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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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特訓そのⅣ(模擬戦)

本当にこの仙波というやつは話が噛み合わないな。寧ろ海未とこの人と相性が良かったから徒党を組めてparadise Skyで楽しめた?みたいな会話ができたんじゃないか?じゃなければこんなわけの分からない会話が変に成立しないし…もうわけがわかんねぇよ。


「はぁ〜それでお互いフェアな対等で勝負をするってどうするんだ?」


ビシ!


仙波はある方向に指をさす。というより人物にさすと言った方が正しい。その理由は俺の真横にいる人物にさされていたのだから…


「ふぇ?私ですか?」


「そうだ。君が私と勝負をして私を負かせれば私は今後君達にちょっかいをかけないと誓おう。ただし私が負けたら君達の関係はここでジ・エンドだ!」


いや言い方よ。単にジ・エンドって言いたかっただけじゃないか。というかコレって…


「そっちが一方的に決めてるだけじゃないか。こっちの選択する余地が全く皆無なんだが…そんな話しのるわけが…」


「いえのりますよイックン。」


「はあ?」


何でだよ。何でこの意味の分からない勝負にのるきになったんだ。単に何も考えずにそう答えただけの可能性もあるが……海未の考えてる事がたまに分からなくなる。


「冗談だろう。お前この条件に従って、もしお前が負けたら今後の練習はどうなるんだ?」


「大丈夫ですよ。私、絶対(・・)に負けませんから。後仙波先輩はまだ私に一度も勝ったもありませんしね。」


「ふふその通り。何故なら僕がその勝負をずっと断っていたんだ。何せ本気を出されたら蒼ちゃんが可哀想だからね。」


「え〜そんな事思ってたんですか。何だかショックです。……でもコレでお互い真剣勝負ができるって事ですね。」


海未の目つきがあの仙波という男と同じ目つきになった。どういう事だ。お互い望んでる試合を今まで流していたのか?いや一方的に断ったのはあの仙波らしいが…何だか2人にみなぎる様な闘志みたいなオーラを感じる。……いや懐かしいと言えばいいのだろうか。俺もそんな時があったな。


「………なんだか向こうでバチバチやってるわね。まぁコッチの方もどうやらあの2人を見て練習という雰囲気じゃないみたいだしそろそろお開きかしらね。まぁ私も気になってはいたしね海未の本気になった姿を間近でみるこの時が…」


何だかよく分からないことになりつつ何故か海未と仙波との一触即発による勝負が始まろうとしている。当然俺に非があるみたいだが、正直こういう女性関係の面倒事が起こるのはもう勘弁してほしい。


「はぁ〜にしても何でそんなやる気になったんだ海未。」


海未と仙波との勝負が決まってお互いリフレクションシューズによる整備で離れた場所で点検をする。試合する主な形式なルールはどうやらparadise Sky本来のやり方で行う事となった。


「えへへ、実はこの試合私個人では物凄い建前のつもりでやるつもりなんです。」


「はあ?建前?なんの建前なんだ?」


「ほらさっきイックンにまだスピード型とパワー型についてあやふやなまま終了したじゃないですか。実はアレ誰かと対戦する事でその2つの形式のやり方をお見せする事ができるんです。ですから仙波先輩にはカモになってもらってイックンに私が使う2つ型のリフレクションシューズのお手本として見てほしいのですよ。」


「いやいやお前そんな呑気な事を…相手はお前と同じ年数でやっててしかも天才なんだろ?ならお前は油断なんてできないんじゃないのか?」


「甘くみすぎるにも程があるわよ一星。」


「あれ?美森姉。何でここにいるんだ?」


「この姿を見ればわかるでしょう?、夏の本格的な試合に向けて最後の一押し練習。まぁ大会自体に負ける事はないと思ってるから問題ないんだけどね。」


ここにもいたよ。天才というワードで自身の力に溺れる愚か者が……と思ってるのは昔そう言った経緯があったから言える事であって、恐らく美森姉はそれも熟知して言ってる発言なんだろうな。


「あ!美森様応援しに来てくれたんですか?嬉しいです。」


「また様づけてこの子ったら…あなたね〜もう少し自分の地位を考えて相手に喧嘩を売りなさいよ。自分が1番それをよくわかってるのに本当にこの子ったら…」


「えへへ〜でもそれでも私は納得できない事を言われたら、それを何があっても覆すという気持ちでいるのはどうあっても曲げる気はありません。だからあの人には絶対に前言撤回の言葉をかけさせてもらいます。」


あ…今のは俺じゃなくても他の人が聞いたら…


「はぁ〜そういう所が周りを魅了する性質やら王子様って言われるのよ海未。」


「え!?そうだったんですか!私無自覚に言ってて……そうですか。それならもっと女の子風に言えば良かったですね。」


そういう問題か?

