表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/257

第64話「俺は、ジョルジエット様、アメリー様に情が湧いているのかもしれない」

紆余曲折あり、

いきなり貴族令嬢ジョルジエット様、アメリー様ふたりの、

イレギュラーな護衛役を務める事になった俺。


自分にあてがわれる部屋に続き、10間もあるジョルジエット様の豪華な私室に連れて行かれた。


ここで、「自分の役目が済んだ」と、

リヴァロル公爵家警護騎士をまとめる主任騎士、バジル・オーリクさん、

同じく家令のセバスチャンさんが退場する事に。


バジルさんは、

部下の警護女子騎士アンヌ・ベルトゥさん、ジュリー・バイエさんへ、

契約金額だけ未記載の俺の契約書の控えを渡し、

「内容を熟読した上で、俺のに指示に従う事」を命令していた。


セバスチャンさんも、「使用人達も同様に従います」と言う。


俺は、バジルさん、セバスチャンさんへ、改めて丁寧にあいさつし、

今後の事をお願いしておく。


当主グレゴワール・リヴァロル公爵閣下の命令もあり……

バジルさんは部下の騎士達に、セバスチャンさんは部下の使用人達へ、

ジョルジエット様、アメリー様の護衛役となった俺の存在と仕事を周知してくれるはずだ。


「失礼致します。何かあればお呼びください」

とバジルさん、セバスチャンが去り……男子は俺だけとなる。


不慣れな事もあり……

綺麗な女子4人とひとつ部屋に居るって、プレッシャーが半端ない。

仕事として引き受けたから仕方ないが、慣れるまでしばらくかかりそうだ。


さてさて!

