第3部分 憧れのキス… でも、そこまで良いものなのか
第3部分 憧れのキス… でも、そこまで良いものなのか
でもおそらく、現状のこういった「秩序のある世界」なんてものは遺伝子の中には想定されているはずもない。
遺伝子というものが生じて以来、その改良の実験結果を確かめつつ生物は基本強者が生き残り、弱者はそれを上回る増殖で種族の維持をはかってきたのである。同じ生物のなかでもより適したものが子孫を残し、病弱なもの、重い障害を持つもの、鈍いもの、浅はかなもの、不運なものなどは早くに淘汰または捕食されて子孫を遺すことは叶わなかったはずだ。
足の遅いヤツや軽率なヤツ、おバカなヤツが天敵に食われ、聡く速いヤツが逃げのび生き延びて子孫を遺すことによって、被食者全体としては「足が速い」方が生存確率が上がり、不利な遺伝子の組合せは集団の中から漸減していく。結果として被食者全体としては「賢く足が速くなる」方に向かって進化の方向性が指向されることになる。さらにこれは捕食者を強く、足を速くする指向性を決めることになるだろう。さもなくば捕食者は飢死絶滅するしか道がないからである。
第二次世界大戦に掛けてナチスドイツが唱え実践しようとした「優生学」というものは、「人権」という観点と方法論から言うと間違っている。しかし「生物の進化」という観点では、あながち間違いとは言い切れないと筆者は思っている。今の世の中の体制では、ニンゲンという種族に対して「有害な遺伝子」を減らす天敵は存在しないし、逆に保護した上に子作りと今後の生活まで支える過剰な保護政策になっているではないか。
これをちょっと違う視点から論じてみよう。
これから石油の力による現代文明のニンゲン社会のうちで繁栄するのは
・コンドームやらピルやら、産児制限もできないアホで刹那的で楽天的過ぎるDQN親を持つ子
・医療と福祉に頼って生活し、ほんとうにきちんと自立生活と子育てができるか疑問な親を持つ子
・生活保護など福祉に手厚い日本に寄生している特殊外国人、移民、不法滞在者の親を持つ子
あたりだ。
逆に衰退していきそうなのが
・普通に両親共働きでなんとかやっている、子育て資金には余裕のない平均的日本人家庭の子
・資金に余裕はあるが、子育てではなく趣味や個人生活や貯蓄に回す上級国民の子
特に上級国民は先が読めるだけに、産んだとしても教育投資が高額になる子供の数を多くても2程度に絞るため、相対的な比率が減じることが予想される。
言っておくが、これは蓋然性(プロバビリティ:確率)としての心理学である。ただし結果的にはレーシストと同じような結論になってしまうし、筆者にレーシスト的な気分があることを否定はしない。
ただ、筆者は問いかけたいだけなのだ。
果たして、これで良いのか、と。
さて… そういうヤリたい目的を持ってオンナはさりげないフリで気のあるオトコに近付くのだが、その辺はオトコも似たり寄ったりであり、お互い様ということにしておこう。そして特に最初のうちは「ヤリたいイコール子孫を遺すため」… つまり交際や結婚だけではなく、どちらかというとその場の肉体的快楽と精神的解放… つまり「遊び」の比重が大きいのもお互い様である。
ところで…
交際はとてもとても楽しいものだし、ワクワクするし、そこは否定はしない。
また意気投合してベッドインなりクルマのなかでなり青空夜空のもとであっても、二人きりの時間は何にも代えがたい、大切かつ快楽そのものの時間である。
甘やかな声や思い掛けない反応や柔らかな肌と震える胸の魅力も否定はしない。
しかし思い出してみてほしい。恋愛行為の代表とも言えるくちづけ、いわゆるキスという行為は、本当にそこまで良いものだっただろうか。いやいや、なかなかに良いものであることは承知のうえだし、私もキススキ派であることは間違いない。
ここで問いたいのは、天にも昇るほどの気持ちは別として、味覚的に本当に美味しいのかどうか… という話である。
あくまで独断的主観であるが、私の分析を挙げて見よう
・雰囲気◎ 最高。そしてキスの成功は次の「せいこう」の「せいこう」を連想させるからである。
・気分◎ 盛り上がる。「スキだよ」と両手できゅっと、そして優しく撫でまわしたい。
・触感◎ 温かく柔らかい。特に舌の搦め合いやや口内のまさぐりあいはヌメヌメ感がたまらない。
ついでに胸も撫でて… これは爆熱燃え上がる。ダイナマイト点火の秒読みスタートだ!
・視覚◎ 好きな彼女のキス顔が目の前にあるのだ! でも敢えて二人で目を瞑るのも悪くない… もう一歩進めて「目隠し」や「マスカレード(仮面舞踏会:masquerade)」はいかが?
