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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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訳の分からない放課後での回転寿司での自分自身でも気付かない卑猥トーク

まさかの回転寿司屋の前で俺達の事を待っていた2人。海未のやつはなっからここに来る気でこの2人を呼んだな。こう言う事に限っての行動力の早さ……はぁ〜何だか地味に馬鹿らしく思ってくる。


「まさかこの4人で回転寿司に来るとはね。何だか昔を思い出すわ。」


「ですね!私も久々だと思ってこうやって集まるのを期待していたんです。というよりこう言う機会じゃないと集まれませんからね。」


「それはいいけど、私達の都合が合わなかったらどうしてたのよ海未。」


「それは勿論!無理矢理にでも連れてきました!」


「相変わらずの無鉄砲さね。そこがあなたらしいといえばそうなるのだけど…」


「てかどうして美森姉達はそんな平然と寿司屋に来れるんだ?こんな時間帯に寿司なんて食って大丈夫なのか?」


「あら?私はもう引退間近の人間なのよ。トレーニングもちゃんとしつつバイトもしている。まさに才色兼備とはこの事ね。」


「はい既に話が噛み合いません。もう意味が分からない。てかまぁ回転寿司に来るのはいいんだけど…何で回転寿司?別にファミレスでもよくないか?」


「あら〜せっかく海未が私達と来たいっていってるのにわざわざ水を差すような事を言うのかしら?コレだから不出来な弟は困るわね。」


「実の弟じゃないけどな。」


「ソワソワソワソワ…」


「てか何で山茶花はさっきからソワソワしているんだ?何か気になる事でもあるのか?」


「え〜と、その私回転寿司に来たのって初めてで、その回ってるお寿司屋さんは初めてきたんだ。」


「へ〜初めてなんだ。ずず〜〜〜」


俺はゆっくりとお茶を飲むながら山茶花が回転寿司は初めてと言う言葉によ〜く頭の思考回路を回転させながら考える。


うんコレは嘘だな。


「あ、因みにこの子本当の事しか言ってないから、あなたが思う様な事は一切ないわよ。」


「…………」


「何?」


「いや何で勝手にそう思ったのかなと思って…」


「目がそう言ってたのよ。優雅にお茶を啜っているけれど、内心これも嘘で俺の事をからかってるだけじなんじゃないかとという顔をね。」


「普通に真顔なんだが…」


「それはそれでキモイからやめない。あなたのそれはたまに女性幼馴染としても引くところがあるから。」


その前に目の前にいる唯一の男子の幼馴染にかける言葉がそれなのか?もっとオブラートに包めよ。


「美森姉に人の心はないのか?もっと遠慮とかさそういうのあるだろう普通。」


「今更あなたに取り繕ったってどうにでもならないしね。それに変な緊張で関係が拗れるのもやでしょう。あ、私コレにしよう。」


何に取り繕うというんだ。あんだけカマトトぶっといて今更それをした所で俺には何にも支障がないだと?この自称姉は完全に俺の事を舐めてやがる。蒼脊と同類で見られないだけでましだが、少なくとももう少し言葉の柔らかさがあるだろう。


クイクイ…


「ん?何だ山茶花服を引っ張たりして?」


「え〜とコレって取ってもいいのかなって、回ってるお寿司だから取ってもいいんだよね。」


物凄い目がキラキラだ。レーンの側にいるから余計に興奮してんのか?まぁ初めてならそりゃあそうなるか。……あれ?でも昔に一度山茶花との家族で回転寿司に来た事があった様な気がするんだが……まぁ俺も俄かにしか覚えてないから山茶花が覚えてないのも当然か、いや知らないという発想がこの場合正しいかもしれんな。


「ああ勿論いいぞ。」


「本当!じゃ〜ね〜………?ねぇねぇ一星君この蛇口っぽいのは何?」


「あ〜それは……」


……いや待てよ俺。そう言えば散々復讐がどうのこうのとされてきたんだ。少しばかりこっちもハッタリをかましてみるのも面白いかもな。


「山茶花その蛇口はな、手を洗う様に作られてるんだ。ほらわざわざお手洗いにまで行くのは面倒だろう。その為の使用になってるんだ。」


「へ〜それは便利だね。さすがは近代日本最近のお店は物凄い発達が進んでるんだね。」


「いやいやそれ嘘だから!そのまま真に受けちゃ駄目よ山茶花。そんな事したら火傷しちゃうんだから、一星余計な事を吹聴しちゃ駄目でしょう。あなた心が痛まないの!」


「………すまん山茶花。ちょっとした嘘をついたんだ。まさかまともに受け止めるとは思わなくて…」


「あそうなんだ。ふふ、別に大丈夫だよ。私が知らないだけで無知だったんだから、コレは主に私のせいだから気にしないで…」


う、さすがによくない事を吹聴してしまったな。やり返すとは言え次はまだましな嘘を通そないと…


「山茶花それは湯呑みに抹茶の粉末を入れて蛇口からお湯を出させて淹れる為の蛇口なの。だから絶対に手を洗うみたいな馬鹿な真似はしないでよ。あなたならやりかねないから心配なのよね。」


