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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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八月一日海未の復讐であって復讐じゃないやり方のお願い事

ん〜困った。この状況は非常に困っている。と言うのも原因は俺であるわけなのだが…


「あ、あの〜お姉ちゃんに何か変な事でもいいました?物凄く怒ってらっしゃるみたいなんですけど…」


姉の部屋で何故か妹と一緒に待たされてしまっているこの現状…あっち側から話しかけられてる分には問題はないのだが…


「まさかお姉ちゃんが何か変な勘違いで怒ってるとかそういった感じとかあったりします?」


何故そんな露出のある服で話してくるんだ。

僅かに見えそうで見えないハーフパンツに若干透けて見える家着のスポーツシャツ…そしてムチムチとした太もも…いやそこに目が見入ってるわけではないのだが…明らかにこの状況はとてもいたたまれない気持ちになる。


「あ、あの〜」


「はい何ですか?」


「その〜男子を目の前にしてやたらとラフな格好すぎやしませんか?一応目の前に思春期な男子がいるんで…」


「それは私も同じですけど…」


俺の何処に思春期のそそる様な服装が見えるというんだ。なんなんだこの子は服に対して何か欲情みたいなのとかあるのか?


「というか思春期な男子なら何故家の姉に対して何も言わないんですか?アレも一応危ないと思いますよ。裸に見えかけエプロンは…というかわざと言わなかったんですよね。もしかしてラッキーだったりとか思っていませんか?」


「……ノーコメントで。」


「………まさか変態さんですか?」


「んなわけねぇだろう。君の姉が勝手に着ていただけ…というか海未に妹がいたんだな知らなかった。顔つきが似てないのはお父さん似か?」


「はいそうですね。」


無理矢理話しの腰を曲げ話題転換する俺。ここで妙なレッテルを貼られて不信感を抱いてもらうのはよくない。だから世間話的な事を話したかったのだがつい海未の家関係しか思いつかずその事で話を伺う。


「………不躾かもしれんが、お父さんの方も君に似てないような気がするんだが…」


「あなた、本当に失礼な人ですね。姉が怒るのも無理ありません。と言うより変態さんはあまり近付かないでもらえますか。気持ち悪い…」


「………」


完全に定着されてしまった。勝手に変態扱いされた挙句気持ち悪いと来たか…この妹とは相容れなさそうだな。


「まぁ別に隠す事でもありませんし、ぶっちゃけを言いますと、私達血が繋がってない姉妹なんです。」


「え?それって…」


「はい。私の母は交通事故に遭って、お姉ちゃんのお父さんは病気死で死にました。」


そんな事があったのか…何でそれをずっと話さなかったんだ。いやまぁ俺が海未の事をちゃんと本人だって思ってなかったのが原因ではあるんだが…でも幼馴染のみんなは誰も……


「それっていつの事なんだ?かなり昔とかか?」


「私が6歳の頃なので、その時に親同士の再婚で一緒になったのは今でも覚えてますよ。昔はコロコロしてて可愛っかったのに…それが今では何であんな…」


「???」


あまり触れてはならない部分かもしれんが、ひとまず再婚云々での昔の話は置いといて、今と昔の海未とでは何が違っているんだ?その辺に関しては聞いても良さそうか?


「今でもはあんなというが、いったい何がダメなんだ?」


「……馬鹿になっている。」


「…………」


何だろう否定したいのに否定できないこのおぼつかない気持ちは…と言うか直球だなこの子。


「ぐ、具体的には?」


「お姉ちゃんと話した事があるなら分かるんじゃないんですか?今では運動が好きで競い合う為なら何だって努力するという根性論みたいな事しか言わないというかどうしてああも!あ〜思い出したらムカムカしてきました。」


話してたら分かるという事を言い振られ挙げ句の果てには勝手にイラつく妹さん……いったい海未は何をやらかしてそこまで妹さんに迷惑をかけているんだ。でもまぁ、俺ん家の玄関前とかに現れた時もアホな事言ってたからな。昔の海未はあんなだったというのは確かに無かった記憶もあったりする。


ガチャ


「妹ちゃん〜随分と私の事で盛り上がって罵詈雑言言ってくれましたね。」


「お、お姉ちゃん…」


あ〜コレはあれだ。うん何というか…何言っても言い訳しても無駄な事だと言うのは物凄いわかる。圧が更に強くなってるからな。


「コホン!私が馬鹿馬鹿言うのは別にいいです。でもあまり本人のいない所でそう言うのはどうかと思いますよ。」


「そうですよね!普通に考えてそんな悪口言うのどうかと思いますよね。本当けしからん男ですよこの人は…」


「え?はあ!?俺?」


何も言ってないのに勝手になすりつけられて俺が罵詈雑言言った程になってこの妹やばいなと思いつつどうにかして誤解をとかなければと思い海未に便宜を測るのだが…


「コラ!お姉ちゃんの悪口を言ってたのは香澄(かすみ)ちゃんでしょう。ちゃんとイックンに謝りなさい。」


「うっ…ご、ごめんなさい。」


「………いや別に気にしてないが……あ、あれ?」


コレって海未の悪口に対する話しじゃなかったか?なのに本人よりも俺の事になすりつけられてる事に対して謝らせるって……何か少しズレてるような?いやまぁ俺の事を思って言ってくれてるという事かもしれんが…


