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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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葉月香澄の友達

蒼脊に言われ改めて休み時間に1年の教室Cクラスに訪れた俺はその人物が誰なのかを聞くのをうっかり忘れその場で戸惑ってしまいどうすればいいのか試行錯誤していた。


「どうしよう…ここまで来たのはいいけど、やっぱり俺の知ってる人物と言われても誰なのか分からないからどう会って話せばいいのか全くわからん。それに下手して朝早くの虐めの子に会うのも癪だし…どうしたらいいか……うん引き返そう、引き返して蒼脊にちゃんと知ってる人物の名前を聞いた方がいい。」


「あれ?先輩どうしてここにいるんですか?」


「え?……あ、春野原。」


「あ、もしかして私に会いに来てくれたんですか?もうそれならそうと言ってくれれば良かったのに、そう言えば例のパークでの件まだちゃんと貸したままでしたもんね。それでその埋め合わせをしてくれるんですか?」


「………もしかして春原原ってCクラスだったりするか?」


「え?無視ですか。いやまぁ別にそれは気にしないからいいんですけど…はいここ私のクラスですけど、と言うよりいいんですか先輩こんな所で突っ立って周りに注目されてません?」


「え?あ…」


やべあまりにどうすれば蒼脊に言われた人物に会えるのか考えていたらいつのまにか不審がられていたな。というかクラスが多いのに何故ここで俺が注目の的にされるんだ。


「………そうだ先輩ちょっと場所変えましょう。まだ休み時間5分ありますしね。少しだけなら話せますよ。」


「悪い助かる。」


そう言われ、目立たない場所へと移動する俺達であったが…


「ドーン!久しぶりの先輩の体温!う〜ん中々にゴージャスです。」


「お前それが原因で人気のないところに移動したのか?」


以前と変わらない彼女のスキンシップ方法で攻めてくる春野原さん。やはりどうにも好かれてはいるが、この好かれ方は尋常じゃなほど手に余って困る。俺にはこの子の対応はとてもじゃないが相手が難しすぎる。


「すまん時間がないから早々に話にうつってもいいか?」


「ああそうでしたね。仕方がありません今回はこの辺で我慢します。次はもっと物凄いバグをします。」


次はもっと酷い事をされるのか…うん防止の為に東郷が側に居させた方がいい気がしてきた。


「単刀直入言うがお前、葉月香澄という子を知っているか?」


「ムム!女の子ですか?また先輩はそうやって違う女の子と面識になっていくんですから。」


「話をはぐらかすな。ちゃんと応えろ。」


「は〜い。……そうですね。香澄ちゃんとは友達ではありますね。でも香澄ちゃん自体あまりコチラへの心を許してないという感覚があって私としては、少しおざなりな気持ちではあります。」


成る程。蒼脊が行けば分かると言っていたのはやはり香澄ちゃんが言っていた通り春野原の友達という繋がりでの会ってみれば分かるという意味での含みのある言い方をしていたんだな。……アイツいったい何処から何処まで何を知っているんだ。あまり話すことを話さないからこうやって回りくどい事をするのが面倒だって言うのをアイツ自身分かってるはずなのにな。


「で?何でそんな事を聞くんですか?」


「香澄ちゃんの事について何か知ってる事はないか?友達なら何か分かってる事があれば教えてほしいんだ。」


「香澄ちゃんって…やっぱり先輩…香澄ちゃんに手を出そうとしてるんですね!駄目ですよ!いくら先輩の頼みでも香澄ちゃんには指一本触れさせません!」


物凄い訝しんだ目で見てくる春野原。特にやましい事とかしてないのに変に疑われるから対応しづらいんだよな。


「違うっつうの!だぁ〜話が横這いになって進まん。そうじゃなくて、あの子が今どう言う状況なのか詳しく聞かせて欲しいっていってるんだ。虐められてる話はもう知ってるんだろ?」


「ええ、勿論知ってますよ。けれど、彼女の虐めに関しては誰も関与できない形になってます。というより香澄ちゃんは自ら迷惑をかけない為に保健室に行って自習してるぐらいですから、昼休みぐらいにでしか会ったりしませんね。」


「まぁそうだよな。」


権力相手の娘に他の子をいじめるなって声をかけるのはさすがにリスクが高いと感じて、誰も拒否らせる事はできないか…


「他に何か知ってる事はないか?今の立ち位置…まぁ虐めが発生してるから広範囲での何か分かる事はないと思うが…」


「そうですね。私から香澄ちゃんにコレと言った事は聞きません。あまり深入りして嫌われたりするのも嫌ですからね。」


「だよな。因みにいつから今日の朝みたいな出来事が起こっていたんだ?割と最近もしくは4月半ば辺りか?」


「え?今日の朝って、どうしてよりによって今日なんですか?香澄ちゃんと接触させないようにする為に私と木葉(このは)ちゃん…ああ私と一緒で、香澄ちゃんと仲良くしてもらってるんですけど…その子が1番周りに対して厳しくしてるのに…何で…」