「大丈夫だよ美森ちゃん。もう私覚えたから、それにこんな古典的な罠に引っかかる程アマチュアじゃないもん。」


胸がないのに胸を張りながら可愛くドヤ顔する山茶花。主にさっきの古典的な罠に引っかかって騙されかけたアレは無しにするつもりなのか?いやまぁ別にいいんだけどな。


「それと山茶花知ってる?この回転レーン、突然逆回転するから、巻き込まれない様に気をつけろよ。」


「え!そうなの……す、凄いね。」


「だから!変な嘘をつかないの、さっきから何でそんな山茶花の小心な心をなぶる様な嘘をつくのかしら?あなたまさか何かやり返すのつもりで騙していたりしない?」


「い、いやそんな事は別に……」


「あったりするわよね?私達の復讐を思い返して見てたとか…」


うっ鋭い…やっぱり迂闊な嘘は返ってコチラに跳ね返ってくるな。あまり小心者をからかうのはよそう。


「それよりもこの回ってるお寿司はもう取ってもいいの?」


「ええ勿論よ。回ってお寿司は好きに食べても大丈夫だから気にしないで取ってくれたらいいわ。参考までにアレまでとは言わないけど…」


気付けば勝手にレーンからお寿司に手を伸ばして先に食べていた海未は既に5皿分ぐらい平らげていた。


「は、早いな…というよりそんなにお腹が空いてたのか…」


「はい!寧ろまだまだ食べられますよ。私こう見えて食べられる所までは食べられるので!」


いや目安を言えよ。食べられるところは食べられるって何か怪物みたいな趣向な言い方みたいで嫌だな。


「そ、それじゃあえい!」


山茶花は勇気を振り絞ってレーンに乗ってる皿を取り、物凄く子どもがウキウキするかの様にして見つめる。


「まぁ中々女の子達が入る場所じゃないからな。いやコレは偏見か…」


「そうでもないわよ。寧ろ競技をやってる子達なら尚更こう言った炭水化物がある所へは中々来ないわね。特に1番ダイエットしていた海未とかもそうだけど、私達は基本重量に関しては制限を待たされているからね。」


「まぁ、そうだよな。俺も人の事は言えないが、それでも水泳やってた頃は特に気にせずに来てた記憶はある。勝手に体重が減っていてたしな。でもまぁここに来るのは久々っちゃあ久々だな。美森姉はよくくるの?」


