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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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特訓そのⅢ

ヒュー〜〜〜

ヒュイン!ヒュイン!

シューーー!!


「嘘だろう。今朝よりだいぶ良くなってる。こんな事あるのか?というか何でこんなに軽いんだ?」


「いいよ!イックンその調子です!では次は私の指示通りに動いて下さい。」


海未からの指示の声がリフレクションシューズからコチラの耳に聞こえる様な形で声が聞こえる。何ともまぁ便利なシューズであって、仕組みもそれなり今の現代とは思えない作りになってる。このリフレクションシューズは履く事によって、電磁波で脳波に渡る仕組みとなっており、リフレクションシューズの(かたわら)についてるボイス無線でイヤホンと同じ様にして言語を伝えられるらしい…なので俺はそのまま海未の言葉に従って現在空の上を飛んでいる。


「そうです。そこから急降下そしてそのまま急上昇です。」


リフレクションシューズがコチラの意図に応えてくれるかの様に上へ上昇する音そして下降する音がそれぞれ違う形で響きながら上手くコントロールができている。そして何よりも……


た、楽しい。コレがparadise Skyなのか。


俺はそのまま真ん中に立つ様に飛びながら真上を見上げるとそこには疎に広がる青い空に興味を惹かれ今すぐにでもその空を掴めるんじゃないかと思い手を伸ばそうと試みたが…やはりその辺に関しては現実を突き止められバランスを崩し体勢がおかしくなる。


「………イックン楽しそうで何よりだな。良かったこの景色や体験をイックンに見せれる事ができて…私もいつかイックンと一緒に飛べれる日が来るのかな。」


海未は何処か寂しげな顔をして一星の事をまるで遠い存在かの様にして手を伸ばそうとする。


「………あはは、弱気なのは良くないよね。うん!まだ私には時間(・・)があるんだ。悔いのない様にやるだけやってみせる。それが例えどんな困難があったとしても………!?イックン危ない!」


「え?……うわ!?」


ビューーン!


突然耳に聞こえてくる海未の注意言葉。その言葉に周りを目配らせしながら俺に向かって突進をしてくる謎の影。その影に思いっきり体勢が崩れ落下してしまう。


ま、まずい!上手く体勢を立てお直さないとって立て直し方がわかんねぇ!コレってまさか不時着するのか!


そのまま目を閉じて落下するのを覚悟した俺はコレと言って何か痛みの衝撃やら空気みたいなバウンドなので昏睡状態になるのかとそう思っていたら、何かにバサっとカバーしてもらうかの様にして支えられる感じがそこにはあった。というか何か温もりみたいなのを感じる。


「大丈夫ですか!イックン!?」


「あ、ああ。何もない。」


「…………」


「…………」


な、何だろう。コレって抱き抱えられてる状態なんだよな海未に……何というか……凄い疎外感を感じるんだが!海未の顔がこんなにもキリっと見える様な事あったか今まで……いやそもそも周りから王子様とか何とか言われている理由、もしかしてコレがそういう事なのか!


「あ、あの急に黙られると恥ずかしいんですが…」


「何でそこで恥ずかしがるんだよ。こんなの日常茶飯事なんだろ王子様。」


「や、やめてください!私イックンにだけはそれは言われたくないんです!私はイックンにとってのお姫様がいいんですよ!」


「この状態でそれを言われてもな……」


「もう!それなら場所変わって下さい!私がイックンに抱き抱えられますから!私を薙ぎ倒して下さい。」


「何でだよ!その理屈はおかしいだろう。と言うか俺がお前を抱えられる動作力なんてそもそも持ってないってうわ!」


パシン!


「な、何だ今の…何かピリっとして…」


「お互いリフレクションシューズを入っての接触はほんの僅かでしか起こせない事になっている。だからそうやって反発して離れるんだ。そんな事も知らなかったのか。」


突然コチラへ割って入ってくる様にして俺と海未が反発した理由を言ってくる謎の男。というよりさっき俺の事を突き飛ばした男とでも言えばいいのか…何故か食いかかってくる。


「お前……何でそんなに蒼ちゃんと仲いいんだよ。」


「………は?」


「だから何でそんなに仲がいいって聞いてんだよ!」


「………」


……何言ってんだコイツは…急に俺に向かって突撃してきたかと思えば、蒼ちゃんと仲がいいだ?……何が言いたいんだいったい…


「いやその……そちらこそコチラの一年生とお知りあいで?」


「質問してるのはこっちだ下級生!先輩に対しての発言は気を付けろ!!そしてこの僕を崇めたてろ!」


「…………」


何かめんどくさい事になったな。


「せ、先輩どうしてここにいるんですか?今日は部活ない日ですよね?」


「ああ〜蒼ちゃん。部活はなくても君の顔が見たくてつい早く登校してしまってね。いや〜コレは偶然いや必然だったかもしれないね。」


「ああ?」


何だこの先輩。言い方が露骨にムカつくな。と言うかなんだそのナルシスト風情みたいな話し方は…見た目も顔もそんな感じじゃないでしょう。物凄い気取ってて嫌だなこの人…


「あ、あの〜先輩前から言ってるんですけど、私の真似はやめてくれませんか。は、恥ずかしいのでやめていただきたいです。」


え〜〜まさか海未を見真似て発言してるのかこの人…危なすぎるにも程があるな。もしかして王子関係に似た何かで憧れや共通点を見出してるのか?


