良からぬ企み
ここはテュロルド王国の王都にある王城。王族が暮らし、政治をして、国を動かすこの国の心臓部である。
城内には王族以外にも多数の貴族が通い様々な執務を行なっている。
王を中心とし、王族と王道に住む上級貴族と地方の領主たちが年に一回数日間に及ぶ会議を開き、この国のあらゆることを決めていく。
領地の活動報告、王や他の貴族へのアピールを行い来年度からの領地運営に有利な立場につくための貴族の戦場とも言われるのがこの会議だ。一般にこれを統一会議と呼ぶ。
王より召喚され会議の座につくのだが、この時座順は全て王族によって決められる。よって、この座順が暗に貴族の現在の序列であることを示す。
座順は基本的には王への貢献度で決められる。税収、軍事力、魔術の研究成果、文化の影響力などだ。
辺境の小さな領地、テルノアール領はここ数年誰も歯牙にも掛けないほどの存在しているのかすら怪しいものだった。
領主の街には城すらなく、家臣はわずが三家、貴族も少なければ、税収も少ない。何もない地域だった。
貴族たちはむしろ何故そんな領地が領地として名を残しているのか不思議でしかなかった。
大領地の家臣の方がよっぽど税収が高く、地位も高かった。
そんな領地が何故成立したのか、詳しい事情を知る者は王都でも少ない。
そんな領地の領主、ロウゼ・テルノアールは両親と会ったことがない。父は病気で他界し母は最初から居なかった。
そんな母と小さな領地には非常に大きな関係がある。
ロウゼの父、アッシュ・テルノアールは元は王都に住む土地を持たない下級貴族だった。武人であり王都に務める騎士で当時は国は他国との戦争で荒れていた。
戦地にて武勲を立てた父は王より褒美として敵国を吸収した際、得た土地を下賜することを約束した。
しかしながら、これには裏の事情がある。
王城内にて出会った王女であるレティシアとアッシュは恋に落ちた。王女と下級貴族ではあまりにも身分が違うため当然認められない。許されざる恋に落ちた末にレティシアが妊娠していることが発覚した。
公にこの存在を認める訳にはいかず、王はアッシュには辺境の土地を与え領主とし、子は戦果に対する恩情で後継として認められ父のアッシュと共にテルノアールに移り住んだ。一方で彼女との接近を一切禁じ、レティシアは離宮にて隠居となっているが実質的な幽閉とされた。
つまり、ロウゼ・テルノアールには王族の血が流れている。一部の貴族はこのことを知っており、テルノアールに将来的に力を持たれると、厄介なことになると考え、ことあるごとにテルノアールに嫌がらせを繰り返し領地に力をつけることを防いできた。
これが現在のテルノアール領の成り立ちであり、現当主のロウゼはこの事実を知らない。
屋敷内で母の話をするものは居らず、ロウゼ自身も何となく聞いてはいけないことだと直感的に理解していた。
そんなテルノアールが最近になって急激に力をつけ始め王都にてもその名を耳にする機会が増えたことによって、快く思わない貴族も少なくない。
特にロウゼの出生について知っている一部の貴族は心中穏やかではない。ロウゼ自身にそのつもりが全くなくとも、王位継承を目論んでいるのではと馬鹿馬鹿しくも大真面目に邪推されている。
「そろそろ例のテルノアール卿が王都に到着するそうですな」
「テルノアールの小僧め野蛮なディパッシどもを手駒にしたと思ったら、今度はフィッツ領を奪い一体何を考えておるのやら」
「ダンジョンなるものを発見し魔石や魔獣の素材などで急激に財を築き上げているようですな」
「ソレイユ様に気に入られているという話も聞きましたが」
「まあ、ソレイユ様も若い故ほら……同年代の男には興味があるでしょう」
「しかしながらこのままでは我らの地位も揺るがしかねんのですぞ」
王国にて二大派閥であるオルレアン派とギーズ派。特に敵対勢力であるオルレアン派のロウゼ・テルノアールの躍進が面白くないギーズ派の貴族のもっぱらの話題はロウゼ・テルノアールについてである。
