表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
170/372

君津家茉莉奈

小林飛鳥、林道杏奈が行方不明だと?その2人って確かあの君津家妹と一緒にいた2人組だったか…


「行方不明?何で…」


「paradise Skyが終わってお前達が病院に搬送になって、その時やたらと君津家妹が困惑していたそうだ。何故そんなふうになったのかは知らんが…物凄い形相な顔をしてごめんなさいごめんなさいとそう言っていた。何かお前に関係しているのかと思って聞いてみたんだが…その様子だと的外れだったみたいだな。」


「すみません何でそれで俺に尋ねるんですか?それなら関係する君津家先輩の妹に直接聞けばいいんじゃ…」


「……コレも本当は話していけないんだが、その妹はこの前交通事故にあった。」


「………なんだって?」


どういう事だ。その3人対してやたらと不幸が訪れていないか?単なる偶然?いやそんな偶然絶対におかしすぎる。


「まぁまだ学園では彼女の事に関しては触れていない。何せこの病院に搬送されて今集中治療室にいる。後2、3日したら目覚めるという事らしいんでな。命の別状がなくて本当に良かったよ。」


「………先生。この件コレって偶然だと思いますか?」


「偶然?そんなわけあるか…コレが偶然だとするなら世の中の虐めを起こした罪のある人間全てが偶然によって死を遂げる逸話ができている。たまたまそう言った災難があって祟りがどうのこうのと喚く奴等だっていたりするだろう。だが、これに関しては学園での話になる。行方不明に交通事故…それが葉月妹の方で関わっていた3人だ。何かしら接点が生まれていてもおかしくはない…まぁとりあえず3人の事はコレまでの積み重ねで自ら自主停学を持ち込んだという話で話を進めている。いきなり退学なのはコチラとしても認められないからな。」


「………すみません俺はその事に関しては何も応える事はできなさそうです。」


「ああお前はお前で色々と頑張っている。事件に関してはコッチで何とかする。……やれやれ天才という関連した事件は本当に嫌になるな。」


そう口ずさみながら今度こそこの病室から出ようとする小萌志先生。


「あ!一つお前に忠告する事があった。」


「?」


「校内での勝手なリフレクションシューズ仕様…本当ならお前も処分扱いとして担う形で対処する必要があるのだが……今回はあの2人を助けた事に免じて許してやる。」


「あ……」


いっけねぇあの時急いで東小橋川さんの所まで行ってたから完全に先生達が注意してるのを無視した覚えがある。というか普通そうだよな。側から見たら俺も停学処分にあってもおかしくはないよな。


「それじゃあ今度こそ失礼する。また何かあったら尋ねるが…もう無いと言うことだけは重々承知しておいてくれ…」


いやどっちなんですか?期待していいのか期待しても無駄なのか…妙な言い草をして帰らないで下さいよ。


小萌志先生は内密である話を俺にして帰っていき、またもや妙な難関が俺の前へ押し寄せていた。だが…


「コッチがその問題に首を突っ込んだ所で何がどう変わるわけでもあるまいし…正直なところその辺は先生達に任せた方がいいかもしれん…」


俺はベットで横になってひとまず先生に言われた事を頭の中で色々と考えてみる事にした。


偶然じゃなくて必然…それは紛う事なき事実の可能性がある。そんなピンポイントにあの3人が不幸を招かれてしまって、災難だったなって事自体片付けるのは流石に無理がある。そしてそれを引き起こしたのはあの場で俺達のparadise Skyを見ていた人達…主な関係者が絡んでるというのが1番頭にしっくりくるが……


「観に来ていた関係者となると学園に入ってきた人達のリストを見なければならない…それを一般学生の生徒が見れるというのはあまりにも無謀だ。けど…アイツらならいけるんじゃないか?」


もしかすると俺は若干心当たりがあるものがあり、俺の目的とするものが一致する可能性があるかもしれない。


「付け焼き刃だけど、やれる事はやれる。寧ろコレは口実がいいのかもしれん…となれば早いとこ治療に専念しないとな。……はぁ〜面倒だがその分デメリットもついてきてメリットだってある可能性もある。てかまだ半信半疑なのに…何を期待しているんだ俺は……まぁとりあえずまだ入院しているあの子に声をかけてみるとするしかないか…」


それから三日後俺は何とかリハビリをして通常通り歩けるようにはなった。しかしまだ何かに捕めないとバランスが安定できないという形がついており俺は歩行器を携わって院内を歩く形となった。


ガタガタ…


「歩行器なんて初めて使ったな……前は確か松葉杖だったし…体のバランスが保てないって…俺の体そこまで不安定だったとは……いや違うな…コレは単に水泳をやめたブランクだな。」


後4日で退院だ。その前に何とか走れるぐらいの体力はつけておきたい……まぁ先生は普通に歩けるようになるなら元天才の君なら普通に走れるのも大差ないだろうとは言われたけど…そんな超人普通いないからな。……いや天才がチラホラ改善しているのがいるからそれで最早俺の事もそう思ってしまっているのかもしれん…


