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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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paradise Sky 6th

ピーーー!!


ランダムによるフラッグ争奪戦で選ばれた一星達の30秒間のタイムリミットが経ちそこでの特別試合が終わり次のステップへの段階に進む…そう思われての合図の音だと思われたのだが…


「はいストップ〜試合終了だよ。コレにて第1ブロック終了します。」


「え?嘘でしょうまだ完全にゲームは終わってないんじゃ…」


「せんぱ〜い違いますよ。この30秒間の間で何も香澄ちゃん達のあるフラッグ争奪戦だけが主目的なわけがないじゃないですか。」


「……本当に憎たらしい言い方をするわね。勿体ぶってないで説明したらどうなの?」


「あは、それもいいですけどまずは司会者側と選手側の討論を見てみましょうよ。」


そう言われ美森は林音のいる司会室のある方へ視線を向き話を聞く。


「はぁはぁはぁはぁ…嘘でしょう。あなた何者な…私とタメでここまで対等に渡るなんて…しかも完全にフラッグが取れなかった。」


「……いえ私も驚きです。まさか私についてくるなんて、そんな人がいたと言う事に驚きを隠せません。」


「ふふふ、あはははだとするなら私は負けたって事になるわね。アレだけの虐めを受けてまさかこんな所で負かされるなんて……でもねそんな簡単に試合が終わってはいそうですかって納得するわけないでしょう。」


「そうだ!そうだ!もっと具体的な説明が必要だ。それに今始まったのはこのランダムによるフラッグ争奪戦だろう!なのに試合終了ってどう言う事だ!」


「………」


まぁ確かに最もな理由だな。ここで行われたゲームだと完全に俺と香澄ちゃんが主目的なゲーム形式となっている。そりゃあそのフラッグを回収して直ぐに勝ちになるってなったら誰でも弱い奴からフラッグを回収するだろう。でもそれをした結果お前達は足元を掬われたんだ。このゲームそんな単純な事じゃない…そう言う風に見せかけたダミーでこの試合が行われた。つまり…


「……正式な試合での有効的なサドンデスってわけだな。」


「はぁ!?お前何言って…」


「何を言ってるのはお前達の方なんじゃないのか?」


ヒュルルン…


直ぐそばに駆け寄ってくるスピード型のシューズを履いている仙波。まさかコイツもこのブロックだとは…というかよく見れば地味板の奴もいるじゃないか…ってそうだよな。着替え室で一緒でおまけに時間帯も一緒なんだ。完全に名前欄を見なかった俺の見落としのせいだな。


「何だと!それはどう言う事だ!」


「だから〜はぁ〜目の前の事に集中しすぎなんだよ。周りをよく見てみろ。お前達の相方の女性はほぼ項垂れてるじゃないか。」


「はぁ?」

「え?」

「マジで…」

「何で…」


俺に迫ってきた後輩男子2人ともう2人のタメの男子が、仙波の言ってる意味に気付きただ単に待機していた2人の女子とお互い顔を見合わせながら絶句していた。後輩2人の男子は茉莉奈と一緒いた2人の女子との顔を見合わせどう言う事なのかと疑問に思っている節もある感じにもみえる。


「………そうか完全にチームワークの問題だったと言うわけなんだな。」


「そう言う事だ。お前達は我先に弱いと思っていた神楽坂を狙ってフラッグの回収をしようとした。けど予想外にしぶとかったせいでなかなか目安の30秒までに間に合わなかった。結果お前達のチームは敗北したって事になるな。」


「いやいやどう言う事ですかね先輩。それで俺らが負けたというのが理解できませんよ。」


「だとしたら君達は大馬鹿者だな。少しそこにいる敗北を認めた先輩2人を見習ったらどうなんだ。お互いあの茉莉奈という子と通じて徒党を組みながら神楽坂を邪魔してあっちへの妨害行為を優先させようとした愚かな君達。」


「な、なな、何を言ってるんですか!証拠があるんですか!証拠は!」


カチッ!


「なっ!?」


「証拠はあるが君達は本当にそれを知りたいのか?」


何処から撮っていたのか無音のモニター映像を収縮にしてその後輩達に見せる仙波。コイツ食えないやつだったんだな。


「まぁこんな事をしなくても結果君達の負けは確定したんだ。大人しく地上に降りて反省するんだな。君達に空を飛ぶ資格なんてないんだよ。」


くそ〜!!


