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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第一章 幼馴染達との再会(仮)と復讐
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食堂での一悶着

キーンコーンカーンコーン!


「はぁ〜」


「どうしたの火花ちゃん今日は溜息ばかりついてるよ」


「うんだってあれからもう1週間なんだよ。やっぱり気にならない琵心ちゃんが今どうなったのか?」


「それは気になるけど…でも本人の問題だもんね。琵心さんは特に私達に心配をかける事はないって言ってたからそれはそれで気にしなくていいって言ってはいてたけど…」


「問題はそこじゃないんだよね〜」


「おお?なんだなんだお前らま〜た一星絡みか?」


「蒼脊君邪魔だからあっち行っててくれる?」

「邪魔だから女の子の内緒話に入らないでくれるかしら?」


「うっ辛辣…まぁいつもの事だが…それよりもお前らそんな事気にしててもどうにもならねぇだろ。お前らはお前らで別の目的(・・)があんだから他人の心配なんかしてる場合かよ。」


「それを蒼脊君に言われても説得力皆無だよ。これといって私達の為になった事一度もないし…」


「挙げ句の果てに邪魔でしかならないもんね。」


「お前らその内本当に天罰が下るぞあからさまなやり方でそう上手くいったら誰だって苦労するか。」


「何が苦労するんだ?」


「おお!何だ一星か…唐突に背後に現れるなよびっくりするじゃねぇか。」


「そんな驚かれる様な動作はしてないつもりなんだがな…てか飯誘いに来たんだけど蒼脊はついでの事だけど2人はどうする?」


「おい!俺はなんで当たり前の様に言うんだ。しかもついでって…」


「そうね…こうやって私達じゃどうにもならない事を考えたって仕方ないものね。」


「うん気にしない事にしましょう。勿論私達も行かせてもらうわ神楽坂君。」


「よし、じゃあ4人で食堂へ…」


「せ〜ん〜ぱ〜い!」


ガシ!


「うぉわ!」


背後から急に遅いかかってくる先輩という発言と一緒にそのまま思いっきり一星にダイレクトに飛びかかる夢葉はまるで犬の様ななつきで頬擦りをする。


「は、春野原急にとびかかってくるな驚くだろ!」


「もう!私の事は夢葉って呼んでって言ったじゃないですか。まさかもう私の事嫌いに…」


春野原の嘘泣きの仕草に教室にいる全員が妙な空気を漂わせながら一気に周りの雰囲気がよどめく。


「いや違うんだ!待て待て変な誤解を生むかもしれないから敢えて訂正させてもらうぞ。俺はこの子とはそう言う関係でもなんでもないただの先輩と後輩の関係だ。」


「でも神楽坂君って確か蕾先輩と付き合ってるって話しじゃなかったっけ?」


「まさか!あの高嶺の花である蕾先輩じゃ飽きたらず一年で甘美と言われている春野原夢葉ちゃんにまで手を出したのか!」


え?そうなのこの子以外にみんなの注目の的になってる子だったの?


「おい一星お前まさかそんな事も知らずに春野原をサポートしていたのか?」


「していたけれど…これってさ蕾先輩と同じくとんでもない事をしでかしちゃってるよな俺…」


うんうんと頷く蒼脊。そして側から見ていた兎川と野谷山に何故か呆れられこんな妙な事になってしまった。


「と、とりあえず…」


とりあえず?


「食堂へいくぞ〜」


…………


まさかのやる気のない食堂誘導にそのまま4人だったのが5人になり一星達は教室によるざわめきを後にする。


「いいのかな〜あんな状態を後にしちゃって…」


「どうせ尾ひれはひれ直ぐにどうでもよくなるさ。まぁ問題は違う意味での現在進行形のこの状況なんだがな…お前らあの試合からいったい何があったんだ?」


蒼脊はなんとも憎たらしいような笑みを浮かべながら俺の腕に抱きつく春野原を他所に質問をして笑う。


「はぁ〜何を話せばいいんだろうな。まぁ簡単に話すとなると…」


春野原と東郷の基礎の練習が終えた後に2人の試合が行われ俺の想定した通り春野原と東郷はどちらとも2着でゴールし3年がいなくてもこの部活はやっていけるという証明がなされた。そしてその後にまさかの出来事というか春野原と東郷は俺に感謝の言葉を伝えながら2人は親しみを込めて名前で呼んで欲しいと言われた。でも俺はもう2人に関わる事がないからもう話しかけなくていいぞと言った途端何故か2人は顔を真っ赤にしながら何やら宣戦布告みたいな言い方でこっちの気持ちも少しは考えろバカと言われてしまった。


