才の覚醒
昔の俺はただ自分に才能があったから水泳として親に期待される人望だって喜んで水泳の道を進んだ。しかしある日小学5年の時とある怪我で暫く泳ぐのを禁止という医者からドクターストップがかけられ暇で病院内を歩いてる最中たまたま聞いてしまった事がある。
[さきの神楽坂さん。確か偶然にして天才としての力を得られる事ができた子よね?]
[そうそう何でも被検体で唯一成功した子だったらしいわよ。]
[だとしても酷いわよね。所謂実験体としてその子使われたのよね。親御さんはそれを何も知らずに育ててるんだから可哀想としかいいようがないわよね。]
[それが違うらしいわよ何でも父親の方はその事を知っていて、やたらと念押ししていたみたいよ。うちの息子を何かしの天才にしてくれって……平凡な人生の家族として生まれた子どもだったのに不憫よね。]
………俺は不憫で可哀想な子なのか?
この頃よく意味が分からなかった俺は何が不憫で何が可哀想なのかは分からなく看護婦さんは何を言ってるんだと思った。だから俺はこの事を親父に聞きどう言う事なのかと聞いた。すると親父は…
「そうかそんな事を言っていたのか……不用心な医者共が…」
「え?」
「いや何でもない。そうだなお前の言ってる事それ自体が正しいかどうかはお前次第の基準にはなる。だが俺はそうは思わない。何しろお前は今皆んなの憧れる人物として水泳としてのお前が1番だと思っているやつがいる。そんな奴に皆んなから可哀想だと思われるか?」
「………そんな事は」
「そんな事はないだろう。ならもうお前は分かっているはずだ。何も気にする事はないし何も思う事はない。そのまま気にせず水泳をし続けろ。」
そう言われてそのまま車で家へと帰りその日の事はもう気にしないことにした俺。しかしある日水泳を再開してある事に気付いた。
「はぁはぁはぁ……」
か、体が重い。
この時の俺は単なる体調不調が原因で水泳に身が入らないだけかと思っていた。しかし…
「コレといった体調の変化はありませんね。恐らく気分の問題なんだと思いますよ。」
「気分……」
「それじゃあ息子に何か恐ろしい病気があるわけではないのですね。」
「はい大丈夫ですよお母さん。息子さんはずっと健康体ですので病という様な病気はありません。」
「ほっよかった。」
「……」
ガコン!
「ほら一星コレで何か好きなジュースでも買いなさい。お母さんちょっと受付に用があるから病院でちょっと暇でも潰しておいで…」
「ええ〜〜」
この時の俺は水泳に対してのやる気のなさがありどうしても気分転換というわけではないのだが…早く帰ってただゲームがしたい気持ちが高かった為嫌な気持ちを母親にぶつけていた。
「え?嘘…」
たまたま近くにある自販機でジュースを買おうとしたがそこは全て品切れており、更に違う自販機でジュースを買おうとするが全て品切れ……こんな不幸があるのかと内心思ってる最中俺はようやく病院内の中で唯一売り切れになって自販機を見つけジュースを買う。
「たくどんだけジュースを買わせるのに手間をかからせるんだ。ゲームのクエストじゃないんだから勘弁してほしいな。」
………一星君。
「?なんか俺の名前が聞こえ…」
そこは俺がさっき診察された診察室。そこでたまたま俺の名前が聞こえ中を覗こうとしようとするが…
「あの子には厳重に注意しておいてくれ…今の所体に問題はないが恐らく例の後遺症に関連しているかもしれん。今私達ができる事はそれを発症させない為にくれぐれも気をつける必要がある。」
「しかしあの子はまだ小学生です。さすがにあの症状が出るとは…」
「その保証がないとは言い切れない。何せ才の力を発覚させたとある研究者と財閥権の奴等は信用できん。人間を実験体か何かと勘違いしているんじゃないかと思うくらい…私はかなりキレかけている。予防用の薬とまではいかんが少なくともあの子が被検体でどれぐらいまで体がもつかはこの先のあの子の人生にかかっている。」
え?何どう言う事…どう言う意味…俺が何かどうのこうのと言っている。さっきは何も問題ないって……
「ではひとまずこのまま様子見という事でいいんですね。」
「ああ…あの子が高校生になるまでに体に何も問題なければ恐らく被検体で投与された薬は増えていくだろう。私達はもうあの子にかける他ない。いやお願いをしなければならないな。」
…………
この時思った事…それはもうコレ以上水泳をする事で何かしら周りに悲劇が起こるんだとそう思った俺は…この時をもって水泳を止める事にし新たな道を進む事を決心した。そう今まで培ってきたものを全て捨てて俺はそのまま違う形で道を進んだ。その時の親父と母さんには悲しい顔をされたが…それはもう致し方ないと断念された。しかし親父はそんな事に対して強い言い方はせず思いのままにやれと言われ安心した事もあった。だけど俺はそれを否定し親父にある事を提案した。それは…