4人の悔しがるような叫び声。その声にここに飛んでいる勝った人達からは何の感情も湧かず自業自得だとそう認識し冷たい目線でその4人を見る。しかしそれとはまた別であの3人はまだ納得をしていなかった。


「いやいやそんなのただの戯言じゃん。はいそうですか〜ってなってそのまま引くと思ってんの?ふざけんなよ!私らは私らでちゃんと試合に出てんだ。そんな屁理屈な試合ルール誰が認めるってんだ。」


「そうだ!そんな試合形式にのるほど私らはバカじゃないんだよ。ちゃんとしたやり方でもう一度同じことをするなら納得してやってもいいけどね。まぁ次は負けたりしないけどな。ねぇ茉莉奈。」


「…………」


しかしその言葉に茉莉奈の反応はうんともすんとも言わず、ただにぎりこぶしを作りながら香澄の事を睨んでいた。


「いやいや茉莉奈アンタまさかこの試合形式に認めちゃってるとかないよね?あったらマジで引くんだけど…」


「ええ、納得なんてしないし負けたつもりなんて更々思ってないわよ。寧ろ腹が立って仕方がないわね。」


「だよな〜おい飛鳥コレから講義しまくって再試合させようぜ。こっちには茉莉奈がいるんだし。」


「そうだよな。どんな屁理屈なルールでも茉莉奈の意見なら誰もさしずなんかできないっしょ。」


飛鳥と杏奈という2人の女性は茉莉奈の認めないという意見に賛同して、やはりこの状況による試合は納得できていないらしい。しかし役一名はそう言った仕草があったにも関わらず予想外な言葉を吐露する。


「私が言ってんのアンタ達だよ。飛鳥、杏奈…」


「は?」

「え?」


何言ってのという顔をしながら茉莉奈の方に顔を向ける2人…どうやら2人も想定外の事を言われ困惑しているらしい…


「アンタ達今の言ってる事を理解できないならここで引いた方がいいよ。もう私はアンタらに用はないから…」


「いや用がないって、茉莉奈マジでいってんの?」


「冗談よしてよ私達友達じゃん。あ〜わかった。もしかして見栄張ってるだけなんでしょう。ここじゃあ私達とは上手く話せないから後で裏ではドッキリみたいな。」


それだったら、今ここでそんな事を言うのは間違いだろう。言うならもっと違ったニュアンスとかで伝えるべきだ。


「違うって…私達はしてやられたのよ。踊らされた…それも上手く司会者側にね。だから負けてしまったのよ。まぁ言い方はアレだったけど、私も含めて退場だからさっさっといくわよ。」


「いいやお前は生き残れてるぞ茉莉奈。」


「……お兄ちゃん。」


側に近寄ってくる茉莉奈の兄君津家…妹はあまり近寄りたくなかったのか少し距離を空けだし、それに対して兄の方はショックを受けていた。


「仲の良い兄妹なのかな?あれは…」


「君の目は節穴なのか?どうみたってあの子避けてるじゃないか。」


「いやああ言う系の妹女子は兄に恥ずかしがってデレるというのが本場らしいぞ。ゲームで俺はそう学んだ。」


「なんて屈託のない真顔でそんな事が言えるんだ。というかそんな話をしてるわけじゃないと思うが…」


「ああ何であの茉莉奈という子が生き残ったんだ?兄の方も待機していたんじゃ…」


「残念だがそれは違うぞ。よく見て見ろ彼の頭上を…」


確かによく見たらバーチャルフラッグが浮かび上がっている。つまり彼も…


「お兄ちゃんいつのまに…もしかしてコレを予測して?」


「予測も何もチラホラとフラッグが回収できる場所にちゃんと4つほど置かれていたんだ。それをやすみやすみに奪わないなんてやつが誰がいる。と言ってもお前達みたいに悪どい事を考えるとこういう目に合うやつがいるからこんな結果になったわけなんだがな。」


「そうね。そうよその通り…私達まんまとそれにひかかった。マジでムカつくったらありゃしない…」


「ならその怒りをぶつけるのにはどうしたらいい?」


「勿論…」


ビシ!


指をさす方向は香澄に向けられる。香澄自身まさかこんな事になるとは思っていなかったのか…茉莉奈の言われる発言に少しばかり心が踊らされた。


「次は私が勝つ。今度は屁理屈無しで問答無用に叩きのめすから覚悟しておく事ね。」


「……は、はい。」


「いやいや待って待って私達はまだ納得してないんだけど!」


「そうだよ!コレで解決した話しになるって意味わかんないから!私達だってちゃんと友達としてアンタと手伝ったんだよ。なのにこの仕打ちはあんまりじゃない!」


「………悪いけど私アンタ達と友達なんて思った事ないから。さっさっと消えてくんない?いっつも私の後ろにヘコヘコして友達面してきて、それで友達だって?笑わせないでほしいんだけど……単に一緒になってそこにいる香澄ちゃん同様私を利用していただけでしょう?歯向かったらヤバいとか、一緒にいたら金づるになるとか…私からしたらこっちがありえないんだけど…」


「………」

「………」


それを聞いた2人の反応はただただ呆然としつつ完全に終わった様な顔をしながらそのままゆっくり下降してこの試合からリタイアする。


………司会室


「………ふ〜んある程度はそうかなって思っていたけれど、やっぱりただの下手に出ての間関係だったんだ。彼女達にとって本当にあの茉莉奈ちゃんと言う子と親しかったらもう少し講義してもいいんじゃいかなって思っていたけれど、流石に裏目に出られて友達の偽装を用いての神楽坂君達の事をハメに言ってたのか…それもまぁあの2人は自業自得だけど…そう言う関係を持った自分にも非がある事はあの子自身ちゃんと分かってるのかな。」

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