲さんが思うようなほど私達そういう関係じゃありませんから。」


「へへ〜そうなんだ〜滅多に賄いなんて作らずに、お弁当を持参してくる美森ちゃんがそんな事言えるのかな〜」


「え?美森姉普段弁当を持ってきてるのか?」


「え…いや、その…もう!美咲さん変な事言わないでください!ほら行くわよ一星。休憩室に2人分ちゃんと作っておいてあるんだから冷めない内に食べるわよ。」


「いやちょ!引っ張るなって!美森姉!」


「あらあら〜あの2人そういう関係だったのね。やっぱり私の勘違いじゃなかったんだ。」


「けっ!今は許しても後は許さないからな。美森ちゃんはこのファミレスでは我らが一番の天使なんだ。そんな天使様をあんな奴に独占なんかされてたまるか。それに美森ちゃんは俺のことを…」


「はいはい被害妄想はその辺にしときなよ。てかアンタのその性格マジで直した方がいいよ。根はいい奴なのに根本的に間違った教育をしているから新人の子はやめてついていけなくなるんだよ。それを気付けたのが私とキッチンの人達だけなんだけどね。」


「へ!いいんですよ。俺はそういう性格の人間なんだ。寧ろ遊びできてる奴には願って是が非でも帰ってほしいんですよ。」


「けどあの子は違うみたいだよ。ちゃんと君の事を把握して物事を言ってる。ああいう子は早々いないから早く誤解が解ける事を祈るよ。」


「や、やめてくれ!それだと俺は裏ではいい奴みたいになるじゃないですか。俺は単に職場は甘くないって事を知ってもらいたくて…」


「ふふ、そういう所僕は嫌いじゃないな。君にもいずれいい人が現れる事を願ってるよ。」


「は、はぁ……」


駄目だこの人全然分かっちゃいねえ。嫉妬を煽がせてのセリフだったが…効果なし。

俺が本当は何の為にこう言った態度をとっているのか本人は満更素知らぬ顔。

はぁーやっぱり強硬手段しかないか。

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