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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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君津家妙蓮寺のお願い事

昨晩…俺がちょうどリハビリを終えて自分の病室へ戻る最中の出来事…


「全くあなたは…少しは加減というのを知らないの?」


「いや一刻も早く元気にならないと…美森姉達が寂しがるかなと思って…」


「ば!そ、そんなわけないでしょう!」


顔が真っ赤になって、一星の気の利かせた言葉に美森は全力で一星の言葉を否定する。


「……ん?俺の病室前に立っている人って、君津家先輩?」


「え?」


俺達が君津家先輩に気付き向こうも俺達の事に気付きだし、手を振りながらコチラへと近付いてくる。


「いやあ病室にいないから何処へ行ったのか気になっていたんだが、どうやら動かないで正解だったみたいだな。」


「何であなたがここに?来るとしたら別の病室じゃないのかしら?」


「酷いな君は…そんなに僕がここにいると迷惑なのかい?」


「ええ、今すぐにでも何処かへ行ってもらいたほどにうざったく感じるわね。」


俺と君津家先輩はやたらとガチで君津家先輩の事を邪険にする態度をとる美森姉に少し引いてしまうのと何もそこまで言わなくてともと思ってしまう。


「美…蕾先輩別に君津家先輩の事をそんな言い方しなくても…大体君津家先輩の事を利用していたのはそっちじゃないんですか?」


「あら?利用?それは違うわよ神楽坂君。私は単にお願いをしただけ…それを勝手な事をして勝手に私の周りをコソコソしていた人に対して嫌悪感は抱くのは当たり前じゃないかしら?」


「え?そうなの?」


「こほん!こほん!いやそれはまた別の話でだな…」


「じゃあ君津家先輩って蕾先輩の事が本気で好きになったって事ですか?」


「いやいや待ちたえ!僕は周りにはそれなりに告白される存在だ。だから普段こそ違う側面で顔立ちとして振る舞う僕だからこそ琵心君に心を動かされたんだよ。あれからというもよ僕は琵心君の写真を眺める日が多くなった。コレはまさに恋!そうだも思わないかい?」


勝手に話して勝手に美森姉好きアピールをする君津家先輩。俺この人やっぱり苦手だな。


「すり潰されたくなかったら、とっととここに来た理由を話して頂戴。この子はリハビリをしてとても疲れてるのよ。あなたみたいな答弁僕なんか相手にしてらんないのよ。」


「蕾先輩…もっとオブラートに包め込めない?さすがの俺も不憫にしか思えてこなくなってきた。」


「おっと……そうだったそうだった。実は君に折り合って話しがあるんだ。恐らく君の年下キラーでなら何となくいけると思ってお願いしにきたんだ。」


「おい誰が年下キラーだ。勝手にロリコン前提にしないでくれますか?」


「そう言えばあなたやたらと年下の子と仲良くなってたわよね?男の子の友達滅多に見た事ないけれど……あなたまさか女難のそうとか持ってないわよね?」


「それ本人の前で言う事?今現にあなたがここにいるのもその女難のそうな気がするんだが…」


「私はいいのよ。何せ私はお母様に任されているからね。あなたにはちゃんと治るまで側にいるって約束してるんだから遠慮なくお姉ちゃんに甘えなさい。」


「くーーー!!!まさか年上キラーだったとは…コレは僕のリサーチ不足か…無念。」


「あの〜勝手に盛り上がって勝手に残念がらないでもらえます?後ここ病院なんで静かにお願いします。」


「ああそうだな。それじゃあ部屋へ戻ってゆっくり話そうか…」


「何であなたが仕切るのよ。」


「え?だって僕はここに用があって来たからそりゃあ仕切るのも当然だと思うが…」


「いや帰りなさいよ。今日はこの子がリハビリで疲れてるから帰りなさいって私はさっきからいってるんだけど?」


ムニュン!


おいおい美森姉。それはちょっと違う接し方じゃないか…胸が当たってこっちはこっちで困るんだが……いや困りはしないか…単純に無防備な美森姉が悪いんだよな。


「さてお土産に高級ケーキを買ってきてある。良かったらどうかな?」


「食べるわ〜」


「おい!」


物に釣られていく美森姉。食べ物には弱いのかよ。まぁ別に物に釣れなくても話しは聞くつもりだったし別にいいけどな。


そのまま病室で俺はベットに腰掛けケーキを分けてもらい俺達はそのまま美味しくケーキを食べる。そして食べる途中ではあるが君津家先輩がお目当てとする話をしだす。


「え〜とまぁ蕾君がここにいるのは予想外だが…とりあえず構わないだろう。君にも一応誤解を解いてもらう必要があるからね。この場合好都合だと思ってもいいかもしれない…」


「私がいたら何かしらの誤解が解けるって…それは内容によるんじゃないのかしら?」


「まぁそうだな。主に君達に関係する話しと言っても過言じゃない…単刀直入に言うと僕の妹と言えば分かってくれるかな?」


「え?何であなたの妹ちゃんがこの病院に?」


「そうだな…なんと言えばいいか…」


「それは俺から話しますよ。既に小萌志先生から話を聞いていますので、知ってる範囲でなら話ができます。もしそこで間違いがあるなら先輩が補足してもらえますか?」


「………そうか。それならば話が早いな…すまない頼む。」


俺は小萌志先生から聞いた話を美森姉に説明しつつ、本人はそんな事いつのまに起こったんだと言う様な顔をして驚愕していた。そして美森姉は少し辛辣な言い方もする。


「君津家君あなたからしたら不愉快かもしれないけど、正直自業自得だと思う。」


直球だな。まぁそれが美森姉のいい所だとは思うが…俺には先輩に対してそんな事は言えない……理由がない限りは…


「香澄ちゃんがあれだけの苦痛を受けながらもあなたなは妹ちゃんに否定の言葉すらかける事をしなかった。結果この様な形で天罰がくだったんだと私は思う。範囲内で許される行為とそうでないのがあるけれど……それは度が過ぎた事なんじゃないかって私は思ってるわ。例え理由があったとしても…」


