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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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paradise Sky 香澄vs海未 海未の念願のバトルと香澄のジレンマ

残り2組と幼馴染海未。本来海未1人という形で周りからのバトルロワイヤルが始まり最終ブロック決戦が始まった。しかし流れとしてはだいぶ偏った形となり海未を倒す主目的ではなく、周りを片付けるという1組1組を叩き落とすという形になった。そしてコレがことの他思い通りになってしまったと溜息まじりながら呟く実況者が面白くなさそうに会場を見る。


「ああ〜結局僕が仕立てたゲームがそのまま過ぎて面白くないよ。み〜うちゃんもシナリオ通りすぎて、普通に神楽坂君と共闘してるし…もっと何か周りを乱すようにしてほしかったな。というより参加者の選手が本当にダメダメだね。そのままの意味でゲームを楽しむ為に遊びにきたという感じがたたいたかな。そのせいでリタイアしてる人が続出…結果僕が思った通りの肩書きになっちゃったけど……まぁ最後の姉妹対決がどうなるかは流石に検討はつけないかな。」


トゥトゥトゥ…


「何を言っているんだ。まさか俺自身までもが吹っ飛ぶとか馬鹿げたことは言わないよな。」


あ〜そう言う事か…もうフラグたってたって事なんだな。


「その発言が既に終わっているんです。自分のシューズがもう限界なのが分かりませんか?見る限りメンテナンスをせずに、ただ単に自己改造をしてゲームに挑んだ。最終ブロックだからいけると思っていたかもしれませんが、リフレクションシューズにも耐えられないものは耐えられないんです。どれだけ練習を重ねた所で使用者がちゃんとメリハリをつけなければそれはもうparadise Skyを甘くみた結果にすぎません。」


「そこまで言うならまずはお前から落としてやるよ。本来コレだけの人数しかいないのなら、真っ先に姉の方であるを片付けるのが1番手取り早いんだが……妹であるお前も厄介だ。まぁ神楽坂を落とせばそれでいいんだが…どうやらパワー型相手に俺のスピード型改造は相性が合わないみたいだ。」


ギュイーーーーン!!


地味板はリフレクションシューズに目一杯のエネルギーを溜め込みながら香澄の周りをトントンと跳ねながら飛び回る。


トン!

ズキュン!

トン!

ズキュン!

トン!

ズキュン!


「ほらほら!早いとこ対策を見つけないと本当に吹き飛ばされるぞ!」


「…………」


「イックンはどう見ますかこの結果。」


「え?ああ〜まぁ何というか、やっぱり遊び感覚でやるもんじゃないなって改めて実感したな。いや遊びじゃないやつもいたのはいたんだが…単に相手が悪かったとしか言いようがないよな。」


「でも私が言った通りでしたでしょう。香澄がああなるって…」


「……ああ本当に悪い姉だよ。本当は香澄ちゃんとやらなくてもいいって分かってるのに敢えて何で香澄ちゃんの本領を発揮させるように、あんな事を言ったのか…俺にはよく理解できなかった。単に姉妹愛情か何かと思ったが…このparadise Skyに関してはお前かなり陰湿だな。」


「え〜そんな事ありませんよ。というよりも言ったのはイックンであって私じゃありませんからね。それに私は普通にやってみたかっただけなんです。妹との本当の喧嘩を…」


そうそんな子どもじみた理由で俺は香澄ちゃんの心を折った。それも人の心があるのかと言うぐらいの最低な言葉を俺は彼女にかけた。詳しい部分はあれこれと言ったが1番心に刺さって覚醒したとなると……誰も必要されていないそれが葉月香澄という存在…それが彼女の心に痛く突き刺さりああいった暴走状態…いや普段とは違う冷酷な彼女へと変わった。それも天才を超えるイレギュラーな天才として…


「後僅かに私達の隙を狙って落とそうしているのならやめといた方がいいですよ。」


「うっ、き、気付かれた。」


「あなたも同じ部活の人でしたよね。あまり一緒に練習している所を見なかったので、少し気になっていたんです。」


「ふっ天才がおこぼれの心配か…下級生が舐めてんじゃないわよ。」


「いえいえそんな事は一切思ってませんよ。寧ろあまり顔を出さないと言う事はそれなりに実力が隠してあるという事…そんなのワクワクするに決まってるじゃないですか。」


「お前はどこぞの戦闘強キャラか…普通は蹴落としたいとう欲が勝つもんだぞ。普通の人間は…」


「くっあんたもあんたで何そこの下級生と馴れ合ってんのよ。試合のルール忘れたわけじゃないわよね!残り2組しかないって言うのにそんなやつと馴れ合うなんてどうかしてるわよ。」


