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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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決着した後の祭り

グランドで行われるライブ…最早カーニバルといっても過言じゃない程かなり盛り上がっており、俺はそのままベタベタな状態でシャワー室へ足を運ぶ。


「と言うか他の奴等の結果はどうなったんだ?誰も勝てなかったのか?てか追いかけられる側の勝利報酬って東小橋川さん以外の奴等は何が勝利報酬となるんだろうか…それが気になるな。」


………グランドライブ・休憩


「ふぅふぅ〜やっぱりぶっつけの2時間ライブは疲れるわ。トークを挟んだとしてもあまり盛り上がってるようで盛り上がってないから分からないわね。」


「おーい、川兎ちゃん。」


「あ、美森さん。」


途中でトークステージから抜け出したのを確認してなのか、美森が手土産を持ってきて川兎に声をかける。


「コレ差し入れ、喉を潤せるかと思っていっぱい持ってきたわ。」


「わ〜ありがとうございます。………スポーツドリンクばっか…もうちょっとレパートリーきかせてくれなかったんですか?」


「ああそうね……途中で考えるのがめんどくなってそのままいっぱい買っちゃったわ。」


「駄目だこの人……それよりも結果はどうだったんですか?途中で私達が締める形で出ちゃいましたから結果がどうなったのかわからないのだけれど…」


川兎は美森から貰ったスポーツドリンクをあけそのまま喉に流しこみながら喉を潤し美森に質問をする。


「そうね……まぁ私の方は何事なく誰にも捕まらずに勝ちはしたけれど…」


「したけれど?」


「他の子達が一星に何を要求しようかやたらと問答していたわね。」


「何でって……そうか、夢葉ちゃんに夏姫ちゃんね。まぁ陸上での権があって、コレが私達幼馴染の関係する事を分かられたらあっち側も主催品に手を出しちゃうものね。」


「というより私達が勝ち残っても何もメリットなんてないのじゃないかしら。コレはあの子と一星の勝負なのだから私達が関わりせいがないのは明白だし、それに…色々と納得した部分があって了承しただけなのよね。」


「だったら私達の優勝賞品は無しでいいと思うな。というよりも貰うものは貰ってるわけだし、特に何がほしいものがあって参加したわけじゃないでしょ?」


「あら山茶花じゃないの…まぁそうね。確かに私達が欲しいものは今の段階ではないわね。そんな事をしてしまったら不公平にもなりかねなるからここは敢えてあの子に渡す感じで良さそうね。」


「え〜それだと何だか悪いな。僕はちゃんとそれぞれ平等に景品は分け与えたいと思ってるよ。」


「林音ちゃん!?何でここにいるの!」


「いや〜予想外に神楽坂君と一触即発なゲームにはなったんだけど…色々とあって後で待ち合わせをする形で先に僕が抜けてここへ来たんだ。後でまた神楽坂君とはお話しする形ではあるけどね。」


「……その様子だとあまりいい感じに終わったって感じじゃなさそうね。どこまで決着(・・)をつけたのかしら?」


「うーん………30%ぐらいですね。神楽坂君に僕の全てを打ち明けるにはまだ色々と自身がモテないですよ。だから今ある僕の打ち明けたい真実を打ち明けて改めて神楽坂君には僕の虜になってもらうつもりです。」


いや寧ろ僕が彼に虜になってしまったのだろうか。まだ胸のトキメキが止まらない……というよりあのゲーム戦僕カードを奪われてないのに勝手に色々とはなしちゃったな。……まぁいいか。


「あなたそれでいいの?自分が男嫌いという事を棚に上げて一星を脅したんじゃないのかしら?」


「ムフン!さ〜てそれこそどうかな〜僕は神楽坂君に別に許容したりしないからあっちの判断に沿えさせてもらっています。それに僕が男嫌いでの理由を棚に上げたとして神楽坂君はそれに脅されたりはしませんよ。」


「………それもそうね。一星ならそういいそうだわ。まぁ今回はあなたの独壇場で協力はしてあげたけど、実際にあの子自身は納得しているのかしら?というかその辺に関してはまだ話さないと言ってたような気もするんだけど?」


「そこはほら場の成り行きといいますか。」


「明らかに適当すぎでしょうに…」


「まぁまぁそれはそれとして、えーとミーウちゃんの事?ミーウちゃんなら既に話はついてるからこの件で協力をしてくれたら次はミーウちゃんの手伝いをするってそう伝えています。だからミーウちゃん自身は早めに蹴りをつけると思いますよ。私達よりも早くにね。」


「それは……いえあまり余計な事は考えないでおきましょうか。もうあなた達に関しては復讐がどうのこうのと関係ないものね。」


「そう。私とミーウちゃんの場合は神楽坂君との約束(・・)を果たせればそれでいいんですよ。復讐という概念はまた後にできるものですしね。」


「復讐か……じゃあまだ一星君は本当の復讐(・・)の事に関しては気付いていないんだね。てっきり林音ちゃんがコッソリ話しているのかと思っていたけれど…」


「話はしないよ山茶花ちゃん。だってその復讐(・・)はまだ本当の私達と会わなければならない復讐だからね。本当の姿を現さない限り神楽坂君はまだ復讐(・・)を受けてはいない。まぁ当然今までのが復讐って思ってくれているからそれはそれで勘違いしてくれているから助かってはいるんだけどね。」