バジルさんが、渡した契約金額だけ未記載の俺の契約書の控えを基に、

早速、打合せを行う。


俺は休日前日の午後4時くらいまでに出勤し、自分の部屋で待機。

5時にアンヌさんか、ジュリーさんが呼びに来て、

この部屋へジョルジエット様、アメリー様を訪ねて勤務開始。

今のように部屋に詰めながら、護衛役と話相手を務め、就寝時間が来たら、

自室へ戻り、就寝。


翌朝は午前7時に起床し、待機。

同じくアンヌさんか、ジュリーさんが呼びに来て、ジョルジエット様、アメリー様を訪ねて勤務開始。


昼間は、ジョルジエット様、アメリー様が外出したら、外出先へ同行。

未外出の場合は、ジョルジエット様、アメリー様と一緒か、自室で待機。

午後5時になったら、勤務終了で、屋敷から退去……というスケジュールだ。


ちなみに平日、俺が不在の時、

侍女を務めるアメリー様は午前5時30分、主のジョルジエット様は午前6時前に起床。

馬車を使い、通学している王立ロジエ女子学園へ午前8時にふたりで登校、午後3時45分に下校。

アンヌさん、ジュリーさんは、屋敷において常に付き従い、登下校時には同行するという。


ここまで話して、俺はアンヌさん、ジュリーさんとも打ち解けていた。

試合に圧勝した俺が腰を低くし、丁寧に接したので、

女子騎士のふたりは、俺に好感を持ってくれたらしい。


アンヌさんが言う。


「平日毎日、私達騎士は、朝4時から1時間、午前5時まで邸内の闘技場他で訓練を行います」


ジュリーさんも追随。


「イレギュラーで夜間訓練も行いますよ」


グレゴワール様からは、屋敷内の施設を自由に使ってOKと許可を得ている。

騎士達とコミュニケーションもとれるから、俺も明日の朝、訓練に参加するか……


こういう場合は、まずジョルジエット様、アメリー様に許可を取り、

アンヌさん、ジュリーさん経由でバジルさんに伝えて貰い、OKを取るという煩雑さ。


でも、それが宮仕えというもの。

仕方がない。


俺が騎士の朝訓練に参加の希望を伝えると、ジョルジエット様、アメリー様は快諾。

そして、アンヌさんも、ジュリーさんも歓迎という事で安心した。


またアンヌさん達は、


「先ほど、参加しなかったので、ぜひロイク様と模擬試合で戦ってみたい」


と希望した。


話がまとまり、ジュリーさんが部屋を出て、バジルさんへ伝えに行ってくれた。

彼女はすぐ戻って来て、俺も「騎士達の訓練に参加OKだ」と告げてくれた。


ここで、ジョルジエット様、アメリー様へ注意をしておく。


父グレゴワール様から詰問されても、ジョルジエット様は悪びれていなかったが……


先日の愚連隊による誘拐未遂事件は、アンヌさん達護衛の同行を断り、

アメリー様とふたりきりで、街中へ外出したのが原因。


平日俺は不在なので、護衛は出来ない。

何かあったらと思うと、さすがに心配になる。

俺は、ジョルジエット様、アメリー様に情が湧いているのかもしれない。


「今後は、護衛なしでの外出は絶対にやめてください」


とお願いしたら、ジョルジエット様、アメリー様は、


「申し訳ございません、反省しております」

「ロイク様にご心配をおかけするような事は二度と致しません」


とふたりとも素直に謝ってくれた。


俺に従順なジョルジエット様、アメリー様を見て、

アンヌさん、ジュリーさんはびっくり。


まあ、俺と出会った当初の、ジョルジエット様の傲慢な態度を見ていれば、

どんな経緯で護衛なしにて、出かけたのか、大体想像がつく。


多分、ジョルジエット様主導で、家臣のアメリー様はやむなく従ったのだろうが、

いずれ分かるだろうし、この場でこれ以上追及はしない。


そんなこんなで、仕事の打ち合わせが済み……

落ち着いたところで、ジョルジエット様、アメリー様から、俺へ要望が出る。


「お父様が作らせた調査書には、ロイク様の生い立ちから、故郷シュエット村を出られ、山賊を倒し、王都ネシュラへ来て模擬試合で剣聖に勝ち、冒険者になるまでの記載がありました。その事をもう少し詳しくお聞きしたいですわ」


「はい! ロイク様のご経歴には興味が大いにありますわ! ぜひぜひ! 教えてくださいませませ!」


対して、俺は快諾。


「分かりました。お安い御用です」


……さすがに、ここがゲーム『ステディ・リインカネーション』

の異世界であり、「俺は転生者ケン・アキヤマです」などとは言えない。


だがそれ以外の部分、ロイク・アルシェが生まれてから、今までの人生を……

よろず屋退店のややこしい経緯(いきさつ)を除き、俺は詳しく女子4人へ話したのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。


⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説書籍版既刊第1巻~8巻大好評発売中!

《ご注意!第8巻のみ電子書籍専売です》

(ホビージャパン様HJノベルス刊

宜しければ、第1巻から8巻の一気読みはいかがでしょうか。

HJノベルス様公式サイトでは試し読みが可能です。

お気軽にどうぞ!


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス刊)

既刊第1巻~5巻大好評発売中!

コミックスの第1巻、第3巻、第4巻は重版しました!

皆様のおかげです。ありがとうございます。


またこちらの「Gファンタジー」様公式HP内にも特設サイトがあります。

コミカライズ版第1話の試し読みが出来ます。


WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版がご愛読可能です!

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、他作品のご紹介を。


そして下記の作品も宜しくお願い致します。


⛤『外れスキルの屑と言われ追放された最底辺の俺が大逆襲のリスタート! 最強賢者への道を歩み出す!「頼む、戻ってくれ」と言われても、もう遅い!』《連載中!》


⛤『帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者』《連載再開!》


⛤『気が付いたら下僕!隙あらば支配!追放大歓迎!実は脱出!マウントポジション大好きな悪役令嬢よ、さようなら!の俺が幸せになるまでの大冒険物語!』《完結》


⛤『頑張ったら報われなきゃ!好条件提示!超ダークサイドな地獄パワハラ商会から、やりがいのある王国職員へスカウトされた、いずれ最強となる賢者のお話』《完結》


他の作品もありますので、何卒宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