表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蔑ろにされましたが実は聖女でした ー できない、やめておけ、あなたには無理という言葉は全て覆させていただきます! ー  作者: みーしゃ
第一部 王立宮廷大学を目指そう!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

84/87

83. 連携

 第一章のクライマックスです。

 どうぞよろしくお願いいたします。

 再びカテリーナへの一撃を阻まれた魔人は、怒りを爆発させるように咆哮した。

 そしてその矛先は、セバスティアノスへと向けられた。


「グァオオオオオオッ!!」


 魔人の剣が唸りを上げながら、セバスティアノスに向けて振り下ろされる。


――キンッ! キンッ! キンッ! キンッ!


 剣閃が嵐のように襲いかかり、剣と剣がぶつかって火花を散らしていく。

 凄まじい連撃を必死に受け流しながら、セバスティアノスが叫んだ。


「……ふっ、愛称で我が名を呼ぶとは! 妻となる覚悟ができた(あかし)だなっ!」


――ヒュン、ヒュンッ!


 魔人が慌てて後方へ跳んだ。

 直前まで魔人がいた空間を、複数のナイフが通過していく。


「どれだけキモい思い込みだよ! ただ呼びやすかっただけだろ!」


 セバスティアノスが声の方へ顔を向けると、そこにいたのは――

 トーナメント第三位、ヨアニス・イアニスだった。

 そして、その手には次のナイフがすでに握られていた。


「平民ごときが、この私にそんな口をきくとは……いい度胸だな!」

「あれ? 大学では貴族も平民も関係なく、実力だけで評価されるはずだけど?」


――ヒュン、ヒュン! キンッ! キンッ!


 ヨアニスは会話を続けながら牽制のナイフを投げ続ける。

 魔人はそれを剣で弾き返し、火花が宙に舞っていく。


「それに、あのお嬢さまは平民を差別しない!

 貴方(あなた)みたいな差別主義の大貴族さまには、相応しくないんじゃない?」


「ウグォーーッ!」


 魔人が吼え、突進した。

 地を砕く勢いで踏み込み、セバスティアノスへ強烈な斬撃が振り下ろされた。


――ガキィンッ!!


 セバスティアノスが剣で受け止め、衝撃に腕が軋む。


「私は差別主義者などでは断じてない! 実際、彼女の魔力(オド)も気にしていない!」


「じゃあ、俺とお嬢さまの仲も気にしないでくれよ!」


――ヒュッ!


 ヨアニスのナイフが、魔人の頭へ向かって飛んでいく。

 しかし、反射神経を生かし、魔人は頭と首を(よじ)り、ギリギリでナイフを(かわ)す。


――ズサッ!


「グァーーーッ!!」


 ヨアニスが同時に足から放っていた隠しナイフだった。

 地面を這うように気付かれずに飛んだナイフが魔人の(すね)に突き刺さった。


 魔人はたまらず、翼を使って大きく後方へと飛ぶ。

 しかし、止まらなかった。


 セバスティアノスが追撃を加えようと、魔人を追うように前へ出て剣を振る。

 その剣を、魔人は剣で受け止めるが、その瞬間、ヨアニスのナイフが魔人へと飛んでいく。


――ガキンッ! ヒュン、ヒュン!


 剣が交錯しながら、魔人の身体の(そば)をナイフが通過していく。

 二人の連携は加速し、魔人はどんどん後ろへと追い詰められていった。


 それはまるで息を合わせたかのような、連携技のようになっていた。

 追い込まれた魔人は体勢を立て直すため、翼を羽ばたかせて、大きく後方へと飛んだ。


「カティとの距離は空いたな?」

「ああ、もう大丈夫!」


「よし! 騎士団が来るまで二人で耐え抜くぞ!」

「いや……他にもいるみたいだ!」


「ウォォォォォリャァァァ!!」


 轟音とともに、大剣が唸りを上げる。


――ビュウゥンッ!


 高速で旋回したニコポリテスの大剣が、魔人の背後から襲い掛かる。

 しかし、その気配を察知した魔人は、咄嗟の判断で上空へと飛び退いた。

 そして、そのタイミングに合わせたかのように、トーナメントに参加していた受験生たちが次々と飛び出してきた。


「これで……なんとか持ちこたえられそうだな」

「いや……あの口っ!?」


 空中の魔人がゆっくりと口を開いた。

 その喉奥は――真っ赤に燃えている。それはまるで、地獄の炉のようにも見えた。


「みんな気を付けろ! 何かを吐き出す気だッ!!」


 灼熱の炎が、スタジアムを赤く染めようとしていた。


 面白かったり、続きが気になったら★3つ評価をお願いいたします。

 ★をいただければ、やる気が沸きますので、すぐに続きを書きます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