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第181話「こいつは幸先が良い。 めでたい、打ち上げ花火……だと考えよう」

ブルデュー辺境伯とはいろいろ話し……


任務を完遂した俺は、連合部隊と遭遇すべく、王都方面へ走りだした。


たっ、たっ、たっ、たっ、たっ、たっ、たっ、たっ、たっ、たっ……


いつものように最初はジョギングレベル、

エンジン慣らしという感じで時速7km弱。


走りながら俺は、魔導懐中時計を見る。


……現在の時刻は午前11時過ぎ。

まだお昼前である。


考えてみれば、昨日の夕方王都を出発して以来、短時間の小休憩はとったものの、

ろくに寝ていない。


ほぼ徹夜で、約1,000㎞を走破して来た。

そして朝一番で、オーガ5千体とのバトル。


ケルベロスの助けは借りたが、生け捕りを含め、オーガを全て討伐し、無力化させた。


さすがにコンディションは万全ではない。


疲れていないといったら、嘘になるし、結構な眠さだ。


ブルデュー辺境伯へ、王都出発から到着の経緯を話したら、驚かれ、

休息を勧められた。


しかし、俺は、


「ありがとうございます。閣下のお気持ちは嬉しいのですが、すぐ王都へ戻ります」


任務を完遂するべく断って出発したのだ。


まあ、ここが踏ん張りどころではある。


王都へ戻り、その途中になると思うが、

フレデリク・バシュラール将軍率いる騎士隊と王国軍の連合部隊3万人となるべく早く遭遇しなくてはならない。


俺がここまで急ぐ理由は簡単。

経費の節減だ。


バシュラール将軍率いるこの3万人の軍がオーガどもと戦う事はもうない。


しかし、戦闘は発生せずとも、軍というものは、古今東西、

行軍するだけで、経費はもろもろかかる。


その経費は、他にも要因はあるが、俺の私見で、まず距離に比例する。


なので行軍の距離が短いうちに、遭遇し、ストップさせる事が肝要なのだ。


後は、バシュラール将軍へどのように話すか、だ。


先ほどのブルデュー辺境伯と同じく、俺の物言いひとつで、受け取り方が全然違って来る。


将軍の立場を考えた物言いと対応が必要となる。


俺は先ほど、自分に戒めた注意事項を思い出す。


いくら王国宰相に準ずる権限を持つ王国執行官御免状があったとしても、

それをかさに着て、おいこら! みたいな上から目線と態度は、

とんでもなく反感を買う。


王国執行官として、伝えたい事ははっきりと伝え、通すべき意思は必ず通す。


しかし、基本的には低姿勢で、言葉を選ぶ事が必要だ。


軍隊を出すという事は、拳を振り上げたのと同じ。

この振り上げた拳をいかに柔らかく収めて貰うかが、俺の腕の見せ所であろう。


俺は速度を上げて行く。

時速10km、20km、30km、40km、50km……


俺が走る王都への街道に人影は全くない。


大破壊発生により、周辺住民が避難した事。

ファルコ王国中に、緊急事態宣言が発令されている事もあるのだろう。


しかし!

高速走行で駆ける俺にとって、無人の街道は誠に好都合である。


時速60km、70km、80km、90km、100km……

110km、120km、130km、140km、150km!!!


おお、最高速度、一気に更新!


その瞬間。


ぱららら、ぱっぱ~!!

ファンファーレが鳴り渡り、心の内なる声が、

レベルのアップ、各パラメータのアップを告げてくれた。


例によって、全てを記載しないが、こんな感じである。


〇名前:ロイク・アルシェ


〇種族:人間族


〇性別:男子


〇年齢:16歳


〇LV:レベル:18⇒19


〇属性:風《プラス地、水、火》⇒全属性魔法使用者オールラウンダー


〇職業:元農民⇒元店員⇒元プー⇒冒険者ランクA、ランカー、王国執行官


〇STR:ストレングス:9,000⇒9,300


〇DEX:デクステリティー:10,000《MAX》


〇VIT:バイタリティー:10,000《MAX》


HPは、6,500⇒6,800


〇AGI:アジリティ:10,000《MAX》


〇INT:インテリジェンス:5,700⇒6,000


〇MND:マインド:7,000⇒8,000


MPは、5,800⇒6,500


〇LUK:ラッキー:10,000《MAX》


〇CHA:カリスマ:7,000⇒8,000


スキル『超人走行』を獲得しました!


おお!

レベルがアップ!

19になったあ!


そして各パラメータも大幅増!


竜討伐の時ほどではないが、CHAカリスマのアップが凄い!


そしてスキルが『超人走行』


こいつは幸先が良い。


めでたい、打ち上げ花火……だと考えよう。


俺は無人の街道を時速150kmで、爆走していたのである。

⛤『異世界ゲームへモブ転生! 俺の中身が、育てあげた主人公の初期設定だった件!』をお読み頂きありがとうございます。

※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

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