・嗅覚△ 好きな彼女の髪や服、肌の匂いはスペシャルなエッセンス。たった今好きになった(それを行きずりと言う)場合でも、なんでも、とにかくあまり…いや全然知らない女性でも、爆熱盛りあがる。ただし直前の食べ物の匂いが漂い遺ることあり。中には口臭から来る吐き気をガマンせざるを得ない悲劇も… これは美人と言えども油断禁物ね。
・味覚△ 直前の食べ物の風味が遺ることもある。歯を舐める際に歯垢とか連想すると萎えるかも。「甘いね」「美味しいね」とか囁くのは本心というよりリップサービスに近い。
敢えて衛生的な観点から余計な一言を添えると、口内細菌数の視点から見るならば、そのへんの流しや下水とかと大して違わんレベル。
マウスウォッシュを頑張っても、歯と歯の間の食べかすや、歯茎の歯周病の匂いが消えることはなく、敏感なヒトなら気付いてしまう。歯間ブラシ等を使った日頃のお手入れは大切ですぞ。
・衛生△ まあ、唾液を味わう本人は元気にキスしてるくらいだから命に別状はないレベルであることは間違いないが、たとえばその同じクチビルがさっきまで食べてたものだとか、昨夜食べていたものとか、咥えまくった男のモノとか、その男が持っていた病原菌とかなんかを推定すると、潔癖症には耐え難いレベルだろう。
相手がついさっきまでオーラルセッ久スに励んでいた可能性だってゼロとはいえないではないか… ずっと見てたわけじゃないんだからさ。さらに万人に言えることだが、唾液には思いがけない量の細菌やらが含まれている。暖かくて栄養豊富で… となれば、むしろ清潔なヒトなど存在するワケがない…
いや、そうでもないか。アルコール度数96%のウォッカであるスピリタスをストレートで味わったあとはそうとは言えないかも知れないが、だれでもそのヒト固有の菌叢を、場合によってはそのヒト固有の細菌を飼っている、というか共生しているものなのだ。それに人間はそういったバクテリアを殺菌したり、少なくとも健康に影響を与えるレベルまでは増殖させない力、いわゆる免疫システムを持っているので、そこまで心配する必要はない。そんなことは百も承知であっても、我が潔癖症はなかなか肯いてくれないのである。好きだからだし、その先を見越しての「投資」と言える行為かもしれない。
ただし… 免疫システムをだまくらかし、隙を掻い潜って増殖する能力を持ついわゆる病原菌は怖い。ヘルペスウイルスはキスでも感染るし、梅の毒や淋しい病だって性器感染がメインと言われても、クチビルという性器によく似た粘膜器官から伝染される可能性はゼロとは言えまい。
オトコノコは特に相手がキライではない限りとりあえず機会さえあれば「穴があったら入りたい」…いや、「入れたい」かな…ヒトが過半数を占めるのに対して、日本人のオンナノコの性衝動はなんとなく興味深い。それは「イヤなヤツとはキスしない」というコトバで表せるのではないだろうか。無論、水商売系の非清楚系の女子は除くものとする。そのコトバを逆手に取ると「キスしても良い相手なら、最後までイケるかもしれない」ということでもある。
別のコトバを使うと、キスまで行ける関係の心理的距離より、キスから最後までイケる肉体的距離の方がずっと近い、ということでもある。だからがっつくオトコはドライブでも映画でも王様ゲームでも野球拳でも何でも、なにかにかこつけてキスをしたがるワケだが、わからないのは女性の心理の方だ。なぜこういう心理になるのだろうか。
オトコの方はとりあえず放精さえすれば目的を達し、さらに次を求められる身軽さがあるのはそういう生物としての性別だからであって、これはもう実行しないにしても気持ちはわかる。筆者の生まれがイケメンだったり、運動神経抜群だったり、金持ちだったり、面白い奴だったしたらおそらくはそういう漁色家としての人生を歩んだかも知れない。
逆に女性として、イケウーマン(イケウイミン)?だったり、無双の可愛さだったりしたらどうだろうか。
うん、たぶん可愛さを利用してヤリまくったかも知れ… いや、それはないな。わたし潔癖症だったっけ。相手の唾液やら変なニオイのする放精やらで全身湿気るのに耐えられるだろうか。逆に潔癖症でなければ若いうちにヤリまくったことは間違いない。なんせ「女盛りは18,19のうち。盛りを過ぎれば紅葉の下葉に異ならず」だからなぁ、うん。若いうちはヤリまくるぜ、たぶん。
そして… ここが肝腎なところ。昨晩ヤラレまくったからといって、清楚な外見やイメージは容易に崩れないからである。無論不特定多数のオトコだけでなく、昨夜さんざんモツレあったオトコにさえも…
