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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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自分にあったリフレクションシューズ


「さてさて、お互い親睦も深め合った事で…どうでしたか模擬試合は!」


「散々だったな。」


「同じくです。」


「………」


あまり思っていた感想ではなかったのか、海未は笑顔のまま無言でいた。


「………さてさて、お互い親睦も深め合った事で、どうでしたか模擬試合は!」


「同じ事なぜ2回言った?散々だったって言ったじゃないか。」


「そうですよ。コレでどう相性がいいのか分かるのかも謎です。それに私からしたら余計に変態先輩が超変態先輩だって事に気づいたぐらいでしたよ。さっきの超スピードはとは別にですけどね。」


貶されてるのか?褒められてるのか?どっちなんだ?


「うう〜でも2人は次の1週間後には出ないといけない形ですから、ここで鹿の波長を合わせないときっと優勝なんてできませんよ。」


「お姉ちゃん馬ですよ。馬…鹿にしてどうするんですか…」


「あれれ?そうでしたか?」


「ふふふ、でもある意味ではあなた達2人がコレからどの段階でフォローし合えばいいのか分かったんじゃないかしら。何せ普段誰もが使えないブーストを一星君ができちゃったんだもん。となればそれをスターダスト型シューズを履いてる香澄ちゃんが補えばいいって事になると思うわよ。」


「………スターダスト型?美智子さん。それってもしかして…」


「あら?上に飛んでいる時に説明されていたんじゃなかったの?」


「いえまずは百番は己にあしからずという事で実際に見てもらって感覚を覚えてもらったんです。」


「お姉ちゃん…一見にしかずですよ。さっきから惜しい所で間違わないでください。己って自分自身を見るって意味が分からないですよ。」


微妙に言葉の間違いち気付き訂正をする妹香澄。こういう子がいると地味に安心ができる部分があるのは俺の気のせいだろうか…


「はいはいそんな細かい事で喧嘩しないの。もう本当は仲いいのに直ぐそうやって喧嘩するんだから。」


「………コレ喧嘩ですかね。」


「え?姉妹喧嘩じゃないの…」


「単に注意されただけかと…」


「……」


「……」


「まぁどっちでもいいわね。」


適当だなこの人も…


「それで、スターダスト型を履いた香澄ちゃんの意見をまず聞こうかしらね。久々に履いた違和感はどうだった?」


「はい。やっぱり居心地がいいですね…昔のを思い出します。そして何よりも冷徹になってしまう自分がいます。試合という段階にまでは行く事が先ずなかったので…あんな風に昔にやってたら私がどうなってたのか予想すらもできません。」


「スターダスト型って他のシューズと比べて何が違うんだ?組み手の時は瞬間移動みたいな形で移動してたみたいだが…」


「ああそれはですね。香澄が履いてるスターダスト型は引力によって移動する事ができるんです。」


「引力?いやいやそんなシューズ役にたたないだろう。引力を用いたとしたなら直ぐ様に下へ落下するんじゃないのか?」


「へ〜変態先輩ちゃんと勉強していたんですね。意外です。」


「お前…あまりにも俺の事馬鹿にしていないか?シューズに関しての説明書は一通り読んだんだ。ちゃんとした履き方をしなかったらそれこそ試合の時恥をかくだろう。」


「まぁ確かにその辺に関しては常識的な範囲ではあります。でも起動ができたら後は説明書なんて読まなくていい人はこの世の中万人いてもおかしくありませんからね。」


「いやそんな馬鹿な事…」


「残念ながらあるのよね〜それで怪我をする人もいたりするから会社側に電話してきて治療代を請求するモンスターとかもいたりするから困っちゃうよね〜というのは前の話…今ではちゃんと請求する同意書に書いてもらって保険も効く様にバックアップの加入保険とかもあったりしてるから、一星君もちゃんと後で入ってね。」


「………え?あ、はい…」


あれ?何か聞いた方がいいかもしれない事を勝手に話して勝手に保険勧誘された気がする。いやでも学生でも入らないといけないんだよなきっと…


「美智子さんそう言った強制勧誘はやめてください。変態先輩本当に入ったらいいか悩んでるじゃないですか。」


「あ、やっぱり強制じゃなかったのか…」


「はいあくまでも保険なんで、心配だったら入ってくださいという感じです。自転車と同じだと思ってくれたらいいですよ。防犯登録みたいな物です。あ、因みにこのシューズの防犯登録はしないといけませんのでそこは我慢して下さいね。」


「まぁその辺は気にしちゃいないが……思いっきり話が脱線してないか?スターダスト型での引力がもし本当なら何でそれを上手く地面に引き寄せられずに宙に浮いてられるんだ?原理としておかしいと思うぞ。」


そう今のスターダスト型というのは初めて聞く名前であり他のシューズに関してはちゃんと宙に浮くためのチップが埋め込まれている。それによって下からではなく宙へ上がる為の引き寄せが上に行っておりそこからコチラの意思によって軌道修正させながら浮かんで飛ぶという交差みたいなのが行えるんだ。しかし今話の中でスターダスト型というのは引力によって先程の試合での飛び抜けた瞬間移動みたいなのができると言っている。それはつまり本来落ちてしまうという法則を無視して香澄は上手く履きこなしているとそう言ってる形になる。けど何でそれができるのかが俺には理解できない。


「あ〜それに関しては考えても無駄よ。何せそのスターダスト型は特別に発注で作らせてもらったものだもの、他では絶対に売ってないし寧ろ非売品だから売ってもいないもの…」


「は?じゃあ何で香澄ちゃんはそれを見つけて履いてるんですか?」


「ふふ、それは私自身が直々に開発部門として携わっているからなのよ。」


「はい〜???」


意味が分からないそれで何でそんな人がこんな場所で商売なんかを?明らかに場違いじゃないのか?


