第67話「プランニングOK! そして騎士達全員と仲良くなる事に成功した」
「ロイク様、明日、外出して、いつどこへどう行って何をするのか、プランニングは一切お任せ致しますわ! 私とアメリーがお慕いするロイク様と、楽しく過ごせるプランを期待しております!」
「はあっ!?」
「お約束致します。どのようなプランでも文句は一切、言いません。ちなみに、予算は気にしないでお考え下さいませ。何卒宜しくお願い致します!」
と、ジョルジエット様からいきなり言われ……青天の霹靂だったが、仕方がない。
一方的に、押し切られてしまったが、これも仕事だと割り切ろう。
そもそも、人間の感情は複雑だ。
ぱあっと燃え上がったかと思えば、冷めてしまう場合もある。
ジョルジエット様、アメリー様も、今は「ロイク様をお慕いしております」だが……
結局「さようなら!」「ご縁がありませんでしたね」は充分ありうると思う。
予定は未定。
この先、どうなるかは分からない。
先述したが、今回の一件、俺にデメリットは殆どない。
2億円もの大金を貰い、超が付く上顧客から大口の仕事を一件、受注した。
精鋭騎士達との貴重なバトルも経験し、レベルもひとつ上がり、
必殺技『五段突き』も習得した。
という事で、俺はジョルジエット様、アメリー様の好みに合わせ、条件をセッティングし、外出のプランニングをする事にした。
こういう時、前世の俺ケン・アキヤマの経験則は役に立つ。
やり込みぬいたステディ・リインカネーションのゲーム知識だけじゃない。
営業経験も役に立つのだ。
デートの経験はほとんどない。
だが、飛び込み営業で、クライアントの新規開拓をした経験は充分にある。
新規クライアント開拓の営業経験が、デート経験に即、流用出来るとは思えないが、今回のプランニングをする上で、役に立つとは思う。
「ええっと、ジョルジエット様、アメリー様、おふたりに、お聞きしたい事があります」
「はい! 何でございましょう? ロイク様!」
「何でも、お尋ねくださいませませっ!」
ここで、俺から、ジョルジエット様、アメリー様へ嗜好、趣味などを、
べた&ストレートに聞くのは愚の骨頂である。
普段の生活の様子を、警戒されないようにさりげなく、もっと詳しく聞き出した上、
そこから、彼女達の嗜好を推測する。
また会話から、好きなものを認識理解するのは勿論なのだが、
敢えて、嫌い&苦手なものを尋ねる事が、プランニングや提案で、
いきなり地雷を踏まないコツなのだ。
後で、それ知らなかった!
では、取り返しのつかない結果となる。
という事で、聞き役に徹した俺に対し、
ジョルジエット様、アメリー様は、進んでいろいろと話してくれた。
話の合間に、アンヌさん、ジュリーさんも補足してくれた。
なんやかんやで、質疑応答完了!
よし!
4人の女子から教えて貰った事は全て、憶えた!
改めて認識したが、アラン・モーリアの初期設定たる俺は記憶力も中々のようだ。
全て! ……というわけではないが、これでジョルジエット様、アメリー様の、
『基本データベース』が完成した。
貴族女子ふたりの『基本データベース』と、
俺ケン・アキヤマの記憶にある王都の完璧データベースと重ね、すり合わせる。
ぱぱぱぱぱっと、考えた俺。
明日のデートコース?が出来上がった。
ここでタイムリミット。
午後9時30分となった。
聞けば、ジョルジエット様、アメリー様の就寝時間は午後10時前後。
そろそろ寝る準備をするらしいし、その為に当然使用人が数多、
つまりメイド軍団も来るようだ。
名残惜しそうに見るジョルジエット様、アメリー様へ、
「おやすみなさい」のあいさつ。
俺は与えられた自分の部屋に戻ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
翌朝……
というか、まだ夜中の、午前3時30分に俺は起きた。
部屋に入って、午後11時には就寝。
なので4時間30分は、眠れた。
はっきり言って、少し眠い。
だが……
今日の仕事を無事クリアし、ホテルに戻ったら、ゆっくり眠ろう。
そう思いながら、15分で身支度をし、革鎧姿で部屋の外へ。
主屋内で使用人数人と出会ったが、
声を抑えめにして「おはようございます」のあいさつ。
対して、使用人も笑顔であいさつしてくれる。
セバスチャンさんが、周知してくれたらしく、見とがめられる事はなかった。
1階へ降り、主屋から出て……広大な庭を歩く。
昨日の『大』ではなく、ここで訓練を行うと聞いた『中』闘技場へ。
既に大勢の騎士達が来て、ストレッチ等、身体をほぐしていた。
アンヌさん、ジュリーさんも居る。
昨日の今日である。
若手騎士など、ジョルジエット様、アメリー様と仲良くする俺を、
目の敵にしていたが、どうだろう?
と、思ったが……
だだだだだだだだだだだっっっっ!!!
一斉に騎士達が、駆けて来て整列。
そこへ、たっ! たっ! たっ!
と、警護主任騎士のバジルさんが駆けて来て、騎士達の前に立った。
大きく声を張り上げ、直立不動で敬礼。
「ロイク様に敬礼!」
当然、騎士達はバジルさんの命令に従い、直立不動で敬礼。
おいおいおい!
そこまで、俺に対し、礼を尽くしてくれるのか?
ジョルジエット様、アメリー様との関係がどうなるか、分からないのに?
と思ったが、バジルさんの好意に感謝し、
ここは彼らに倣い、俺も敬礼する事にした。
びしっと! 直立不動で敬礼し、
「おはようございます! 昨日はお疲れ様でした! ありがとうございました!」
と、大きな声であいさつした。
前世の営業経験、そしてこのステディ・リインカネーションの世界で認識している。
何はなくとも、まずあいさつだけは、きちんとやる!
大きな声ではっきりと。
それがダークサイド企業で学んだ、数少ない正しいルールのひとつだ。
礼儀正しい対応をした俺を見て、バジルさんは笑顔である。
ここでアンヌさん、ジュリーさんが駆け寄って来る。
「ロイク様、おはようございます!」
「おはようございます! まずは一緒にストレッチ、ランニングから始めましょう!」
騎士達が行う訓練の手順は全く分からない俺であったが……
仲良くなったアンヌさん、ジュリーさんのフォローもあり、
問題なく、スムーズに訓練へ入って行けた。
ストレッチ、ランニングの後は、剣、槍等の素振り、
その後は、まだ昨夜の興奮が残っていたらしく、
練習用の雷撃剣を使った格闘ありの模擬戦闘へ……
俺は真っ先に名乗りをあげた、アンヌさん、ジュリーさんを始め、
騎士達5名ほどを、またも子ども扱いした。
しかし、子ども扱いしたと言っても、適度に戦う。
瞬殺するほど、身体能力を最大レベルで使わず、本気では戦わない。
単に昨日と同じ繰り返しでは、訓練にならないし、
騎士達との懇親が、はかれないから。
接する態度も、腰を低くし、けして誇らず、驕らずを心がけ、
俺は、騎士達全員と仲良くなる事に成功したのである。
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