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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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朝から波瀾万丈

後ろから聞いた事のある声がかけられ、誰なのかと振り返るとそこには山茶花がおり何やら訝しむかの様にしてコチラを睨む。


「あ!山茶花ちゃん!」


海未はそのまま勢いよく山茶花の方へ近づき抱きつく。


「山茶花ちゃん…そう言う風に名前を呼ぶと言う事はとうとう海未ちゃん神楽坂君に自分が幼馴染だって事が伝えられたんだね。」


「伝えられたも何も自分から名乗り出てる時点で正体を明かしていたからな。そりゃあ分かるのも当然だ。」


「ふ〜ん、なら何で最初から気付けてあげられなかったのかな?海未物凄く怒ってたよ。」


「………知っていたのか。」


「幼馴染全員はね。」


「そうか……」


「ああでももう大丈夫ですよ!イックンにはお願い事を聞いてもらう条件で今回私が怒っていたのは不問にするという程になってますので、あまりせめたてないでください。」


「お願い事?」


「はいそれはってあ!何で逃げるんですかイックン!」


こんな場所で海未の約束の件なんか話されたらたまったもんじゃない。paradise skyの件を話すならまだしも、綺麗になったね。なんて話を持ち出されたら周りの反応がなんと言うか…


「たくもう少しアイツに情緒があればな…」


「私が何だってていうんですか?」


「え?うわ!お前何で飛んできてるんだ。」


「そりゃあイックンが逃げるからですよ。最後まで私の話しを山茶花ちゃんに言おうとしていなのに逃げるなんてあんまりじゃないですか。」


「飛びながら横に並んで言うな!この場面を見られたら笑われるだろうが。」


「そんな事はいいんです!山茶花ちゃんを置いていったお詫びに私にちゃんと綺麗になったねって言ってください!」


「馬鹿野郎!ここは学園の間近の道路だぞ。そんな平然と言えるか!」


「む〜言って下さい!言って言って言って!」


ざわざわざわざわ


「アホかお前は周りに誤解を招く言い方をするな。」


「そんな〜何でそんな意地悪な事を言うんですか!まさか私では言ってくれないから他の子に言って自分は満足になってるなんていいませんよね!」


ざわざわざわざわ


「そんな事言ってないし、他の子にも言った覚えはない。というかその言い方も語弊がある。少しは落ち着け!というか降りろ!」


「嫌です!イックンが言ってくれるまで絶対に離れてあげないんですから。」


「か、勘弁してくれ〜」


海未に付き纏われながら朝の登校をし、いつまでもしつこいお願い事の粘着を俺はそのまま交わし自分の教室へと向かうが、それでも海未は俺に引っ付いたまま離れようとせず、どうにか言いくるめて膨れっつらな顔のまま無理矢理言う事聞かし自分の教室へと向かう。


「やれやれとんだ1日目の朝だったな。」


「よう一星。」


「おう蒼脊おはよう。」


「なんだお前やたらと朝から周りに注目されてるな。」


「もういつもの事だろう。慣れた。」


「慣れたって随分と神経が図太いな。でもこの感じだといつもの感じじゃ無さそうに見えるがな。」


「は?いつもと違う?」


「そうそう何でもお前朝から後輩一年にたぶらかしてるって噂が出てるみたいだぞ。お前いくら幼馴染達の鬱憤が溜まってるからといって一年に手をだすなんて…そうとう追い込まれていたんだな。」


「はあ!?なんの話だよ!というかその情報源は何処から出てきてんだ。」


「出てきてって言われてもなぁ……まぁ情報に関してやたらと手慣れなやつをお前も知っているとは思うが…」


「……東小橋川さんか。」


いったいそんな一瞬でどうやって流通したんだ。何かそんな周りへと共通する機能か何かを持っているのか?


「けどまぁ話という噂を聞く限り、海未の事なんだろうな。天才5人の内の1人をまた手籠にしたって言ってたし…」


「………え?天才5人の内の1人?」


「あれ?お前海未が天才だって事知らなかったのか?」


「い、いや知らないわけではなかったんだが…その天才5人の内の1人をまたって…俺どんな風に学園で噂されてるのかちょっと今気になったというか…」


「………聞きたいか?」


最初の間が少し含みがあると感じた俺はああコレもうこの学園では何もかも終わったと思って間違いないとそう認識した俺は恐らく全ての男子達に嫌がらせというか妬まれるというのが最早一目瞭然と言わんばかりの視線が集まるのだと後々痛い目にあうんだと半ば諦めながら溜息をしつつふっと吹き出し吹っ切れる。


「なんだか諦めきった顔だな。」


「蒼脊。」


「なんだ?」


「何処か一緒に遠くへ行かないか?それも美人幼馴染達のいない何処かの場所へ…」


「お前下手でも周りにはそれ絶対言わない方がいいぞ。どんなヤジが来ても対処できないのがあったりするから、とりあえず今のは謹んだ方がいい。」


「だ、だよな〜」


いや分かる蒼脊の言い分は痛いほどわかる。この贅沢ものめと周りから思われての嫉妬の視線言ってしまえば俺はかなり恵まれてる状況なのは間違いない。間違いないのだが……この幼馴染5人は癖のあるやつらばっかなんだよ。誰か1人でも何も面倒じゃないやつがいたら話が別なんだが…クソどうしてこうなったのかマジで知りたいわ昔の幼馴染5人の心情を…


