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最強の騎士、転生しても最強の騎士。  作者: 普通の人間
冒険者学校編
17/60

パーティー試験

「ウィータ~~起きろ~~!」


パパさんの声で俺の一日が始まった。


今日は不思議な夢を見なかったな…。


気にしてても始まらない。


まずは目の前のパーティー試験に集中しないといない!


「いや、僕本当に驚いたよ。まさか帰ってきた息子に、明日また試験がある!と言われるなんて。まだ冒険者学校に入って二日なのに、生き急いでいるなと思ったよ。」

とパパさんに笑って言われた。


確かにそう考えると俺は今物凄く生き急いでいるなと感じた。


まあでも生き急ぐ位が丁度いい、と勝手に解釈した。


「おはよう、ママさん。」

と言って、


「あらおはよう、ウィータ。」

とママさんが返してくれた。


「もう朝御飯できているから、一緒に食べましょ。」

と言われて俺やパパさんは椅子に座った。


そしてママさんが座ったところで食べ始めた。


するとママさんが食べる前に何かし始めた。


「何をしてるんですか。」

と食べながら聞いた。


「これわね東の国から伝えられたことでね、私達が生きていくのに必要な食べ物を食べるとき、感謝を食べ物にするの。その挨拶が、いただきます、て言うの。」

と教えてくれた。


本当に東の国は未だあるんだな、と思ったが、いただきますか。


何かいい言葉だ、と思い、食べてる途中で 俺は言った。


「いただきます。」

と。


「いただきます。」


「いただきます。」

とパパさんもママさんも続けていった。


そして俺は朝御飯を最初に食べ終わると、


「食べ物に感謝する言葉はいただきますだけじゃ無いのよ。」

とママさんが一回食べる手を止めて言ってきた。


「どんな言葉があるの?」

と俺は聞いた。


それを聞いたママさんはよくぞ聞いてくれました的な顔で、


「それはごちそうさまの言うのよ。食べ物を美味しくいただいた感謝の気持ちのことらしいわ。」

と少し曖昧だが、つまり、美味しかったから感謝をしなさい、みたいなことなんだろうな。


それでは。


「ごちそうさまでした。」


俺はそう言い、食器を片付けた。


その後に部屋に戻り、いく支度をした。


さあ、今からパーティー試験だ。


大丈夫。俺は受かる。


そして玄関に言った。


「いってきます。」


「いってらっしゃい。試験、頑張ってね。」

とママさんが言ってくれた。


「いってらっしゃい。いい結果を残すよう頑張ってくれ。」

とパパさんが言った。


また何か裏がありそうな気がするが、それは気にしなかった。


そして俺は冒険者学校に向かうのであった。





▲▽▲▽▲





校門前に着いたとき、


「よう、ウィータ。おはよーさん。」

とファルコンが言ってきた。


だがラナ先輩の姿が見当たらない。


「ラナ先輩は何処でしょうか?」

と聞いたら、


「あのな、まだ集合時間まで十分もあるんだぜ?そりゃあ普通はまだ来ないだろ。」

とファルコンが言った。


「何ででしょう?」


気になったので聞いてみると、


「知らねえな、女子は準備が大変なんじゃね?」

となんとも曖昧な答えを言ったのであった。


そして十分後。


「ごめん、遅れた!」

とラナ先輩が走ってきた。


「いや、丁度俺らも来たところだよな、ウィータ?」

とファルコンが言ってきたので、


「はい、今来たところですよ。」

と乗った。


「あ、そうなんだ。良かった。」

とラナ先輩は胸を下ろした。


まあ、十分前に来たけどな。


それは言うな的なことをファルコンにから感じたので言わないけど。


そしてファルコンとラナ先輩が案内してくれた。


「こっちに試験会場がある。今日はその案内役だ。」

とファルコンが歩きながら言った。


「あまり緊張してるようには見えないねウィータ君。」

とラナ先輩が話しかけてきた。


「あ、はい。あまり緊張してても意味無いですから。」

と笑顔で返した。


よし、これなら自然な笑顔だと思ったのだが、


「ウィータ君、笑顔、気持ち悪いよ。」

とラナ先輩がぶっちゃけた。


少しショックであった。


まさか気持ち悪いまで言われるとは思わなかった。


この気持ちは顔には出てないはずだ。


「そうですか、今度から気を付けます。」


「無理して笑顔をしなくていいんだよ?」

とラナ先輩から天使の一言が出た。


ごめん、可愛いのだけれど、結構心にグサッ、て刺さったんだ。


そんな他愛もない会話をしていたら、ファルコンが止まって、


「ここが会場だ。」

と言われてみたものは、模擬試験の筆記試験と一緒であった。


「先輩、ここ模擬試験の時に来たことがあります。」

と俺が言ったら、


「そうなのか!」

と驚いていた。


「そ、そうなのか、では中に入ってくれ。俺等が筆記の監督を務めるから。」

と言って先輩方は教壇に上った。


俺は椅子に座った。


ファルコンが、


「えー、今から、パーティー試験筆記試験を始める。制限時間は一時間…。」

と筆記試験の説明をしてくれたが長いので割愛した。


「では、始め!」


ファルコンがこう言ってたった一人の試験を始めた。


今回はたった一人だ。


あまり緊張しない。


むしろ先輩方が見てくれているのだ。


やる気が出ないわけ無いじゃないか!


