第26話「さあ、王都内へ出かけよう! 探索しよう!」
おおまかではあるが、転生した俺、ロイク・アルシェの強化育成計画を立案した。
こうして、俺の異世界ゲーム転生は、本格的にスタートした。
翌朝、早めに起きた俺は、
おしゃれなブリオーに着替え、ホテルの1階ラウンジへ……
レストランでバイキング形式の朝食を摂り、部屋へ戻った。
そのまま出かけても良かったが、その後の予定を考えて、
着替える事にした。
少し考え、『革鎧』を着る事にする。
ルナール商会が用意してくれた衣服を詰め込んだクローゼットには、
素敵なデザインの新品の革鎧も数着あった。
そのうちの1着に着替える。
武器防具もいくつか置いてある。
護身用だろう。
王都ネシュラ内は外部、街壁外…ほど治安は、悪くない。
安全である。
しかし、あくまで、魔物が跋扈する荒野と比べたらという話だ。
この王都へ来る途中、ルナール商会は山賊どもに襲われた。
王都内にもその山賊に近い、愚連隊、犯罪者どもは結構居る。
犯罪が多発するヤバイ地区もある。
まあ、俺はその地区も良く知っているから、誤って近づく事はしない。
話を戻すと、それを見越し、武器防具はルナール商会が護身用として、
俺の為に、わざわざ用意してくれたのだろう。
昨日模擬試合で使ったのと近い、雷撃が付呪された、
護身用ミスリル製の魔法杖があったので、右腰から下げ、
肩あてのように装着する小型盾もあったのでこちらも左肩に。
冒険者風の武装となったが、これで大概の敵とは渡り合えるはずだ。
ちなみに雷撃が付呪された、護身用ミスリル製の魔法杖
は、スタンガンをイメージしてくれれば良い。
今日は、少し買い物をするので、ディバッグのような背負いバッグも。
そんなこんなで、支度を終え、俺はホテルを出た。
「さあ、王都内へ出かけよう! 探索しよう!」
今日も天気は快晴。
周囲に注意しながら、見上げれば、大きな大空に雲ひとつない。
勝手知ったる王都の街中を歩き、
まずは、今日も冒険者ギルド総本部へ……
本館に着くと、1階の本館ロビーは、窓口が業務を開始した直後。
いわゆる『ラッシュ』の状態となっていた。
業務カウンターへ殺到する数多の冒険者の誰もが、目をギラギラさせ、
身を乗り出し、食いつくように職員へ話しかけている。
朝一番で少しでも良い依頼を受けて、銅貨1枚でも多く稼ごうと必死なのだ。
冒険者ギルドの窓口は、午前7時から9時。
夕方5時から7時が旅行でいう『繁忙期』なのである。
業務カウンターの一画は空いていた。
依頼案内、受諾務以外の業務に対応する窓口である。
俺が望む、ギルドの講座受講の手続きもここで行う。
いくつかの窓口のうち、誰も居ない窓口があった。
そこへ、俺は並び、昨日支給されたばかりの所属登録証を提示した。
「おはようございます! ロイク・アルシェと申します。ギルドの講座受講の手続きをお願いします!」
担当職員さんから、講座のカタログを貰い、目を通す。
数回目を通す。
うん!
講座の仕様と科目は変わっていない!
前世で、俺が『ステディ・リインカネーション』をプレイした時と全く同じだ。
学びたい、身に着けたいものは、当然ながら数多ある。
ロイク・アルシェ強化計画の修行だと思い、
時間が許す限り、目いっぱい受講したい。
しかし、この『ステディ・リインカネーション』も前世と同じ、
1日24時間、365日もしくは366日、……時間は限られている。
キャパの問題もあり、無理もしたくないし、焦りたくもない。
昨夜俺は、受講したい科目に優先順位を付けた。
その通り、3科目を申し込む。
『召喚術』『回復魔法』『剣技』の3つの基礎講座だ。
この3つを優先したのは明確な理由がある。
まずは『召喚術』
召喚魔法の発動を学ぶ講座だ。
俺はしばらく『フリーの自営業者』になると決めたから、仲間は居ない。
どこかの組織、誰か個人と組む時以外は、基本は『ぼっち』
メッセンジャー等、業務サポートしてくれる『使い魔』が欲しい。
また、しばらくは単独で行動したいという理由もある。
その理由は、後々分かって来る。
話を戻すと、『召喚術』の初歩を学んでしまえば、俺にはスキル『召喚』がある。
だから、召喚魔法の習得は勿論、上達もスムーズだと思われる。
そう!
中二病が大好きな召喚魔法を行使したいじゃないか!
思い切り『召喚!』って叫びたい。
上達すれば、使い魔より、遥かに上位で強い対象を呼べる日も近いだろう。
次に『回復』
回復、治癒の魔法を学ぶ講座だ。
これも『召喚術』と同じ理由。
冒険者は危険を伴う仕事。
けがをする確率は高い。
回復役が居ない俺は、
治癒回復を、薬草、魔法ポーション等々に頼らざるを得ない。
しかし、回復魔法を習得すれば、2段構えで行ける。
そして『剣技』
転生したロイク――俺が戦ったのは身体能力と膂力のみに頼った我流の剣。
前世でプレイ中、使った剣技を模倣するかとも思ったが、
改めて、基本から学ぶ事に決めたのである。
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