これまではテルノアールが何か調子に乗ったことをすれば力づくで押さえつければ良かった。最終手段ではあるが因縁をつけて出兵し叩き潰せば解決したが、ディパッシ族を率いている以上無闇に手を出すことは出来ない。武闘会にてあれほど一方的な力を誇示されれば誰もが尻込みをしてしまう。そんな中、テルノアールよりも力を持つフィッツが戦いの末軍門に下り領地が吸収されたと聞けば恐ろしくて仕方がない。
下手に手を出せばフィッツの二の舞になることは明らかで何かしらの嫌がらせをしたいのが本心ではあるが、テルノアールは現在アンタッチャブルな存在として警戒されている。
「なんとかして権威の失墜だけでも出来ぬものか……」
「そうですな、何も正面から叩くだけが貴族のやり方ではありますまい」
「となると、大きな機会と言えば統一会議中に行われる魔術大会でしょうか」
「出場させるのですか?……あれは領主直々に出るなど殆どないことかと」
「前例が無い訳ではない。それに各領地から必ず一人は出ねらばならん。テルノアールに魔術の使える貴族は少数でしょう。とあらば自らの領地の魔力を示す必要があちらにもある」
「……良いことを思いつきました、私にお任せください」
「おお、オート卿何か名案でもおありか」
「はい……つきましては皆様にご協力頂きたく」
「……などの会話がされていました」
「ご苦労」
王都に着く前に諜報員を事前に忍び込ませていたので情報は筒抜けだ。オーガが言うようにオートはこちらにちょっかいを出そうとしているというのは真実らしい。
領地の魔力を示すって言ってもフィッツの襲撃を防ぎ領地を乗っ取っているのだから当然それなりの武力があることは考えたら分かりそうなものだが……
とにかく邪魔したくて仕方ないのだろう。
さて、方針としてはおおよそ二つだ。
・力を示し、警戒度を上げつつも牽制するか
・力を示さず、無能な領主のフリをして油断させておくか。
多分どちらでも面倒なことは起こるのだろうと予測出来る。
とは言え、こちらを敵視してる貴族の思惑通りにさせてしまうのは業腹なので何かしらの方法で泥をつけてやりたいところだが、それで更に反感を買っても仕方ない。
オルレアン卿に相談しつつ根回しをして良い落とし所を探った方が良さそうだ。あちらが派閥で動くのならばこちらもせっかく大きな派閥のトップにある程度交友があるのだから利用した方がいい。この世界は長い物には巻かれろ精神で行動するべきだ。
ギーズ卿個人とも関係性が悪い訳ではないし、下の人間がそういう行動を独断で取ってることもあり得るし、口利きしてもらえるかもしれない。
どちらかの派閥に入ったら他の派閥と敵対しなくてはいけないなんて馬鹿らしいし、本当はそういう徒党を組むみたいな活動が苦手だ。出来ればそういったカーストから外れた自由な存在でいたい。と言ってもそうはいかないのが貴族社会の面倒なところだ。
基本的には領地の皆んなが楽しくハッピーに暮らせたらそれで良いし、そういう領地経営を目指している。出来るだけ快適な生活がしたいとは思っているがロウゼ・テルノアールの個人的な野心というものは無いし、それが分かってもらえたら一番楽なんだが野心のない貴族なんて居ないと皆思っていることだろうから信じてもらうのは難しそうだ。
「流石貴族は面倒なこと考えるの得意やな〜」
「権利争いなんかしてないで国の益となることに注力してもらいたいものだが」
リュンヌは面白そうに話を聞いていた。
「にしても今回は魔術大会となれば俺の出番はなさそうやな」
「あったとしてもお前は多分武闘会出場禁止だぞ」
「なんでやねん」
「ゲームバランスが壊れるからな。前回はほとんど成立してなかっただろ」
「エヴァンもまだ大して力使いこなせてなかったしな。まあ強いやつが出てこんなら面白くないし出る意味もないか」
「本当に強い奴は要人の護衛してることが多いらしいから戦う時はそれこそ非常時しかあり得ないだろうな」
