御神宝
岡山県の砂賀町にある神社には、創建以来ずっと受け継がれてきている御神宝がある。
星観神社と呼ばれるその神社は、隕石が御神宝だ。
元々隕石の伝説が色濃く残るこの土地で、延喜式にも載っているほどの歴史がある星観神社。
その御神宝が隕石であることも、歴史である。
この隕石は鉄を多く含んでおり、伝説によれば、あるとき空から降りてきた神が、この石を現地の人々に託し、ある時、都から訪れるここの領主に差し出すようにと言いおいたという。
このことから、霊験あらたかなる石として、またこの土地の守護神として厚く崇敬を受けることとなった。
後に、砂賀氏の先祖となる者が実際にやってきて、伝承通りに御神宝をその者に差し出すと、謂れを聞いて、刀を作るように命じた。
この刀は星観刀として現在国指定重要文化財となっている。
なお、隕石の方は、神社の内陣に祀られ、それを拝むことにより御神徳を得ることができるとされ、今でも祀り続けられている。