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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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八月一日海未と一緒にリフレクションシューズ選びの初デート?

ひとまずリフレクションシューズ専門店に来た俺達はどのシューズがいいのかどうかを探し店内を回る事になるのだが、香澄はもう決まってるシューズがあるらしく、先に目処のある場所へと足を運んで、俺と海未は俺に合うシューズの並んでる所に移動する。


「イックンはもうどれにするか決めましたか?」


「いやまだだな。この1週間お前に言われて何とか基礎的な部分はできるようになったが、問題は…そのシューズ選びだな。でも何で俺にオススメのシューズを言わないんだ?もうお前は分かってるんだろ俺がどんなシューズが適正なのか…」


「はい。でもそれでイックンが気に召さなかったら意味がないので、やはりここは直接自分の目で見て選んだ方がいいと思います。」


とは言ってもな……練習用のリフレクションシューズを履いてしっくり来ない時点でどのシューズがいいとか、それこそ博打なんだよな。


「う〜ん……」


「ふふ、ほらほら悩んでないで!ひとつずつ試していきましょう。店員さん!」


「は〜い……って海未ちゃんじゃないの久しぶりね。」


「美智子さん!お久しぶりです。」


「本当に久しぶりね。最近お店に来ないから少し心配したわよ。てっきりparadise Skyを辞めちゃったかと思ったんだから…」


「もうまたそういう御冗談を…そうやって私の事をすぐからかうんですから…」


「あはははそうよね。だってちゃんと活躍してるものね。葉月蒼として…」


この人…海未の事、真名で呼んでいる。つまり込み入った事情をこの人は知ってるって事なのか?


「?」


「あ…」


視線が合ってしまった。まずい、もしかすると今の話を聞いたのはまずかったか…というよりこっちの事情を話してないから何のことか分からないし向こう側はそれで話してるのもあるからきっと対してこっちに眼中なんて…


「もしかして今の話しきいてたのかしら?だとしたらあなたにはそれ相応の枷を背負わせてもらわないといけないわね。」


じゃなかった〜めんどくさい系だった。絡みがもうドロッとしてんだよなこの店員…どうする素直に嘘をついて何の事かと誤魔化すか。


「え〜と何の…」


「あ、この人は昔によく話していた幼馴染のイックンです。今日は一緒にデートでリフレクションシューズを買いにきました。」


「ちょ!おまっ!」


コイツ何変なことを言ってやがる。


「へ〜君があの神楽坂一星君なんだ。……ふ〜ん。」


あ、あれ?興味を持たれた?いや興味無さそうな反応なのか…なんか反応に困る仕草だな。


「……まさかこんな形で会う事になるなんて…コレもあの子の巡り合わせなのかしら。」


「???あ、あのそれはどういう…」


「え?ああ〜気にしないで気にしないでこっちの話だからそれよりも今日はリフレクションシューズを買いに来たのよね?何か買いたい物はあったかしら?今なら学生割引で安くしとくわよ。」


「え〜とその何といいますか…試運転とかしても大丈夫ですか?まだ何のリフレクションシューズがいいのか決まってなくて困ってるんです。」


「あら?それなら海未ちゃんからオススメされたのを買えばいいんじゃないのかしら?」


「いえそれが本人曰く自分の主観で決めろと言われたんで…」


「ああ〜確かに海未ちゃんらしいと言えばらしいわね。それじゃあコッチに来てもらってもいいかな…一星君でいいわよね。」


「あはい。えーと…」


(たちばな)美智子(みちこ)気軽にみっちゃんって呼んでくれてもいいからね。」


「は、はぁ〜」


「もう!美智子さん変なことイックンに言わないでください!コレ以上の女友達は御法度なんですから。」


「あらあら嫉妬深いわね。もしかして一星君の事好きなのかしら?」


「はい!もちろん好きですよ。(お兄ちゃんっぽくて)」


「……何か意味深ありげな返事な気がしたけれど、まぁその内自分の気持ちに気付けるでしょうし、心配はないかしらね。さぁ2人ともこっちよ。」


何か訳の分からない2人の会話に横入りできなかった俺は彼女の言われた通りに案内された所へと移動する。するとそこはだだっ広い場所の青空と海があり近くには浜辺で遊んでいる人もいた。……成る程な海未が少し遠くにある駅の場所を指定した理由が分かる気がした。


「今はまだ夏シーズンじゃないけれど、夏ではこの敷居を借りて大会に向けての試合が行われているのよ。」


「へ〜だとしたら海未はこの場所でもし優勝したら皆んなからの注目の的にもなるんだな。」


「ふふ、残念だけど海未ちゃんはすでにここで行われる夏の大会で5度も優勝してるわよ。」


「え?マジですか…」


「いやだな〜そんな褒められても何も出ませんよ。」


「まだ何も言ってないんだが…でも確かにこの場所で優勝なんてしたら気分はいいんだろうな。けれど、どうしてこの庭みたいな場所へ?」


「ここはもう私の敷居になってるから、練習に関してもコッチで許可を取れば使っていい事になってるのよ。ほらあそこ、フロントの近くに紙とペンがあるでしょう。あそこに名前と電話番号だけ書いてくれれば、定められた使用時間で使っていい事になってるの。でも試合形式は禁止。あくまでも試運転や動作の確認だけ…それでも模擬試合をするなら別途でいただく事にはなるんだけどね。」


