・開拓8日目 荒野全否定:手こぎ式井戸
パネルを操作して、井戸のレシピと素材の在庫を照らし合わせた。
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・手こぎ式井戸
材料
石材 ×20
金属 ×5
繊維 ×5
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【インベントリ】
荒野の土 ×47 /9999999
石材 ×23 /9999999
石炭 ×20 /9999999
ミミズ ×40 /9999
芋(野生種) ×41 /9999
→ ×14(ピオニーのアップグレードと俺の薬に使ったらしい……)
木綿生地 ×45 /9999
ハム ×47 /9999
干し魚 ×49 /9999
??????の魂 ×1 /?
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今の手持ちで1つ試作できそうだ。
倉庫からインベントリにアイアンインゴッドを5つ、繊維を5つ移して、クラフト画面のスロットに挿入した。
「ノア、身体に少しでも違和感があるなら明日にしよう。ワシはもうあんなのはごめんじゃ」
「そうですよー。ピオニーなんて、もう大変だったのですよー。ノアちゃんが死んだって言われたときは、もう……もうあんなのは嫌ですよーっ!」
さっきからピオニーは何を言っているのだろうか。
死んだも何も俺は生きている。クラウジヤは何かを知っているのか、ピオニーの肩をやさしく叩いていた。
「ヤバくなったらまたピオニーが薬を作ってくれるから大丈夫だよ。それよりOKボタン押しちゃってもいい?」
「あっあっあっ、それ私がやりますっ、やらせて下さいっ!」
「誰がやっても同じだと思うけど。はい、どうぞ」
「ぽちーっ!」
インベントリに画面が移り変わり、そこに『手こぎ式井戸×1』が完成した。
だけど画面の中の画像は、俺の知っている井戸の形をしていない。
「ふむ……こうもあっさり作れるなら、こっちを最優先してもよかったかもしれんな」
「そうだね、そうしたらクラウジヤも採集に行けたね」
「それは……むむ、こっちに残った方が楽しかったしの……。そこはよしとするべきじゃ」
「それより早く井戸、井戸使ってみましょう!」
急かすのでインベントリを操作して、井戸を設置してみることにした。
まずはどこでもいいだろうと家の目の前に置こうとしたのだけど、何かおかしい。
半透明になった井戸のその下が赤く表示されていて、置こうとしてもなぜか井戸がインベントリに戻される。
「なんじゃ、珍しく失敗か?」
「井戸じゃないのかも……。変な形、してたですよ?」
「それもあるけど、だけど失敗なら失敗って出そうなものだけどな」
何度やっても弾かれる。期待通りの結果が出ないとき、期待した分だけ人は大きなストレスを受ける。あまりいい気分ではなかった。
「もしかして、そこの地下に水がないという可能性はないか?」
「あ、そうかもしれないのです!」
「その理屈だと、こんな荒野に井戸なんて設置できないんじゃないかな」
「そこは理屈よりも行動じゃ。よし、みんなでゆっくり散歩でもしながら探すとしようぞ」
「いいですねー、私お散歩大好きですよー♪」
「……病み上がりにはちょうどいいかな」
そういうことで、あちこちをブラブラと歩き回った。
家の近辺は全滅だ。それからなんとなくで家の西側の方に進んでゆくと、地面の赤い表示が一部緑に切り替わるのを見た。
「置けないな」
「全部、緑のところじゃないとダメってことじゃないですかー?」
「荒野の地下から水を掘り出そうっていうんだから、まあ設置条件が厳しくて当然――」
「あ……っ!」
ついに井戸の設置に成功した。
ピオニーの予想通り、地面全てが緑にならないと置けないものだったようだ。
「おおっ、ついに現れたぞ! ん……じゃが……む、むむ?」
しかしどうにも井戸には見えない。
やけに小さくて、井戸の口もなければ滑車や桶も付いていない。
いったいこれでどうやって地下から水を汲み出すんだ?