「さてそんな事考えている間にここへついてしまったな。」


608号室・君津家茉莉奈。 面会可能


「3日で目を覚ますとは言っていたけれど、それで面会できるのか…彼女は天才だからそれで体づくりはお手のものであってちゃんと治るから大丈夫みたいな感じだとするなら……ここの病院相当天才という患者に狂わされているな。というか普通の患者というレベルなら面会できないぞ。」


まぁそんな事思ってても仕方がないし…ノックして反応するか確認するか…


コンコン…


「はい。」


返事が返ってきた…となったらもうコレは中に入るしかないよな。


「失礼する。」


ガラガラガラガラ…


「………誰ですか?」


「2年の神楽坂一星。お前と同じ学園で香澄ちゃんを虐めていたのを止めた奴だって言えばわかるか?」


「ああ〜あの時の先輩ですか…」


茉莉奈は興味無さそうにしながらそのまま窓の方へ見てゆっくりとベットから降りて立ち上がる。


「お、おい!お前いいのか立ち上がって、事故に遭ったんだろ?立ち上がるのも億劫じゃないのか?」


「え?ああ〜事故と言っても私自転車に撥ねられて意識が失っただけですよ。そのままもうスピードで撥ねられてしまって記憶が飛ぶほどに強い衝撃だったらしいです。」


「自転車?車じゃなくてか?」


「車だったら私既に死んでいますよ。まぁ自転車でもそれなりにダメージを負ったので死という瀬戸際がありましたけど…というか何で先輩がそれを?この事は内密にされていたはずなんですけど…」


「小萌志先生がコッチに面会しに来てな。それでお前が交通事故に遭ったという話を聞いて様子を見て来いと言われたんだ。」


まぁそれは嘘だが…あの言い草だと多分こっちではもう話す事は無理だから聞けるだけ聞けという意味だとは思うが……あの場では流石にそれは言えなかったんだろう。


「ふ〜ん……と言う事は先輩もここの病院に入院しているわけですか…」


「ああ俺の場合だいぶ身体への事故が大きかったらしいからそれで2週間近くはここで入院する事になった。と言っても後4日で退院はできるみたいだけどな一応。」


「いいですね。ここから出れば後は私の蔑む様な言い回しの噂が広まって、アイツは事故に遭って当然…当然の報いだみたいな反応をされるんでしょうね。はは、全く持ってその通りだわ。まさに天誅が下されたんでしょうね。私はそれぐらいの罪を犯した。だから飛鳥と杏奈も行方不明になった。私はもういなくなれという神様のお告げであの時本当だったら死んでくれと言わんばかりの事故を引き起こしたに違いない!」


急な自暴自棄…追い目が今になって自分に降りかかったんだろうとそう思ったんだろう。そしてもう自分に生きる術が今後ないと自負している。そう客観視してでの打ち明け方…いやもう生きる価値がないというコチラへの文句なのか?


「ふぅ〜確かにそっちのしでかした事は恥を忍んでのやり方だとは思う…でもそれには理由があったんだろう?」


「……何でそんな事が先輩に分かると言うんですか。」


「君津家先輩…君のお兄さんがちょっとしたヒントを出してくれたんでな。もしかすると理由があるんじゃないかと思って勘繰っていたんだ。多分お前は気を引かせたかったんだろ?自分を負かした天才と言われるあの葉月蒼を…」


「どうしてそれを…」


「やたらと蒼に執着していたからな。それに香澄ちゃんを邪険にする態度…あまりにもやり方は粗暴すぎるが…妹を窮地の底にまで陥れさえすれば向こうは黙ってはいられず、自分に試合形式を挑まれると思ってわざわざあまり仲良くもない2人を取り巻きをさせて仕組んだんだろう。」


「………」


茉莉奈はポカンと口を開きながら一星の事をまるで変わった者の目をして見てくる。


「………それ、絶対に先輩が生み出した考えじゃありませんよね?……兄ですか?」


「ノーコメントで…」


「はぁ〜本当に私のお兄ちゃんはシスコンなんだから……けどまぁそうですね。当たりです。飛鳥と杏奈は単なるお金だけで私の指示通りに動かせたただのコマです。本当はこんなやり方は間違いでしたけど、同じ学年でもう接点もなかった私はどう彼女と接すればいいか分からずにいたんです。」


「成る程、それで妹がいると言う事を知ったお前はその2人を使って虐める作戦を作ったわけか…じゃあそのギャルっぽい話し方も…」


「ああコレは素です。私本当はお嬢様育ちではありますけど、内面はギャル系ですよ。」


「……ああそうなのか」


内面がギャル系ですよって……単に維持を張っての言い方じゃないのかよ。あの兄バカの話は信憑性に欠けるな全く。


「けど物凄い推測力ですね。先輩って探偵か何かを目指してんですか?」


「いや単にお前のお兄さんから受けた言葉を俺はそのまま伝えているだけに過ぎない…と言うのもお前が目覚める昨日の出来事の話なんだけどな。」


「………え!?昨日。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