やっぱりこういったものでも商売なんだな。まぁ当然と言えば当然か…話題沸騰のparadise Sky。それに因んでやたらと営業する人がいてもおかしくない。俺もそれに並んでの1人だし…


「さて!それじゃあまずは何から為そうかしら。今回は海未ちゃんの顔に免じて納得がいくまで試運転してもらっても問題ないから、何かアドバイスが欲しいなら言って頂戴。コレでもparadise Skyに関しては把握してるんだから。」


物凄い自信だ。でも経営をやってる人からしたら知らないでやってるよりかは知ってるという方が1番お客とかで親身に分かち合えて商売にも繁盛できるから…この人は相当手慣れてるんだろうな。


「え〜とじゃあまずは…」


俺はひとまず試す形でバランス型のリフレクションシューズを履く事にし試運転を開始しようと作動させる。


ギュィーーン!


「おっ…起動したか。」


「一星君履き心地はどうかしら?何処から違和感があったら言って頂戴ね。直ぐに違うサイズのを持ってくるから。」


「だ、大丈夫です。」


成る程…コレはいい。練習で履いてたやつよりもだいぶ安定が増すな。ほとんどの人がコレを選んでもおかしくないと言っても過言じゃないぐらいだけど……うーん。


「…………」


ピピ!


[どうですかイックン。試運転して飛んだ気持ちは…]


海未から無線ボイスで俺の脳波に声を呼びかけバランス型の調子を聞く。しかしその応えに俺は少し違和感がある事を伝えると…


[靴のサイズで何かおかしな事でもあった感じですか?]


[いや靴のサイズ自体に何も問題はない。ないんだが……何かしっくり来ない感じがする。]


[しっくり来ないですか……因みに具体的にどの部分とかお分かりですか?]


[そうだな。安定されてる部分としては何とも心地いのは間違いはない。間違いはないが……物足(・・)りない。そう言ったらいいのか悪いかもしれないが…何かそんな風に感じた。]


[………成る程成る程。ではお次のシューズに変更してみましょうか。その言い方をすれば他のを試すことで何かその物足りなさが分かるかもしれませんよ。]


[………そうだな。分かった一度降りて違うリフレクションシューズに変えてみる。]


俺はそう言って一度テラスの方へ降りていき違うリフレクションシューズへと履き替えるのだが…何やら海未はニタニタとおかしな笑みを浮かべて先程の会話からニヤツき何かを汲み取ったのかこちらの反応を何度も伺いだす。


な、何だ海未のやつ…何をそんなに面白がってるんだ。……何か嫌な予感がする。


カシャン!


「次はスピード型…さてと試すとするか…」


次にスピード型のリフレクションシューズを履いた俺はそのまま上空へと上がって飛んでいき、先程と同じように起動の確認と動きやすさがいいのかどうか確かめる。しかし…


「………やっぱり違和感がある。てサイズでどうのこうのと言うわけじゃない…なら理由はいったい…」


何がいけないのか、どうしてコレだと駄目なんだと直感みたいなのが働いた俺は直ぐ様に下に降りていき海未に先程と同じ様な内容を話した。


「ふむふむ、つまりイックンは先ほどと同じ形でバランス型に続いてスピード型も駄目とそう言いたいのですね。」


「ダメというよりかは空を飛ぶ時何かこうパワーバランスがおかしくなるというのか、飛ぶ時の固定概念がおかしくなると言えばいいのか…よく分からないんだよな。」


まぁ海未のああいった姿を見て感覚が麻痺してしまったと言えば嘘になるんだが……まぁあれが1番見てはいけない見本だった様な気もするな。それでこう言った違和感を感じた可能性もある。


「………でしたらもう最後のパワー型を使うしかありませんね!」


「…………いや海未その何というかここまで来て2通りのリフレクションシューズを履いてここまで違和感を感じたら流石にパワー型なんて履いたとしても…」


「ようやく見つけましたよ。皆さん何処に行ってたのですか全く…お目当てのシューズが見つかったから私も試運転したかったのに、まさかのフロントが誰もいなかった事に驚きましたよ。」


「あら?香澄ちゃんじゃない。あなたも来ていたのね。」


「あ……はいお久しぶりです橘さん。」


「もう〜普通にみっちゃんって呼んでくれてもいいっていたのに…」


「それはその抵抗があるといいますか……」


「ふふ何の抵抗なのかしらね。それに関して後でじっくりお話しを聞こうかしら…」


いや圧がやばいだろう。そこまであだ名に対して執着心ありすぎて最早笑いすら起こらない。


「あ!そうだちょうどいいんじゃないですか。ここで香澄とイックンの模擬試合…もとい2人の相性を試すいい機会ですよ。さぁさぁ2人とも準備しましょう。」


「え?は!ちょ海未!」

「お、お姉ちゃん!」


何かいい事を思いついたのか海未は颯爽と俺達を模擬試合させる形でハキハキと準備を進める。本当に何を企んでるんだコイツは…

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