パーティー作り
「本当に良かった~~!」
と言ってまたラナ先輩が抱きついてきた。
「ちょ、ラナ先輩!?恥ずかしいです!」
と俺は言うが、
「気にしないで!」
と言って聞かない。
「くっ、仕方ないのだ、俺はあいつに、負けたんだ…。」
と言ってファルコンは苦しい表情をしていた。
どう救済すればいいのか分からない。
「ファルコン先輩、助けて!」
と流石に耐えきられなくなった俺はファルコンに助けを求めた。
「助けを求めてるんだな。よし、助けてやろう!」
とファルコンが言ってラナ先輩を無理矢理ひっぺ剥がした。
「どうして離すのウィータ君~?」
じたばたするもファルコンに封じられていて不機嫌な様子だ。
「いや、こっちは早く帰って親に報告したいんですよ。」
と言った言い訳を言った。
本当のことは、耐えきれる自身がなかった。
良い匂いだし、胸の感触はたまらないし。
俺の野獣がアレアレしたら人生終わる。
まだ俺は人生を終わらせたくはない。
「あ、そうだったね。私も合格だった時は急いで家に帰ったな。」
と昔のことのように語るラナ先輩。
「俺はちなみに家に急いで帰ってこの事を言ったら家族内で胴上げされた。」
と凄いことをされていたファルコン。
どんな一家だよ。
「では早く帰りたいので失礼します!」
と言ってダッシュで帰った。
ラナ先輩が何かを言ってたがそれを無視した。
早くあの場から離れないと不味い!
そう思ったからだ。
そして二分くらいで家に帰れた。
「ただいま!」
と大きな声で言ったら、
「おお、ウィータ!どうだったんだ結果は!」
とパパさんがリビングからダッシュで玄関に向かってきた。
「あとで私にも聞かせてね。」
とキッチンの方からママさんの声。
今は料理中みたいだ。
「パパさん、結果は合格だったよ!」
と言ったら、
「よし、流石僕の息子だ!」
と俺の脇を持って高い高いみたいな感じになっていた。
「ちょっ、パパさん!めっちゃ恥ずかしいです!」
と言ったのだが、
「流石だ、流石僕の息子だ!」
と泣きながら言っていた。
その時玄関は開いていた。
だからこの姿を道行く人にめっちゃ見られていたのであった。
その中にはラナ先輩もいた。
「ウィータ君…。嬉しいからって、こんなに…。」
と言ってきたので、
「いや、違いますよ!?俺がやってって言ったわけないじゃですか!」
と反論してパパさんに抵抗しても、なかなか離れない。
「ごめん、パパさん。ラナ先輩が来たから下ろして!」
と頼んだら、
「あ!お、おうごめんな。少し興奮ぎみだったよ。」
と素直に下ろしてくれた。
そしてラナ先輩の元に行って、
「助かりましたよ。」
とお礼を言ったら、
「いや、お礼を受けることのほどではないよ。」
と言ってくれたが、体は正直にくねくねしていた。
何そのくねくね、と思ったら、
「そうだ!ウィータ君に用があるんだよ!」
とラナ先輩が言ってきた。
「今から、学校戻るよ!」
とラナ先輩に言われたのであった。
「え?」
と俺はそんな声を出すしか出来ず、また学校に行くことになった。
▲▽▲▽▲
「お、ラナ。ウィータは連れてきたか。」
と校門前にファルコンがいた。
「うん、連れてきたよ!」
と俺の手を繋ぎながらラナ先輩はそう言った。
「で、一体何の用ですか? 」
と俺が聞いたら、
「せっかくパーティー試験に受かったっていうのに、何でパーティーを作らない!」
とファルコンが強めの声で言った。
「パーティーを作るとは?」
と俺は聞くしか出来なかった。
「良いか、パーティーは各クラスの中で三人ずつ組めることが出来る。二年生は二人しか居なかったから今までパーティーを組むことが出来なかった。けどお前が受かったから、パーティーを組むことが出来る。だから、俺の、俺たちのパーティーを作ることが出来る!」
とファルコンが説明してくれた。
「えっとつまり、どう言うことですか?」
と俺が言うと、
「だから俺たちのパーティーを作る、と言ってるだろう?じゃなきゃお前のために協力してはやらないだろう!」
とファルコンは言ってきた。
「つまり、これが目的だったと。」
「まさにその通り!」
とファルコンが胸を張って言ってきた。
「これで、私達のパーティーを組むことができるね!」
とラナ先輩が喜んでいる。
「で、どんな名前にするんですか。」
と俺が聞いたら、
「絶対熱血組が良い!」
とファルコン。
「いやムーンエレキトリックが良いって!」
とラナ先輩。
どっちも名前にセンスがねぇ。
「どっちの方がいいと思うんだよ?」
「どっちの方が良いと思うウィータ君?」
と両方が迫ってきた。
いや、どっちも嫌です、っていったらすごく二人は荒れるだろうな。
でも言わないといけないしな…。
覚悟は決まった。
「いえ、どちらの名前もダメだと思います。」
よし、もう後には引けない。
「何でダメなのウィータ君~?」
と半泣きで迫ってきたラナ先輩。
「おいこら何で俺の考えがダメなんだおら?」
と怒っているファルコン。
「じゃあウィータ君にも考えがあるんだよね?」
とラナ先輩が笑顔でこっちを見てきた。
怖い怖い。
「そうか、じゃあ聞かせてもらおうか、そのお前の案をよ。」
とファルコンが嫌み全快で聞いてきた。
確かに両方ダメ、って言ったのに何も考えてないのはおかしいか、と思った。
考えてはいるが良い名前が思い付かない。
頭を捻って昔の事を思い出したりして、何か良い名前、と考えていた。
そして急に閃いた。
どうしてか、てくらい。
「じゃあ、俺の提案は、…。」
と俺が言って先輩方は視線をこっちに注目させた。
そして俺は答える。
「アンノウン、何てどうですか。」
と言った。
アンノウンは神に対抗した人以外の種族であった。
今は宇宙とかにいるのではないか、と言われている。
「アンノウン、良い名前かよ。」
とファルコンは認めた。
「私達の名前よりセンスがあって良いね。」
とラナ先輩も認めてくれた。
「明日から俺たちは、パーティー、アンノウンだ!」
とファルコンが言った。
「リーダーはどうする?」
とファルコンが言った。
「ファルコンで良いよ。」
とラナ先輩。
「俺も同意見です。」
と俺も言った。
「じゃあ、リーダーは俺、ファルコン。二人とも、改めてよろしくな。」
とファルコンが言った。
「じゃああと他には、何かあるか?」
とファルコンが聞いてきた。
「何もないです。」
と俺。
「明日いつ集合ですか?」
とラナ先輩。
「そうだな、明日は朝七時集合だ、寝坊するなよ!」
とファルコンが言って今日は解散した。
明日からはパーティーの一員だ。
そう思って今日は寝た。
アンノウンは1000年前にはいた種族でしたが、神との戦いの際に種族全部の土地が滅ぼされ、今は行方知らずという状態です。
アンノウンには種族以外にかっこいいという理由で沢山色んな言葉に使われています(これ以外にかっこいい名前として予定は無いです)