そして、長い夜がはじまった。
この世界は残酷だ。
心ってのは残酷だ。
東京から新幹線で2時間そこから乗り換えて30分さらにそこからバスで15分ここが僕の故郷の村、鬼島村見るからになにもない村だ
だが、この日のみ鬼の面をかぶり鬼神様を崇める鬼祭りそのまんまの名前だけど唯一村のみんなが楽しみにしている
「去年となんもかわってねーなぁ」
1年じゃ変わるはずもないがこの村は本当に特別僕が生まれて21年全く変化がないここだけ時間が止まっているのかというくらいに
「みんな元気にしってかなー」
高校を卒業してすぐこの村をでたかった
忘れたかったんだ
みんなもそうだったでも皆には皆の人生があるこの村を出ていったのは僕だけだった
「それにしても暑いし虫もすごいし、あっもう蚊に刺された。最悪、とりあえず家に帰ろ」
バス停から歩いて実家まで5分それだけが救いだちょっと歩いただけで直ぐに家の屋根が見える。
「重た。。。」
キャリーバック買っておけばよかったと毎年後悔をする。
いつも通り家に近づくごとに良い匂いがしてくる
「今回もカレーね」
僕がカレー大好物だけど毎回帰る度にカレーってのもどうかとおもうのだが文句を言ったら怒られそうなので毎回ありがたく頂いている
そんな考えをしてるうちに目の前は玄関の前まで着いていた
「ただいまぁ。帰ったよー」
返事がない聞こえないのだろうか?
聞こえないのなら別に鍵はどうせ開いてるだろうしとりあえず疲れた中に入ってこの疲れから解放されたい気持ちでいっぱいだった。
「かぁさん帰ったよー。台所いんのー?」
持っていた荷物を玄関に起きっぱなしにして台所まで歩いていく
誰?なにこれ?わけがわからない頭の中がバグってしまったのか目の前の光景は去年とは別物だった
カレーの匂いと生臭い匂いがまざるまわりには赤色そして血塗れの
「かぁ、、さん?」
真っ白だ
何が起きてる?
「かぁさん!!」
手を伸ばしたすぐたどり着く距離なのにすごく長く感じたたどり着ける気がしないそんな気持ちになってしまいそうで
「どうしたの?」
はっとした。
かぁさんがなんで?
そこでまた僕の頭がバグりだすどういうこと?
さっきの光景は?夢?
「高校初日疲れたの?しっかりしなさいよ?」
高校?どういうことだ?
回りを見てみるカレーの匂いがしないなぜ制服を着ている?それとかぁさんが血塗れじゃない頭痛がしてきた。
「夢?見てたのかも」
それで片付けたほうが楽だったのかもしれないだからその時その言葉が咄嗟に出たんだと思う。
僕はその日の夜は体がだるかった
もうなにも考えずに眠りたかった
かぁさんは無事だったそれだけで十分だ僕は少しずつうとうとしながらまた眠りに。。。
「どうしたの?」
「彼の名前は萩野裕一
嘘とおもうか真実とおもうかは君の心におまかせするよ
でもここから先を知りたいのなら覚悟をしてくれ
これはただの日記に基づいたお話しではない
複雑に絡まった彼の一生だったのだから。
ちょっと長くなってしまったねそれじゃ続きを話そうか。」
そして、長い夜がはじまった。