さよならと言ってみた
あの子と別れる道端
さよならが
僕の右半分を引きちぎる
とてもすかすかするんだ
ああ
幽霊になっちまいたい
そうしたら
あの子の背中に
いつもしがみついていられるのに
僕たちいつも一緒だよって
指切りげんまんしてみたって
僕には僕の家がある
君には君の暮らしがある
僕たちが一緒に溶けて
ひとりになってしまえばいいのに
何処から僕で
何処から君かわからないぐらい
ああ
けれどまだ
僕らは生きていて
別々なんだから
いつもの曲がり角
とても辛いけど
今日は僕のほうから
思いきって
さよならって
にっこり笑ってそう言ってみようか