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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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特訓そのII

………放課後


「はぁ〜それで私にリフレクションシューズに関することを聞きたいと?」


「ああ主に何か3つあるらしいんだよな?そのシューズの種類が…」


結局宇佐木田さんにはその事での話しは有耶無耶に俺が練習していた事を話すとやたらと宇佐木田さんは羨ましそうな視線でコチラを見てきたのだが……なら何故本人は出ないのだろうかとその時疑問に思ってしまった。


「そうですね。本来ならもう少し段階を踏んでから話したかったのですが…川兎ちゃんは先走って話してしまったのなら仕方がありませんね。」


そう言って飛ぶ練習をひとまず保留にして、先に3つの種類があるとされるリフレクションシューズの事について海未から説明を聞く事となった。


「イックン私達が日常で使うあのリフレクションシューズ。アレはどんな風に見えていますか?」


「え?普通の俺が今履いてるシューズと一緒なんじゃないのか?よく見ているシューズと対して変わらないなと思ったんだが…」


「はいその通りです。何ら変わらないシューズ…普段はそれを履いて学園に行ったりある程度の規律を守られれば何ら問題はありません。しかしコレは場合によっては事故を起こす危険性だってあり得るんです。……そうですね。まぁ実際にやった方が早いかもしれません。イックンそのままシューズの動作認証を作動させて下さい。」


「え?ああ分かった。」


このリフレクションシューズはある原動力の源によって起動するタイミングがあるらしい、それが音声認証。基本的にはパスワード無しで飛べる物らしいが、まだ所有者にもなってない人はまず音声認証によってこのリフレクションシューズの起動を起こさなければならない。スマホと一緒でめんどくさい部分はあるが……いや起動するのにめんどいも何もないな。今だけって話しだからあまり気にしても仕方がない。


俺は音声認証で飛べ!と発言しリフレクションシューズが光って起動し宙へ浮く。


「あ、あれ?バランスが朝よりかはいい…何でだ?」


「ああ〜それも本来ならもう一回起動した時に話せば良かったのですが…とりあえず私も起動しましたので、そのまま前へ前進しましょう。」


「わ、分かった。」


海未の言われた通りお互い少しずつ前へ進んでいき触れるか触れないかの立ち位置になって、このままぶつかってしまうとそう思った時…


パーン!

パーン!


ポップコーンの弾ける音みたいなのが周りに響き何事かと周りはコチラを伺うが、直ぐ様にな〜んだという反応する人がいて、何故だか当たり前の様にして何事もなく無視をする。いやかなり炸裂した音が響いたぞ。今の無視するレベルなのか?


「おっとと!ば、バランスが…」


「よいしょ!」


倒れそうになるのを海未が俺の手を掴んでしっかりと握る。


「えへへ、コレでどう言う意味か分かったと思います。お互い特に何も認識せずにぶつかるとさっきみたいな音と一緒に見えない壁に当たって反射してしまうんです。今のはまだ何もないスピードでしたから何事もなく済みましたけれど、お互い認識がなければ大怪我になる可能性もあったりします。だから3つの種類のシューズでは基本的に日常で履く事は許されていません。」


「………そうなのか。でもその3つの種類のシューズはどんな種類なんだ?ひとまず日常ではあまり履いて使ってはいけないと言うのがよくわかった。」


「それなら良かったです。そうですね。では3つの種類のリフレクションシューズについてお話ししましょうか。え〜とまずはですね。イックンはどうして男女問わずこのスポーツではお互い有利かそうでないかという疑問を思った事はありませんか?」


「……ああ〜何かそんな事美森姉が言ってた気がする。疑問には思ったけれど、今の今まで海未に言われるまで思い出せなかったな。そう言えば何で男女比関係なくこのスポーツではそういったのが無関係なんだ?」


「ムム!私の質問なんですから、ちゃんと質問した事は答えを出して下さい。」


「………」


自分の好きなスポーツだからなのか、やたらと意地っ張りに返してくるな。正直面倒だからあまり考えたくはなかったんだが…ここは海未の機嫌を損なわない様にしないとな。


「え〜〜とだな。………あ!もしかしてアレか、男と女での背のリーチに関係するとかか?それでこのスポーツではそこまでの男女関係がないと言う事だったりしてな。」


「イックン……それ適当に答えてますよね。話し方で分かりますよ。」


「うっ……」


海未のジト目がやたらと刺さってくる。いや適当に答えた俺も悪いちゃ悪いんだけどな。


「………あ。」


「何か思いあたりましたか?」


「思い当たると言えばあるのかそうでないのか分からないが、このリフレクションシューズ…それに関係したりとかしてないか?」


「…………どうしてそう思ったのですか?」


「いや何か宇佐木田さんが、俺が水泳でのトラウマみたいなのと何か共感する?みたいな話があってだな、それで関係してるかわからないが、どうも繋がる話ではリフレクションシューズに関係あるんじゃないかとそう思ってな。身体の問題とかも思ったりしたけれど、どうもそれだったらもっと何か部位の話になるなって思って…でもその辺に関してはあまり説明されなかったし…流れ的に東小橋川さんが前にちらっも言ってたパワー、バランス、スピードこの3つの何かに関係あるとすれば、リフレクションシューズに関与する。そう思ったんだ。」