そういう問題じゃないのよね。


部活練習を終わらせコチラへと来た美森姉も俺と一緒に海未と仙波の試合を見届ける事になった。そして勝手に決まって勝手に始まる意味の分からない試合…2人はそのまま真っ直ぐと歩き出し円が描かれてる地面の場所に立つ。


「ふっまさか蒼ちゃん僕に勝つ気でいるのかな?それはいくらなんでも無謀すぎるというものだ。まぁ少なくとも紙一重ぐらいには届くか届かないかという範疇にくだるとは思うが…まぁそこまで気負わなくてもお互い気を抜いてやろうじゃないか。」


「あ、別にそういうのいいんでさっさっと始めちゃいましょうか。」


「あ、ああ…そうだね。ははまさかこうもバッサリいかれるとは…もしかして照れてるのかい?」


「いえ単に早く終わらせて、イックンと濃密な時間を再開したいだけです。でもそうしてしまうとお手本を見せられませんので……ひとまずヒフティーヒフティーで最初はやらせていただきます。」


「なんだって?」


うん?シューズがいつもの、アレじゃない。そのシューズはパワー型のシューズ……まさか私にパワー型で挑もうと言うのか?ふふコレは勝機だ。勝ったぞ…


2人はそのまま宙へ飛び、既に空で待機していた先生が2人のリフレクションシューズを交互に確認して問題ないか確かめる。そしてこのミニ試合での内容を伝える。


「2人のシューズに問題はありません。では改めてここでの試合内容を確認させていただきます。」


全くとんだ面倒くさい試合審判を任せられてしまったわ。早く帰ってお酒が飲みたかったのに…はぁ〜


「この試合においては、それぞれポイント形式になります。それぞれここから離れた位置でスタートして、そこからこの真ん中に浮かぶフラッグモニター…コレをどれだけ長く持つのかが試合でのルールです。因みに5分試合になるので、1分につき1ポイント、相手側からそのフラッグを回収した場合その1秒差単位でポイントで加算されます。まぁこの説明は既に知ってると思うので、これ以上の説明は不要だとは思いますが…何か質問等ありますか?」


「いえありません。」


「同じく…」


「ではお互いもう一度シューズの確認を行いちゃんと正常運転の起動をしてください。それで試合は開始されます。」


「……フラッグ回収イベント。やたらと簡単な試合だな。ビーチフラッグみたいなものか?早い者勝ちに因んだゲームなんだな。」


「早いもの勝ちは確かに似たよりと一緒で間違っていないわ。けどねこのparadise Skyはそう簡単なゲームじゃないのよ。ちゃんと攻略がルート存在してかなり難易度が高い形式戦よ。特に3つのリフレクションシューズの種類もあれば誰がどの様な動きでまた試合の未来が変わってくる。あの子は果たして彼にどう挑むのか……まぁ既に目に見えているんだけどね。」


「それってあの仙波の方が強いって事なんだよな?なら海未はそれなりにやってても不利って事なのか?」


「………さぁそれはどうかしらね。」


「は?」


なんだ?さっきは海未に注意して地位とかどうのとか言っていたのに、そんな意味しげな言い方をされたらまさかと思ってしまうだろう。でも海未は俺にお手本を見せると言っていた。じゃあ今の海未はもしかして…


ピコン!

ピキン!


「コチラOKでーす!」


「僕も問題はない。」


2人とも離れた位置に立ちリフレクションシューズの起動に異常がないかどうかを確認し、確実に問題がないと改めて問題ないと言う。


ざわざわざわざわ…


「???何か周りがやたらと…」


「そりゃあそうでしょう。何せ天才同士の白熱バトル。ミニ試合だとしてもスポーツをやってる人達にとっては釘を刺すぐらいに注目されるのは当然の事……それをあの子はそれに気付いているのかどうか…」


ああ〜だから地位とかどうとか言っていたのか…成る程それは確かに目立つし周りから注目されるな。……本当天才という肩書きはマジで迷惑極まりないな。


「さてここから3本勝負というわけだが…本当にいいんだね?いつものシューズで挑まなくて…」


「はい!なので全力でお願いします。」


「ふふ、その言葉後に後悔しても知らないからね。」


ピーーーー!


ホイッスルの合図と共に空中の真ん中に浮かびたつバーチャルフラッグ。そして周りに敷かられる電磁リング場…範囲はそこそこに広がっておるが、恐らくそこから抜ければリングアウト扱いになるかもしくは強制的に戻される仕組みになってるんだろう。でもそんなに範囲をデカくする必要ってあるのか?


ビュイン!

パン!


最初に動き出したのは仙波。仙波はそのままバーチャルフラッグを入手し相手に取られないように海未から間合いを取る。


「ふっ悪いがここから君に取られる事はまずない。このまま5分間このまま維持させてやる。」


………30秒経過


ざわざわざわざわ…


「海未の奴なんで全然動かないんだ?まさか相手からどう取ればいいか戸惑っているのか?」


「いいえ海未は恐らく既に勝利が見えているわ?」


「は?」


勝利が見えている?どういう事だ。


「ふぅ〜〜」


カシャンカシャン!


海未はシューズを何やら配置の場所を探っているのか、それぞれ足先を揃えずまるで陸上のクラウンチグスタートの様な形をとる。




「よーい……ドン!」


バヒューン!


「え?」


ヒューン!

パシン!


「な!?」


「まず1ポイント。」

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