さて、これからいよいよという時に「キミ、口臭ひどいね」とか言えるヤツはそうそう居ないんじゃないかと思う。まあ9割方はビンタが頬に着陸することだろうが、逆に自分も相手にそう思われてるんじゃないかなんて、特に未知の異性に対しては気になるものだ。二度目三度目があれば概ね合格だろうが、スリルと興奮度は反比例的に減っていってしまう。なかなか思い通りに「燃え上がり続ける」のは、現在の道徳倫理観のもとでは難しいものである。
そう、男性の誰もが思い描く夢が「ハーレム」であるのも肯ける話で、毎晩違う相手と… しかもそれは他のオトコを知らない無垢の身体であり、(親から子への垂直感染を忘れるならば)性感染症の疑いも忘れて没入できるからである。
もっともこの構想実現のためには、巨大な権力と数多のオンナどもを食わせるための資金力が必要であり、さらには女性の人格を無視せねばなるまい。まあ潔癖症でないヒトは風俗に行けば良い話だろうと勝手に思ってはいるが、哀しいかな、筆者はある意味潔癖症なのである。たとえばみごとな形の柔らかいオッパイを所有するボディキュキュットのウルトラ美人が眼の前で微笑んでおり、ただいまからカネの魔力で60分間好きにできるとして、それはそれで嬉しいかもしれないが、この肉体を15分前まで得体の知れないおっさんがヨダレまみれに貪り、特濃精液をブチ撒けていたかと思うと… なんかもうお腹いっぱいですという心境になってしまうだろう。NYすればまっさらだ、という方も多いに違いないが、そこが潔癖症の哀しいところ。NYしても女性らしいあの複雑に入り組んだ部分を洗い切れず、直前の男性の精液や病原菌が笑って待ち構えている気がして、とうていオーラルな展開にもセクシュアルな展開にもたどり着けないだろう。
しかし現実、そんな場面に出くわすことはない。まず潔癖症の筆者はそういう店に行かないし、電話を掛けることさえもない。おそらくそんな「商品として高級」とされる女性の貸し切り料金の設定は当然お高く、多くは改造ニンゲンと言えるほどの整形美人であり… というのも風俗に行ったこともない筆者の想像であり、そして彼女たちも所詮はニンゲンで、ボディの付属品には「たいして変わり映えのしない部品」が付属しているに違いない。
お高いからと言って、例えばバニラやパイナップルの香りやメープルシロップ顔負けの甘いバルトリン腺氏液を分泌したりするオンナノコなど、幻想のなかでしか存在するはずもないではないか。
(筆者注:清の乾隆帝の時代、さらに西域のモンゴル族に、常にかぐわしい香りをその身から放つがために「香妃」と呼ばれた女性がいたという。乾隆帝は彼女を手に入れるために討伐軍を送り一族を滅ぼして彼女を捕えさせたそうな。こうなると、そんなフレバ―のような特性は不幸の元凶としか言いようがないではないか。ちなみにいざ寵愛しようとすると彼女は袖から刃物を取り出し、「これで刺し殺してやる」と嘯いたとか。周囲の者に力づくで取り上げさせようとすると、彼女は「ムダよ、まだ何十本もあるから」とにっこり笑ったという。それでも諦めきれない乾隆帝であったが、乾隆帝の母が心配して宦官に命じて殺させてしまったのだとか。結局誰得で何をしたかったかさっぱりわからないが、こういう特性はむしろ不幸を招くだけのものかもしれない。まあ、この香しさが実は「腋臭だった」なんてオチはやめてほしい。あの臭いは筆者がキライなニオイのベスト3に入るものである。これは差別とかなんとかいうものではなく、即座にとんでもない頭痛を引き起こす「実害が生じ」、かつ対処すべき方法が皆無であることが差別でないことの根拠である)
俗に「カズノコ天井」やら「ミミズ千匹」やら呼ばれる「名器」だって、おそらくそれと指摘されなければ多くのオトコは、そして持ち主たるオンナでさえも気付かないのではないだろうか?
…と一般論で押し通そうかとも思ったが、実のところ… かつてひとりだけ忘れられない名器に出逢ったことがある。お互い事情が在って結婚はできなかったが…
あまり「濡れる」体質ではないが、なんとも「熱く包まれている、歓迎してくれている」感じがダイレクトに伝わって来るので、なんというか、俗にいう「ピストン」的な動きではなく、深く嵌入したままほんの少し動くだけで二人共に身体内部が勝手に絡み合い衝き広げ締め付けあったまま天国にイケてしまうような、まさに夢のような至福のひととき…
うん、あの娘はストラディバリウスだった(断言!)
ただこれだけは実際に体験してみないことには話にならないね… 閑話休題。
話を戻そう。
概ねオンナとしての「部品」に多少の程度差はあるとしても「決定的な差異」はない。異なるのは見た目の顔とスタイル、一緒にいて楽しいとか満足できるとかいう精神的な要素および客と商売オンナというニンゲン関係と料金に含まれるサービス提供であり、次回を期待してのリップサービスなんじゃないかな??