「あ〜ソレイユの騎士のテュルバンやっけ?あれくらいが普通じゃないと話にならんな」
「お前はうっかり国にとって貴重な戦力を殺してしまいそうで怖いから戦わせる訳にもいかんな」
「いやいや、それは……あり得るな」
ないないって言いそうな顔をして少し考えた後真面目な顔をしてそう言うので余計に怖い。
手加減してるつもりでうっかりとやってしまう可能性がある。
「で、お前は魔術師としては強いんか?」
「実戦経験がないから分からんな」
「でもお前が指パチンってならしたら魔術使えへんのやろ?魔術勝負なら相手が技使えんならお前の勝ちちゃうん?」
「さあ……実戦はそんなに甘くないと思うがな。特に至近距離の攻撃は基本的に弱いしお前みたいな接近戦タイプのやつとは相性が悪い」
「それは相手も同じことやねんからお互い距離取って戦うやろ」
「それはそうなんだがな……過信してると死ぬかも知れんから油断出来ない」
「魔術師同士の戦いってどうすんのやろうな。なんちゃらかんちゃら〜って言って魔術の攻撃が出るまで待つもんなんかな」
「そもそも一対一で戦うもんじゃないだろうな。集団戦での後方支援だろう。だから直接対決するような優劣の決め方ではないかも知れんぞ。例えば決められた時間内に的をどれだけ破壊出来るかとか」
「あー、そういうやり方な。あ、でも空気を操るんやっけ?俺が一瞬でぶっ倒れたやつあれ使ったら接近戦でも勝てるんちゃうか」
「あれは不意打ちの時しか使えないからな。仕組みがバレて息を止めて戦うとかの対策取られたら厳しいし魔術大会くらいでは使いたくない。奥の手として取っておきたい」
「ま、自分の一番強い技見せびらかしたら長生き出来んしその通りやわ」
「魔力量が他の貴族より圧倒的に多いってことを見せて威嚇するくらいにしとくべきだろうな。となると省略詠唱も使うべきじゃないか……」
「素早く使わな死ぬって状況の戦いじゃないなら普通で十分やろ。普通は限界があるもんなんやろ?」
「その普通がどの程度か分からないし自分実力を見極める為にも出場自体は悪くないか」
自分の戦力を確認するのは大事だ。恐らくこの先戦争などもあるだろう。ディパッシ族は接近戦に優れてはいるが遠距離での戦いもと求められる場面があるはずだし、領主である以上全部任せておけば良いという考え方も良くない。
特に大人数を一度に相手する局面ではディパッシ族の近接戦闘では限界があるし、戦争などの局面でこそ魔術師の威力が発揮されるんだろう。
テルノアールは魔術を使える貴族の数が少ないし魔力での戦力を底上げする必要もある。こういう機会に出来るだけ情報を集めておいた方が良い。
待てよ、よく考えたらその手の話に詳しい奴がここに居るじゃないか。
直接聞いた方が早いと気付いてすぐにロランにオーガを呼んでもらった。
「何用ですかなロウゼ様」
二つ隣の馬車で旧フィッツ領主暗殺の件に関して責任をとらせるべく雑事や書類仕事をさせていたオーガが今度は何をさせられるのかと興味深そうにやってきた。恐らく領主としての働きを値踏みしているのだろう。
「私を王都の魔術大会に参加させ恥をかかせようとしているという情報が入った。私は見たことも参加したこともないのでどのようなものか説明をしてもらえると助かる」
「……王都の情報など一体どうやって……遣い鴉でしょうか?」
「私の情報源を一々其方に開示する気はない。それで、どういったものなんだ」
やれやれ、まだ信用してもらえませんかとウンザリした仕草で小さくため息を吐いた。そういう態度が信用出来ない一因なんだが。
「魔術大会は大きく分けて二種目ございます。一対一で魔術師個人の力量を測る決闘型。団体での連携など実際の戦闘に近い形の模擬戦型。ロウゼ様個人の権威の失墜が目的なら決闘型でしょう。模擬戦型でディパッシ族と組めば勝負になりませんしロウゼ様は何もせずとも勝利してしまうでしょうから」