「なぁあの時の発言はなんだったんだ?やっぱり俺に悪意があったんじゃ?」


「ち〜が〜い〜ま〜す!もう本当に鈍感なんですから。」


「だから何が!?」


「神楽坂君はその内女性に刺されて死ぬと思います。」


「うん私も同じく多分何処かしらで半殺しになる未来が見えるよ。」


「2人とも何気に怖い発言はやめてくれ…マジな事になりかねんから。」


そんな事を話す中俺達は食堂へと招き何を買おうかと売券の前へ並ぼうとした瞬間何やら食堂内のざわめきが耳に入る。


「な、何だ何か問題でもあったのか?」


「売券機でも壊れたんじゃねぇのか?」


「だとしてもこんな騒ぎでもたてる事でもない気がするんだが…」


「ふっ甘いなここはスポーツ名神学園なんだぞ。その有名な場所に腹が満たされる物がここにないとすればいったいどうなる!ほとんどの奴らが空間でのたうち回るぞ!」


「……コンビニに行けよ。」


「………まぁそれが正解だわな。」


何故か妙な所で威張る蒼脊をそのまま流しながら俺は前にいる奴に声をかける。


「すまん、ちょっと聞きたいんだがいったい何が起こって…」


「え?ああ、どうやら蕾先輩と君津家(きみつか)先輩がトラブル起こしたみたいって…神楽坂君!?どうしてここに。」


「どうしても何も昼飯を食べに来たからここにきたんだが…」


「あ、そりゃあそうだよね。」


「全く何言ってんだか東郷は…」


「ごめんごめん…」


「いや別に気にしてないからいいんだが…」


「……」


「……」


あ、あれ?何か会話が続かなくなってしまった。俺また余計な事言っただろうか…


「あの〜この状況で2人の世界に入らないでもらえますか〜」


「!?べ、別にそんなじゃ…というより何で春野原がそこにいるの?」


「う〜ん何でだと思いますか〜東郷先輩?」


「ふーん…そう、そうくるんだ。へぇ〜」


バチバチバチ…


うっ何か妙にこの2人の視線がバチバチいってる様な気がする。まぁその辺の事はこの2人同士勝手にやってもらって…俺はその蕾先輩の方へ様子を…


ガシ!


「おわ!」


しかしそれを野谷山に無理矢理襟首を引っ張られる。


「な、なんだ!」


「しっ!こっちに来て、琵心ちゃんの事気になるんでしょ?」


「まぁ気になるというか何が起こってるのかは少しばかり…」


「あまり騒動を起こさせない為にも隠密でいくよ。」


いやこの体勢で隠密って言われても…お前のせいで余計に怪しまれてるんだが…


「それで何が言いたいの?」


「単純な話し差、何であんないけすかない後輩と付き合っているのかなと思っていてね。確かに結果は出せたみたいだが女子の中では期待の子である春野原君と東郷君に手を出したとかいう話しも出回ってるみたいだ。そんな奴僕からしたら君達の女子陸上部にとっての輪が乱されてしまう。今すぐ彼と別れるのを勧めるね。」


「ふ〜ん…でも彼にとって私達陸上部にとってはいい刺激にはなってるのよ。何せ誰一人男の子をサポート役で募集して今まで入って来なかった中で彼が入って大きな影響を与えてくれた…これって何がどうあの子達に影響が出るのかしら?」


「君は男というのをよく理解していないからそういう発言ができるんだ。男は狼だ…その気になれば相手が弱っている部分に踏み込んで尚且つ自分の物にするという悪質な生き物…アレはそう言うタイプだと僕はみたね。だいぶ彼にご執心な彼女達は既に遅いかもしれないがそれは既に仕方がない。何せ彼の毒牙にやられてしまったのだから…」


「!?」

「!?」


ガシ!

ガシ!


その話を聞いていた夢葉と夏姫はカッとなって君津家(きみつか)蓮苗字(れんみょうじ)に食ってかかろうとするが、それを蒼脊が2人の勢いを止める。


「馬鹿野郎!気持ちは分かるが今前に出てもことの騒ぎが大きくなる。お前らは大人してろ!」


「何でですか!先輩の事を悪口言ってるんですよ。あんな人は私から先輩の弁明を言わないといけない筈ですよ!」


「うん。今の私も腹が立った、あの先輩顔をいいだけで中身腐ってると思う…いっぺん頭蓋骨かち割った方がいい…」


やばいやばい!コイツらガチすぎるだろ!てか1人やばすぎる奴がいる。こんなの俺1人じゃ止められねぇって…


「おい兎川お前も手伝って…」


ゴニョゴニョゴニョ…


「……兎川お前…」


しかし蒼脊が菟に助けを求める声をかけようとするがその菟から密かに出ていた言葉にゾッとする蒼脊。菟が言ったその言葉は……[いいぞもっと追い詰めろ]その言葉を聞き蒼脊はああやっぱりなんだと吐露する。


「まぁそうだよな。普通に考えたら客観的に男子の大半は俺を敵視というかやばい奴だと思われても仕方がないか…でもそれを蕾先輩に直接言うって何だか男らしくないというか寧ろそれって…」


「うん逆効果だと思うよ。ほら…」


野谷山はその先に指を示すと蕾先輩から大きな溜息をつきながら君津家(きみつか)先輩に冷めた目を向ける。


「はぁ〜正直ガッカリだわ。あなたがそう言う客観的な物事でしか彼を見ていなかったなんて…」


「どう言う事だい?」


「あなたの言ってる発言確かに側から見れば彼はただの女垂らしでしかないかもしれない。でも彼はその素振りなんて一度もしていなかった。少なくとも私が女子陸上のサポート役に抜擢してからそれ沙汰の関係は何もなかったわよ。」


「いやいやそんなの目の見えない所でやってたら意味ないじゃないか。君がそんな安直な答えしか出せないとはやはり彼との関係が1番の原因…」


「ふふ…」


しかしそんな君津家(きみつか)蓮苗字(れんみょうじ)の言葉に琵心はまるで彼の事を見透かす様にして微笑する。


「な、何がおかしいんだ。」


「あなたって確か男子陸上部の中でそれなりの集いの象徴らしいわね。」


「だから何なんだ?」


「この前の陸上競技ミニ試合何であなたは女子陸上部に顔を見せに来たのかしら?あの日あなたは私達とは違う会場で試合があったはず…なのに私達の部員の何人かに一星君の事で聞きたいと呼び出しを食らったと聞いたわ。」


「!?」


「何でなのかしらね?」


そういえばあの日何か会場がざわついてはいたけれどあまり客観視していなかったな。あの日何かあったのか?

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