「ああまさに君の言う通りだ。妹を庇い立てするのが兄である僕の立場であるが…僕にはそれを弁明する事すらできない……しかし決して悪い子ではない事を君にはいや君達にはあの葉月姉妹ちゃん達に伝えてほしいんだ。」


「はい?」


「……やっぱり理由があったんですか?」


「ああ…どうにも不器用な性格でね。それでいてどうやったら君と仲が良かった葉月蒼ちゃんという子とまた会い交える事ができるのか考えていたらしいんだ。しかしこちら側は大人の世界ではそれなりに厄介な事となっていて、馴れ馴れしく接してはいけないという決定条件が生まれてしまった。つまり妹はそのせいで何か理由があれば蒼ちゃんとまた戦える事ができるんじゃないかと僕に相談をしてきた。だが僕の出した答えがまさかあんな結果になるとは…」


ああ〜成る程兄の出した催促で妹である茉莉奈は別の形で注意を突きつければいいと思ったんだな。姉である海未をこっちへ振り向かせるには何かしらのインパクトがいる。となればその妹である香澄は大きな的となって利用できるんじゃないかとそう考えてちょっかいをかけたわけだ。


「……ああいう結果といいますが、先輩がそれをまた違う形で止めれば良かったのでは?」


「それが既に遅かったんだ。言い訳をしてしまうと4月半ば僕は別の案件でそっちに集中していたからね。」


「あ……」


あっていっちゃったよ美森姉。完全にこっちに非があるじゃないか…


「で、でもでも私はちゃんと大丈夫なのかって言ったわよ。なのにあなたはそれを了承したじゃない。」


「いやそりゃあ部活に関わる事なら誰だって協力するじゃないか…あの時は確かに家族関係で悩んでいた事はあったが、少なくてもコレは貸しにできるんじゃないかとそう思って自分で考えた結果であるんだ。だから別に君に咎める気は一切ない。」


まぁ誰だってそう答えるよな。別に気にしなくていいとまでは言えないがこっちにも問題がある。ならお互いイーブンって形になるにはなるが…


「はぁ〜先輩今貸しといいましたね?そのツケ妹さんに関してなら俺が何とかしますよ。」


「ちょ!一星あなた!」


「ほ、本当かい!」


「但しやり方はコチラで決めてもらいますよ。こっちにも事情があるんで…」


そして現在俺は君津家先輩の借りを今ここで成し遂げよう彼女にちょっした話しをしている。


「いやそれってどうなの…お兄ちゃんダサすぎる。」


「ダサすぎてもやっぱり先輩はちゃんと兄としてお前の事を守れなかった事を悔やんだんだろう。そこに関してはくんでやれ…」


「………で?先輩はそんなダサいお兄ちゃんから私にどう構成したいのですか?」


「構成?何で俺がそんな事をしないといけないんだ。」


「え?だって…」


「俺はお前自身にああやこうやと言う資格はない。単に葉月姉妹達を助けただけだ。その辺の問題はお前達が解決する問題だと思っている。だから自分のしでかした事は自分で片付けろ。」


「せ、先輩……病人に対してあまりにも外道な答えなのでは…」


「俺だって病人だ。それに俺より動けるお前にそんな風に言われる筋合いはない。」


「うっ……けど私どうしたらいいか…」


「なんだ?ギャルという名はただの飾りなのか?そんなんじゃ葉月姉妹と仲直りなんて無理だな。諦めてそのまま仲違いしたままきまつい感じで学生生活を送るんだな。」


「な、何でそんな、ひ、酷い事を…確かに私が悪いのは分かってる。けどそれなら何で…」


「何で?」


「何しに来たんですか先輩は!」


まぁ確かにそうだな。彼女の言う通りここへ何しに来たって話になる。でもここで彼女の意思を聞かないと俺は彼女を一押しができない。だからキツイ言い方をしてでも彼女の本音をちゃんと聞かないといけない。


「お前の言う通りここへ何しに来たんだという意味は全く持って至極当然な意味だと思ってる。正直ここへくる意味なんて俺にはさらさらないし意味がない。」


「だったら帰ってください!ただ罵倒しにきたのなら帰ってください。」


「まぁ本人がそう言うならそれに従うが……そんな涙目で言われても説得力に欠けるがな。」


「な、泣いてなんか…」


「泣いてなんかいない…その言葉は嘘偽りのないと断言できるか?お前の伝える本音本当はどうしたいんだ?」


「そ、それは………ちゃんと説明して仲直りしたいです。」


茉莉奈は少し躊躇いながらも涙を拭ながら自分の気持ちを一星に打ち明ける。その言葉を聞いた一星は…


「ふぅその本音が聞きたかったんだ。まかせろ俺がちゃんと場を作ってやる。最高の仲直りできるスポットをな。」

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