「というか朝からここに来てかおを合わせたいっていくら口が裂けてもそれは言わないで心の中に留めておくものじゃないのか?先輩はそのう…蒼の事が好きなんですか?」


「ちょっとイックン!」


「わあはは!まぁね。僕は彼女とは同じ同列で戦っていた仲だ。それも猛々しく争う部類には入るかな。君とタメだったとしても私の方が何倍も心が通わせているんだから・ね!」


うっざ!マジでうざい。なんで一々発言がこうも露骨にアピールをかましてくるんだ。


「………ん?タメ?ちょっと待ってもしかして同じ学年なのか?」


「ん?だからそう言っているんだが?」


「いやいやさっき先輩がどうのこうこと言ってたじゃないか?」


「???」


「???」


「あ〜成る程。」


何が成る程なんだ?


「それはあれだ、この暦で言えば私の方が先輩という話しだ。僕は彼女と同じぐらいの年数でこのparadise Skyをしてるからね。」


「なら最初っからそう言えよ!紛らわしいんだよエセナルシスト野郎。」


「おいおい嫉妬はやめてくれたまえ。僕がいくら美しいからってそんな嫉妬深さはかえって効率が悪いぞ。」


「……駄目だ会話が噛み合わない。まるでバカと話してるかの様に会話が通じない。」


「そうなんですよね。仙波先輩って本当に自分大好き人間みたいで、しかも私と会ってから性格が変わったみたいにしつこく勝負を挑んでくるんです。やっぱり馬鹿には話が通じないんでしょうかね。」


「………」


お前がそれを言うのか?とは口が裂けても言えはしなかった。いや言えるには言えるが…多分余計にややこしくなる為敢えてそこはスルーした。


「あの〜話しは変わるんですけど、何で突然体当たりしてきたんですか?さっきの蒼との仲がいいのどうのこうのは置いといてその理由が聞きたいです。」


「理由も何も君が必要以上に彼女と仲良くしてるのが問題だとさっきからそう言ってるじゃないか。」


「え?それじゃあそんなつまらない事で練習の邪魔をされたって事か?」


「あまりにも惨たらしく見ていられなかったからね。自分不必要な練習を見てるのは嫌いなんだ。だから君には早々リタイアしてもらおうと思ったんだが…まさか蒼ちゃんが助けに入るとは予想だにしなかったからね。」


コイツ勝手すぎる。あまりにも言いたい放題に我慢ならず俺はあいつに言い返そうとするが…


「……おいいい加減に…」


「いい加減にしてください!イックンを虐めるなら例えいつもお世話になってる先輩であっても私が絶対に許しません。」


「ガーン!そ、そんな!君がそこまで底辺な奴の事を匿うとは君らしくないじゃないか!paradise Skyをしている君はもっと破天荒だった。それをそんな空を飛ぶのもままならない奴を庇うなんて…」


「………」


いやうん…普通なら馬鹿にされて何か怒りが込み上げてくるんだが…呆れて気始めてくるなコレ…もう一人称がバラバラで何を表現しているのかも分からないしいったいコイツは海未に対してどう接したいんだ?


「ふふん!仙波先輩はまだコレからのイックンの事を知らないんです。今のうちにそうやって馬鹿にしてればいいですよ。」


「おいさっき庇った理由は何処にいった。結局俺は馬鹿にされるのかよ。」


「………あ。」


「あってお前な…」


「ぐぬぬぬ!またもやそうやってイチャつきやがって!おい勝負しろ!そして俺が勝ったら2度と蒼ちゃんに近づくな。」


「お前はお前で初心者に喧嘩を売ろうとするな!後一人称何とかしろ!僕やら私やら俺やら自分って、いったい何を気にしてころころ変えてやがるんだ。」


「本当ですよ!仙波先輩。私たまに話すと時気にする時があるので話し辛いです。後あまり私に構わないでくれるとありがたいです。」


しれっとコイツを拒否しますと宣言しちゃったよ。内心めんどくさいと思ってるのがあるんだな海未でも。


「……仕方がない本来ならばここで決着をつけるところを今回は特別に見逃してやろうじゃないか。」


「いや別に決着云々の前にまだ1日も経ってない相手に喧嘩を売ろうとするのはおかしい話しだからな。」


「ふんまさにその通りだった。コレは私の失念だすまない。」


お?ようやく会話が噛み合ったか?コレでようやく練習に戻れる。まぁそれでさっきの話しでの解決には至ってはいないが海未がここまで拒絶するなら一応解決になったと思っていいのだろうか?……いやうんそう思っておこう。別に必要以上に海未に接してるわけじゃないしな。


「だから私は改めてやり方を変えて君に勝負を挑むよ!それこそお互いフェアな対等でね。」


「………アンタには次のイベント試合まで待つという選択肢はないのか!」

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