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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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paradise Skyでの最高な試合での最悪な事故

わぁーーー!!


場内で歓声の声が聞こえる中、どうやら向こうは大盛り上がっておりそろそろ決着がつくらしい…その前にここである程度の重要点をコイツに言わないといけない。


「………君相当頭の中がきれるね。普通今の話の筋的なものを入れ替えてるのかそうでないのかという曖昧な形で話していたのに君はそれをまるっと自分がこうだと思う方へ進行させ捻じ曲げる。君の深層心理ってものすごいって思うよ。」


「その言い方は肯定と捉えていいんだな。」


「う〜ん……んふふそれは内緒かな〜」


「はぐらかす気なのか?」


「はぐらかすも何も僕はまだ何もはいなんて言い方はしていないよ。ただ単に君の考察は凄いなって言っただけだから…コレと言って何がどうのこうのとは言っていないな。」


うぉぉぉぉ!!


「あ、そろそろ試合終了間近だよ。早く戻った方がいいんじゃないかな。少なくとも僕の他にも君があの場に居なくなっている事に気付いた人達が数名いるんじゃないかな。その場合いくら僕でも庇う事はできないかもしれないからね。」


クソ!直ぐに暴露させる事ができると思ったのにここでの勿体ぶりさ…どうやらまだ俺には話す事はできないみたいだ。


「……東小橋川さん。今度じっくり話を聞かせてもらうからな。」


そう言って一星はその場から急いで海未と香澄のいる所へと戻っていき林音はその後ろ姿を見て手を振る。


「ふぅ〜よいっしょっと!」


林音は一息入れようと座っていた椅子に座り疲れきった感じの一息をつく。


「全くこう言う時だけ感が冴えてるんだから…本当幼馴染に関しては一味も二味も違う。……やっぱりまだ引き攣ってるのかな…昔の事を…」


ヒューン!

ヒュルル!

パン!

パン!


「もうお姉ちゃんしつこいですよ!いい加減取るのを諦めたらどうなんですか!」


「そういうわけにはいかないよ!だってこんなにワクワクする試合滅多にないんだもん!だとしたら諦めるわけにはいかなきでしょう!とう!」


そう言いながら香澄の懐へと近づいて背中をタッチしようとする。しかしそれを香澄が許すはずもなく、すかさずカバーしながら避ける。


パシャン!


「もうお姉ちゃんの動きはだいたい読めましたよ。それにもう後少しで私の勝ちになります。それ以上の事は無駄だと思いますけど…」


「ふふ、だとしたら私の最終奥義を使うしかないね。本来なら禁止されているんだけど、妹を負かすにはうってつけの技でやらないと面子がたたなくなっちゃうから…全力でいくからね。」


海未は残り僅かの時間帯で何をしようとしているのか必殺技を使おうとシューズに何かのダイヤルを弄る。


ギュルルル!

ピキーン!!

プシューー


海未のシューズから物凄い熱気と熱が発生しとても熱い靴を履いてる様にも伺えるが、本人はそんなの一切気にしない様にして目の前にいる香澄を狙い定める。


「さ〜てどれぐらい耐えられるか勝負だよ香澄。」


ブィーーン

バン!


もの凄い破裂音と共にその場から移動いや消えたと言えば1番いいのだろうか彼女の存在がそこにいる事を認識できなかったかの様に消え去る。


消えた!もしかして私と同じスターダスト型ですか!いえ寧ろそれなら姿が消えたとしても同じシューズなら同じマイナス同士だからコチラへは来ないはず……それに人間ではない形での移動となればお姉ちゃんの身体に埋め込まれている何かと一緒にその場から音速移動したとしかいいようが…


「香澄ちゃん後ろだ!」


「え!?」


「正解です!しかしもう遅かったですね。この勝負私の勝ち…」


プスプス……

ブォン!


海未のシューズからガス欠音がしてそこから爆破する音が周りに聴こえる様にして会場からは何が起こったのか騒ぎだす。それもそのはず…その場で海未と香澄が爆発音と煙と一緒に巻き込まれたからなのだ。


「マジかよ…本当に天才のやる事は意味が分からないな。」


あの瞬間決着は恐らく海未が完全に手にしたんだと思う。けど土壇場でなのかギリギリの所で海未の履いていたシューズが限界を迎え爆発してしまいそこでどうなったのか分からずにいた人達は唖然とする。


「海未!香澄ちゃん!」


俺はその煙の中に入って2人の安否を確認する。しかし2人の反応は一向に返ってこず、もしかすると酷い怪我をしたんじゃないかと思い内心焦ったりもするのだが…


「!いた!」


僅かにシューズの輝く模様が見え勢いよくかけつけたのだが…


ヒューン!

ヒューン!