「…………えへへ〜」


「え!何でニヤつけながら笑ってるんだ。何かおかしな事でいったか俺!?」


「いえいえ、イックンにそこまで分かっていただいて嬉しいなって思いました。コレでイックンもいずれこっちの道に来てくれるのかなとそう思ってしまう自分がいるだけなんですよ。」


よ、よく分からないが…普通でのニヤながらの笑いなら海未のその仕草は可愛いと思う。けどもいきなりのニヤけつきのへなへな笑いは若干気味が悪いというか…不穏に思ってしまう。


「で?その反応は当たってるのかそれとも外れてのニヤけ方なのかどっちなんだ?」


「ああすみませんすみません。そうですね。ほぼ当たりです。その通り男女関係ないこのスポーツはリフレクションシューズが要になります。イックンの言う通りリフレクションシューズには…パワー型、スピード型、そしてバランス型があります。それともう一つイレギュラーがあるシューズがあるのですが…今はまだお教えする事はできません。」


「もう一つあるのか…もしかしてとんでもないシューズとか言いだすんじゃないんだろうな。もしかして改造されたシューズとかか?」


「改造されたシューズですか……まぁ似たようなものではありますが、それはまだ基本を学ぶ人には教えられない決まりなんです。そしてそれは当日分かる事になると思います。」


「……当日?何で当日?」


「やだなぁイックンあまり急かすのはよくないですよ。こう言うのは焦らすからこそ当日でワクワクするんですから。」


こっちは真剣なのにそっちは楽しんでるというのが納得いかない。と言うか必死でやってるのに何故こんなにも笑顔なんだ。……解せん。


「まぁもう一つのシューズの云々の話はひとまず当日の楽しみにしといてですね。今は3つの種類型のリフレクションシューズの話しなんですけど、本来ならイックンのポテンシャルを測ってからシューズ選びをしたかったんですが…先に3つのシューズの特徴を見せますね。」


「うん?あ、ああ…」


見せる?説明ではなくて?見せる?え?でも3つのリフレクションシューズの替えは本来できないんじゃないのか?


「ではまずはバランス型から…」


そう言って海未は宙に飛びながら俺にバランス型のリフレクションシューズであちこちいったり来たりとして見せつける。しかしコレを見る限りあまり大した違和感が感じ取れずあまりピンとは来ない。


「どうでしたか?今の飛んでる感じは?」


「いやすまん…あまりよく分からなかった。前で飛ぶ姿を見ている人達とあまり変わらないと思ったぐらいにしか分からない。」


「その通りですよイックン。その認識が1番大事なんです。実は私がこのバランス型のシューズは主に皆さんが履いて登校や練習などをして使われている物だったりするんです。実用性では訓練にも使ったりしていますね。」


「……え?だとしたらこの練習用のリフレクションシューズはなんなんだ?それなら初めっからそれを履いて練習すればいいんじゃ?」


「実はそういうわけにはいかないんですよ。新しいシューズを履くには予め練習用のリフレクションシューズでならさないといけない決まりがあるんです。なので周りを見てたら分かると思うんですけど、私達の他にも初めての人達がイックンと同じ様に練習用シューズを履いてる人が疎にいると思います。」


「……ああ〜そう言えば確かに…」


よくよく見れば周りでいつのまにか練習している奴が何人かいる。という事は俺と同じ出場する人達がいるって事になるわけだ。となれば周りの連中はライバルという事か……


「それじゃあ次はスピード型とパワー型を試したい所なんですが、コレばっかりは相手がいないと見せても分からないと思います。なのですみませんがイックンひとまずイックンの練習を見てからまた2つのシューズについての説明をしてもいいでしょうか?」


「ああそれは構わない。その方がそっちの都合もあるわけだし、別に無理に見せてくれとは言わない。まずはこっちがちゃんと上手く慣れる所が大事だしな。」


「……えへへ、やっぱりイックンは昔の優しいイックンですね。そんなイックンはどうして私に綺麗だねって言ってくれないのが分かりません。寧ろプロポーズするぐらいの覚悟を期待していたのに…」


「アホな事を言ってないで、練習ちゃんとみててくれよ。また変な所でつっかえて飛べなくなったらもとも子もないからな。」


「もう!どうしてそういう時だけはぐらかすんですか!イックンのばか!」


………片隅で覗く1人の男子生徒


「………くっあの男。蒼ちゃんとベタベタしやがって……そうだいい事を思いついた。コレはチャンスだぞ。ふふふ、俺のいい所を見せる時がきたみたいだな。」

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