とそんなこんなで筆記試験は終わった。


自己採点満点。


その理由は簡単。


普通に知ってることだったからだ!


何、この魔物の特徴を答えなさい?


答えは家畜をよく襲って、集団戦が得意なパンサーウルフだろこんなの!


何、この塔の名前を答えなさい?


答えは魔獣の塔だよ!


魔獣とは言われているけど、俺にとっては魔獣は弱い。


魔獣はちなみに、魔物の進化系だ。


と思いつつやったからだ。


採点をしてくれてる先輩方。


間違いを探しているようだが、間違っているところは何もない!


そして五分後。


ラナ先輩が来た。


「ウィータ君の結果は…。」

と少しだけ心臓ばくばくしてきた。


満点だと思っているんだけど、思わぬところでミスしてしまった可能性があるからな。


そしてラナ先輩が言った。


「満点ですっ!」

と言った。


「良かった…。」


ひとまず落ち着いた。


「良かったねウィータ君!」

と俺に抱きついてきたラナ先輩。


ちょ胸、胸当たってるって!


「せ、先輩。苦しいから離れてください。」

と苦しそうに俺が言った。


「ああ、ごめんね。つい嬉しくって。」

とラナ先輩がニヤニヤしていた。


「では、もう一つの試験会場へ行くぞ。」

とファルコンが言って扉を開けた。


「わかりました。」

と言って俺はファルコンに着いていって次の面接会場へと向かった。





▲▽▲▽▲





「着いたぞ。」

と言ってファルコンは止まった。


途中で冒険者学校内に入っていって、職員室の隣の部屋の前でそう言った。


「ここが面接会場だ。入ってくれ。」

と扉を開けて、先に俺を入れてくれた。


その次にラナ先輩。


最後にファルコンが入って扉を閉めた。


そしたらもう一つの扉があった。


「ここから先は俺等は入れないから、頑張ってくれよ。」

とファルコンが言ってくれた。


「面接官の人は頭いいから気を付けてね!」


ラナ先輩はアドバイスしてくれた。


「それでは入ります。先輩方、ありがとうございました。」


「おうよ。合格しろよ!」


「頑張ってね!応援してるから!」

と先輩方に励まされ、俺は扉を開いた。


「失礼します。二年生のウィータです。よろしくお願いします」


「では座ってください。」


先生の見た感じは中性的でどっちだか分からない。


声に関しても中性的だからよく分からない。


上手く掴めない人だ。


「失礼します。」


そこにあった椅子に座った。


「はい、ではいくつかあなたに質問をしていきたいと思います。」


「はい。」


「あなたはどうして冒険者学校に入りましたか?」


「それは王宮騎士団に入るためです。」

と俺は答えた。


「わかりました。では次に、あなたは何故この試験を受けたかったですか?」


「それは推薦が貰えやすいからです。」

と俺は答えた。


「はい、次です。あなたの得意な魔法は何でしょうか?」


「魔法全般すべて得意です。」

と俺と適当に答えた。


一応魔術と魔法はほとんど一緒のものだから、全部唱えられる筈だ。


「え?」

と面接官の表情が初めて動いた。


「苦手なのはないの?」

と聞かれた。


「すべて同じように出来ます。」

と言ったら、


「そうですか、わかりました。」

と納得してくれた。


「それでは最後の質問です。あなたは死ぬのは怖くないですか?」


「怖いというより周りの人が悲しむのが辛いです。」

と答えた。


「あなた自身はどうなんですか?」


「私自身は死ぬのは全く…では無いですけれどある程度は怖くありませんね。」

と答えた。


嘘はついてない。


これが本当の気持ちだからだ。


「わかりました。ではあなたの結果は…。」


そうして部屋を出たら、二人がそわそわしながら待っていた。


「なあ、結果はどうだった?」

とファルコン。


「早く教えてよ!」

とラナ先輩。


「結果は…。」


「ゴクリ。」


ファルコンが唾を飲んだ。


そして答える。



「合格しました!」

面接の先生は嘘発見器を懐に偲ばせているので、嘘をついたらすぐわかる仕組みです。

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