2人は一斉に下へと落下する。


「海未!香澄ちゃん!」


まだ2人に意識があるのかどうか声をかけるが、僅かに反応したのが海未であって、どうにか1人は落下の事故を防げるとそう思っていたのだが…


「あはは…ごめんもしかすると大事故が起きるかも…」


その言葉の意味はまさかの想定外…海未のリフレクションシューズがブッ壊れ空中でのバランスが保たれなくなり勢いよく落下する。だがそれは香澄ちゃんと同じくであって意識が保てない状態での落下は普通に人間が落下する速度と大差変わらないのである。そしてここが唯一の選択ではある。


クソ!ここで2人を見放すという選択肢は俺の中では絶対に有り得ない…どうにかして2人を助けないと…


しかし距離的に2人を抱えての救出は物理的には不可能だ。自分も海未みたいな突発的な方法でやれば事が上手く可能性も……


いや待てよ…海未のリフレクションシューズは確かに俺と香澄ちゃんとは違っていてのものだ…でもあのダイヤル式での方法は確か以前に美智子さんが…


「リフレクションシューズについてるダイヤル式での出力ですか?」


「そうまぁ一部のシューズについてる形にはなってるんだけどね。一星君のパワー型シューズにもついてるのよ。」


「けどそれが何か関係があったりするんですか?」


「まぁほぼほぼ関係ないかもしれないんだけど、一応補足説明というかあまり触らないでほしいというメーカーとしてのお願いかしらね。そのダイヤル式は主にまだ開発段階なの下手をすれば爆発を起こして周りを巻き込んでしまう場合もあるから絶対に稼働はさせないでほしいのよ。」


じゃあ何でそんな危険な物をわざわざリフレクションシューズにつけたんだこの人…


「あくまで補正…出力の安定が効きにくいという人の為の措置として代用代わりにして使ってもらってるんだけど…まぁ中々使う人はいないのよね。リスクもあるから…」


「それは単に自分で出力を補えばいけるって事なんじゃないんですか?」


「その通り!でも大半の人は残念ながらそれを利用してリフレクションシューズの事は気にしないでダイヤルを最大まで上げる愚か者がやってるのが多いの…私はそれを激しく好みません。どんな理由であってもリフレクションシューズを大事にしない人に今後使って欲しくないってそう思ってもいます。」


なら本当に何の為にダイヤル式なんてついてるんだ。って突っ込んだら余計にリフレクションシューズについてはダイヤルの事でグダグダになりそうだから言わないでおこう。


「まぁ多分あの子は確実に使おうとするからもしその時があれば……その時は一星君あの子を宜しくね。」


ヒューーーーン!


クソ!何が宜しくだ。命を張ってでの勝負なんて本当に馬鹿げている。勝負の決着がついたのならそこでしまいにして仕舞えば良かったのを…


カチャ!

ギギギ!!!


俺はリフレクションシューズについてる僅かな位置の固定されている場所のダイヤルを最大限にまで調整して出力をあげながら美智子さんの言われた事を脳裏に刻みそのまま先程の海未と同じ事をしようとする。


ビュイーーーン!

サ!


バン!


くっ!は、早すぎる!けど何とか香澄ちゃんを抱える事ができた。後は…


「おい!あのままだと葉月姉が落下するぞ!」


「でもリフレクションシューズ履いてるんだから大丈夫だろ?落下しても重力の反動で上手く衝撃だけで済むんだし…」


「いや馬鹿か!あのリフレクションシューズ爆発したんだぞ!つまり機能全てが駄目になってるって事だ。そうなれば葉月姉の方はただ単に…」


落下死してしまう。一星あなただけがあの子を救ってあげられるのよ。お願いだから海未を助けてあげて…


「チッ!バランスが上手く保てない。」


一旦上手くいったとしてもここから海未の方までかけていくというリスクがあまりにも不安定すぎる。このままだと俺が地面にぶつけて香澄ちゃんまるごと突っ込んでしまいかねない。


「…………」


「………なんて怖気付いてる場合じゃないよな。」


気持ち良さそうに気絶している香澄ちゃんを見ているとどうしても2人を助けなければといけないという劣等感が込み上げ…俺は卑屈にも膝を曲げながら一か八かのかけにでる。


恐らく次で最後だと思う。ここで失敗すれば海未も香澄ちゃんも無駄な死を遂げてしまう。……いやそうさせない。


ズドン!

ギュィーーーン!


そのまま壁に張り付いた状態での重力を利用して俺は一気に蹴り上げる様にして海未の方へ勢いよく飛ぶ。


ガシ!


よし!取れた!

ヒューーーン!


僅かながらに抱え込む重たさの感触を感じた俺は何とか成功して途中でブレーキをかけながらゆっくりと上へ上がって下へ降りる為の調整をする。


プププププ…


「ふぅ〜危なかった。」


「えへへ〜ありがとうございますイックン。やっぱりイックンは私の王子様です。」


「やめろ。そんなご機嫌どりをした所で俺は許す気なんかないからな。この能無しが…」


「ひ、酷いです!そんな言い方をしなくても!」


「うわ!おい暴れるな。バランスが崩れるだろう。」


けど何とか上手く言って良かった。もしワンテンポズレていたりでもしたらきっと俺も助かって…


「う、うんて…あ、あれ?私どうして気絶を…」


「あ!駄目香澄ちゃん目を覚ましちゃ!」


「え?」


パシャン!


香澄ちゃんが目覚めた瞬間俺と香澄ちゃんは一定の距離で離れてしまい…まるで拒絶されたかの様に衝撃が起こって2人ともバランスが崩れる。しかし香澄ちゃんはさすがの天才という事だけあって直ぐさまに体勢を整えるが…


「先輩!?」

「イックン!」


ヒューーーン!

ズドン!


一星はそのまま安定が保つ事ができず壁へ激突し瓦礫に埋まって気絶してしまう。

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