物書きの矜恃
今週に入ってから多忙化して、二日間も素っ飛ばしてしまいました。
楽しみにされていた方には、本当に申し訳ないと思っています。
そういう多忙な時でも世の動向には目を光らせているのですが、どうしても許せない事柄があります。
それは皇族に対する敬称を付けない記事です。
報道などの正確性が要求される記事で、陛下や殿下の敬称が付されていない記事を読まされると、書き手がどのように立派な肩書きを持つ方でも品位がないと思ってしまいますし、読むのも苦痛になります。
殊に酷かったのは雑誌編集長を経験されていた方の記事ですね。秋篠宮殿下に対して「殿下」を付けない、上皇陛下に対しても「陛下」を付けないのに、今上陛下のみ敬称を付す差別的な記事は読んでいて腹が立つだけでした。
更には内親王殿下を呼び捨てにするおぞましさは反吐が出るぐらいで、対して一般人には「さん」を付けるのは、この方の皇族に対する姿勢が如実に出ていると感じました。
記事の内容もお察しな内容でしたが、基本的な敬称の使い方ができていないのですから、御大層な肩書きに反して内容が伴わないのも当然でしょう。
物書きの端くれとして言わせて頂くならば、物事は正確に書くこと、敬称や敬語は的確に用いることぐらいは物書きの矜恃として持ち合わせて然るべきでしょう。
そもそも陛下や殿下の敬称は法令で定められているのですから、代価を得て書く文章ぐらいは法令を守るのが最低限の条件です。
趣味で物書きをしている者から小馬鹿にされるようでは、職業人として失格です。
品位も知性も感じられない駄文に代価を払う出版社も大概ですけれど。
こうした駄文を反面教師として、美しい日本語を使いこなせるよう努力したいと存じます。




