ウィータの真実
決闘が終わった後、ラナ先輩が寄ってきて来た。
「何で、謝ったの?」
とラナ先輩が聞いてきた。
「それは、元々の実力が違いすぎたんです。」
と俺は言った。
「どういうこと?」
とラナ先輩が聞いてきた。
「じゃあ、先輩。例えば、う~ん一人の神とと一人の騎士…いえ戦士が居たとしましょう。どちらが勝つと思いますか?」
「え、それは神じゃ、ないのかな。」
とラナ先輩が言った。
「うん、確かにそうですね。そうです。普通は神が勝ちます。今の決闘はそれくらいの天と地の差が会ったんですよ。」
と俺は言った。
そうすると、
「ちょっと意味がわからないんだけど…?」
「まあ、俺はすごく強い程度に覚えといてください。」
「う、うんわかった。じゃあ何でこんなにウィータ君は強いの?」
と聞いてきた。
「それはまずファルコン先輩の様子を見に言ってから話してあげます。」
と約束をこじつけファルコンの元へと行った。
▲▽▲▽▲
回復魔法を現在掛け続けていて、ファルコンの居る保健室には入れない。
「う~んどうしよう、心配だから来たのにな…。」
とラナ先輩が愚痴ってた。
さっきはあんな冷たい視線をファルコンに向けてたのに、流石にそこまで嫌っていないか。
それも一方的だと思うがな。
「じゃあ、外で待とっか。」
ラナ先輩がそう言ったので、俺はラナ先輩に着いていた。
そしてラナ先輩は冒険者学校の裏側の方まで歩いていった。
「じゃあ、ここには誰も居ないから大丈夫だよ。」
とラナ先輩が言った。
という事は、
「話さないといけないですか。」
と俺が言って、
「うん、だって変な例だったんだもん。何で魔王じゃなくて、神と言ったの。神は人間に危害は加えないんだよ?」
とラナが聞いてきた。
もしかして、
「アルナ教徒ですか?」
と質問した。
「うん、そうだよ。」
と答えた。
そうか、ラナ先輩…。
「そうですね、何で僕は神を例にあげたのは、簡単です。俺にとって、神は敵なのです。」
と言った。
ラナ先輩は、
「えっ?何いってるのウィータ君?」
案の定こんな反応をした。
「では、ここから長い説明をしたいですね。ラナ先輩の覚悟が良いのなら、話したいと思います。」
と注意を促したのだが、
「ええ、覚悟は出来ているわ。さあ、早く話してくれる。」
とすぐ答えた。
「では、話したいと思います。」
と言って説明を俺はする。
「まず神という存在は何と言うのでしょう?
最初は急に接触してきた、よく分からない存在だったんですよ。
そして魔物を倒してはくれた。
俺達は神様を称えた。
それが間違いだった。
本当に酷い奴等だったんですよ。
魔物の周辺にいた人も巻き込んでまとめて殺したんですよ。
このせいで人類の三分の一が死んだんですよ。
更に魔物を滅ぼした数より人間の方が多かったんですよ。
流石にそれはあんまりだ、と言って当時の人間代表が言ったんですよ。
そう言ったら奴等何て言ったと思います?
人間の為に良いことをしたんだからそのくらい死んで当然だろ?それより酒を持ってこい。
って言ってきたんですよ。
文句を言ってやりたかったけど人間は力がなく、奴等は力を持っていたから対抗できなかったんですよ。
その日から研究されたのが今の魔法の源流となる魔術なんです。
人間は魔術を研究していって、少しずつ魔物を倒していった。
そして徐々に奴等は必要なくなった。
そして人間の代表はこう言った。
今までありがとうございました。これから人間でやっていけそうです、と。
そうしたら奴等はこう言った。
ならば今からお前等は我らの敵だ!と言って人間の村や町を破壊していった。
そして人間はその神に対抗して、第一神対抗戦争が始まった。
それ自身は一年で終わった。
しかし、奴等は人間が抵抗してきたに憤慨し、そのまま第二次神対抗戦争が始まった。
まさにそれは奴等の総力を上げての戦いだった。
戦いはし烈で、終わりの見えない戦いだった。
そして人間は少しずつ追い詰められていった。
だが人間に奇跡の子供が生まれた。そのこの子の名はライノスと言う。
そのライノスは五歳で神の手先の自動人形、天使を倒したんだ。
そして十歳で国の代表騎士を倒し、騎士長になった。
そして十二歳では、奴等の部隊を一つを一人で壊滅させた。
そして二十一歳。
奴等は徐々に人数を減らしていって、どんどん追い詰められていた。
そして奴等は最後の戦いを思い付く。
それは、総力戦だ。
そして総力戦では人間は少し敵わず、少しずつ追い詰められていった。
そして人間も最後の戦いを仕掛ける。
ライノス一人の力で全ての奴等を倒してもらう、というものだ。
そしてライノスはその前に転生の魔術を受け、この時代に転移してきた。これで、俺の話は終わりだ。」
語りきったら、
「嘘よ、嘘。何でこんな嘘をつくのウィータ君?」
と変な目をして俺を見ていた。
「先輩は俺の目を見て、改めてこんなことを言えるのか?」
とラナ先輩の顔を両手でもって、俺の顔に近づけた。
「嘘の目はしてないけど…。どうして神はそんな事をしたの?」
とラナ先輩が聞いてきた。
「わからない。ただの暇潰しとか言いそうだし、奴等。」
としか答えられなかった。
全く奴等が来たのかは謎だからだ。
「ええ、そうなんだ…。あ、そうだ、ファルコンの様子を見ましょう。」
と青ざめた顔をしたラナ先輩を横目に、俺は何も言葉を掛けなかった。
いや、掛けられなかった。
そしてそのままファルコンの居る所へとお互い無言で行った。