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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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思い出の場所と約束に果たされる想いそして次の新たな約束

とりあえず話がややこしくなってしまって後日に引きのばそうとしたのだが、やはり東小橋川さんは思いがけない突っ込みをしこのままある場所へと足を運ぶ。


…………神社


「ここって、白州蛇神社か?」


「そう。良かった覚えていてくれて…この神社に身に覚えがあるという事はちゃんとここでの約束した場所というのが分かってくれたかな?」


ここでの約束?確かに見覚えはある。あるにはあるのだが、ここでどんな約束をしたっけ?でも唯一思い出せる記憶としては…


「………そういう事か、神社とあの屋上での繋がりせいが全く分からなかったが…ここから見える景色と屋上から見える景色……どれも一緒なんだな。」


「そうそう、本当なら屋上で気付いてほしかったんだけど、神楽坂君そんなの全然覚えてないかの様にして気付いてなかったから、もう約束の場所忘れていたのかと思ったよ。」


「約束の場所…いや悪いがここに来なければ思い出せてはいなかったな。何より光景がそのまま一緒だなんていったい誰が分かるって話しだろ?」


「まぁね。でもこの約束(・・)された場所をちゃんと見て認識できているならこの後の話もスムーズに行えそうだね。」


「さぁそれは内容にはよるが…東小橋川さん前から今日はやけに約束という言葉を連呼しているが、何かそこを強調する部分に意味があるのか?何か気付いてほしいとか?」


「それはもう散々君には分かってもらう様に約束という単語をワザと強調しているようにしてるんだよ。あくまでもアプローチしている事に君は気付けていないみたいしこうでもしなければ君は色んな意味で鈍感だならね。それに君は昔の約束を忘れているなんて言うけれど正直嘘なんでしょ?もしそれが嘘じゃなかったとしてもこんな茶番劇に付き合う必要性なんてないんだもの。」


自分で言っちゃったよ茶番劇って…


「いや正直言うと俺は本当に今の今まで東小橋川さんだけじゃなく美森姉達の昔の約束を忘れていた。というよりも東小橋川さんそっちも大概の事で嘘をついてないか?」


「僕が君に嘘を?どんな嘘をついたっていうんだい?」


「嘘というよりは隠し事か…悪いちょっとした勘違いをしてしまった。東小橋川さんはここで話す事を本当は話そうかどうか考えているんじゃないか?約束という言葉に色んな意味を含めるとやっぱりカードゲームの事についての約束やまだ何かあるんじゃないのか?まだ密かに抱えている何かとか…」


「そうだな〜それもしたい事だけど…ひとまず次のゲームについて話さないかな?」


コチラの話しを晒された?いやまだ話せないとでもいうのだろうか?とりあえずあちらの話に合わす他ないか…というかそうだった。何かしら勿体ぶってる新たなゲームについて特にこれと言った詳細は聞いちゃいなかった。と言っても勝手に東小橋川さんが言ってるだけなんだけどな。


「そうだったな。それで、その次のゲームについての話はいったいどうするんだ?」


「コレと言ってまだ何も決めてはいないよ。でも次のゲームに悪しからず君とは色々とやりたい事はたくさんある。だからこれっきりで終わるゲームが来るまでは僕と色々なゲームをして楽しんでほしいかな。」


「…………え?それはつまり……どういう事だ?」


「単純に考えてくれたらいいよ。僕とのゲームをあそこで終わらせたゲームに限らずコレからもっと色んな事をして楽しみたい。それが君と僕との昔止まった時間を動き出させる為の新たな門出でも思ってくれたらいいよ。」


なんだそれは…まるで何かの誓いみたいな言い方だが…でもまぁ東小橋川さんがそれでいいなら俺としても拒む必要性はないからな。


「そうか…それなら別にいいんだが…」


「どうにも腑に落ちない顔つきだね。やっぱりコレだけだと納得できなさそう?」


「納得はした。納得はしだが、東小橋川さんにとってのメリットが俺には分からない。結局どうしたいんだって話しになるからな。」


「……まぁそっかそうだよね。神楽坂君…神楽坂君はさ人の苦手な物って簡単に克服できたりするような事ってできると思う?」


「?まぁ内容によってはできるんじゃないか?人それぞれだとは思うけど、わりかし早く克服して前へ向けているというのもいたりすると思う。けどそんなのはただの結果論に過ぎないけどな。」


「そうだね。そう思うよ僕も…だから神楽坂君の苦手というりもトラウマに近い苦手な水泳も僕と似たような形だと思ってるんだ。その克服を一緒に改善するそれが僕と神楽坂君のメリットとそう思ってくれたらいいかな。」


メリット恐らく男性恐怖症での改善のことを言ってるんだろうな。本人自体口にはしていないが、それこそ1番の願いを叶えたいという事なんじゃないのか?