「因みになんですが……そのほかにも何かそういった原理を無視したようなリフレクションシューズがチラホラあったりするんですか?」


「ええ、少なくとも8種類はあるわね。因みに海未ちゃんもその一つを使ってる人物よ。」


「でしょうね。」


まぁ明らかにあんな余裕そうな感じで3つのシューズを履いてお手本を見せてたんだ。まだ他にも隠しているというのは目に見えていたしな。


「あら〜あまり驚かないのね。ちょっぴり残念。もう少し驚いた顔が見たかったのに…」


「………あ、驚くと言えば…海未に関して少し気になる事が1つあるんですけど…」


「あら何かしら聞かせて聞かせて!」


いやグイグイ来るなほんとに…何でそんなに近寄ってくるんだ。


「その、海未が何か隠してるシューズもそうなんですが、パワー型やスピード型そしてバランス型でのシューズを全て超人並に使いこなしてる理由はなんなのかなって思ったんですけど、コレは何か驚くべき点はあるんですか?」


「ないわね。」

「ないですよ。」


「え?」


何故そんな即答で?てか何で海未まで一緒に返事したんだ。


「イックン。私が言うのもアレなんですけど…私は香澄のparadise Skyを私は知らないです。」


唐突に香澄の話しをしだしたな。今そんな話しを用いた記憶はなかったんだが…


「お姉ちゃん唐突すぎますね。いきなり私の話をしてきて驚きましたよ。」


うん本人もそうだし、俺もそうだけどな。


「そうですね。唐突すぎました。でも一言言えるとすれば私はこうはっきりとと言えますよ。私達がそんな概念を吹っ飛ばせるような理屈も考え無しでの理由それは…


海未は香澄に向かって何か意図があるのを伝えようとしているのかそれを香澄はやれやれと言った感じのそうですねと言うような仕草で一緒に声を揃えてこう言う。


「天才ですから。」

「天才ですからね。」


「………あ。」


2人の屈託のない笑顔で堂々とそんなシステムなんて関係のない様な言い方をし何も心配なんてないとでも言うよに誇らしげに自分達のポテンシャルをアピールする。

というかそうだよな。そうだった。そもそもウチの学園天才を用いての場所だった。そんな場所に今更定義がどうのこうのと思ってしまうなんて……浅はかだった。自分も元々その1人だって事に何で忘れていたんだ。リフレクションシューズにはちゃんとしたシステムがある。それをどうコントロールするかは天才と天才じゃない自分…コイツらと比べたら駄目だ。


「ふふ、そんな事言ったら彼が可哀想よ2人とも。どう反応したらいか分からないって感じになってるわ。」


「でも事実ですから!」


「お姉ちゃんそんな真顔で威張っても……まぁ私も言った手前アレですが、やはり普通には納得いきませんよね。」


「………まぁ普通のやつだったらな。でも……はぁ〜納得せざるを得ないか…」


「とりあえずスターダスト型についての話はここまでにしといて、結局私と変態先輩での何かしらの掴み?みたいなのはあったのですか?私はサッパリですけど。」


「掴み事態はともかく、イックンは何かしら感じたんじゃないんですかね。スピード型でもなくバランス型でも違和感を感じたのなら、さっきやった模擬試合…そこでイックンはパワー型に対して何か共感を得たんじゃないんですか?」


「……もしかして初めっから知っていたのか?それを敢えて言わなかった。そうなんだよな海未。」


「私には何の事なのかサッパリ分かりません。でも個人にしか掴めない何かは本人にしか分かりません。天才とは違う何かしらの違和感それをイックンは共鳴できたんじゃないんですか?」


「………」


理屈で言ってしまえば香澄ちゃんとの模擬試合で何処か海未と似たような何かを感じ取れた。でもコレが本当に正しいのかどうかはわからない。けれど海未がここまで言うとなれば…


「恐らくだけど、このパワー型が俺にとっては最適解だと思う。まだ履いたばかりだし操作もそこまで露骨には出来ない。けど…」


「大丈夫です。そこは私がコレからみっちり教えますので、試合まで頑張っていきましょう!」


「………お姉ちゃん相手は素人なんだからそこはちゃんと手加減してあげて下さいよ。じゃないといきなりリタイアなんてなったら私としてのコレからの立ち位置にも問題があるんですから。」


「それも大丈夫!香澄とイックンが上手くいくように私もハイスペックでやるつもりだから。」


「それ分かってませんよね!私の話し聞いてましたか!?」


「はぁ〜お手柔らかに頼むよ。」


「………」


ふふまさかこんな形で3人のparadise Skyが見れるなんて思いもしなかったわ。私自身とても驚いちゃった。それぞれの思う悩みとかあるかもしれないけれど……何とかその辺を応援できたらと思うかな。……あの子が最後まで面倒を見切れなかった分と見捨ててしまったあの子の分までコレは私がちゃんと見届けてあげないといけないわね。

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