姑息な質問
夫婦別姓に賛成する人が過半数を超えているとかニュースで流していましたが、虚偽内容でした。
これは今年の設問に不具合があり、国民の正しい意見を反映できていないからです。
「自分以外の夫婦が別姓でも構わない」という設問なのですが、はっきり言って自分以外の夫婦に口出ししないのが日本人の美徳ですから、構わない人が多いのは当たり前です。
正しく国民の意見を反映させるならば「夫婦別姓が望ましいと思いますか?」と直接的に質問すれば良いですね。
恐らくは調査団体も反対意見が過半数を占めると予測して、上記のような婉曲的表現で姑息な質問をしているのでしょう。
こうした卑劣な行為は反発を生むだけですし、マスコミ各社が一斉に夫婦別姓を話題にした記事を配信していることからも、出資者がいてキャンペーンを展開していると窺えます。
我が国の伝統は夫婦別姓であり、同じ氏を称呼します。
私は現行法の夫婦同氏を支持しますが、これは記紀に記載されている通り、天照大御神の神勅を奉じる立場だからです。
皇室の維持も大御神の神勅ですから、私が日本国民である以上は、大御神の神勅に逆らうことはできません。
なお、我が国の法律上では氏と姓は別物です。
これを混同すると話が混乱しますので、簡単に説明します。
氏とは家の名乗りで、いわゆる私称から始まります。
姓とは血統の名乗りで、朝廷から賜る公称です。
こうした経緯から、多くの国民は姓を持ちません。当然、外国人も姓を持ちません。
法律上、我々が名乗っているのは氏です。
姓の起源は飛鳥時代ぐらいで、大連や伴造などから始まります。
時代が下るに連れて拡充され、最終的には「八色の姓」として制定されましたが、これも中途半端な状態で停滞してしまいました。これが原因で、国民全体に姓が行き渡らなかったのです。
姓を持つのは公家や武家などの官人で、普段の名乗りとは別に公式名称として姓名と官職が公文書に記載されます。
実例としては、明治政府初期の政府要人が姓名で記載されております。
姓は明治政府が廃止して、庶民の実態に即した夫婦同氏が法令として定められました。これは公家や武家も普段の生活では家ごとに氏や屋号を名乗っていましたので、円滑に制度移行ができたのも大きいでしょう。
つまり夫婦別姓とは封建制の名残であり、時代遅れの制度でしかありません。
現状、最も長い国号を保つ古い国の我が国の制度が、人類の持つ最先端の制度と思って構いません。
様々な試行錯誤の繰り返しと積み重ねが成立させた制度を改廃するには相応の理由が必要不可欠ですが、時代錯誤の封建制回帰を目指す夫婦別姓については、説得力がないと私は感じます。