そもそも魔術師の数が足りないのでディパッシ族で補填するなど認められず参加すら出来ないでしょうが。
とつけくわえた。
「それぞれどのようなルールの下戦うのだ?」
「決闘型と言えど何も直接魔術を打ち合うものではありません。魔術師は攻撃力は高くとも防御する術など殆どありませんし、相手の術に対応出来る速度で詠唱など不可能なので」
「というと?」
「人形や的を用意してどれだけ早く、そして多く破壊出来るかというのが主ですね」
「ほう、詠唱の速さ、魔術の精度、魔力量を競う訳か合理的だな」
「はい。そして勝ち進むにつれて的の数が増えていき最終的には魔力量勝負となりますの結果的に魔力量の多い身分順の成績となります。王族から順に上級、中級、下級と魔力量は下がっていきます。魔力量の多さこそ貴族としての力の象徴ですので途中で魔術に優れた下級貴族が初戦を勝つことは出来ても最終的に残るのは不可能な仕組みです」
出来レースってやつか。そりゃ体面的には魔術の競い合いや発展なんかを謳っていても下の身分のやつに負けたら許されないだろうし、上の身分のやつが己の力を示す為の茶番なのだろう。
「……だから身分の低い私なら魔力量が低く勝てないので恥をかかせるには好機ということか」
「恐らくは。領主が中級や上級貴族の役職についていない者に負ければ立場上都合が悪いですし、その辺りの問題もあって普通は領主は参加しません。この場合は何かしらの方法で出場するしかない状況に追い込む案があるのでしょう」
オーガは顎に手を当ててわざとらしく考え込むかのようなポーズをとった。実に白々しい。こちらの判断を観察しているのを隠そうともしないくせに一見親身に考えいるような素振りを取る。心の奥底では何を考えているのか分かったものじゃない。
「そういえば魔術に関する話ならそれこそ賢者に聞けば良かったのでは?」
オーガはカズキュールの方を見てそういった。
カズキュールはこの旅でずっと隠すのは限界があると思い表向きには雇った屋敷住みの賢者ということにしてある。旅に出る際にオーガに紹介したのだ。
「いや、カズキュールは知識はあれど経験がないからな。実際に詳しく知ってそうな其方に聞いた方がより確実だと思ったのだ」
「なるほど……参考までに申しますと私の過去の成績は決闘型では準決勝止まり、フィッツ領代表としての模擬戦型では二回戦止まりです」
「ほう……領地の格を考えれば全体の魔力量では二回戦止まりは分かるが個人なら準決勝まで勝てるのか」
「まあ、魔力の効率的な使い方はそれなりに心得ていますので術の精度はそれなりかと。やはり最後の魔力量勝負になってくると、下級よりの中級貴族ではどうにも出来ませんし、団体となると私より低い魔力量のものと戦うことになるので中々……」
「ふむ、しかし戦争では中々の功績を挙げていると聞くが?」
「魔力量に左右されない平民の兵士などを含めたより大きな戦闘において、指揮をすることは可能ですが個人の技量、魔力量が影響する模擬戦では大領地には敵いませんよ」
優秀ではあるが周りの実力が指揮に対応出来るほど優れてはいないのだろう。粒さえ揃っていれば勝てるという自信がその口ぶりから感じられる。
大人数での戦闘を旧フィッツと合同で訓練なども今後の課題か……。
更に詳しく模擬戦型について聞くとどうやら色々あるらしく的を破壊するほかに魔獣を倒したり、人間同士のチーム戦をしたりなど多岐にわたるようだ。
貴族は魔獣が出た際に討伐する使命があるので、有事の際にはチームを編成して出向く必要があるらしい。
戦争に出向くよりは魔獣討伐の方が機会が多く、人間同士の戦闘訓練は怪我や事故のリスクが高いので、必然的に的や魔獣での訓練がメジャーとなる。
大領地や戦力に余裕のあるところは、わざわざ訓練用に魔獣を確保して訓練するそうだ。
ということは、ダンジョンにはいっぱい魔獣がいるし、ほぼ無制限だから捉えて運搬するシステムを作れば結構売れるんじゃないだろうか?