「………でも、私達が本当に彼に対して復讐するというのはやっぱりどう考えても筋違いな気もするわ。だってコレはもう()の神楽坂君には関係のない事じゃないかしら。」


「だとしても、彼には私達の埋め合わせをしてもらわないといけないわ。まぁ酷な話しではあるけれど、それでもちゃんとケジメは必要とされる。……と言っても今すぐの話ではないんだけどね。」


「とりあえず私は彼との待ち合わせに戻りますね。まだ少しやり取りはしますけれど、ミーウちゃんがここに来たら伝えておいてください。勝負は私が勝ったって…」


そう言って林音は一星と待ち合わせる場所へ駆けていきながらここにいる幼馴染3人を置いていく。


「ミーウちゃんね。あの子に何をどう伝えろというのかしら。まぁああいう子だから何言っても了解とか言いそうなのだけどね。」


「あ、そう言ってたらあそこにいるみたいだよ。おーい!」


仮面をつけた女性が暗い場所の中をよろめきながら歩いてるのを発見して呼び出す山茶花。それに気付いてコチラを発見し急いで駆け寄りながら途中、石につまづき転ぶ。


「大丈夫!」


心配する山茶花は颯爽に彼女の方へ駆け寄りながら大丈夫かと尋ね本人は問題ないと笑いながら応える。


「やれやれあの子は本当にいつでもどこでも慌ただしいわね。」


…………校門前


「………改めて会う場所が校門前って…どういう事なんだ?」


何故か直ぐに会う筈が、まさかの校門前…もう東小橋川さんの考えてる事がさっぱり分からずにいた俺はコレからどうしたものかと考え始めていると…


「………約束か。」


約束それぞれ幼馴染とした約束は確かにあったのは覚えている。だけど、それが何なのかは未だに明確とした約束は覚えてない。何故ならもう10年前のそれも小さな頃の約束だ。そんな口約束でしかない事を逐一覚えていない。なのにアイツらはちゃんとそれも個人個人で約束した事を覚えていた。美森姉はお互い競える様な選手、宇佐木田さんはここに戻ってきたら1番の友達になってくれる。山茶花は……そう言えば昔の詳細については何も言ってなかったか……無理矢理復讐させるみたいな事でケリをつけられたけど、アイツの意図はなんだったんだ結局?……そして東小橋川さんとの約束…


「昔の決着というなら、あの学園でのゲームで終わったのにまた続行させるなんて…どう考えても根に持っての悪質だよな。ゲーム詳細はコレからとか言ってはいたが、正直何に付き合えばいいのか…」


「それが分からないって?神楽坂君はそんな簡単に物事を諦めてもいいのかな?」


「東小橋川さん生憎だけど、これ以上東小橋川さんとのケジメは何も……」


「どうかした?」


「いや何で私服なんだ?替えのジャージや制服はなかったのか?」


「???もしかしてそれで夜のデートをするつもりだったの?」


「え?コレからデートするのか?」


「え?」


「え?」


何だこの何気に妙な食い違え方は…お互い何故疑問を浮かんでるのかわからん。いや主に俺がなんだけどな。


「デート?え?もしかしてコレが東小橋川さんの自由権なのか?」


「あ〜コレはあくまでもついでかな。後々に話しはするけれど、その前にちょっと歩こうよ。気晴らしに夜のデートをしながら僕の家まで送ってほしいな。」


「え?学園での後始末はどうするんだ?まだイベント中じゃないのか?」


「ああ大丈夫大丈夫。ライブが終わった後既に僕の仕込みが上手く働いてくれるからあとは明日になればわかるよ。皆んなの様子と話を聞けばね。」


「何て奴だ。手はうっても後はナァナァで終わらせるなんて…あまりにも無責任じゃないか?」


「大丈夫。それも他の幼馴染達に任せてあるから……多分ね」


「多分って、丸投げかよ。あまりに外道。」


何て卑劣なやり方と思いつつもとにかくこの意味の分からなデート?という夜の散歩をしながらヒラヒラとしたスカート姿と今流行りと言わんばかりの女性らしい服装を来た東小橋川さんと一緒に帰る事となり、徐々に本題の話へと移行する。


「東小橋川さんさっそく本題なんだが…」


「林音。」


「え?」


「僕の事は呼び捨てもしくはちゃん付けで呼んで。それが自由権で手に入れた僕の勝利権です。」


「…………は?」


本当に意味が分からない。あまりにも意味の分からない勝利権を使う東小橋川さん基…林音もしくは林音ちゃんと呼んでほしいといきなりそう言われ戸惑いと素っ頓狂な顔をしてしまいどうすればいいのか分からずにいた。


「えーと、じゃあ林音………ちゃん……東小橋川さん。」


「ちょっと待って今なんで名前呼びかちゃん付けで躊躇った後また苗字でのさん付けにしたの?」


「いや何か慣れなくてだな。」


「うんまぁいきなりは流石にキツイよね。でもでも、君は僕にたまにお前呼びする事あるから。特に気にする事でも…」


「いやそれは違う気がする。何か幼馴染感があって東小橋川さんには言える気がしたから。」


「それどういう意味?」


「そのままの意味だけど?」


「…………」


「…………」


「とりあえず…」


「とりあえず?」


「何か今日は色々と話が拗れてる気がするからまた明日にしますか。」


「何で!?」

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