「まぁそこまで気に病むなって話しだな。アイツらがお前にどんな風に関わってるのかは言わずもがなだからな。」


「だとしても達が悪いんだよな。アイツらのやる事に対して意図がよく分からんのがままにあって、対処に困るというか…」


「………確かにそうだな。そして多分お前また妙なことに巻き込まれるというの目に見えているなコレは…」


「は?どう言う事だ?」


蒼脊は首であっちの方を見てみろと言わんばかりの合図をしその方向別に視線を向けると…


「あ!いました!いました!」


「ゲッ何でここに…」


朝からうるさい諸悪の根源が現れこの教室でも掻き回すつもりなのかと言わんばかりの元気の振る舞いの仕方でこちらへと来る。


「よう随分久しぶりだな。」


「おお!蒼脊君じゃありませんか。そうでしたそうでしたそう言えば一緒のクラスでしたね。」


「お前のその能天気な行動相変わらずだな。」


「ムム!誰が単細胞でアメーバ並に脳みそがない脳筋野郎なんですか!」


「誰もそこまでは言ってない。」

「誰もそこまでは言ってないと思うぞ。」


何か変に勝手な非アクしてくる時があるんだよな。暴走機関車そう思われても仕方がない奴だったりするから何ともいかんし難い奴ではある。


「ね、ねぇ何でここにその子がいるの?」


「あ!センんぐぐ!」


海未が宇佐木田さんの名前を言うのを宇佐木田さん自身が彼女の口に手を当て何か言いたそうにしてるのをモゴモゴさせ口封じさせる。


「ちょっと海未ちゃんここでは偽名という形で通ってるの忘れちゃったの?みんなにはまだ私達の事話してないんだから。」


「モゴモゴ(そうなのですか?)」


「というか海未の偽名って何なんだ?俺まだ聞いてないんだが…」


「え?嘘でしょう海未ちゃんまだ言ってないの?」


「だって面倒くさいですし、長いですし、たまに偽名の名前呼ばれても誰?ってなる時がありますから、もう偽名で返事することすら忘れちゃってますよ。」


い、いいのかそれで…幼馴染達で決めた唯一の絆というか証をコイツは自ら否定し出しやがった。


「まぁ確かに不用意に長いよなお前達の名前って…そこまでして俺を騙す為にしたのが今でもよくは分からない。単に俺にたいしてのあてつけだとしても。」


「そんなするつもりなんてありませんよ。私は1番に止めに入りましたからね。そんな事でイックンを騙せるなんて大間違いですって!」


「ぷふ、そ、そうだね。」


「ああそうだな……クフ。」


「おいお前ら笑ってんじゃねえよ。この純粋差のカケラをもつ海未に失礼とは思わんのか。」


本人は本当にハテナ顔をしながら私間違った事いってないよね?という顔をしているが、コイツの場合無垢でそう言う事を言うからこちらとしては悪意を感じ取れないんだよな。


「いやむしろお前が馬鹿にされてるという意味での捉え方にもなるんだけどな。」



「それはお前の口からも同じ事で捉えるんだけどな。」


「いやいや冗談だって、それはそれで置いといて…」


「置いとくのかよ。」


「ここに海未が来た理由何か用事があったんじゃねえのか?」


「はい!実は私から提案があってここに来たのですが……山茶……え〜とそう火花ちゃん!火花ちゃんはまだ教室にいないのですか?」


今ようやく思い出したと言わんばかりの反応…もしかして最初に海未に出会ってたら全員海未のボロで幼馴染全員分かったんじゃないかと心に思いながら何故山茶花を探しているのかを聞く。


「野谷山なら確か今日水泳の集まりがあるとかで部室に行った。というより俺達と別れ際にそう言ってたのお前も聞いてただろうに…」


「あ、あれ?そうでしたか?」


本当に脳が取り頭並に酷いな。何かしっかりしてそうに見えてやてらと抜けているのがあるから少し心配ではある。


「それでアイツがいての話ならまた改めてくればいいんじゃないの?急ってわけじゃないんだろ?」


「いえその急といいますか…私まだ皆さんとその親睦を深めていなかったなと思いまして…」


「親睦?いったい何の親睦なんだ?」


「私達の親睦ですよ!ほら私と林音ちゃん以外全員遊園地で遊びに行ってたのに、私と林音ちゃんだけはほうっておきぼりにされてどれだけ辛かったか分かりますか!」


「いやその林音は多分遊び半分で俺達を実験としてやっていたから半ばアイツも遊んでいたと言えばそうなるんじゃないかな?」


「それは………いえ!そんな屁理屈なんて通用しません。」


「うわ〜よく屁理屈なんて言葉知ってたね偉いわね。」


「えへへ〜それほどでもないですよ。」


完全に動物扱ってされてる。それでいいのか海未。


「は!?危ないあぶない危うく危ない橋を渡りそうになりましたよ。」


どんな危ない橋なんだ。


「それで海未はどうしたいんだ?」


「どうするも何も……昼休み皆んなでお食事をするんです!幼馴染全員元の関係での昼食を楽しみたいんです。」


うわ〜ぶっちゃけちまったな〜…しかしとうとう幼馴染達と食事と来たか……まぁ当然却下しそうなのがいる奴がいそうだから無理だとは思うが…あまり期待に沿えなさそうだしお昼はいつも通り食堂で良さそうだな。

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