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第94話「窃盗犯どもだけでなく、オーガどもも全員ドミノ倒しのようにぶっ倒れた」

60秒からカウントダウン。

俺が数え、ケルベロスへ指示をする。


50……30……10…………1、ゼロ!


と同時に、俺とケルベロスは、柵が破壊された侵入口へ猛ダッシュした。


「え!?」


迫撃を目論んだ俺達に対し、見張りがびっくりした瞬間、


まず一回目のバトルは終了していた。


どむっ!


「ぐが!」


同時に!

軽く肉を打つ音が響き、俺の右拳から当て身を脇腹へ喰らった見張りは悶絶。

即、気絶していたからだ。


『よし! ケルベロス! 打合せ通り! 奴らが逃げられないよう、ここを固めておいてくれ!』


『了解した! 上手くやれよ、主!』


ケルベロスの声を背に受け、俺はメロン畑の中へ突っ込む。


更に俺は速度を上げる。


1分間プラスアルファ、インターバルを取った甲斐があった。


メロン畑では、ウハウハ顔の窃盗団どもが実ったメロンをもぎ、

オーガが背負う籠へ、ぽいぽいっと入れ始めている最中であった。


よし!!

てめえら!!

窃盗の現行犯確定!!!


こういう時、無傷で相手の動きを止めるスキルは、超が付く使い勝手の良さだ。


かああああああああああああああああああっ!!!!!!!!


俺は『威圧』のスキルを最高レベルで発しつつ、奴らの中へ乱入!!


ぎん! ぎん! ぎん! ぎん! ぎん! ぎん! ぎん! ぎん!


バタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタ!!!!!!!!


よし!

俺の目力は、視線が合わなくとも大丈夫。

強力な魔力の放射で、対象者を動けなくする。


結果、窃盗犯どもだけでなく、オーガどもも全員ドミノ倒しのようにぶっ倒れた。


よし!よし!

人間もオーガも全員、がちがちに身体を硬直させ、行動不能となっているぞ!


ここで、俺は王都で購入しておいた『新兵器』を出す。

それは賊の生け捕り用、魔導ロープ。


カウボーイの投げ縄のように投げると、蛇のように動き、

対象物にぐるぐる絡みついた後、がっつりと固まり、行動不能とする。


少々値は張ったが……


大は小を兼ねるとばかりに、けちらずにオーガ捕縛用の最強ロープを

大量購入しておいたのはラッキー。


しゅばっ!しゅばっ!しゅばっ!しゅばっ!しゅばっ!

しゅばっ!しゅばっ!しゅばっ!しゅばっ!


びしっ!びしっ!びしっ!びしっ!びしっ!

びしっ!びしっ!びしっ!びしっ!


という事で人間4人とオーガ5体を縛り上げ、一丁上がり!


行動不能となって、倒れている相手に投げて縛り上げるのだから、

外すわけがない。


このようにしたのは、いろいろ考えた結果である。

派手にバトルしたら、人間魔物の血、肉片が飛び散るし、

耕作地にも大きなダメージを与えてしまう。


思い切り汚して、俺が掃除するのも、いかがなものかだしね。


さあ!

本館事務所へ行って、スタンバイしている、社員さん、スタッフさんへ、

賊とオーガ確保! を(しら)せて来よう。


俺は耕作地外へ出て、先ほど気絶させた見張りも、


しゅばっ!

びしっ!


魔導ロープできっちり縛り上げると……


ケルベロスへ留守番を頼み、本館へ向かい走り出したのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


俺が速攻で、本館へ戻ると、

場長のマルタン・ボンフィスさん、副場長のエンゾ・オフレさん以下、

30人以上の社員さん、スタッフさん達が待機していた。


あれれ?

話より、待機人数が全然多いぞ。

打合せでは、10人から15人での交代制だったはず。


まあ、良いや。

予定より全然早い時間に現場を押さえたから。


「どうでした?」


と身を乗り出し、尋ねるマルタンさん、エンゾさんへ俺は緊急報告。


「マルタンさん、エンゾさん、請け負った仕事の約半分を終えました」


「請け負った仕事の約半分?」

「どういう意味でしょう? ロイク様」


「ただいま、メロン畑において、窃盗団の人間5人、オーガ5体を捕縛しました。現場を確認して頂いたら、奴らの本拠を急襲し、残党を捕縛します」


「おお! 凄いですぞ!」

「ほ、本当ですか? 昨夜の奴らでしょうか!」


「はい! 論より証拠です。現場において奴ら全員を魔導ロープで縛り上げ、戦闘不能としてあります。現場でウチの使い魔が番をしております、昨夜の奴らかどうなのか、ぜひぜひ、ご覧になってご確認ください」


「分かりました」

という事で、本館には留守番を残し、俺はマルタンさん以下を引き連れ、現場へ!


マルタンさん達は、捕縛された窃盗団とオーガどもを見て、安堵し感嘆。


強力な魔導灯を照らし、犯人の顔確認をした結果、確定は出来ないが、

捕まえたオーガが身体の傷の位置から昨夜の個体の一体だと断定。


それを踏まえ、俺は奴らの本拠地を単独で急襲。


残党の人間3人とオーガ3体を無力化し捕縛、

魔導ロープで縛り、数珠つなぎにし、犯行現場へ戻った。


マルタンさん達が大喜びしたのは言うまでもない。


翌朝、俺は神速ダッシュの時速100kmで、王都の衛兵隊を呼びに行き、

折り返し駆け付けた衛兵隊により、窃盗団とオーガどもは逮捕された。


奴らは王都で裁判にかけられるらしいが、重罪は免れられないだろう。


こうして、俺はルナール・ファーム……農場の依頼を完遂したのである。

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