第216話「仲良きことは美しいぞ! 俺はそう感じる」
ルクレツィア様と、シルヴェーヌさん、シャルロットさん、そしてトリッシュさん、
女子4人は同じ未来の妻同士という絆を感じたのだろうか、
あっという間に、大の仲良しとなってしまった。
と、そこへ。
予定通りというか、女子4人が現れた!
「おはようございます! お疲れ様です! 失礼致します!」
「おはようございます! お疲れ様です! ジョルジエット様、アメリー様をお連れ致しました!」
「あらっ! ルクレツィア様! おはようございます! ロイク様! おはようございます!」
「おはようございますう! ルクレツィア様あ! ロイク様あ!」
後から来ると聞いていた、ジョルジエット様、アメリー様が、
護衛の女子騎士、アンヌさん、ジュリーさんに守られながら来訪し、合流したのである。
ジョルジエット様とアメリー様は、今回の公式発表を、貴賓席で観覧する予定なのだ。
室内へ入って来たジョルジエット様とアメリー様は、
シルヴェーヌさん、シャルロットさん、そしてトリッシュさん秘書3人と、
明るく楽しそうに歓談するルクレツィア様を見て、大いに驚く。
「まあ、ルクレツィア様 一体! どうされたのですか?」
「そうですわ。ロイク様の秘書達と、そんなに仲良くおなりになって!」
「ええ、ジョルジエット、アメリー、実はね、私、ロイク様と……」
ルクレツィア様から、俺との結婚決定を聞き、ジョルジエット様とアメリー様は、大歓声!
「わあお! 本当に本当に、おめでとうございます! ルクレツィア様!」
「ルクレツィア様、やったあ! これで、私達とご一緒に、お幸せになれますね!」
対して、ルクレツィア様も、嬉しそうににっこにこ。
幸せオーラ全開である。
「ええ! ジョルジエット、アメリー、貴女方が、ロイク様を勧めてくれたお陰よ! 一緒に妻となる秘書の方々もまるで、実のお姉様みたいなの! すぐに仲良くなりましたわ」
「ええ! ルクレツィア様! 私とアメリーは、既にこの3人を信頼と敬愛を込め、姉と呼んでいますわ!」
「はい、ルクレツィア様! ルクレツィア様が実のお姉様とお思いになるのと同じです! ジョルジエット様と私も、3人の姉達が大好きなんですっ!」
「ジョルジエット! アメリー!」
「はい! ルクレツィア様! シルヴェーヌ姉は元騎士で私の元護衛役、優しくて強くて気心が知れてますし、本当に頼りになりますよ! そして! シャルロット姉、トリッシュ姉も優しくて物知りで、お話ししていると、わくわくして楽しく、前向きになります。3人の姉は、今後人生を一緒に歩む最高の同志なのです!」
「ええ! ルクレツィア様! ジョルジエット様のおっしゃる通りですわ! そしてジョルジエット様と私、シャルロット姉、トリッシュ姉の4人で、毎朝、早起きして、シルヴェーヌ姉には護身術を習っているのですわ。ルクレツィア様もぜひご一緒に!」
「まあ! じゃあ! 私もお三方を姉と呼びますわ! そして以前、貴女方が話していた、楽しい朝のトレーニングって、そういう事だったのですね! ロイク様が許可してくださるのなら、私もぜひ参加したいです!」
ルクレツィア様は、「本当に楽しみだ、自分も他の妻達と一緒に仲良く、護身術を習ってみたい」という面持ちで、俺を見つめて来たのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
楽しい朝のトレーニングこと。
シルヴェーヌさんによる護身術教授。
身体が鍛えられる。
万が一の際、役に立つ可能性がある。
そして妻同士、毎日一緒に話し、身体を動かす事で、
良きコミュニケーションタイムにもなる。
怪我等のリスクはゼロではない。
しかし、無理をせず、充分注意した上で行えばメリットは大きい。
当然俺はOKする。
「ええ、問題ありません。とても良い事だと思います」
「そうですか! ありがとうございます!」
「はい、但し無理をせず、怪我だけには気を付けて頂ければ、ちなみに俺も傍らで騎士達と訓練をしています」
「はい! かしこまりました! 決して無理をせず、怪我だけには気を付けます! わあお! ロイク様もおそばにいらっしゃるなんて! 本当に楽しみですわ!」
と、いう事で……
『6人の嫁ズ』として……『完全体』となってしまった女子達は、
更に話に花が咲き、大盛り上がりとなってしまった。
ルクレツィア様、ジョルジエット様、アメリー様の話を聞き、
シルヴェーヌさん、シャルロットさん、トリッシュさんも晴れやかな笑顔。
ジョルジエット様は、アメリー様へ、教育的指導。
「いいかげん様付けをやめ、妹として、私をジョルジエット姉と呼ぶように」とか。
ルクレツィア様も、うきうきして、にっこり。
シルヴェーヌさん達、姉に甘えるのは勿論だが、
初めて出来た妹が可愛くてたまらないらしい。
「いいこと? 皆の可愛い妹として、アメリーは、私を含め、全員を姉と呼びなさい」
なんて言っていた。
当のアメリー様は、恐縮しながらも、甘える感じで、
全員を姉と呼ぶ練習をしている。
アメリー様は、6人の中で一番年下。
5人の『姉』から集中して、いろいろ言われると、可哀そう。
だから、後でアメリー様を、俺がそっとフォローしよう。
と、まあ、そういう事もあるけど、全員、長年暮らした本当の仲良し姉妹の如く、
楽しそうに話している。
仲良きことは美しいぞ! 俺はそう感じる。
つまり、
「人と人が仲良くしている様子は、実に美しい」って意味である。
俺の目の前には、タイプが違う麗しき美女が6人、
仲良くむつまじく、将来の夢を語り合っている。
一夫多妻制が許されるファルコ王国ならではのシーン。
この6人が全員、俺の嫁となり、新たな家族となるのは感無量だ。
そう、彼女達と俺は、この世界で家庭を築いて行く。
改めて目の前の様子を見れば、
「自分も含め、家族全員が幸せだと感じるならば、人生は大成功なのだ」
と俺は思ったのである。
⛤『異世界ゲームへモブ転生! 俺の中身が、育てあげた主人公の初期設定だった件!』をお読み頂きありがとうございます。
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