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第221話「前世同様、嫁の実家へ顔出しし、あいさつし、筋を通す事は必要らしい」

王立闘技場で行われた大破壊収束の公式発表は無事終わった。


しかし……

俺の生活環境はそう変わらない。


秘書達とリヴァロル公爵家邸別棟で居住する毎日がしばらくは続く予定だ。


朝早く起きて、騎士達と訓練をし、昼間は各所で仕事をし、

残業がなければ、定時で帰宅するという生活。


アレクサンドル陛下やグレゴワール様から、新たな決定が出なければ、

現状の生活は変わらないと思う。


……ただ俺の立ち位置は、大きく変わった。


表に出せるものとしては、まず爵位。

大観衆の面前で、俺は伯爵位を授与された。

王都の人々は皆、知っているし、まもなくファルコ王国中に広まるだろう。


転生して農民の息子だった俺は、ど平民から一気に貴族、それも伯爵となった。

人々は、俺の出世をファルコ王国ドリームと呼んだのである。


但し現状では、伯爵といっても、一般的な王国の伯爵みたいに、

立派な城館や広大な領地があるわけではない。


相変わらず、リヴァロル公爵家の別棟へ居住しているし、

財産は自分で稼いだ金と、ゲットしたお宝アイテムだけだ。


しかし、アレクサンドル陛下直属、グレゴワール様預かりの、王国執行官たる俺は、

貴族になったら、大いに箔がつくと思っている。


正直、グレゴワール様が発行した王国執行官御免状のみでは、

不十分だとは思っていた。


まるで水戸黄門の印籠のような、必殺の、王国執行官御免状。

知る人ぞ知るアイテム、認知度は不十分。

おいおい、何それ?という場合もありうる。


しかし支配階級たる貴族、伯爵となれば、誰でも知っている。

仕事をする際、伯爵の肩書はとても役に立つに違いない。


ちなみに、伯爵となったから、

暫定的に給金も3割増しだとグレゴワール様からは言われた。

実績を上げれば、更に増やすと言われ、嬉しい限りだ。


これまでは基本給として月に金貨20,000枚が支払われ、年俸は金貨240,000枚。

つまり月給2億円、年俸24億円だった。


3割増しだから、月給金貨26,000枚――2億6千万円、

年俸金貨312,000枚――31億2千万円となる。

何だか、大活躍したプロ野球選手の年俸アップみたいだ。


ちなみにこれまで通り、昇給あり、住宅、使用人雇用、交通費など、別途いろいろ手当が付く。

任務の内容に応じて特別手当も付く。

また、任務中にかかった費用は、全て必要経費として王国がもつのは全く変わらない。


また冒険者ギルドは顧問から、最高顧問へ昇格ということとなり、

報酬は月給金貨5,000枚――5千万円、年俸金貨60,000枚――6億円となる。


そしてルナール商会も横並びというか、同じく顧問から最高顧問へ昇格。

これまた報酬も同じく月給金貨5,000枚――5千万円、年俸金貨60,000枚――6億円となったのである。


おお!

総収入で、月給金貨36,000枚――3億6千万円、


つまり年俸金貨432,000枚――日本円に換算すると43億2千万円となったのである。


年俸、金貨432,000枚――43億2千万円!!!!!

それもノータックスの手取り金額。


ステディ・リインカネーションの世界は、前世とは物価が違うし、

単純に比較は出来ない。

 

それでも、すっげ~!


金額が、でかすぎて、実感が湧かない。


そしてこれらは暫定的な『基本給』だから、前述したように各所で頑張れば、

更に稼げる事は確実だ。


伯爵として付帯収入もあるだろうし、ゆくゆくはリヴァロル公爵家を継ぐとしたら、どれくらい莫大な金額となるのか、総収入は想像も出来ない。


さてさて!

肝心の仕事だが、最優先の王国執行官は、予定は未定。

今すぐ何かあるとは聞かされていなかった。


今回の大破壊みたいな緊急事態の大災厄はないに越したことはない。


まあ、アレクサンドル陛下、グレゴワール様と随時連絡を取り合い、

対応していくしかないだろう。


一方、冒険者ギルドは自分の好みの依頼を厳選して受諾する事も考えているし、

ルナール商会の方も課題が山積み。


残念ながら、食っちゃあ寝とか、の~んびり長期休暇と、

いうわけにはいかないようだ。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


そして確定事項だが、表に出せない事もある。


それは、ルクレツィア様、ジョルジエット様、アメリー様、

シルヴェーヌさん、シャルロットさん、トリッシュさんとの婚約である。


まずは頃合いを見て、ルクレツィア様と俺の婚約発表を大々的に行い……

その際、ジョルジエット様以下と婚約した事も、時間差で発表するという考えだと、

グレゴワール様からは言われている。


ただ、俺の名と実績が知れ渡った今がベストタイミングだから、

ルクレツィア様との婚約発表はそう遠くない時期に、とも言われてもいる。


そもそもステディ・リインカネーションの世界は一夫多妻制を許容している。


ステディ・リインカネーションが、恋愛ファンタジーアクションRPG、

というジャンルに分類されたのはその為だ。


当然、このファルコ王国もそう。


だからこそ!

俺は6人もの美しい嫁を持つ事が出来る。


……だが前世同様、嫁の実家へ顔出しし、あいさつし、筋を通す事は必要らしい。


そう!

嫁の実家へ顔出しし、あいさつ。

筋を通す事は必要と聞き、ピン!と来た方も多いだろう。


週末の休日……

アメリー様は久々の里帰りをする。


しかし、彼女はひとりで里帰りしない。

夫となる俺も一緒に行き、サニエ子爵に会い「筋を通す」のである。


という事で、ジョルジエット様達嫁ズ4人に、

「いってらっしゃーい!」と見送られ……


俺とアメリー様はふたりだけで、サニエ子爵家邸へ向かったのである。

⛤『異世界ゲームへモブ転生! 俺の中身が、育てあげた主人公の初期設定だった件!』をお読み頂きありがとうございます。

※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

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