「よしじゃあ………何の話しをしたらいいんでしたっけ?」


「いや知らんがな。」

「知らないよ。」


自分の部屋で待って欲しいって言われてそこから何か言われるのかと俺はヒヤヒヤしつつ妹の方は何がなんだかわからずにいて何でここで待機されているのか分からないまま当の本人は素で忘れている為こちらとしてもどう反応したらいいか分からない。


「そうでした!そうでした思いだしました!イックンに言いたい事があったんです。コレで私が正真正銘イックンの幼馴染である海未だった事が分かりましたか。」


「あ、ああ…俄かに信じられなかったが、妹さんの発言で海未が本当に昔のコロコロした姿から今の進化した姿になったというのはどうやら認めざるおえないらしい。」


「もう!素直に痩せて綺麗になったねって、なんで言ってくれないんですか!」


「男の口からそんな事言えるか。だいたいお前の場合綺麗というかカッコいいの方がニュアンス的に近いんじゃないのか?」


「うう〜それは散々女の子達から言われてる事なので、私的には近い年頃の男の子にそんな事言われた事がないんです。だから幼馴染であるイックンにならいずれ言ってもらえると思って待ってたのに!それなのにそれなのに私が双子の妹か従姉妹と勘違いするなんて酷いじゃないですか!」


「え〜そんな事言ってたのですか。妹である私もさすがにドン引きですよ。幼馴染として恥ずかしくなかったのですか?」


「いや恥ずかしいとかそう言う問題じゃなくてコレには深いわけがあってだな。」


「出ました大抵の男の人はそうやって都合が悪くなったら言い訳をするという俗物の考え方…私的に好きではありませんね。」


いやお前の好みがどうのこうのとか関係ないんだよ。こっちはこっちの問題があるんだ。勝手に自分基準での判断で俺を卑下にするのやめてほしい。


「というか俺は新手の復讐か何かかと思っていたからてっきり姉妹を使っての復讐かと俺は思ったんだ。」


「復讐?」


妹さんは首を傾げ復讐という単語に疑問を浮かびながら何の事かと姉である海未の方へ視線を向ける。


「もう〜だから復讐なんて事はしないって言ってるじゃないですか。それに私復讐なんて考える頭なんて持っていませんし!あははは。」


それはどう反応すればいいんだ。アホだからお前の頭では復讐の企て理由は無理なんだって言えばいいのか…冗談が分からん…


「お姉ちゃんそれどう言う反応したら分からないやつだよ。というか復讐って何の話しですか?」


「それよりもですよ!」


「え〜妹の話しはスルーですか。」


「イックンがそんなに復讐の事が気になるのでしたら、私が復讐するという定義でイックンにお願いしたい事があります。」


「それは堂々と言っていい事なのか?寧ろそれは陰で何かしてやる事じゃないのか?」


「そんな悪どい事はしません!私は何事もまっすぐに全てをやり通す女の子なんです。だから絶対に悪に染まったやり方はしません!」


「………」


「ね?こんな馬鹿正直に生きて扱いが難しいでしょう?」


そんな、姉を傀儡か何かと一緒の扱いにしなくても…でもまぁ海未が他の幼馴染と違って真っ直ぐと生きている事に関してはなんだか、ホッとした感はあるな。でもなら何故他の幼馴染の復讐で反対意見をしなかったんだ?


「もう香澄ちゃん私を他のアホな子と一緒にしないでください。コレでも幼馴染達と一緒の高校に通っているんですから。」


「推薦で、ですけどね。」


「………す、推薦でも受かれば同じ事です。」


「まぁそうだな。受かれば特に自分に支障が無ければ問題ないよな。」


「いやあるから困ってるんですよ。中間試験赤点ギリギリだったじゃないですか。大人しく他の幼馴染さん達に勉強教えてもらえばよかったのに…」


「えへへ、他のみんなはイックンに夢中だったからそれどころじゃなかったからね。邪魔をしちゃ悪いと思って敢えて言わなかったんだよ。だからコレは自業自得…うん!私が馬鹿だったって事だね!」


おいそれを言ってしまったら、さっきの他のアホな子の事言えなくなるぞ。というか失言でもあったりするんだが…それを言ってもハテナ顔されるのが目に浮かぶな。


「それより、海未は俺に何をお願いしたいんだ?復讐じゃないなら俺にできる事なら聞いてはやれるが…」


「勿論です!と言うのもイックンには2つお願いする事がありまして、とりあえず1つ目は…」


「え?2つもあるのか?てっきり一個かと思ったんだが…」


「ダメですか?2つ我儘言っても?」


まぁお願いだし、特にコレと言って無理難題なお願いはされないだろう。聞くだけ聞いてやるか…


「まぁできる限りなら…」


「!?で、でしたら!」


物凄い明るい笑顔。いったいどんなお願いをされるというのだろうか内心ビビりながら彼女のお願い事に耳を貸す俺は他の奴らとはちょっとズレたお願い事をされ少し気後れし再度同じ事を聞く。そして再度同じ聞いた内容とは…

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