「………確かに一理あるな。」


「イックン!?」


「いや単純にゲームとしては面白くないよなって思ってな。観客側からとしての代弁的に…」


「じゃあ私がイックンを突き落としてもいいって言うんですか!」


「いやそれに関しては別にいいんじゃないかって話しになると思うんだが…てかそれでここまで這い上がってきたんだろう1人で…」


「だとしてもですよ!もうちょっと私に対する優しさとかないのですか!」


よく分からんやつだ。ゲームなのにこんな所でも幼馴染欲をだしてくる。いったいどれが海未の素顔なんだ。


「ごたくは結構よ。それでアンタはどうするわけ?そいつを私と一緒に倒すの?倒さないの?」


「え?倒す気なんて更々ないけど。」


「は?」

「え?」


倒す気がないという発言に地味板のパートナーの女の子と海未は何で?みたいな顔をする。


「いやそんなリアクションをされてもな…勝ち目のない相手に戦おうとするなんて、そんなの無謀だろう。自分だって言ってたじゃないか…おこぼれだって…」


「そ、それは!」


「なんだ、違うのか?だとしたらそんなわざわざ後手に回って卑怯な真似なんてしなくていいと思うけどな。自分に実力があるならな。」


「この…」


「あ、でももう遅いな。どうやら向こうでは決着がつきそうだぞ。その怒りもただの取り越し苦労だったな。」


「なんですって?」


一星が発言するその意味を視線で目配せし海未とその子はそっちに目をやる。


「はぁ〜タイムアウトです。」


「何?」


ビュィーーン!

ドッカン!


「のわあ!」


地味板の履いていたシューズがフルスロット並の音が響き渡り目一杯のアタック攻撃を仕掛けるのかとそう思った矢先、やはりシューズに限界が起こってしまい、爆発が起こってそのまま落下してしまう。


「う、嘘だ!試験段階ではクリアしたいたはずなのに!何で!」


「何でもありませんよ。試験段階というよりかはあなたが勝手に改造したんですよね?それ、ちゃんと開発部門とかに許可しましたか?安定がない形でのリフレクションシューズは基本的に禁止されています。まぁ本当の試合形式の場合ではある程度のメンテナンス補助で一部の改造権は受諾されますけど、このミニゲーム形式では許可が必須ではありますね。」


「くっ!そんな事何も聞いて…」


「聞いてなかった。それは違います。把握していないあなたが悪いんです。ただの遊び感覚でやるにしてはparadise Skyという競技を舐めている他ありません。だからそう言った事故が起こってしまうんです。」


「く、くそおぉおぉおぉ!!」


ヒューーン!


そのまま落下した地味板は下の方ではちゃんと安全権が確保され落下してもちょっとした衝撃的な何かが起こるだけという形になっておりどこも怪我をする事なく不時着する。


「……ま、負けた。勝手に自滅して何も成果も得られないまま負けた。コレじゃ退部するしか…」


「退部?何で退部なんだ。」


「!?こ、こっちの話よ!アンタには関係ない。けど良かったわね。少なくともアンタの相方…以上までの強さだからきっと何も考えずに参加して後先なんてどうせ気にしてないんでしょうね。自分の姉にかかってるリスクなんてももろともせずに…」


「………」


「お、おい!ちょっとどう言う意味だ!」


意味の分からない事を捨て台詞として言い残していき、彼女の意味する言葉を俺はよく理解できずにいた。それを何か知ってそうな海未に話を聞こうとするが…


「………お姉ちゃん。」


どうやらそんな雑談等する暇もない形となり一気にこの2人の問題へと突入してしまう。


「………」


「イックンごめんなさい。聞きたい事はあるかもしれないけど、この勝負が終わったら後で話すね。」


幼馴染だからこそ理解できるのか俺の意図する事が海未に分かっていたらしく後でちゃんと説明するという形で保留にさせてくる。

後でか…なんかはぐらかせされそうな気がするな。

となれば…


「さぁ!ようやく2人っきりになったね!コレこそ頂上決戦の始まりです。負けませんよ!」


「私だって負けません。私はもう2番手は嫌ですから。」


完全に2人のワールドだな。入るよしがない…まぁこの2人の間に入るなんて事は更々ないんだが…俺がここにいようがいまいが最早関係ない状態だしちょっとずつ離れていくか。


「じゃあそうですね。とりあえず…」


ピコン!


「ここからルール上通りやりましょう。」


海未はたまたま近くにあったフラッグを回収しルールに寄り添っての戦いを香澄に宣言する。


「今更ですね。と言うよりもわざわざ回収しなかったのはこの為ですか?」


「もちろん。だって私の本命はあなたと戦う事なんです。他の人達に取られたりでもしたら、私が真っ先に回収してしまって時間が過ぎてしまいゲームが終了してしまうのがオチじゃないですか。」


「本当はそっちが1番いいんじゃないんですか?何せこのゲームはお姉ちゃんの為のものでもあるんですし…私には何ら関係が…」


「そんな事ないですよ。」


「え?」


「あなたにだって勝てば何か見出せるものがあるはずですよ。それが何かはあなた次第にはなりますけど…それだとしても私達は家族じゃないですか。」


「家族…」


家族そんな単語だけで、彼女は今放つ覚醒の部分が少しほぐれそうになっているのが揺らいでしまいそうになったのか、何とか堪えて必死に弱い自分を出させないようにする。


「………うっ……!?」


ブワ!


しかしそんな油断が生まれてしまったのか一気に海未は香澄の間合いをつめ攻撃をしかける。フラッグを持っているのにも関わらず一直線の無駄攻撃。この攻撃にいったい何の意味があるのだろうか?

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