素材としてしか見ていなかったが、訓練用の魔獣という需要もあるのか。
これは思わぬ収穫だったな。貴族の嫌がらせの計画が無ければ知ることも無かっただろうし塞翁が馬というやつか。
「ロウゼ様なら普通に戦えば恥にならない程度の結果になりますし特に問題は無さそうですがね」
「普通に戦えないように何かしらの企みがあるのではないかと思うが」
「シンプルなルールですので不正な方法や邪魔立てするのは逆に難しいと思いますがね」
「競技中というよりは、競技前に魔力を使わせて競技で魔力が枯渇させるとかだろうな」
「と言ってもロウゼ様の魔力量は普段の活動を聞いている限りですと、下級貴族の出身としては考えられないくらい多いと思いますので心配不要かと……ああ、いえ、そうではないのでしたね」
オーガは余計なことを言ったと軽く笑って口を閉ざした。
「ん?何が言いたい?」
「いえ、お気になさらず。魔力量は遺伝だけでは必ず決まるというものでもないですし、普段から鍛えられていたのでしょう」
オーガは何か含みを持たせた言い方で適当にはぐらかした。
そうではない……自分が下級貴族ではないかのような言い方だ。何か知っているのだろうが、教えろと言って素直に教えるような奴ではないことは把握している。
父親とのエピソード記憶が殆どない以上自分の出自がどうなっているのかに関してはよく分かっていない。血は繋がっていなくて実は養子とかも考えられる。
ま、それも王都にいけば辺境のテルノアールよりは情報収集がしやすいし追い追い調べていけばいいだろう。
「まあ良い。そろそろ出発するか」
「では準備をして参りますので失礼致します」
そう言ってオーガは踵を返し颯爽と立ち去っていった。
「今回は俺の戦う出番無くても、魔術の勝負見れるならそれなりに面白そうやな」
「まあ見る分には楽しいだろうが余計な邪魔を入れようとしてるやつがいるって分かってるのは結構鬱陶しいな」
「妙な真似するやついたら俺らがすぐに気付くしなんも出来んと思うけど」
「そりゃディパッシ族の戦闘力は皆既に理解してるんだから実力行使はないだろう。その分逆にディパッシ族の苦手とする貴族的な手回しでこちらをかき回すことが予測出来るしそちらの方が対策が面倒だ」
「あー言ったことの揚げ足とるとかやろ?それは俺らどうしようも出来んな」
「遺憾だがオーガを補佐につける他ないんだろうな。これもあいつの思惑通りって感じで腑に落ちんが」
「力担当は俺、頭担当はあいつで良いやん。裏切ろうとしたらすぐにぶっ殺すから」
「知らぬ間に陥れられそうだ。貴族としては自分はまだまだ若輩者だからな」
「鍛えるしかないんちゃう」
「そうだな……頑張るよ」
屋敷には貴族は居ないし、領地にいる味方の貴族もごく少数となるとやはり自分でその辺りの動き方を学んでいくしかないんだろうな。
気が重いな……。
まだ到着もしていないが憂鬱な気持ちで休憩を切り上げ再び王都に向かって出発した。