「ここ、鉄ですよ、鉄」
「そりゃ鉄を使ったからね。こういうのはクラウジヤの方が詳しいよね? 任せていい?」
代わりに鉄の仕掛けが付いていた。
折れ曲がった円筒があって、その中が空洞になっている。
「ならばこのワシが機械いじりの秘訣を教えてやろう」
「おおっ、教えて下さい、ししょー!」
「うむっ! 機械いじりの秘訣、それは――」
「ごくり……!」
「壊れない程度に手当たり次第にいじることじゃ!」
「それ、要するに力ずくじゃん……」
「なんか普通でした……」
その変な装置を、クラウジヤは叩いたりつついたり、引っ張ったり、押し込んだりした。
すると最後のが正解だ。レバー状の変な部分を押し込むと、かすかな水音が足下から聞こえてきた。
「今、音がしたな?」
「お水っぽかったような気がしますよっ!?」
「おおっ、なんじゃ、そういうことじゃったかっ! こうやって、地下から水を汲み上げるのかっ!」
クラウジヤはコレの構造がわかったらしい。彼女が何度もレバーを上下に動かすと、水音がだんだんと近付いてきた。
そしてしばらく様子を見ると、ついに筒状の部分から地下水があふれ出た!
「ああああっ、もったいないのですよーっ!? ノアちゃんっ!」
「OK、大きな壷ね」
クラフト画面からの簡単操作で、大きな壷をクラフトして筒の下に配置した。
最初は水の量が少なかったけれど、すぐに滝みたいに激しい音を立てて地下水が吐き出された。
こんな荒野の地下に、こんなに綺麗で冷たい水が眠っていただなんて一目では信じられなかった。
「きゃーっ、冷たいのです! あっあっ、もうあふれちゃいそうですよーっ」
「なんともムチャクチャな給水力じゃの……。井戸汲み係の苦労が嘘のようじゃ……」
クラウジヤが手を止めても、筒からは水がしばらく流れ出ていた。
大きな壷から水があふれ出て、それが乾いた大地に染み渡るとそれだけいい匂いがする。
「お、美味いな……。安全かどうかはまだわからないけど、そんなの忘れて腹いっぱい飲みたくなるくらいに美味い。水にほのかな甘みがあるよ」
「ご、ごくり……」
「うむ、ちょとくらいならば平気じゃろうしな……?」
「地下水だしね。地上の水よりは濾過されていると思うよ」
染み渡る冷たさだ。冷たい水を好きなときにお腹いっぱい飲めるというだけで、もう最高の贅沢だ。都市部で生活している頃なかなかこうもいかなかった。
「うぷっ……飲み過ぎたね」
「うむ、ちょっとでは済まなかったな……」
「沸かしたお水より美味しいです! げぷっ……お、お腹、たぷたぷ……」
ただの水がこんなに美味しいなんて知らなかった。
これでここでのありとあらゆる水事情が解決する。なんで真っ先にこれを作らなかったのか、自分でもバカだと思うくらい、冷たい水は俺たちを興奮させた。たかが水、されど水だ。
「この水量と清らかさ、それに凍みるほどの冷たさ。これ、予定より簡単にプールが作れちゃうんじゃないかな?」
「いいですねいいですねっ! こんな綺麗なお水で泳いだら気持ちいいですっ、作っちゃいましょう!」
そういうことになったので、俺たちは次なるステップに移った。
これから石材を少し調達して井戸を増やす。それからこの足下を掘って、そこを石で舗装する。
そこにこの冷たい水を流し込めばプールが完成する。
昼は汗ばむほど暖かいこの常夏の気候の中で冷たい水を浴びたら、絶対に気持ちいい。
「ノアちゃんっ、生きていてくれてありがとうです!」
「だから、俺は死んでないってば……」
「いや、もしかしたら本当に死んでいたのかもしれんぞ。少なくともピオニーの世界ではな」
よくわからない話はうやむやにして、材料集めに向かった。
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【インベントリ】
荒野の土 ×47 /9999999
石材 ×23 /9999999
→ ×3(井戸に)
石炭 ×20 /9999999
→ ×19(生活で)
ミミズ ×40 /9999
芋(野生種) ×14 /9999
木綿生地 ×45 /9999
ハム ×47 /9999
→ ×45(生活で)
干し魚 ×49 /9999
→ ×48(生活で)
??????の魂 ×1 /?
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【倉庫・石の倉庫】容量:75キューブ
木材 ×5 /9999999
繊維 ×32 /9999999
→ ×27(井戸に)
アイアンインゴット ×96 /9999
→ ×91(井戸に)
小麦粉 ×200/9999
砂糖 ×50 /9999
精製塩 ×49 /9999
オリーブ油 ×22 /9999
草 ×28 /9999
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