「父さん俺水泳やめて勉学を集中していきたいと思ってるんだ。」
「勉学?………何か理由があるのか?」
「そ、それは…」
その時どんな理由をしたらいいのか知能等あまり皆無だった俺。しかし親父はそれを汲み取ってこう発言した。
「……ふむなら俺に考えがある。お前の人生お前が好きなように生きるという事に関して俺が何かを言えたギリじゃないが……お前が何かを考えて勉学に勤しむならちょっとしたアテがある。だが中学に上がるまでお前は今の小学校を休みある場所で缶詰めになって励んでもらう必要になる。それでもいいか?」
「………うん。」
「よしならばコレ以上は何も言わん。母さんはどうだ。母さんが反対するならばこの話は無かったことにでも……」
「まぁ仕方ないわよね。息子がこんな自分で決められるようにまで育ったもの…私からしたらどっちでもいいかしらね。でもね体を壊すような事は絶対にしない事…それが大前提として約束するならば私は認めます。いいですか2人とも。」
「うん!」
「ああ。」
「うんとかああじゃありません!返事ははい!でしょう。」
「はい!」
「はい!」
そうして俺はほんのちょっとした小学校での休学をし勉学であらゆる傾向での実践をし学んでいった。
そして別の小学校で卒業をし…俺は前の学校での幼馴染達に失念させられるという勘違いを起こしたまま仲違いをし別の中学へと行き今まで積み重なっていた関係が疎になって俺は孤独という人生を歩む事となった。
しかしあくまでもその道へと進んだ理由はある。それが俺に天才としての力に関係するもの…水泳としての力が俺に何かしら病院側が関係しているのとばかり思っていた矢先にこの船橋高校の事を中学3年になって教師に聞いた。
発展とされた天才達または候補生が集まる学園…そこに俺が目的するものがあるということ…そしてその街で別れた幼馴染達がその学園に通っていると言う事を耳にした俺は尚更その学園に通わないといけなければらないという使命感が働き今に至る。そしてその幼馴染達による天才としての発覚を俺は父親から聞き直接校長と話せばわかるかもしれんと言われようやく事の顛末へと至る。
「成る程〜やはりYOUの父親…神楽坂正和は私に会うようにYOUへ指示を出したと言う事なのですね。」
「はい。明確的な事で分かったのは俺と同じ才としての力が発覚した。この事で不審に思った俺は明らかに何かあるなと思い始めこの学園へ入学しました。」
「しかしこの学園な単に天才達を集めるだけに過ぎない学園です。その事に関しても疑いというよりただの寄せ集めの学園という認識もあったのではないのですか。」
「はいそれは勿論です。親父が嘘をついて校長に聞けば分かるという話ももしかしら単にはぐらかした可能性もあったかもしれません。でも親父とあなたには実は関連性があった。才としての覚醒関係者としてその部門に携わっていたという形跡を俺は辿りここまできた。その事に関して嘘をつくなら意味はありませんよ。だって親父に言質とってきましたから2人が幼馴染だという関係があった事を…」
ガタンガタン…
?今何か物音がしたような。
「ふふ、見事ですYO!さすがはあの正和の息子。伊達にあの場所で自分を磨きをさせたいわけじゃありませんね。」
「あの場所と言うと…ホワイトポストの事を言ってるんですか?」
「イエス!YOUはそこで一生の勉学を励んだはずですよ。しかしながら代償もあった。……私と正和はYOUの姿をちゃんと見ていましたからね。」
「あそこの事はあまり話したくありません。親父には感謝しているけれど恨んだりもしましたし自分にとって後悔もしました。さてここでの関係性を明らかにした結果…今も尚まだアイツらがどうして才としての力が発覚したのか言ってくれないのですか?」
「ふむまだ言う段階ではないと言う事だけお伝えしましょう。そしてYOUが思っている才の発覚十中八九当たっているというわけではありませんよ。」
「本当ですか?いやまぁまだそれを目にしていたりとか確実を得たわけじゃないですが…」
「あの子達が才として目覚めたという事への持論についてYOUはあの子達に何かしら異変があるのかもしれないとそう思っているのですよね?しかしあの子達はYOUの被検体としての……いえそこまで話すのはやはりやめておきましょう。コレは私達の問題もありますがYOU達の問題でもあります。」
「いやだからこうやって話して…」
「何もかもが大人のせいというわけではないのですよ。神楽坂ボーイ。コレはYOU達の問題もあると言った意味はYOU達幼馴染が才としての力を承認して目覚めた。という事だけお伝えしておきましょう。」
「は?何だって…」