「そうね〜頻度的に半年に1回みたいな事があるかないかかしら。まぁ家族が料理がめんどくさいとか思った時にいくかしらね。後お給料日とか…」


「あ〜まぁそうだよな。確かにそうかも。」


「えへへ〜エビ取っちゃた。2人は何か食べないの?」


いい笑顔で俺達2人に何か食べないか尋ねてくる山茶花。その質問に対して俺達は注文端末を持ち出した海未にネタを頼んでもらう。


「あ、海未私ヒラメとカンパチをお願いね。」


「じゃあ俺はサーモンとイクラ。」


「了解です。それじゃあ私はついでに赤だしと茶碗蒸しを頼んじゃいましょう。」


「------、…………、------、…………」


皿を手にしたまま、手元のエビと俺と美森姉そして海未の顔を見ながら不思議そうに見比べている山茶花。


「うん?どうかしたの山茶花ちゃん?」


「え〜と、一星君、美森ちゃん、海未。回転寿司ってレーンのお寿司をとるものじゃないの?」


「基本はそうね。最近は今海未が持ってる端末から注文しても大丈夫な事が多いわよ。」


「店によってだけどな。まぁタッチパネル式がある場所もあるから、昔と比べたら注文しやすくなったかな。」


「それにですね。こうした方が品揃えが何かあるのか見やすいのもありますね。」


「………そうなんだ。」


今度はちょっと寂しそうというか、残念そうな表情を浮かべる山茶花。………何だろうこの生き物、幼馴染だからなのかさっきから可愛いく見えてくる。


「その、山茶花。食べたい物が目の前になかったら、遠慮なく注文していいんだぞ。」


「………嫌だ。回転寿司に来たからには、私は回ってるお寿司をだべるもん。」


「何のこだわりだよ。いやまぁ、別にいいんだけど…」


「まぁそこが山茶花らしいと言えば山茶花らしいのよ。そう言えばあなた好きなネタとかあるのかしら?」


「え〜とね………アジやホタテ、サンマ等が好きかな。」


「………え?渋。」


「あ、後アワビ何かが好きかな。」


「あ、アワビ………アワビねぇ…」


女の子がアワビとか好きという単語を聞くと、ちょっとエロく思ってしまうのは何故だろう。


「美森ちゃんは何かあるの?」


「カサゴとかカンパチとか、あと、シラコやヤリイカも好きかしらね。」


何故ヤリイカを限定したんだ…普通のイカじゃ駄目だったのだろうか?


アワビとかヤリイカとかシラコとかさっきからエロ……じゃなかった。渋すぎないか2人とも?


「ヤリイカ……うんいいよね。あ、ちょうどヤリイカが流れてきたよ。」


「あ、それ取るのはやめた方がいいわよ。カピカピになってるから。」


「か、カピカピだと…」


「そうよ〜ヤリイカがカピカピに。きっと回りすぎたのよね。」


「カピカピヤリイカ……そう言う事も気をつけないといけないんだね。奥が深い……回転寿司。」


カピカピ……可愛い美人系幼馴染が、カピカピに気をつける。さっきからもう……。いや考えすぎだ俺が変にそう言う方向へ考えるからいけないんだ。側から聞いてる海未なんか、全く気にせずレーンの寿司を眺めてるじゃないか…うんコレは俺が2人に対しての発言に対して敏感になっているだけ、気にしすぎ、気にしすぎだ。お茶でも飲んで一息つこう。


「…………」


え〜!?2人ともさっきから何卑猥な事を話してるの!イックンが目の前にいるんだよ。少しは言葉に気をつけて発言しないと駄目だよ。ど、どうしよう私が注意した方がいいかな。でもでもイックンは全く素知らぬフリみたいだし、もしかしたら気づいてないかもだけかもしれないし……うんここは考えすぎだと言う事でひとまずスルーして他のを食べて気を紛らそう。


「あ、それとスジコもいいかしらね。」


「なんか分かるかも、それなら私はとびっこが好きかな。あの口中での食感が何とも気持ちよくて。」


「ぶーーーーっ!?げほっ、げぼっ」

「んーーー!!コホっ、コホっ」


「うわっ!?急に何なのよ!?汚いわね………もぉーって海未もどうしたの、急に喉を詰まらせたみたいに咳き込んで…どうしたのよ」


「大丈夫?2人とも?」


「いやすまん。お茶が気管に入って……げほ、げほ……」


「わ、私も少し勢いよく食べすぎちゃいまして、それで…」


ここにきて、スジコからのとびっこって!無理だろう。どう考えても女子の会話の範疇の域を超えてるぞ。

しかもとびっこを言ったのが、山茶花だけにちょっと邪な考えが思い描いてしまった。


「けどやっぱり1番好きなのはおいなりさんかしらね。子どもっぽいかもしれないけど、あの、甘いお汁が何とも言えなくて、お口いっぱいに頬張っちゃうのよコレがまた。」


「ぶーーーーっ!?」

「…………」


一星はまた勢いよくお茶を吹き出し、側から美森を見ていた海未は顔を真っ赤にしながら、唖然としていた。


「うわっ、またぁ!?さっきから何なのよあなたは。」


「そりゃあこっちのセリフだ!さっきから変な事ばかり言いやがって!わざとか!?わざと言って俺をからかっているのか!?」


「はぁ?何言ってんのよ?変な事なんて何も言ってな……い………」


「…………」


「〜〜〜っ!?ぬぁ、ななななに考えてるのよ!このエロ!信じられない!食事時に何考えてるのよ!マジエロ一星!」


「気付く時点で同類だぞ!美森姉もエロだ!」


「うわ、サイテーね。女の子に向かって変な事言わないでもらえるかしら!」


「あ、タコさんだ〜♪」


「………良かった私だけじゃなかったんですね。」


美森姉はようやく気付きだし、今までの会話の意図を汲み取り理解した途端予想外の慌てふためきながら顔を真っ赤にして反発してくる。まぁコレで平常心で話されたらコチラとしてもたまったもんじゃないが……俺達幼馴染4人での初めての回転寿司で妙な記憶が刻まれた。


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