「………急に例え話をしてきたかと思えば、それ合わせでメリットの定義を言ってきたのか…さすがは天才、主語も飛ばして端的な言い回しをしてねじ伏せてきたか…」


「まぁあくまでもコレは単なる押し付けだから、君がどうこうしようが特に追い込む気はないよ。でも強いて言うなら、徐々に僕の事名前で呼んでくれると嬉しいかな。」


「おかしな奴だな東小橋川さんって、周りの幼馴染との連携やら何やらを全て無しにした事で話を進めてる。それで東小橋川さんは関係なく自分自身で勝手にやってるとは言うけれど半ば他の幼馴染達の力も借りていたりしてるんじゃないのか?」


「………僕そんな事言った覚えないんだけどな。勝手な捏造をされるとコチラとしてもたまったもんじゃないね。」


「さいですか…」


妙な喧嘩口調は返ってこっちに支障をひたしてしまうか…何か他に企みとかあるかもとは思っていたけれど、どうやら仲間に対しての気持ちは本物みたいだ。何気に幼馴染の友情が保ってるというのが不思議で本当に仕方がないんだよなコイツらは…


「まぁそんな腹の探り合いをしてきた神楽坂君にはここでのカードを返さないといけないわけだけどね。」


東小橋川さんは俺に昔預けていた1番強いカードを返してくる。


「………本当に懐かしいな。でも今更コレを返されても俺はもう遊ばないしな。」


「だよね。そういうと思った。それじゃあもう一つ僕との最後のゲームとはまた違う約束をしない?」


「また約束かよ。俺の幼馴染達は約束が多いな。いっそのこと東小橋川さんもあの3人と同じように復讐してくれたら良かったのに…」


「ふふ、それもいいんだけど、僕からしたら本当にもうどうでもいい事なんだよ。過去に振り回されて今を生きるなんて僕にはまず考えられないからね。それを目の前のヒーローに言ってしまったらカッコつけも悪くなっちゃうよ。」


「別にそんな事は…」


何故かヒーローという単語に拘る東小橋川さん。恐らくここで俺がヒーローじゃないと言ってしまったらまた話が長くなるんだろうけど、もうヒーローでの定義が東小橋川さんにどう定着しているのか分からない以上余計な訂正をしてまで話しをややこしくする必要はないな。


「そんな事はない?ううんそんな事あるよ。君にとってヒーローとは思ってないかもしれないけど、僕にとっての心の中ではずっとヒーローなんだから。」


「………東小橋川さん。」


「何?」


「恥ずかしくないのか?そんなにヒーローヒーロー連呼して、今更だけどやっぱり聞いてる方も恥ずかしくなってくるって…」


「君が頑なにヒーロー呼びを邪険にするからじゃないか!そのまま素直に受け止めればこうやって僕も連呼する必要もなかったんだよ!というか少しは察してよ!」


「………まぁその辺に関しては置いといて。」


「サラッと流しちゃったよこの人…」


「コレやっぱり東小橋川さんが持っててくれ。」


「え?でももう僕には…」


「必要がない?いやそれが必要だったからこれまで男性に対しての恐怖心を和らいでいたんだろ?ならまだ東小橋川さんはコレを必要としている。それなら無理に手放す必要なんてない。これまで通りまだ慣れない男性恐怖症が治るまでは魔除けみたいに使ってくれたらいい。」


「神楽坂君……」


俺はそう言って東小橋川さんに返してもらったカードを再び彼女に渡し預けさせる。


「次東小橋川さんが男性になれる事があればそれをまた返してくれればいいよ。俺はいつでも待ってるからさ…」


「神楽坂君……ありがとう。」


何処か嬉しそうにカードをギュッと折れないように握りながら大事にポケットの中へ仕舞い込む東小橋川さんが一瞬あれほどの騒ぎを起こした女の子には到底見えずにいた。


「ひとまずゲームに関しては後々という事は理解した。それで振り出しには戻るんだが…」


「戻るって…もうカードゲームの約束についての話はもうこれで済んだんじゃないかな?本来の目的はそのカードを神楽坂君に返す事でもあった。それが隠し事と言ったら変かもしれないけど、それを返すのにもやたら勇気がいるんだからね。結局返ってきちゃったけど。」


「それならもう一つの事についても話してもらおうか。」


「もう一つ?何でそこでもう一つあるなんて事が頭によぎったの?」


「カードゲームの約束についての話はと東小橋川さんはそう言った。ならまだ何かあると想定する。となればもう一つまだ別の何かがあるという事なんじゃないのか?」


「聡いね〜……まぁあると言えばあるんだけど、コレについては僕の自業自得…君には関係の無い事だから大丈夫だよ。」


何故話をそこまで振っといて敢えて何も言わないという選択肢になるんだ?そこまで押し殺す意味が俺には分からない。


「なら話しはもうコレでいいのか?お互い約束に関しての話はコレで終わりなら、早いとこ帰った方がいいんじゃないのか?親御さんも心配しているだろ?」


「………そうだね。心配してるかもね。」


「???何で可能性みたいな言い方をしてるんだ?だいぶ遅くなったし普通に心配しているだろ。」


「うんだねだね。神楽坂君の言う通り早いとこ帰ろう帰ろう。そしてまた明日から僕達4人の幼馴染の結成の始まりだね。」


「いや別にチームで行動してるわけじゃないんだけどな。」


何やらはにきせぬ笑い方をしている東小橋川さんだが、何か家の事情でもあるのか?あまり突っ込むわけにもいかなさそうだし敢えて聞きはしないが…ひとまず近い所までは送ろう。それに男性恐怖症についてはまだ何か訳があるような感じにも思えた。ただ単に男性に対して怯えているのが嫌がらせだけなら一緒に克服できたらいいとは思うが、やはりそれについて結局詳しい詳細は聞けなかったな。というより何故話さないのかが分からないがもう本人の口から言わない以上俺からもとやかく言う資格はない。幼馴染同士でも触れていい部分と触れてはいけない部分がある。お互い境界線みたいなのがあるならばそれを跨いではいけない何があっても……


「東小橋川さん。家って確か島川寄りだったよね?なら俺ん家からさ程遠くない場所なのか?」


「………だねだね。」


「???」


急に何故かしおらしくなった感がしたが、気のせいか?ひとまず一緒に駅近くまで行ってそこからどうするか本人に聞くか。

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