「何か訳ありかもしれんな。因みにその子はよく香澄ちゃんと話したりするのか?」


「はい木葉ちゃん… 鳴神(なるかみ)木葉(このは)ちゃんは生徒会の子なんですよ。水泳もやっていて、私と同じ時期候補といわれても過言じゃありませんね。」


「へ〜そんな奴がいるんだな。生徒会もやって水泳もやってるって…日頃大変そうだな。」


「大変そうでも常に充実感を持て余したらそんな事関係なく感じ取れますよ。何せ毎日が充実して楽しいんですから。」


「え?」

「ありゃ…」


あまり人通りのない場所でまさかの誰かにこえをかけられる。その声の主はどうやら春野原が言っていた本人みたいだ。


「2人とも休み時間で長くこの場所にいるのはいけませんよ。足場だってあまり安定しませんし、まだ改装途中であるんですから…そこの張り紙の注意書きが見えませんか?」


「あ確かにそうだったね。うっかりしてた。」


「お前うっかりしてて、この場所に案内したのか…たった5分の休暇で命がかかってる場所で相談事って正気の沙汰じゃないな。」


「だって〜先輩と2人っきりでイチャイチャしたかったんですもん!」


「もん!じゃねぇよ…全く……ああいや本人がここにいるなら尚更話が早い実は聞きたい事が…」


「葉月香澄さんの事ですよね?」


「何でそれを?」


「私もあなたに聞きたい事があります。葉月香澄さんの事で今日の朝に起こった出来事とその朝で起こった出来事に関わらず彼女に関係する人達は昼休みに呼ばれています。少なからずあの子も君津家(きみつか)茉莉奈(まりな)さんも呼んでます。」


君津家(きみつか)茉莉奈(まりな)ってまさか朝、香澄ちゃんにちょっかいかけていた子か?」


「そうです。ここで具体的な話はできませんから、追って話しをさせていただきます。それと2人とももうすぐ、休憩時間も終わりますので、教室に戻って下さい。」


一度言い終わって戻ろうとしたが休憩が終わるのを思い出したかの様にして振り返って忠告する生徒会の子。その辺に関して律儀な分。本当に忖度のない日々を送ってるんだろうな。


「あは、はは、なんか大変な事に巻き込まれた感じですね。武運を祈ってます。」


「何他人事みたいに言ってんだ。あの子が言った事もう忘れたのか?朝に起こった出来事に関わらず、香澄ちゃんに関係している人達もと言ってたんだぞ。つまりお前もお呼ばれされているって事だ。」


「そ。そんなぁ!!!」


「まぁ俺がお前と会った事で確実に向こう側は口実ができるような場面を作れてラッキーだとは思うけどな。」


しかし妙な事になったな。paradise Skyで妹を参加させない為に何とかしようとしたが、それで参加したくない事情を聞いてどうにかできればいいと思っていたのに…まさか香澄今起こってる香澄ちゃんの現状に立ち会ってしまうなんて…という事はまずこの問題を片付けるのが先になって、海未とのparadise Skyでの本格的な練習が始まるという事か…


「口実?いったいどんな口実なんですか?」


「さぁな。でもこの場所考えられそうな事は…」


「考えられそうな事は……」


キーンコーンカーンコーン…


「おっと時間だな。それじゃあまた昼休みに…」


「ええ!物凄く中途半端じゃないですか!モヤモヤして昼休みまで待てませんよ!」


「まだ何も確証もできてないんだ。変に口走った事を言うと恥をかかるのは俺だから何も言わないでおく。それじゃあな。」


「先輩せめて行く前に最後に一言私に言って欲しい事があるんです。」


「………なんだ?」


まさか香澄ちゃんの事で何か言って欲しい事があるのか?けど、俺他に知ってる事なんて何も…


「私に大好きって言ってください!」


「じゃあまた後でな。」


「え!動揺も何もなしの華麗なスルー!でもそこが好きで憧れてしまいます。」


あの時の冷めた感じの春野原は何処へいったんだ。というかほとんど会ってなかったせいで情緒が余計におかしくなった様にも感じた。……


「あまり話さない関係の女子ってこんな風に性格が変貌するものなのか……まぁあの5人も似た様なもんだし同じか…」


※違います。


……昼休み


「さて飯に行きたい所だが…」


ガラガラガラガラ!

ダン!


「2年生の神楽坂一星さん。それに涼風蒼脊さん直ちに生徒会室に来てもらいますよ。」


「いや早いな。今ちょうど昼休みになったばっかしだぞ。何その純速な対応…ここはスピーディーな飲食店か。」


「いやそんなキレのいい突っ込みをしなくても…てかお前もやっぱりお呼ばれか。」


「は?何の事だ?」


「え?お前も朝の件についてお呼ばれされに来たんじゃないのか?」


「いや唐突に名前を呼ばれて驚いただけなんだが…」


え?じゃああの場でたまたま居合わせた俺と春野原がついでにと言った感じで名指しで呼ばれただけなのか?そしてここのクラスの事を把握して蒼脊もついで呼べて一石二鳥な感じでここまでこの子は来たというのか…いやそんなまさかな。


「あれ?木葉ちゃんどうして私達のクラスに?」


うん?宇佐木田さんあの子と知りあいなのか?


「副会長!連絡したじゃないですか。今日の昼休み大事な話があるってメッセージ送りましたよ。」


は?副会長?………何?

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